15日午後5時ごろ、ファミリーレストラン「ガスジョイ三軒茶屋店」で、男性客が小便器と壁にめり込んで出られなくなる事故があった。男性は通報を受けた救急隊員に救助され、近くの病院に搬送された。目立った外傷はなかったという。 消防によると、店内の小便器には、床を汚さないよう「もう一歩前へ」という注意書きが貼られていた。男性は指示通り一歩前へ出て、便器や壁の中に体の一部が入り込んだとみられる。 警察から連絡を受けた便器メーカーのフェイル工業は同日午後8時、HP上に事故に関するコメントを掲載した。男性が便器にめり込んだ原因について、「便器に設定した利用者の立ち位置補正処理と衝突判定の更新タイミングがわずかにずれたことで、コリジョン(当たり判定)が無効化された可能性が高い」と説明した。 また「発生確率は利用回数100万回あたり1回未満と見積もっており、実害が報告された例はなかった」と、不具合を事前に把

31日のハロウィンを前に、北海道・富良谷茶町でマシュマロ作りがピークを迎えている。マスの浮き袋を天日干しにして作るマシュマロは、「鱒麻呂(ますまろ)」とも呼ばれ、海岸には天日干しされた真っ白なマシュマロがずらりと並ぶ。秋風に乗って漂う甘い香りは地域の風物詩だ。 魚の浮き袋を原料とするマシュマロは、16世紀に南蛮貿易を通じてポルトガルから入ってきた保存食が起源。日本ではマスの浮き袋を使った珍味「鱒麻呂(ますまろ)」として戦国大名らに珍重され、砂糖が普及した江戸期以降は庶民の甘味として独自に発展した。現在の姿になったのは、洋菓子文化の影響を受けた明治以降のことだ。 江戸時代から伝統的な天日干し製法を続ける富良谷茶産のマシュマロは世界的にも評価が高い。ハロウィンが近づくと世界各国から注文が急増し、9月から10月にかけて生産のピークを迎える。 漁師から仕入れたマスの浮き袋を数日間天日にさらして、自

科学研究のあり方について検討する政府の諮問機関「持続可能社会構築を通じた科学技術力醸成及び研究費効率化に関する有識者検討会議(持構科技醸及研効検討会議)」は13日、科学研究費削減を軸とする答申案を示した。今後10年で日本人のノーベル賞受賞者数を50倍に増やすことを戦略目標に掲げる「清貧イノベーションプラン」を策定する。 日本の科研費はこの20年間ほぼ横ばいで、科研費を増額する他のOECD加盟国と比較すると相対的に右肩下がりが続く。その一方、自然科学分野で日本人のノーベル賞受賞者は急増。受賞者の多くが「資金難の中で研究を続けてきた」と語っていることから、会議は「清貧の精神が成果につながった」と結論づけた。 答申案では、文部科学省に「清貧イノベーション推進室」を新設。研究資金を削ることでどこまで研究成果が向上するかを見極める実証事業を進める。具体案として、引用数の多い学術論文掲載を支援するため

火星天文宇宙庁(MASA)は5日、地球探査車「イディオット」が持ち帰った岩石から生命の痕跡を示す有機物や金属片が見つかったと発表した。太古の地球に高度な文明を持つ生物がいた可能性を裏付ける証拠として注目が集まりそうだ。 イディオットが北半球の乾燥地帯から採取した岩石を分析した。有機物は地質の変化で作られることもあるが、検出された有機化合物は生物由来の可能性が高いという。また、同じ地点で採取された金属片には、文字のような刻印が規則的に彫られていた。 地球上に人工的な建造物が存在することは、過去の画像解析から指摘されてきた。イディオットが撮影した高解像度画像には、王冠をかぶり、たいまつを手に持つ人型の構造物や、金で装飾されたビルのようなものが地表から露出している様子が記録されていたことから、文明を持った知的生命が活動していたとみられる。 大気の95%を二酸化炭素が占める地球は、かつて豊かな水と

菓子メーカーの亀山製菓(大阪府)は23日、同社が販売するクッキー菓子「パクパクサバイバル」5万袋を自主回収すると発表した。「品質管理において想定外があった」と説明している。同製品には「クッキーが1つしか入っていない」という指摘が消費者から相次いでいた。 「パクパクサバイバル」は、シマウマやライオンなど10種類の野生動物をかたどった子ども向けクッキー菓子。「子どもに味の良し悪しはわからない」として、原材料の徹底的なコストダウンを図り、1袋(60グラム)10円を実現。戦略的価格破壊が功を奏し、24年12月の発売以降、話題を集めていた。 しかし今年8月以降、消費者から「中にワニが1つしか入っていない」「ライオンだけ極端に大きい」など内容量についての指摘が急増。袋内に残ったクッキーのほとんどが大型肉食動物だったことから、同社では強い動物クッキーが弱い動物クッキーを捕食する食物連鎖が起こったとみてい

答えは「@grok」――。全国の学校で試験の解答をAIに「投げる」事例が増えている。学校生活の様々な場面にAIが浸透したことが背景にあると見られる。Xが搭載するAI「Grok(グロック)」が利用されることが多いようだ。 「夏休み明け課題テスト。証明問題に「@grok」だけ書いた生徒が3人も。時代を感じる」 西陣工業高校(京都府)で教鞭をとる化野さんが10日、SNSに投稿したコメントに大きな注目が集まった。答案を書いた生徒は「AIに聞けばすぐに分かることをわざわざ書くのが面倒だった」と説明したという。 化野さんの投稿には生成AIへの対応に苦慮する教育関係者から、共感のコメントが多く寄せられた。また、進学塾「玉虫ゼミナール」中学部講師の森治虫さんは、「うちの塾では問題が分からないときは@grokと書くよう指導しています」と投稿。炎上から1週間経過しても止む気配はない。 グロックの影響は小学校に

千葉電波大学農学部の研究グループは7日、水分含有率100%のキュウリの開発に成功したと発表した。水分含有率を上げる試みは、世界各国の研究機関がしのぎを削ってきたが、99.9%から頭打ちの状態が続いており、長年「ラスト0.1%の壁」を打ち破れずにいた。 一般的なキュウリの水分含有率は95%程度と他の野菜に比べてとりわけ高く、「ほぼ水」とも言われてきた。1996年、英オックスブリッジ大学がキュウリから炭水化物を除去した含有率98%のキュウリの開発に成功。これをきっかけに世界各国の大学が「キューカンバー・チャレンジ」として、水分含有率を競ってきた。 2014年には米プロンストン大が無機質など水分以外の成分を全て除去したキュウリを開発。栄養分がゼロになったキュウリは、原理的には水になるはずだったが、同大のキュウリは個体として形状を保ち続けた。各国の研究機関が分析を試みたが、原因の特定には至らず、キ

地球の自転速度が急激に上昇していることを受け、滋賀県南おうみ市は25日、加速に伴う遠心力の増大に備えた「遠心力対策室」を設置した。大気圏外への吹き飛ばしに備えた固定装置を市内各地に整備するほか、県民にとって命より尊い琵琶湖水の宇宙空間流出対策についても検討を行った。 地球の自転速度は、過去10年間加速の一途をたどっている。米海軍天文台などによると、10日は通常の1日より1.36ミリ秒(1ミリ秒は千分の1秒)短く、8月5日も1.25ミリ秒短くなると予測されている。原因は不明だが、このまま加速が続いて遠心力が強まれば、地球上の物体が大気圏外に吹き飛ばされるおそれも出てきた。 寝待月巨造市長は25日、遠心力から市民を守ることを目的とする「遠心力対策室」を設置。専門家ら有識者を招いて同日開かれた第1回対策会議では、公園や小中学校など市内600ヵ所に遠心力固定装置「AGD(Anti-Gravity

力士の命名規則を審議する諮問機関「四股名運用見直し機構(SUMO)」は3日、四股名に絵文字の使用を認めるよう求める提言をまとめた。若者になじみの深い文字を取り入れることで、少子化による新弟子減少に歯止めをかけたい考えだ。 提言は使用頻度の高い絵文字約300種を四股名として使用を認めることを柱にする。アルファベットに先駆けて絵文字を採用するよう提案した理由について、「絵文字は日本発祥の文字であり、世界的にも『emoji』として広く認知されているため」と説明。実際の使用例として「🌱山」「霧🏝️」を挙げている。絵文字導入の背景には、時代が進むにつれ、四股名に使われる漢字の重複が多くなり、力士の個性が演出しにくくなったことがある。昭和・平成期には「千代の富士」「曙」など、分かりやすい漢字を効果的に使った四股名の名横綱が誕生。だが、郷土や伝統を感じさせる頻出漢字が使い尽くされた結果、近年は「八

梅雨真っただ中にもかかわらず、セミしぐれが聞こえてもよさそうな厳しい暑さが続くが、今年は静かな夏を迎えることになるかもしれない。羽化せずに地中で暮らし続ける「セミリタイア」が今、若ゼミの間で新しい生き方として注目を集めているためだ。 「まだ梅雨なのに地上はもう炎天下。このまま羽化して干からびるくらいなら、すずしい地中でおとなしく暮らす方がQOL(生活の質)は高いですよ」 都内の住宅街にあるクヌギの根元で地下生活を送るニイニイゼミさん(6)も、セミリタイアを選んだ「羽化キャンセル界隈」の1匹。昨年に続いて今年も羽化を見送るつもりだ。「羽化して鳴いたところでメスには届かないですし……」とつぶやく。 セミリタイア増加の原因は「FIRE(炎)」とも称される近年の酷暑。何年も地中で過ごした後、命懸けで地上で這い出し、残りわずかな生活を全うするという従来のセミ生設計に疑問を抱く若ゼミが増えている。 鹿

「技術が進んでも進歩しないもの」の筆頭に挙げられる雨具。千葉電波大学理学部の研究チームは16日、「量子もつれ」という量子力学の現象を応用した「濡れない繊維」を開発したと発表した。「21世紀の傘」として年内の発売を目指す。 量子もつれは、対になる一方の粒子の状態を観測した瞬間、どれほど離れていても他方の粒子の状態が確定する物理現象。従来のコンピューターの性能をはるかに上回る量子コンピューターの基幹技術としても注目を浴びている。 チームは、この現象を利用した繊維「エンタン」を開発。「エン」と「タン」で対になる2種類の繊維は量子的に同調しており、エン繊維を構成する分子が水分子と相互に干渉して濡れたことが観測された瞬間、タン繊維と水分子の干渉が遮断されて乾燥が確定する。 また、タン繊維の密度と配置を最適化することで、繊維の周囲数十センチの空間を乾燥状態として確定させる「ドライオン場」という特殊な量

祖父(62)を鈍器のようなもので殴ったとして西世田谷署は5日、東京都世田谷区に住む男子児童(6)を厳重注意した。祖父は全治3日の軽傷。 調べによると、児童は4日、翌日発売の新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」を買ってくるよう祖父に依頼した。しかし、5日午前8時ごろ、祖父が違うゲーム機を買って帰ってきたことを知った児童は激怒。朝食中のテーブルの上に置いてあった果物ナイフの横にあったフランスパン(パン渡り30センチ)で、祖父を何度も殴りつけた。 祖父の悲鳴を聞いた父親(35)が急いで間に入って止めたが、祖父は額などを打撲する軽傷を負った。近隣住民の通報で駆けつけた署員が署内で事情を聞いたところ、児童は「早朝から出て行って一体何の列に並んでいたのかと考えると、腹が立って仕方なかった」と説明したという。祖父は同日未明から近くの玩具店に並んでいた。児童は署で厳重注意を受けた後、帰宅を許可された。

衛府嵐大学情報文学部(京都府)の研究チームは27日、日本人の語彙力がガチでエグいレベルにまで高まっているという調査結果を発表した。どの世代もマジでヤバいくらい語彙数が増えており、「これはちょっとウケる」と指摘している。 チームでは、全国の10代から90代の男女2千人に800字程度の作文を書いてもらい、その中にブチ込まれている単語数を計測した。10年前の調査に比べて、どの世代もエグいほど語彙が多く、特に大学生はガチでビビるほど爆上がった。 また、SNSの影響を調べたところ、「草」「神」「横転」など、普段絶対使わなそうな言葉もエグいほど使われており、調査をガチで仕切った王張(ワン・チャン)教授は「ダルいくらいヤバい」とぶった切る。特に近年は投稿のエモみもバグるレベルでマジ意味不明な感じで、「ガチでエモすぎてもうマジ無理」と話す。 日本人の語彙力がガチで上がった理由について、論文は「ワンチャンS

紀元前3千年ごろに地球全域で発生した大規模洪水について、地球のインフラを管理する神は18日、「老朽化した水道管の破裂が原因」とする調査結果を啓示し、謝罪した。 報告石板は、破裂の原因について「水圧調整の不備」と説明。「天地創造後の保守点検が十分でなかった」と結論づけ、「人の悪が地に満ちたため」とするこれまでの説明を撤回した。 洪水発生前後の具体的な動きも明らかになった。破裂した水道管は、「水と水とを分ける装置」として創造2日目に建設されて以降、経年劣化が進んでおり、事故発生の100年以上前から亀裂が確認されていた。 緊急対応石板では、修復が間に合わないと判断した場合、地上各地の預言者を通じて方舟を建造するよう避難啓示を出すよう定められていたが、実際に啓示が届いたのは1名にとどまった。この点について報告石板は「誤って古いバージョンの音声コードを使って啓示したため、多くの預言者が復号化できず、

越前藩にて奉公仕りおりし武士の遺族、主君および家老に対し、「腹切り強いられしは腹ハラ(腹切りハラスメント)なる」由にて、藩に慰謝料二百五十両の支払を請ひ、奉行所に訴え出でたり。南町奉行所(大岡忠相町奉行)は七日、かの訴えを認め、慰謝料二十両を支払ふべしとの判決を下したるものなり。 かの武士は享保十年、家老より藩の財政立て直しの任に当てられ、倹約令を発し歳出削減に尽力せしも、米価高騰を抑へ得ず、翌年責任を負ひ切腹せり。 判決によれば、当人は改革の効果上がらざることにつき、家老より幾度にもわたり、「禄泥棒」「表六」等の文言記しおかれたる書付を差し遣はされたり。 藩側は奉行所の聞き取りに応へ、「切腹せよとは申さず。ただ空気を読めと申したるのみ」と弁明せり。なれど、奉行所は「切腹は家老より度を越えた叱責を重ねられたるが故の過労によるもの」と断じ、これを腹ハラに当たると認定せり。 一方、書状に記され

トランプ米大統領は24日、アグロー州で開かれた支持者集会で、日本の車検制度を批判し、自動車検査員を全員米国人にするよう求めた。米国車の販売が低迷する「非関税障壁」の1つとして、米側は日本の車検制度を挙げている。トランプ氏は集会で「日本の検査制度は中立的でない」と指摘。「検査員は100%、いや700%、中立的な米国人であるべきだ。それで全てうまくいく」と語気を強めた。 米政府は日本の車検が米国車の進出を阻む「非関税障壁」になっていると主張する。一部の米国車ではウインカーの色や車体サイズが日本の基準に合致せず、追加の改造や対応措置が求められるためだ。 演説の中でトランプ氏は「彼らは米国人を裁判官に任命したいと言ってきたこともあった。自動車検査員を米国人にするのは裁判官よりはるかに簡単なはずだ」と皮肉った。トランプ氏が言及したのは、明治初期の「外国人判事任用問題」を指すとみられる。井上馨外相

世界的なファッション・インフルエンサーとして知られるマリー・アントワネットさんのX(旧ツイッター)アカウントが3日、停止された。米の価格高騰を揶揄(やゆ)するような投稿が炎上。「世間の感覚とずれている」など批判が寄せられていた。 アントワネットさんは1日、米の価格高騰を伝えるテレビ画面の写真とともに「米がないならケーキを食べればいいじゃない」とXにコメント。この投稿に対して「ケーキの値段知ってますか?」「第三身分感覚からズレている」などの批判が殺到、炎上した。 批判に対し、アントワネットさんはテニスコートで遊ぶ写真やエッフェル塔の前でポーズをとった写真などを繰り返し投稿。3日にアカウントが停止され、投稿が閲覧できなくなった。投稿を挑発的だと受け取った利用者から、大量の違反報告が寄せられたことで機械的に停止措置が取られたようだ。 コメの価格は2月16日までの平均価格は5キロあたり3892円と

トランプ米大統領は18日、ホモ・サピエンス(新人)のみを生物学的な人類と認める大統領令に署名した。旧人のネアンデルタール人に関する研究への資金援助を打ち切るほか、ネアンデルタール人を政府職員として採用しないよう命じる。前政権の政策を次々と撤回する中、新政権は人類の多様性も認めない方針を打ち出した。 米国では近年、マイノリティに配慮したDEI(多様性・公平性・包摂性)政策が進んでいたが、トランプ氏は選挙期間中、これらを「不当な優遇」と批判。反DEI支持層を固めた。 新政権が旧人の排除に乗り出した背景には、環境問題が関係していると指摘する専門家もいる。ネアンデルタール人が約4万年前に絶滅した原因を気候変動とする説があるが、気候変動に懐疑的な現政権は「気候変動が存在しない以上、それによって絶滅するネアンデルタール人もいなかった」という論理を展開しているためだ。 ホモ・サピエンスを唯一の人類とする

サンタクロースでつくる業界団体「世界サンタクロース協会(WSCA)」は22日、暗号資産(仮想通貨)をマイニング(採掘)する施設を来年1月から稼働すると発表した。完成した20棟を皮切りに、北極圏全体に拡大する予定。プレゼント代や配送にかかるトナカイ件費など運営資金を確保するためとしている。 WSCAは今年初めから北極圏の氷上に「マイニングファーム」と呼ばれる暗号資産採掘施設の建設を開始。約5千台の高性能なマイニングコンピューターが、代表的な暗号資産のビットコインを24時間体制で採掘する。採掘に必要な電気は再生可能エネルギーを使用。トナカイをベルトの上で走らせて発電する。また、コンピューターから発生する大量の熱の冷却処理に、北極の氷を利用することで効率的に運用できるとしている。 WSCAが採掘事業に注目した背景には、昨年明るみに出たクリスマスパーティー券問題がある。パーティー券収入を所属サンタ

本を燃やして作った焼き芋に舌鼓――。東京都練馬区の石爺公園で「焚書いも」を振る舞うイベントが17日から始まった。 イベントは市民団体「坑儒会」が主催。園内20カ所で焚き火が行われ、サツマイモの上にかぶせるように置いた『論語』などの本に火をつけた。参加者らは自宅から持参した本を次々と火にくべると、火柱はどんどん大きくなり、灰になった紙片が秋空に舞い上がっていった。 この日振る舞われた「焚書いも」は300本。焚き火の炎は40分ほどで消え、灰になった本の山の中から焼き芋が姿を現すと、参加者から歓声が上がった。 ドストエフスキー20冊を焼いた50代の男性は「心なしか罪深い味がする」と、焼きたてのサツマイモをおいしそうに頬張った。若い頃に見栄を張って買ったものの、結局1冊も読まなかったという。 この日焼かれた本は文庫本や新書約2千冊。坑儒会代表の秦政雄さんは「食料品がどんどん値上がりする中、庶民が求

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