数百年にわたるアトス神族と、カーマ神族の争いは、天界だけでなく人界にまで及んでいた。地上でもっとも小さな大陸 赤琉陀(アカルダ)。この小さな地にもっとも多くのアムリタ泉が存在する。アムリタとは神の生命の源。太古、祖神が地に骸を横たえた跡に地上で湧き出すようになった命の泉である。
カーマ神族がほぼ全域を支配するこの地に、ながきに渡る抵抗を続けるアトスの民が居る。不思議と有能な「神氏(主人公)」により「よりしろ」を育て上げ輩出する祭納村(よりしろ育成場とも言うべき武装した村)と堅牢な塞により、一方的な侵略を食い止めてきたのだ。戦いの足音を耳に聞きながらも、恐れず、神の力を降ろし代行し使役する少女達よりしろは微笑み、可憐に生きていく。
ライバルのよりしろたちとのドタバタ、教官との対立、どこか学園的な空気が流れる村の中で、育成者である自分と男としての自分。かつて幼き日々を共に過ごした少女との思い出。二つの異なる立場が彼と彼女たちに甘いさざ波を立てる。
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