Q'tron团体有三人:西川真音(以下简称西川),长井知佳(以下简称长井),山本真司(以下简称:山本)
——「My Merry May」に関わることになったきっかけはなんですか?
长井:実は、『メモリーズオフ』シリーズからお世話になっているプロデューサーさんにこの話の原案を持って行ったんです。「やらせてください!」「いいよ」と(笑)。それがきっかけです。この企画を組んだときには、結構、地味な印象とやり尽くされた感がありました。どこで独自性を出すか悩んだ思い出があります。
西川:もうひとりのメインである長井の企画をもとにプロットを起こしたのが、そもそもの始まりかと思います。とはいえ、基本的な流れは残ってはいますが、それぞれに担当キャラが割り振られた時点で、もう各ライターのオリジナルになりました。みさおなんて最初のプロットではまったく存在してませんでしたから。印象はとにかく『緊張した』に尽きます。
——3人の役割分担を教えて下さい。
长井:シナリオの企画立案およびプロデュース、設定、プロット(あらすじ)、ひとえともとみシナリオおよび共通シーン(オープニング、3本勝負、兄貴登場など)の執筆担当、それとわがままを言って、シナリオのテンションにあわせるために声優さんへの演出補助、それと西川を叱ってシナリオを書かせる鬼軍曹を(笑)。それと山本にはレゥシナリオの一部をヘルプで頼みました。それを最終的に西川がまとめるという形になりました。
西川:レゥ、リース、たえ、みさおのメインをやらせていただきました。とはいえ長井も書いているように、彼に共通部分を書いてもらったり、もうひとりのライターである山本にレゥ編の途中を書いてもらったりして、なんだか最後のおいしい部分だけをさらっていったようで心苦しいです。なのでメインというのはあくまで仮ということで。
——シナリオはどのように書かれたのですか?
长井:最初はキャラごとのプロットを作ります。そこでストーリーのイメージとトーンを整えながら、随時設定を追加しました。その後に実際の原稿を作成するのですが、最初は分岐とか考えて作ったので、かなり遅々として進まなかった思い出があります。その代わり、ルート確定後は(当時は恭平登場以降でした)各キャラを2~3日くらいで一気にという感じです。
西川:とにかく書く、でしょうか?ただ、制作スタジオに入り浸って、いつでもスタッフとコミュニケーションがとれる位置にはいたと思います。書いていてふと、これはどうなんだろうと疑問に思うと、すぐに隣や別の部屋にいる長井を呼び出して質問をする。そうするとホワイトボードを使った会議が始まるといった具合で。
——ヒロインが人工生命体ということは、シナリオを書くうえで、どのように影響しましたか?
长井:とにかくレゥの人工生命体らしさをどこに持っていくか? そして、それをはじめとしたSF設定が全体に根ざしながらも、ゲーム本来の恋愛ストーリーを邪魔しないように注意しました。特にレゥ、リース以外のヒロインは人間ですので、そのバランスの調整ですね。
西川:長井の言うようなSF的設定は、リースでは特に気をつけましたが、レゥの場合はまったく逆で、普通の人間として書きました。"特殊な能力を別にすれば"ということではありますが。かといって気にかけなかったわけではなく、周りの人間に映る人工生命体というのをとにかく意識しました。主人公である恭介はもちろん、後になってその存在がばれてしまう人物にとってのレゥ、といった面です。
——シナリオの制作中、いちばん苦労した点はなんですか?
长井:予想に反してテキスト量が膨らんだ事です。その分、『My Merry May』らしい独特の情緒を出すことはできましたが、予想量の2倍のボリュームに(笑)。ボイスデータが入りきらないよ、とディレクターのしまぞうさんに言われて慌てたことが。それでも締め切りになんとか間に合ったのが不思議です。
西川:今回は特に3キャラを担当させていただいたわけですが、最初の方は特に気にならなかったのですが、エンディング付近になってくるにつれて、どんどん気持ちの切り替えが難しくなっていきました。たとえば、レゥのエンディングを書いた後に、すぐにたえのエンディングを …などですね。
——おいなりジャムあんパンやマカロニ納豆お好み焼きパン広島風~どくだみエビチリしょうゆミックスパンなど、非常に独創的な食べ物が出てきますが、どなたがどのように考えたのですか?
长井:はい、発案者の長井です。しまぞうさんからのアドバイスと、学校の雰囲気作り、そしてひとえの快活なキャラを出したいので、ああいうアイテムをお借りしました。ひとえと恭介、亮の気兼ねない関係をあのパンのやり取りを通して出したいなと。それに私自身、当時は自炊できずコンビニ弁当を制覇するほど執筆の毎日でしたので、違うものを食べたいと考えたら……。
——レゥの"素肌の上に男物のシャツ"は、全国の男性を萌えまくらせていますが、これはどなたのアイデアなのですか?
长井:はい、発案者の長井です。こんなのばっかりですね。基本的に、なんだかもやもやするシーンは、私が大抵書いてます。だってこれ理想ですもん、私の。
——最後に、どのキャラクターと、どのシーンがいちばん好きですか?
长井:どれかひとつと言われると悩むのですが、ひとえが恭介に何度も「知ってるよ」とつぶやくところ。あれはシーンのリズムと、どことなくリアルな感情の間合いがお気に入りです。私はひとえのような快活な女の子好きなんです。激しいケンカしてるけど、最後にむぎゅ一って抱き合っちゃえば全部水に流してくれるような、そんなさばさばした子に魅力を感じます。でも全員愛着ありますよ。この子ら全員、気持ちを伝えるのが不器用じゃないですか。そのもどかしさがキュートですね。
西川:だいぶネタバレになってしまうんですが、みさおがレッの手を持って「くっつかないよ」といってるシーンが一番ですね。書き始める直前くらいに先行でCGの指定を数枚提出したんですが、そのときからこうなることは決まっていたくらいに思い入れがあります。台詞とか描写とか、実際にそのシーンを書くーカ月以上前のものをそのままつかってしまえるくらいに忠実に初心でいけました。先にも触れましたが、基本的に年下好きで、社会に相容れない態度をとる女の子が好きですね。必ずしも反社会的というわけでは、もちろんありません。自分が社会に相容れない存在だと思いこんでいる、もしくは社会が受け入れていないか、といった感じでしょうか。
取自自购的fan book。