by John Powell 太陽系に最も近い恒星系はケンタウルス座アルファ星(アルファ・ケンタウリ)で、その距離は4.37光年ほど。換算すると25兆マイル(約40兆2336億km)と、桁が大きすぎてまったくイメージが沸きませんが、太陽と地球との距離(約1億5000km)を1mとしても東京から名古屋まで移動できる距離(約290km)という遠さで、最速のロケットを使っても3万年はかかります。しかし、ロシアの富豪ユーリ・ミルナー氏とスティーヴン・ホーキング博士が、アルファ・ケンタウリまでわずか20年で到達する「宇宙船」を射出する計画を発表しています。Breakthrough Initiatives http://www.breakthroughinitiatives.org/ INTERNET INVESTOR AND SCIENCE PHILANTHROPIST YURI MILNER &

新たに作成されたカラフルな火星地図は、場所による重力のばらつきを示している。白く見えるのはタルシス三山などの重力が大きい領域で、青く見えるのは峡谷などの重力が小さい領域だ。(MIT/UMBC-CRESST/GSFC) このほど米NASAが火星の重力データを使って地図を作成し、公開した。美しいだけでなく、火星内部の核から周囲の大気まで、目で見ただけではわからない地質学的な詳しい特徴が新たに示されている。 米マサチューセッツ工科大学のアントニオ・ジェノバ氏らは、火星探査衛星3機16年分の軌道データを分析し、軌道と速度のふらつきから、位置による重力のばらつきを明らかにした。3月5日に科学誌「Icarus」に発表された火星の地図は、太陽系で最も高い山であるオリンポス火山の頂上からマリネリス峡谷の底まで、この重力のごくわずかな違いを画像として示したものだ。(参考記事:「オリンポス山、“太陽系最大”を
地球の表面積としては確かに水が大部分を占用するが、ボリュームに占める割合として、水は実はわずかなのである。 地球が1.3メートルの大玉だとしたら、海の厚みは1ミリにも満たない。 その上、毎日100トンとか言う単位で土砂については地球に補充され続けている。にもかかわらず水はほとんど補充されない。 だから水を大切にしましょうという話しではない。 宇宙開拓に持って行く水をどこから工面するか、と言う話しである。 地球の水は限られた量が循環しているとして、逆に考えれば上手に循環させればいくらでも水の使用は可能と言うことでもある。 しかし、外部への持ち出しになると、単純に純減となる。 水は減る一方。膨大な量の水持ち出しは地上の人類滅亡のきっかけになり得る。 巨大な宇宙船であれば同種の循環システムが備えられたとしても、最初の種水がどうしても地球上から失われる。 宇宙空間の真空度は高く、水素原子の一個にさ

佐賀県みやき町の私設の天文台で、天体観測を二人三脚で続けている70代のアマチュア天文家の男性2人が、新星など計100個の天体発見を達成した。2007年の観測開始から8年での偉業。海外の研究者からも祝福と感謝の言葉が寄せられている。 福岡県久留米市の西山浩一さん(77)と、みやき町の椛島冨士夫さん(75)。11日夜に「へびつかい座」で新星を発見し、国際天文学連合(IAU)に報告し、15日に新星と認定された。2人の発見は今回で新星98個、超新星2個となった。 国内では、新星と超新星を合わせて150個を発見している山形市の板垣公一さん(67)に次ぐ記録とされる。西山さんと椛島さんは、板垣さんより短期間のうちに速いスピードで発見を重ねており、天文仲間から「夜空の暴走族」と呼ばれてきた。 10代の頃から天文少年だった2人。30代の時、雑誌に出た椛島さんに西山さんが連絡をとって意気投合。それぞれ会社勤

米航空宇宙局(NASA)は、2020年代前半に火星の上空を飛びながら広範囲の地形を調べるグライダー型の無人探査機を開発している。地球より大気が薄い火星での滑空を想定して、年内にも地上30キロ上空から試作機を飛ばす。米国が30年代に計画する有人火星探査に不可欠な宇宙飛行士の着陸点の地図づくりなどに役立てるという。 NASAによると、この探査機は「プラントル―m」。航空力学の権威の一人、ドイツの物理学者プラントルにちなんで名付けた。両翼だけのブーメランのような形で、試作機の全長は3メートルほど。試験飛行では気球で高度約30キロまで持ち上げ、うまく飛べるかどうか調べる。 実際に火星で飛ぶことになる探査機は、軽量化のため全長60センチほどになる予定。地球から宇宙船に載せられて火星付近まで運ばれた後、火星の表面を走って調べる別の探査車と同時に、パラシュートなどで落下する。当初は翼をたたんだ状態で、高

ESA=ヨーロッパ宇宙機関の小型探査機が、去年11月、世界で初めて着陸に成功した、「ほうき星」とも呼ばれるすい星は、観測データを分析した結果、構造の内部の80%前後がスポンジのように空洞であることが分かり、すい星の成り立ちを理解するうえで重要な成果として注目されています。 それによりますと、小型探査機はすい星に着陸する際、2度にわたって跳ね上がり、調べたところ、場所によって、すい星の表面の固さが異なることが分かりました。また、主にちりと氷から成るすい星の内部を調べてみると、75%から85%が空洞で、スポンジのようになっていたということです。 さらに、収集した物質から、メタンなど16種類の有機化合物が検出され、これらの成果は、すい星の成り立ちを理解するうえで重要な成果として注目されています。 「フィラエ」は、着陸したあと交信が途絶え、先月、一時的に回復しましたが、その後、再び不安定な状態が続
沈まぬ太陽、苦しい断食=白夜のイスラム教徒−スウェーデン 沈まぬ太陽、苦しい断食=白夜のイスラム教徒−スウェーデン 初夏を迎え、日没が遅くなり、冬の間営業していた「氷のホテル」が解けだしたスウェーデン北部=2005年5月、キルナ郊外(AFP=時事) 【ストックホルムAFP=時事】夏至の時期の白夜で知られるスウェーデンで、イスラム教徒が18日前後に始まるラマダン(断食月)の対応に苦慮している。断食は日没まで行われるが、白夜の期間は日没がないか、日はほとんど沈まない。どの時点で食事をするかが難しく、スウェーデンや欧州のイスラム指導者が新たな指針の検討を急いでいる。 〔写真特集〕断食月ラマダン 今年のラマダンは夏至の数日前に始まる。スウェーデンのイスラム協会スポークスマンは「断食をいつ終えられるのか、またいつ始めるべきなのかという二つの難問がある」と説明。「日の出前に断食を始めることになってい

50年前に行った人類初の宇宙遊泳について、モスクワ市内でAFPのインタビューに応じるロシア人元宇宙飛行士のアレクセイ・レオーノフ氏(2015年3月16日撮影)。(c)AFP/VASILY MAXIMOV 【4月4日 AFP】ロシア人元宇宙飛行士のアレクセイ・レオーノフ(Alexei Leonov)氏は、人類初の宇宙遊泳を行ってから50年が過ぎた今も、カプセルを出て宇宙空間に漂った瞬間のことを鮮明に覚えている。 「私はゆっくりと外に身を乗り出し、宇宙船を離れた」──80歳になる現在もモスクワ(Moscow)市内の銀行で元気に働いているレオーノフ氏はAFPに語った。「漆黒の一面に星が見え、太陽はまぶしすぎて耐えられなかった」 5メートルの命綱で宇宙船につながれながら、レオーノフ氏は眼下にくっきりと広がる故郷・地球の地形に目を見張った。「完全な円形の地球、コーカサス(Caucasus)やクリミア

米航空宇宙局(NASA)は12日、木星の衛星ガニメデの地下に、塩分を含む大量の水を確認したと発表した。水の層は厚さ100キロに達し、水量は地球の海水より多いという。生命の存在に欠かせない水が大量に存在することで、ガニメデにも生命を育む環境がある可能性がでてきた。 ガニメデは、直径が月の約1・5倍ある太陽系最大の衛星。地球のように磁気を帯びており、極地付近にはオーロラが出現する。NASAは、ハッブル宇宙望遠鏡を使って、木星の影響でガニメデに現れるオーロラの揺らぎを詳細に観測。揺らぎは予測よりわずかに少なく、地下に海のように広がる水の層があれば説明できるとして、地下海が存在すると結論づけた。 ガニメデは、約150キロの分… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事

土星の衛星の一つ「エンケラドス」に、生命が生息できる環境が存在する可能性が高いとする研究結果を日米欧チームが発表した。探査機の観測などで衛星の地下にある海の底での熱水活動でできた物質を確認した。地球の海底で熱水が噴出している場所には多様な微生物が生息し、生命誕生の場の一つと言われ、エンケラドスにも似た場があると考えられるという。論文が12日付の英科学誌ネイチャーに掲載される。 エンケラドスは、直径約500キロ、氷に覆われ、一部から水蒸気が噴き出している。研究チームは、米航空宇宙局が1997年に打ち上げた土星探査機「カッシーニ」が、2004~07年に得たエンケラドスからの噴出物のデータを詳しく分析。二酸化ケイ素の微粒子(ナノシリカ)が含まれることを突き止めた。ナノシリカは、岩石が高温の水に溶けてから急冷するとでき、地球では温泉や海底に湧き出す熱水に含まれる。 観測成果をもとに、東京大や海洋研

太古の火星には大量の水があり、地球の海のような水面が広がっていたとする分析を、米航空宇宙局(NASA)が火星大気の観測から明らかにした。現在は岩石に覆われた荒野が広がるが、かつては生命が存在できる環境が長く続いていた可能性が強まった。 米科学誌サイエンス(電子版)に論文を発表した。火星にはかつて水があり、一部は極地の地下などに氷として残っていることが知られている。ただ、量など詳しい実態は不明だった。 NASAによると、火星大気に含まれる水と、通常の水より重い重水の割合を望遠鏡で観測し、太古の火星から飛んできた隕石(いんせき)に含まれる両者の割合と比較。重水のほうが宇宙空間に失われにくいことなどから、過去の水の量を推計した。 その結果、約45億年前は火星… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいた

ブラックホールは新語ではないし、すでに明治時代にも「闇窖」とする和訳があった。今はブラックホールというカタカナ表記としているが、この用語は日本人が別段に、ゼロから用語を創りだしたものではない。従来の漢字表示から天体であることが想像しがたいので、熟字訓のようにつかわれていたブラックホールをそのまま流用したのだろう。 的川泰宣さんの「宇宙用語、日本語でどう表現?」では宇宙活動が世界で盛んになるのに比例して、新しい用語も頻繁に生まれます。これを自国の言語でどう表記し、どう使うか。各国で工夫が必要になっています。 例えばBig Bang(ビッグバン)やBlack Hole(ブラックホール)。「大爆発」「黒い穴」 と述べている。 だが、「Black Hole」は「新しい用語」ではない。明治時代には日本でも膾炙していた用語であり、『「黒い穴」』のような単純表現ではなく、例えば「闇窖」という言葉があった
素粒子物理学の標準理論は、なぜヒッグス粒子の生成によってビッグバン後に宇宙が不安定となり崩壊しなかったのかについて、答えを出せていない。その謎については、未知の物理が働いたからだといった理論が複数考えだされているが、答えは意外にシンプルな説明で得られるという研究成果が発表された。 【2014年11月19日 Imperial College London】 スイス・ジュネーヴ郊外の欧州原子核研究機構(CERN)でヒッグス粒子が発見されたのは、2012年(発見確定は2013年)のことだ。ヒッグス粒子が発見されたということは、加速膨張する初期宇宙でヒッグス粒子が作られたことによって宇宙が不安定になり、崩壊が引き起こされたはずであることを示す。だが現実として宇宙は崩壊していない。これはなぜなのだろうか。 その理由については知られざる未知の物理が働いたという説がいくつか唱えられてきたが、今回ヨーロッ

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