頂点都市 (創元SF文庫) 作者:ラヴァンヤ・ラクシュミナラヤン東京創元社Amazonこの『頂点都市』は、生産性や思想のスコアで厳格に個々人の評価が管理され、下位の10%に選ばれてしまったら最後デジタル社会からはじき出されてしまうディストピア化した近未来の都市”頂点都市”を舞台にした連作短編集だ。著者のラヴァンヤ・ラクシュミナラヤンはインドの作家・ゲームデザイナーで、本作がデビュー作。 もともとあまり読み慣れないインド作家のSFという時点で(未知のものが読めそうなので)だいぶ期待していたが、本書はインドの出版社が刊行した作品ながらもアメリカでローカス賞短編集部門のファイナリストとなったり、イギリス版がアーサー・C・クラーク賞の候補になったりと評価が高く期待はさらに大きくなっていた。 ソーシャルなスコアが実際の生活に影響を与える未来というのはSF的には何ら新しいものではないし(そもそも中国を
はじめに 最近、ふと気づいたことがある。技術負債って、もう昔とは全然違うゲームになってるんじゃないか?いや、もっと正確に言うなら、ゲーム自体が終わろうとしているんじゃないか?コーヒーを飲みながら、10年前に書いた自分のコードを眺めていた。当時は「きれいに書いた」つもりだったけど、いくつかの要望がありよく考えずに変更を加えた結果、負債の塊だ。でも、それを直すのに必要な時間とコストの計算が、根本的に変わってしまった。 いや、変わったどころか、もはや「時間とコスト」という概念すら意味をなさなくなりつつある。 syu-m-5151.hatenablog.com 私たちは技術負債を「悪いコード」として理解してきた。しかし、それは大きな誤解だった。Ward Cunninghamが1992年に生み出した原初の概念は、現在広く信じられている「技術的問題」とは根本的に異なっていた。 彼の言う負債とは、ソフ
本の街 神保町3書店の2025年上半期ベストセラー発表。徒歩10分圏内でも全く違う本が売れていました。 2025年上半期のベストセラーランキングが各社より発信されました。 「本の街 神保町」には3つの大型書店があります。それぞれの書店ごとに、いったいどのようなランキングになっているのか?比べてみたことがありませんでしたので、今回はじめて3書店のランキングを並べてみることにしました。各社集計をして並べてみたところ「ほぼ同じ本がランキングに入っていない」という結果に関係者一同もびっくりしています。ランキングは「売上冊数」と「売上金額」の2つ。あえてオールジャンルでの集計としてみました。 果たして、どのような結果になったのでしょうか? 全店共通でランキングに入った作品は1つもありませんでした。『よつばと!16巻』『本なら売るほど 1巻』 が2店舗でランクインしただけで、各店それぞれの個性が活きた
僕は食品会社で働くまもなく51歳になる中間管理職。うっすらと早期退職を考えている。会社上層部からは目の敵にされてこれ以上の出世もないし、30年続けてきた営業職に飽きてしまったし、商談相手のムカつく言動に対する耐性も擦り切れているため、いつブチキレて「屋上へ行こうぜ……」と言い出しかねない状態だからだ。切実なのである。奥様に意思を打ち明けても彼女は「辞めて何をするの?」と返すばかりで、「やりたいことをやるよ」「具体的には?」「知らず知らず隠してた本当の声を……」「YOASOBIっぽく言って誤魔化さないで」という流れで早期退職はいまだ認められていない。きっつー。 バルセロナで豆腐屋になった 定年後の「一身二生」奮闘記 (岩波新書) 作者:清水 建宇 岩波書店Amazon 奥様から「真面目に考えなさい」の言葉とともに参考図書として勧められたのが本書『バルセロナで豆腐屋になった──定年後の「一身
深層学習など最先端の技術の実用化を進める注目のAIベンチャー、PreferredNetworks(PFN、プリファードネットワークス)。同社には、PFNの前身となるPreferred Infrastructure時代から13年間続く毎週開催の読書会があります。前編では、読書会を始めた経緯や狙いを同社の山本勝也さん、海野裕也さん、鈴木脩司さんに聞きました。また、実際の読書会の様子もリポートします。読書会は2012年にスタート 日経BOOKプラス編集部(以下、──) まずはみなさんの担当業務について教えてください。 PreferredNetworks 総務 山本勝也さん(以下、山本) 総務として、オフィスの整備などの業務を担当しています。その延長線上で読書会の運営にも関わっています。 PreferredNetworks リサーチャー 鈴木脩司さん(以下、鈴木) ChatGPTに代表され
にーと🇺🇸( ꒪⌓꒪) @honour_neat 画像貼ってClaudeに説明を求めてみた はい、この表3-1「四領域の価値観、論理、思考法」について、重要な用語を補足説明させていただきます: 1. **作文の型について**: - 「5パラグラフ・エッセイ」:序論、3つの本論、結論という明確な構造を持つ英語の基本的な論文形式です。 - 「ディセルタシオン」:フランスの教育で重視される論文形式で、テーゼ(主張)・アンチテーゼ(反論)・サンテーゼ(総合)という三段階の論理展開を特徴とします。 - 「エンシャーと二段論法」:イスラム法学で用いられる論理的な議論の手法で、大前提から結論を導く形式です。 2. **推論の型について**: - 「逆因果律」:結果から原因を遡って考える思考法です。 - 「弁証法」:対立する概念を止揚(総合)して新しい概念を生み出す思考法です。 - 「演繹」:一般的な
(追記)今Kindleのランキングを見てみたら無料カテゴリ総合で1位になっていた。初めての増田の投稿でこんなことになるなんて夢にも思わず、ほんと皆んなには感謝している。嬉しすぎてコメント全部読んだので、鬱陶しくならない程度に文末に追加する。 ---- 自分としては「これは面白いものを作ったぞ!」と自信満々だったのだが、思ってたほどダウンロードされてないのでぜひ見てみてほしい。はてブではカレーの話題がちょくちょく上がるから、もしかしたらここに書けば俺らが届けたい人に届くんじゃないかと思った。 https://www.amazon.co.jp/dp/B0DJX32B2G 416種類のスパイスレシピを載せていて、1700ページを超える分量を無料配信している。といっても、著者は俺じゃなくて近所の友達なんだけども。 ーーーー 言いたいことはこれだけだったんだけど、ついでに、ここにいたるまでの自分語り
いや、タイトルの通り、いま、台湾からの翻訳マンガがひじょうに面白いことになっているので紹介しようという趣旨の記事なのですが、じつはほんの何日か前までぼくはその事実をまったく気づいていなかったので、あまり偉そうに「え、知らないの? 情弱乙www」とかドヤれないんですよねー。 まあ、ふつう知らないし、そもそも想像だにしないよね、台湾マンガがここまで面白いということは。 「ここまで」ってどこまでだよ、と思うかもしれませんが、ほんとに面白いんです、台湾のマンガ。もちろん、日本で翻訳され出版されている作品はその市場のなかの「トップ・オブ・トップ」、限られた最高傑作の一群なのだろうとは思うけれど、それにしてもめちゃくちゃ出来が良い。 ぼくはBLから百合まで出ているものをひと通り読んでみましたが、なんというかふつう、翻訳ものに付きまとうはずの「何かちょっと違うな」という「違和感」が皆無なんですよね。 映
超合理的! ミステリーの書き方 (幻冬舎新書) 作者:中山七里 幻冬舎Amazon 会社勤めを愛し、会社に裏切られ、会社勤めを憎んだ。家族に退職を切り出しても「辞めてもいいけど今以上の収入を確保せよ」と諭され、逃げ道がなくなった。能力や特技もない。若さと気力は失われて久しい。50歳で、今から転職するのもダルい。そんなふうに人生に諦めていたところ、ミステリー作家中山七里先生の『超合理的!ミステリーの書き方』(中山七里)が目にとまった。帯には『個性や才能は不要』とある。つまりこの本を読んで紹介されている方法を実践すれば小説が書けて収入が得られて会社勤めを辞められるというわけである。 中山七里先生のデビューが50歳前で、今の僕とほぼ同じ年齢であったこともプラスになって、すがるように一気読みをしたのだが、凄い本だった。自費出版を趣味としているように本書はあくまでプロの小説家になる方法について述べ
まこまこまこっちゃん(以下、まこ): 人類が魚をどう食べてきたのか書いてある本です。 すごいのが、200ページ以上あるんですけど、100ページぐらいまで魚食べないんですよ。 こーだい: 半分。 まこ: 半分。 帯にはおいしそうな魚がならぶが、食べるようになるまで何千万年もかかる でも、釣り針はまだ見つかっていない まこ: 2000万年前の霊長類の話とかから始まって、スタートがめっちゃ前なんですよ。 石川: でも、魚って霊長類より前からいるじゃないですか。 まこ:食べてそうですよね。でも!食べてないんですよ……って話がずっと続く。 著者はサルの研究者で、サルが野生下で魚とって食べるのは報告されてないらしいんです。 泳いでる魚とって食べるのって、めっちゃ難しいから道具がいるし。 石川: なるほど まこ: それは最初の方の人類も同じだって、歯の形とかからわかってるんですって。 そもそも必要がな
Yosi @3129gu3 へー、この本は読んだ事ないなぁ、非線形科学の事かな?🤔 一応チェックっと💕 良い情報ありがとうございます♪ x.com/meshmesh_tk69/… 2024-09-12 02:37:31
2024年8月、日経文庫は創刊70周年を迎えました。その長い歴史の中で、日経文庫は数々のロングセラーや専門分野の名著を生み出しています。そこで、日経文庫の平井修一編集長に、さまざまなテーマでおすすめの日経文庫を解説してもらいました。今回は、20年、60年…と何十年も売れ続けているロングセラー11冊について。聞き手は、日経BOOKプラス編集・副編集長の小谷雅俊。 日経BOOKプラス編集・副編集長・小谷雅俊(以下、小谷) 今年、日経文庫は創刊70周年を迎えます。70年前というと1954年。日本史年表を見ると吉田茂内閣最後の年で、ゴジラ映画の第1作が公開された年です。これから高度成長期が始まるという時期ですね。改めて、その長い歴史を感じます。 平井修一編集長(以下、平井) 本当ですね。最初に出たのは『手形の常識』という本でした。実務的な内容の本が多いという傾向は、現代にも引き継がれていますね。こ
ミスターK💙💛 @arapanman 銀行口座開設時 「姓のところが空いているんですけど」 「あ、私、名字がないものですから」 「名字が、…ない?」 住所が東京になっていたので 「住民票を移されていないということですか?」 「私、住民票がないんです」 「住民票が、…ない?」 とても面白いお話だった。 週刊文春6月27日号より pic.twitter.com/bxeSllXRg2 2024-06-25 14:52:25
死ぬときに思い出す小説の一つ。 あれを読めば良かったとか、これがまだ途中だったとか、未練は必ずあるはずだ。どんなに読んでも足りることはないから。そんな後悔の中で、エピソードや描写を思い出し、読んでよかったと言える作品の一つが、『イギリス人の患者』だ。映画が公開されたときだから、20年以上前に読んだのだが、いま再読しても美しい。詩的で情緒豊かに紡がれる、四人の男女の破壊された人生の物語だ。 あらすじはシンプルだ。 第二次世界大戦の終わり、イタリア北部の半ば廃墟となった修道院が舞台となる。そこで生活を共にするのは、看護婦のハナ、泥棒のカラヴァッジョ、インド人の工兵のキップ、そしてイギリス人の患者となる。人生のわずかな期間にすれ違う男女が、自身の半生を思い出す。 ただし、けっして読みやすい、ストレートなお話ではない。 時系列は無警告で前後するし、エピソードの粒度や解像度はバラバラだ。後になって
林司@るーしゃんず @Archangel_HT 元コンサルの回顧本に書いてあったんだけど、現場に数値目標を与えると、その数値目標は達成されるが数値化されてない部分が必ず失われる、とされてるんだよね。バスの定時発車率にインセンティブを与えたら確かに率は上がったけど、信号無視とかするようになった、とか例を挙げてた。 x.com/Dirg_rocketdyn… 2024-05-06 16:24:48 dirG @Dirg_rocketdyne 論文誌出版社というボトルネック 「研究社会を海外の商業的な科学情報機関が席巻しており、彼らの提供するデータを論文評価の代理指標に使っているのは全く好ましくない。」 「研究者の数値評価は有害」 ノーベル化学賞・野依良治氏の憂い - 日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXZQO… 2024-05-06 15:40:04
やすなか@コミティア東6す09b @yasunakayo 色々雑多煮呟き広場。成人済み。企画とか刀とかfgoとか創作とか。 時々昔の作品とか読んでもらいたくなるといくらでも過去のツイートを自己RTします注意。 フォローリムブロご自由に。だいぶかなり人見知りです。 やすなか@コミティア東6す09b @yasunakayo 今、源氏物語の解釈本みたいなのを読んでて、当時の貴族の娘は高貴であればあるほど本当に何もやることがなくて、そして何もすることがないからこそ高貴たる女になるが、そのまま財と地位を失うと、何かをするという発想に至らず、荒屋で、ぼんやり過ごす羽目になる、という話を末恐ろしく読んでいる 2024-02-04 12:19:00 やすなか@コミティア東6す09b @yasunakayo 1990年代に男性の作家で描かれているので、バブル期の日本人の男性的な考え方も見えつつ、ちょっと面白
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