蝦夷地に眠るアイヌの黄金を巡る争奪戦は、単行本第5巻でさらに予断を許さない展開を見せます。 黄金の価値が一挙に千倍アップという説も飛び出しヒートアップする中、鶴見中尉一派と土方歳三一派の暗躍をよそに、杉元・アシリパ・白石トリオの旅は続くも、思わぬ危険な敵に遭遇します。 「悪夢の熊撃ち」二瓶鉄蔵との死闘を制し刺青人皮を求めて旅を続ける杉元一行が次に訪れたのは、鰊漁で賑わう海岸でした。 一見平和に見えるこの地に潜んでいたのは、死刑囚の中でも屈指の危険人物、これまでに百人以上を殺害してきたシリアルキラー「辺見和雄」です。 また、この巻では、鶴見中尉配下の軍人谷垣源次郎が、アイヌの人々に救われ傷を癒やす中で直面する「反鶴見派」の襲撃と、彼のマタギとしての魂の在処が描かれ、物語はもはや群像劇の様相を呈し始めます。 二人の「東京愛物語」:特務曹長・菊田杢太郎と「ノラ坊」杉元佐一の出会い第5巻の前半の中