メラノーマ細胞の3次元微細構造スキャンの着色画像。最新の研究により、フェロトーシス制御タンパク質1(FSP1)を阻害すると、マウスの転移性メラノーマ細胞が細胞死しやすくなることが示された。(SRIRAM SUBRAMANIAM, NATIONAL INSTITUTES OF HEALTH/SCIENCE PHOTO LIBRARY) がんの広がりを遅らせる新たな標的が見つかったかもしれない。がん細胞を自滅させるように操作できるタンパク質だ。 2025年11月5日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された2つの論文によれば、研究者らは「フェロトーシス抑制タンパク質1(FSP1)」に注目している。「フェロトーシス」は、細胞を内側から破壊する細胞死の一つだ。FSP1は、この細胞死を防ぐ最も強力なメカニズムの一つを担っている。 FSP1の機能を無効化すると、細胞は死滅しやすくなる。がん細胞で無効化でき