0.8秒の遅延で30言語対応の「新境地」 AI翻訳は、それ自体目新しい技術と呼べるものではないが、生成AIの進化とともに、精度とスピードが大きく改善しており、AI分野のネクストフロンティアとして認知されつつある。市場成長期待も高まっている。 ロンドン拠点の調査会社The Business Research Companyのレポートによると、AI翻訳市場規模は、2024年の23億4,000万ドルから2025年には29億4,000万ドル(約4,330億円)に成長し、年間成長率は25.2%に達する見込みだ。この勢いは今後も続き、2029年には71億6,000万ドル(約1兆円)規模に膨らむと予測されている。 中でも注目株となっているのが、米スタートアップのPalabra AIだ。この企業は2023年に元サムスンの機械学習エンジニア、アルテム・クハレンコ氏とアレクサンダー・カバコフ氏によって設立され