5年前、主人公は幼馴染の珠子と未生と一緒に蜃気楼を見に出かけた。
とてもきれいで言葉では表せない景色だった。3人のとっておきの思い出。
…しかし、その1週間後、未生が猫を助けようとして他界。
以来、蜃気楼を見ることはなかった。
珠子と一緒に通学中、蜃気楼を見た。本当に偶然だった。
やはり綺麗なものだと思っていたが、次第に濃霧が発生し前も見えぬ状態。
気象学上の矛盾といった疑問も頭の隅に、
珠子の手を引き前へ進んでいく主人公。
気が付けば珠子の姿が見当たらない。
今手を繋いでいるのは亡くなっているはずの未生だった。
この状況に驚く主人公。知人にに話をしても何食わぬ顔。
逆に、一緒に通学していたはずの珠子が亡くなっている様子。
アルバムを見ても、覚えのない写真が並んでいる。
これは一体…、見慣れた風景繰り返される日々。だが、何かが違う。
そして主人公は一つの結論に辿り着く。
“ココは、今までいた世界とは違う世界なのではないか”と。
本作の舞台、パラレルワールドとは、
全く同じ時間軸に存在するちょっと違う二つの世界。
“もし~”と考えたことが実際に起こっていたら…。
・死んだはずのあの子が、なぜか死んでいなかったり
・一人っ子なはずの自分に、血の繋がらない姉(妹)が出来ていたり…
「この世界とほんの少しだけ、でも確実に違う世界」なのだ。
その世界で“もし”
自分の好きな人との関係を改めて確かめる機会が与えられたら…?
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