『夢男』
毎晩、悪夢にうなされながらもその夢を思い出せないでいた女子大生のミドリ(中条あやみ)が、授業中に夢にはメッセージが隠されていると教わる。怖いもの見たさもあって、夢の中に出てくる男の顔をイラストソフトを使ってモンタージュで再現するミドリ。軽い気持ちでTwitterに画像をアップし「この男が夢に出てきます。助けてください」と投稿する。すると翌朝、その投稿が大反響、周りの友人も次々にこの男を夢で見たと言い始め…。
『一本足りない』
真面目なサラリーマンの夫、女子大生の娘、高校生の息子を持つごく平凡な主婦・風見綾子(永作博美)。「ここは私が人生をかけて作り上げた完璧なお城」と、家の中はいつも隅々まで機能的に美しく整え、料理にも手抜かりがなく、完璧に全ての主婦業をこなしている。綾子の完璧主義は幼い頃から身についたものだったが、それゆえにその“完璧なものが壊される恐怖”に怯えていた。そして壊されないよう導き出した彼女なりの方法が“決して目を離さずにいつもそばで見守ること”だった。ある朝、いつものように完璧な朝食と弁当を準備していると、シンク下の包丁入れの包丁が一本足りないことに気づく。朝食にも手をつけず、弁当も持って行かず、さっさと家から消えた家族に「どうして?何で?」と憤慨するも、包丁で会社員を刺し殺した通り魔の少年のニュースがテレビに流れ…。
『カメレオン俳優』
初主演ドラマの撮影で散々ダメ出しを受け、プレッシャーに押しつぶされそうな若手人気俳優の工藤圭太(菅田将暉)。「どんな役にも染まれるカメレオン俳優になれ」というマネージャーの鍋島(塚地武雅)の勧めで、一時的に思い通りの人間に変身できるという秘薬“カメレオーネ”の投与を始めてしまう。以来、まるでカメレオンのように次々と役に染まり、難役をこなしていく工藤。ドクターから“カメレオーネ”の投与は一日1回までと制限されていたにも関わらず、カメレオン俳優ランキングで不動の1位をキープする八巻卓朗(平山浩行)との競演をひかえ…。
『妻の記憶』
成田陽一郎(遠藤憲一)は、接待や飲みに明け暮れ、毎晩遅くに帰宅する仕事一筋のサラリーマン。ある日、不注意で火事を起こした妻・春子(原田美枝子)が他界してしまう。ところがその葬儀の翌朝、食卓に朝食を並べる春子の姿が…。でもその姿は娘には見えないという。怨霊なのか、幻なのか…。実は生前、認知症を患っていたという春子。ごくまれに認知症患者自身の“忘れたくない”という強烈な意思によって、その記憶が残像となって時空間に定着するケースがあるという。こうして陽一郎と“妻の記憶”の奇妙な夫婦二人暮らしが再スタートするが…。
ショートショート:
『しりとり家族』滝藤賢一。江口寿史の短編ギャグ漫画。
『赤』カズレーザー、トレードマークの赤が怖くなる?
『ノック』渡邉剣
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