最近、ファンタジー小説の話をすると、だいたいハリー・ポッターか指輪物語の名前が出てくる。 それしか知らないのか? 確かにどっちも名作だ。でも、ファンタジーの世界はもっと広くて深い。 お前らが知らない傑作が山ほどある。 俺は20年以上ファンタジーを読み続けてきた。和洋問わず、王道からマイナーまで、読破した数は500冊を超える。 そんな俺が、本当に面白いファンタジー小説を教えてやる。 【海外編】 『ゲド戦記』アーシュラ・K・ル=グウィンジブリで知ってる?あれは原作とは別物だ。原作を読め。 これは魔法使いゲドの成長を描いた物語だが、ただの冒険譚じゃない。魔法には真の名前が必要で、名前を知ることは相手を支配することだという世界観が深い。 第一巻『影との戦い』で、ゲドが自分の影と対峙するシーンは、人生で何度も読み返してる。自分の内面と向き合うことの恐ろしさと大切さを教えてくれる。 指輪物語と並んで世

「異世界×日本スゴイ」に秘められた“欲望”とは...ラノベ界→純文学界へ“転生”した市川沙央が読む『大転生時代』(島田雅彦 著) | 文春オンライン この記事が代表的なんだけどさ、ブコメがすでに多数指摘してる通り、「なろう系」を語る批評家って、「なろう系」全然読んでなさそうだな……ということがありありと伝わってくるよね。 まあ、なろうなんて安っぽい娯楽でごぜぇますから一生読まなくてもいいと思いますけども、それでも読んでもない人には「なろう系は〇〇ばかり」とか「なろう系にはない発想」とかいう表現は使ってほしくないわけだ。 純文学というハイカルチャーの一員だから、遥か下に位置する(ナ)ローカルチャーなんて数作読めば語れると思ったか、白人さましゅごいです!!! 市川沙央の書評にツッコミを入れていく(主に男性向けを念頭に置いて解説する。実は2024年の小説家になろうはほぼほぼ女性向けサイトなのだけ

偏愛・脳汁を語るサイト「ヲトナ基地」では、多数の「愛しすぎておかしくなるほどの記事」をご紹介してまいります。 ヲトナ基地で今回紹介する記事は「むしろ男性にこそ薦めたい傑作ファンタジー少女漫画『Landreaall』を推して推して推しまくる。」。海燕さんが書かれたこの記事では、マンガへの偏愛を語っていただきました! とくに男性の場合、ふだんから相当にマンガを読んでいても、少女マンガだけは手を出さないという人は少なくないだろう。 そういう人のなかでは少女マンガというジャンルはいわゆる「男性向け」の作品とはまったく異なる作風と考えられているようだ。 どうせ他愛ない恋愛マンガばかりなのだろうといった偏見もあるのかもしれない。 しかし、どうせマンガを読むのなら少女マンガに触れないことはいかにももったいない。少女マンガは「男性向け」マンガ以上に、歴史を超える名作傑作の宝庫なのだから。 今回はそういった

こんなツイートを見かけたので、ちょっと言及してみた。 そういえば、どうせ魔法も神も居るファンタジー異世界なら、そもそも大地が丸くないとか、宇宙とそこに浮かぶ惑星上じゃないとか、そういう異世界を見たい気もするんだけど、近年のRPGとかそれ風世界作品とかでそういうのは不思議と見ない気もしますね… — 理間 高広(COMITIA145 E35a”Strangeness”) (@Rima_tk)2023年10月3日 近年の日本の作品ではないけれど、テリー・プラチェットの『ディスクワールド』シリーズは「巨大な亀の背中に4頭の巨大な象に支えられ、ゆっくり回転する「円盤」」の上が舞台ですね。あと、タニス・リーの『平たい地球』は「地球が平らかなりし頃」の物語です。 https://t.co/w3JCwAajNP — 海燕 (@kaien)2023年10月4日 ツイートしたあと思い出したのだが、ひかわ玲

いやもう単なるお願いなんですけどね……。 異世界もの、流行ってるじゃないですか。小説家になろうあたりの発祥のものが多く、トラックにひかれたりして現世では死んでしまい、目を開けたら見たこともないファンタジー世界でした、というのがテンプレ。死因とか転生後の能力、状況等に関しては作品ごとにいろんな状況があるアレです。 最近は「悪役令嬢」ものも流行っているらしいですね。あれも異世界とハイブリットしているんじゃないでしょうか。 ま、そんな異世界もの。あまりにも数があるのでそのほとんどは読めていませんが好きな作品もそこそこあります。『JKハルは異世界で娼婦になった』とか『ライドンキング』、『異世界おじさん』なんかもまさに異世界ものですがどれも結構好きです。

anond:20210602071506 ドラクエの「勇者」はざっくり説明すると「魔王」と対峙するものである。 まおゆうは言わずもながであるが、転スラの「勇者」と「魔王」の関係はドラクエに近い。 ドラクエといえば「勇者」と思われがちだが、「勇者」が主人公のナンバリングは 1、3,4,11 と少ない。8 や 9 に至っては「勇者」の概念がかなり希薄だ。 また、先ほど述べた「魔王と対峙する勇者」も厳密には 3,4,5,10、11 のみとなる。 最新作の 11 は「勇者」らしい勇者であるが、作中では追われる立場にある。 「勇者」を職業として見た場合、デイン系の魔法やベホマズンが使えるのが特徴だ。ただし、「勇者」だけが使える特権というわけでもない。また、「勇者」のみが装備できる武具が存在し、それが「勇者」の証でもある。 それぞれのナンバリングでの勇者を見ていこう。 ほぼすべてのナンバリングに言える

今日、十二月十二日「十二国記の日」に、嬉しいお知らせがあります。 新作の第一稿が届きました! 長年にわたりお待ちいただいた作品は、400字で約2500枚の大巨編になりました。 物語の舞台は戴国です――。 小野先生の作家生活30周年にあたる今年、このような大作を執筆いただいたことに感謝し、 待ち続けてくださった読者の皆様に御礼申し上げます。 これからお原稿の手直し、イラストの準備など本づくりが始まります。 よって、発売日はまだ決定しておりませんが、来年2019年に刊行されることは間違いありません。 第一報はこの公式サイトで発表するとお伝えしておりましたが、 奇しくも「十二国記の日」に、お届けできました。 今後とも詳しい情報を順次ご案内できるよう、邁進いたします。 引き続きご支援いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。 2018年12月12日 「十二国記」スタッフ一同
不思議の国の少女たち (創元推理文庫) 作者: ショーニン・マグワイア,原島文世出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2018/10/31メディア: 文庫この商品を含むブログを見る『不思議の国の少女たち』とは不思議な題名だが、読み始めてすぐに納得がいった。これは「不思議の国」や「ナルニア国」といったファンタジックな世界から”帰還した後”の少年少女たちが集まる全寮制の学校での物語なのだ。子供たちは異世界で大冒険を成し遂げた後、さまざまな理由によって元の世界へと帰還する。そして、その時の経験を大人たちに語るが、まずもってその内容が正しく理解されることはない。 大人からすればそれは子供にありがちな幻想的な誇大妄想、あるいは何らかの理由によって家出した時の、精神的トラウマによるショック症状にしか捉えられないからだ。そうした子供たちを救うために、学校は存在する。『入学するかもしれない子どもたちにと

ああ、アマゾン・プライムにもファンタジー・ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』(GOT、ゲースロ)入っているなあ。プライムで無料で見られるのはどこまでだろうかと調べると、シーズン6までのようだ。 私は先日、シーズン7(第7章)を見終えた。シーズン6まで1シーズンは1時間程度の回が10話だったのが、今季は7話と少なかったのが不思議には思えたが、じっくりとペースの変化もなく、大きな括りはあったので、これはこれでよいのだろう。原作が追いつかないという話も聞いたが、それが関係あるにせよである。 次季のシーズン8で完結するらしい。全話は6話程度だと聞いているが、2時間以上の回もあるらしいので、全体として少ないということはないのだろう。問題は、その次季がいつかだが、来年になるらしい。下手すると次に見ることができるのは、1年半後になるかもしれない。おぉぉぉ、これ見るまで死ねないぞぉ、という感じである。悪い

竜と勇者と配達人 グレゴリウス山田 拝啓 市民の皆様。 わたくし皇帝都市アイダツィヒの駅逓局(えきていきょく)に勤めております、 ハーフエルフの吉田と申します。 御用とあらば天空の城から大地の大穴まで、 書簡を携えて馳せ参じるのがわたくしのお仕事です──。 無類の中世愛好家である新鋭が描く、 ファンタジー世界を斜めから穿つ極上のエンタテインメント! 各話の結びには「中世欧州こじつけコラム」付き。
「職業に貴賎なし」とは言うけれど、いつの世にも花形とされる人気の職業があれば、嫌な顔をされる仕事もある。そして、移りゆく時代のなかで消え行く職業の存在も。──そういえば数年前にも、日本で最後の「三助」が引退したことが話題になっておりました*1。 書店に行けば、そういった「職業」の魅力を説いた本も数多い。でもその一方では、過去に存在していたことは知識として知っていても、実のところはよく知らない、知られていない職業も少なくないんじゃないだろうか。名前は知ってる、でも内容はよくわからん、という。 特にファンタジーな世界観のRPGなどを見ると、実在した職業を “ジョブ” として引用している作品は少なくない。騎士全般だとか、吟遊詩人だとか、錬金術師だとか、道化師だとか。しかし、ゲームの “お約束” としての役回りやステータス配分、スキルなどは知っていても、彼らの元となった「職業」については実のところ

グレゴリウス山田氏が手がけた書籍「中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク」(一迅社)が、1月19日に発売されました。本書は、中世ヨーロッパを中心にかつて実在していた職業の数々を、ゲームのユニット風に分かりやすく解説したもの。290ページ超えのフルカラーで、紹介されている職業は多岐に渡っており、「剣士」や「吟遊詩人」といったファンタジーRPGでもお馴染みの職業から、「コーヒー嗅ぎ」「蝋燭番」「森番」など想像力を刺激するものまで、なんと100職以上を収録しています。 帯文を担当したのは、『オウガバトル』シリーズなどでも知られているゲームクリエイターの松野泰己氏。「これ、パクってイイ?」と松野氏に言わせるほどの出来映えになっており、十三世紀に興味がある人はもちろん、ゲームファンにとっても見逃せない一冊と言えるかもしれません。 元々は、グレゴリウス山田氏が同人誌として中世職業解説本を頒布して

ミステリとファンタジーの親和性の悪さは、「魔法」に尽きる。 さんざ、うみねこでやらかした人が居たが、密室もアリバイもなんもかんも魔法で実行できちゃうから、それが出来ないように念入りに潰さなきゃならん。 そして、それをやってしまったら「ファンタジー」の意味がない。(舞台が中世なだけで、ただのミステリ) サスペンスとミステリは別ジャンルだし、ミステリなら踏むべき手順がある。(ノックスの十戒、ヴァン・ダインの二十則) それをやって、何でもアリの魔法が使えた上で、ミステリをやってのけるなら相当な創作力だが、そんなん本当に可能か? 密室やるなら空間転移や召喚を封じる必要がある。遠隔操作の魔法道具もNGだな。 変身できるだけでアリバイは作り放題だから、そもそもすべての人間が容疑から外せない。(本当のアリバイも信頼できないから) 空を飛べることで足跡も何も残らない。 そもそも、魔法があるんだから、痕跡な

2012年6月26日公開記事を、編集・修正して再掲載します。 王国に騎士にドラゴンに魔法。子どもから大人まで、多くの人に愛されるファンタジー小説。欧米ではフィクションのメジャーなジャンルとして、毎年多くの本が出版されています。 しかしここ最近、ある異変が起きているようです。それは、読者がストーリーのおもしろさや登場人物の描写よりも、魔法の「システム」がきちんと作られているかどうかで批評するようになったこと。 魔法がどういう仕組みで働き、そこにどんな原因と結果があるか、まるで物理学のような説明をファンタジーに求める必要があるのでしょうか? 以下に、米ファンタジー作家で『空の都の神々は』の作者であるN・K・ジェミシン氏が、「魔法」と「魔法を変えたもの」について書いたコラムをご紹介します。 これは愚痴であって、文句ではない。私は怒ったときは文句を言うが、今は不満で不機嫌なだけだ。ファンタジー作家
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