一人前の魔女になるため 「１００人の人を幸せにする」 という使命を受け、
人間界へとやって来た女の子、舞。

しかし慣れない人間界での生活は、
彼女に不安と孤独を感じさせるには十分な世界であった。

生来おっちょこちょいでドジな舞は、寂しさに苛まれながらも、
それでも何とか頑張って多くの人を魔法で幸せにしてきた。
そして使命を完遂するまで１００人まであと５人と迫ったある日の事。

いつものように、誰かを幸せにする為、 隠れて魔法を使おうとしていた舞は、
その現場をある人物に目撃されてしまう。
日々野幸太郎――。

人間界に自然に溶け込む事を目的に舞が通っていた学校の教師である。
今まで舞の魔法を目撃した人々は、奇異の目で見たり、気味悪がったりし、
その都度舞はそれらの人々の記憶を消してきていた。

そしてその時も当然そうするつもりであったのだが……。
驚くべき事に、幸太郎は気味悪がるどころか、 素直に感心してみせたのである。
しかも幸太郎は感心し、そんな舞を勇気付けてくれた。

人間界で一人頑張っていた舞が、
そんな幸太郎の態度に呆気にとられると同時に、
好意を抱いたのは自然の成り行きだった。
そしてその頃から思い込んだら一直線の舞のアタックは始まった。
最初は生徒と教師という関係から、ただただ困るだけの幸太郎だったが
やがて舞の熱意に絆され、幸太郎の転勤を機に二人は結ばれる。
こうして、人間と魔女、
教師と生徒でありながら夫婦である二人の新たなる生活が始まったのだった。