三谷亘はゲームが得意なただの中学生だった。しかし、転校生・芦川美鶴と出会った頃から彼の周りで不思議な出来事が次々と起こる。
真相を確かめるために入った“幽霊ビル”の中で亘は要御扉(かなめのみとびら)に出合う。吸い込まれるように入った要御扉の奥でワタルが見たのは現実からかけ離れた世界・幻界(ヴィジョン)だった。
現世(うつしよ)に戻った亘だったが、こんどは父・明が離婚すると言って家を出ていってしまう。
ある夜、魔物をおびき寄せて要御扉をくぐったミツルを助けるため、ワタルは“旅人”となり後を追って幻界に入る。そこでワタルが見たのは旅人と殺し合うミツルの姿。旅人は自分の願いを叶えるため“運命の塔”を目指す。そして願いを叶えられる旅人はただ一人。衝撃を受ける亘に美鶴は「お前は旅人に向かない」と言い放ち旅人の資格を取り上げる。
その翌日、母・邦子は明がもう戻らぬことに絶望し自殺を図る。運命を変えるため、元の暮らしを取り戻すため再び旅人になる決心を固め、ワタルは幻界へと旅だった。
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