日々 時世を象徴する悪質な事件が多発する中、先日は 中枢圏特別区の高層ビル爆撃事件が発生。
不幸中の幸いか、深夜だったために死傷者はなく、天候も雷雨だったおかげで火災も最小限に済んだ。
このような悪質な事件に対応すべく、執務府は今年の 4月から特殊な能力者を養成する “壬生養成学園” を開校していた。
学園に在籍する者たちは、将来 国の非常事態に対応する “MIBU（魅神楽バトルユニット）” への入隊が保証されている。
だが設立して間もない 壬生養成学園 の在籍者数は極端に少ない。 健やかな生活を望む者たちには、無縁の機関だからである。
しかし 壬生養成学園に在籍する者たちも、健やかな生活を望む者たちばかりなのだ。
そんな中、時世と誘発するかのように……並列する事象からも、この世を破滅に追い込む陰謀が侵入していたのだった。
望まずとも、共存社会を守るために一人一人が努力しなければならない時が、今まさに訪れていた。