こんにちは。デジタル領域でデザイナーしてほぼ20年。moritomoです。 今、IBMの新しく立ち上がった部門でデザイナーをしているのですが、その中身が共創(Co-design)、参加型デザイン思考の実践ワークショップ(以下WS)によって企業のお客様の課題の特定やその解決に適したテクノロジーのご提案、MVPに繋げる取り組みを行う仕事だったりするので今回はそのあたりに関して溜まってきた個人的な見解を少し共有させて頂きます。 IBMのデザイン思考における基本の流れではスタートアップやベンチャーなどのボトムアップでビジネスチャンスを生み出す方法だけではなく、大きな組織構造になっている企業でもその実践を可能にする組み立てを行なっています。私の所属するチームのデザイナーは全員、元々人間中心設計(以降HCD)やUXに従事してきた経験に加え、IBMの研修を(がっつりと…)経てこれらのサービスをご提供して

こんにちは、KESIKIの石川 俊祐です。 今年の10月にIDEOのレイオフのニュースが出ました。驚いた方も多かったのではないでしょうか。 このニュースによって、「デザイン思考はもう終わりなのでは?」という意見を耳にします。アメリカの経済メディアFast Companyも「Design giant Ideo cuts a third of staff and closes offices as the era of design thinking ends(意訳:デザインの巨人IDEO、デザイン思考の時代の終わりに伴いスタッフの3分の1を削減しオフィスを閉鎖)」という記事をあげています。 しかし、本当にデザイン思考が“終わった”と言えるのでしょうか。 もしデザイン思考が終わったとして、これからのデザインはどのような役割を果たすのでしょうか。 そんな話を書いていきたいと思います。 「デザイン

デザイン思考が生んだ、問題解決というデザインの「誤解」 イノベーションを促進する方法として、2000年代のビジネス界に瞬く間に広まった「デザイン思考」。しかし、そのなかで「デザインは問題を解決するためのもの」という誤った意識が強まってしまったと、あるデザイナーは警告する。2023.06.01 アップルの台頭とともに高まった企業のデザインへの関心。 その流れを追い風に広まったのが「デザイン思考」ではないだろうか。 しかし、そのなかで「デザインはアップルの成功を追随させてくれるもの」「デザイナーは問題を解決する人」という認識も強まってしまい、デザイナーの役割を窮屈にしててしまった——ノースカロライナ州立大学グラフィックデザイン学科助教授で、自身もデザイナーのジャレット・フラーは言う。 では、デザイナーの真の力を発揮するためにもつべきマインドセットとは何か? フラーはスウェーデン政府イノベーシ

MITTechnology Reviewに2月に掲載されたRebecca Ackermann氏の表題の記事を読みました。 https://www.technologyreview.com/2023/02/09/1067821/design-thinking-retrospective-what-went-wrong/ 世界を変えるはずだった「デザイン思考」はどこで間違ったのか、という記事です。日本語版もあるのですが、最後まで読むには課金しなければなりません。この記事は、最後まで読む価値があると思うので、英語版で読むことをお勧めします。 デザイン思考は、デザインのような創造的な仕事を1人の天才が行うものから多くの人の協調的な作業に変えた、という意味で画期的な方法論です。シリコンバレーのIDEO社や、スタンフォード大学のdスクールの名前を聞いたことがある人も多いでしょう。よく知られた、ポスト

Design thinking was supposed to fix the world. Where diditgo wrong? 世界を変えるはずだった 「デザイン思考」とは 何だったのか? 企業や自治体から一時注目を浴びた「デザイン思考」の輝きは近年、失われつつある。組織内での「イノベーション劇場」が常態化し、多くの課題が大量の付箋では解決困難であることが明らかになった今、デザイン思考のアプローチにもイノベーションが求められている。 by Rebecca Ackermann2023.04.07 409 96 2011年のことだ。カイル・コーンフォースがアイディオ(IDEO)のサンフランシスコ・オフィスに初めて足を踏み入れたとき、まったく新しい世界に迷い込んだように感じた。当時、非営利団体「エディブル・スクールヤード・プロジェクト(Edible Schoolyard Projec

2000年代にデザイン思考の普及をリードし、この領域を作り上げてきたリ・パブリック田村大氏に、デザイン思考の歴史を振り返りながら、現在取り組まれているデザインアクティビズムへと至るご自身の軌跡を辿っていただきます。田村氏との対話を通してデザイン思考とは何だったのか、そして現在の最先端のデザインとは何かを議論します。 ダイアログとは、カリキュラムとは別に様々な関連するトピックスをディスカッションするオープンなセッションです。今後様々なセッションを企画していきます。 田村 大 (株式会社リ・パブリック/共同代表) 東京大学文学部心理学科卒業、同大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。1994年博報堂に入社。以降、デジタルメディアの研究・事業開発等を経て、イノベーションラボに参加。同ラボ上席研究員を経て2013年に退職、株式会社リ・パブリックを設立。2009年東京大学工学系研究科 堀井秀之教授と

デザイン思考はデザイナーのためのものだと思われがちだけど、デザイン以外のもっと様々な現場で活用されて欲しい アンカーデザイン代表の木浦です。 弊社ではデザインに関する様々な研修(デザイン思考、デザインリサーチ、サービスデザインなど)を提供させて頂いています。私たちが実施するデザイン研修は「デザイン」と名前がついているものの、いわゆるデザイナーの方のみを対象にしたものではなく、むしろそれ以外の職種の方が参加されることも多くあります。 しかしながら研修を企画してくださった人事担当者や、研修を受講してくださっている方とお話しさせていただくと、どうやら世の中のかなり多くの人に「デザイン思考っていわゆるデザイナーのためのものでしょ?」と思われているようです。 あるいは「デザイン思考がデザイナー以外のためのものである」とは知っていても「デザイン思考って新規事業や新規プロダクト/サービスのためのものでし

2021年12月3日に本テキストブックを題材に、デザイン経営の考え方や導入方法、テキストブックの制作秘話などについて語るオンラインイベントが開催されました。下記のリンク先からアーカイブ動画をご覧いただけます。 詳しくはこちら(外部サイト) >富士通のこれまでの実践から得られたノウハウと、イタリアのミラノ工科大学デザインスクールPOLI.Designの研究成果やフィロソフィーを組み合わせた、デザイン思考のテキストブック「Transformation by Design デジタルトランスフォーメーションに挑戦するデザイン戦略とサービスプランニング」(日本語版・英語版)を公開いたします。このテキストブックはPDFで閲覧可能です。またテキストブック制作の背景や制作チームの想いなど、制作のディレクターを務めた宇多村志伸と高嶋大介に話を聞きましたので、ぜひダウンロードの際に併せてお読みください。

こんにちは。KESIKIの石川俊祐です。 KESIKIは、デザインやクリエイテビティの力で、愛される会社や人にやさしい経済を生み出そうと考えているクリエイティブ・ファームです。 (フワッとしていてわからないよ! と思われる方も多いと思います。ぼくたちがやろうとしていることについては、改めてまた!) ところで、みなさん、「デザイン思考」と聞いて、何を思い浮かべますか。 付箋を使ったブレストの手法? 拡散と収束を繰り返しながら、アイデアを生み出す方法? イノベーションを生み出すための魔法のメソッド? ぼくは、デザイン思考の生みの親とも言われるIDEOで、その教えを受け、実践してきました。そして、その素晴らしさを実感すると同時に、ある違和感を抱くようにもなりました。 なぜ、そう思うようになったのか。なぜ、IDEOを辞め、KESIKIを立ち上げたのか。そんな話を綴っていきたいと思います。 IDEO

こんにちは、デザイン部デザイン戦略チームでプリンシパルデザイナーをしている咲 @satosio です。 2020年4月にGMOインターネットグループの新卒入社パートナーを対象に「デザイン思考について」約1時間の講義を行いました。この記事ではそこで使用したスライドをもとに「デザイナーにとってデザイン思考とはなにか」を説明していきます。 「デザイン思考」はデザイナーに限った話ではないのですが、「デザイン思考(笑)」というように、言葉自体をなんとなく毛嫌いしてしまっているデザイナーに「デザイン思考」と呼ばれているものの正体はなにかを説明することが本記事の目的です。 結論 概要 共感とはSympathyではなくEmpathy 共感からインサイトを得ることで自分ごと化する デザインとは意思決定の積み重ね 意思決定は「仮説推論」に基づいている デザインの思考法とはフレーミングを用いた仮説推論 デザイン

株式会社bridge 代表取締役 大長伸行 様 株式会社bridge 取締役 鈴木郁斗 様 アクシスコンサルティング株式会社 取締役 伊藤文隆 今回は、新規事業創出のプロジェクト、アクセラレーションプログラムの実施、また組織のイノベーション能力開発を通じて未来の事業づくりを支援するデザインファーム・株式会社bridgeの代表取締役 大長伸行様、取締役 鈴木郁斗様より、デザインファームを設立した経緯や、デザインシンキングとその他の思考法との違い、デザインシンキングのメリットや落とし穴について、アクシスコンサルティングの伊藤がお聞きしました。この記事は2019年4月時点のものです。 後編「デザインファームbridgeが語る『デザインシンキングが企業を改革させる条件』と『プロジェクト成功事例』」と合わせてお読みください。 https://www.axc.ne.jp/media/companyin

兄デイビッド・ケリー氏が1978年に設立したデザインコンサルティング会社、IDEOの共同経営者として、創業当初から同社の成長を支える。現在は主にイノベーションやIDEOのデザインアプローチをテーマに、各地で講演活動を展開 日本のIDEOではどんな取り組みを? ここでは主に、3種のビジネス分野に取り組んでいます。1つがIDEOとして最もよく知られているコンサルティングです。デザイン思考を活用して新たなビジネスを創出したいクライアントをサポートし、メンターとして、ときに共創の仲間として、クリエイティビティを解放する手助けをしています。 2つ目が教育・学習事業。子供たちへのクリエイティブ教育はもちろんですが、デザイン思考を基礎から学んでみたい一般の方々や、エグゼクティブへの教育などにも力を入れています。 それから3つ目。これは日本だけで手掛けている事業で、ベンチャーキャピタルです。 日本はもっと

2019年6月17日から21日にかけて、フランス・カンヌで開催されたカンヌライオンズ「デジタルクラフトライオンズ」の審査委員長を務めたレイ・イナモト氏はそのわずか数日後、東京にいた。ニューヨークを拠点とする自身の会社「Inamoto & Co (I&CO)」の日本の拠点「I&CO Tokyo 」を東京・代官山に開設したのだ。 ファーストリテイリングの購買アシスタントサービス「UNIQLO IQ」やトヨタ自動車のオープンイノベーション「TOYOTA NEXT」など、日本企業のクリエイティブも手がけるイナモト氏だが、2016年春のI&CO創業当初、特に日本企業へフォーカスする予定はなかったという。 「僕も日本人ではありますが、高校からスイスへ留学しましたし、十数年アメリカでデザイナーとして活動してきましたから、特に強く意識はしていませんでした。けれども、1980年代におけるトヨタやソニーといっ

デザイン思考は、イノベーションの手法として経営の文化になりつつある。これまで紹介してきたケーススタディを概観し、デザイン思考がどのように進化してきたかを振り返るとともに、その未来を展望する。 総括編1:拡張・分化するデザイン思考 「日経デザイン」2017年7月号から始まった本連載は、共創型戦略デザインファームのBIOTOPEが、デザイン思考を経営やビジネスの現場で活用・応用した11社の事例を1年半にわたり解説してきました。今回から、これらのケーススタディを振り返り、得られた知見を解説する「総括編」を始めます。総括編の第1回では、活用の広がるデザイン思考の地図と現在の座標を示し、デザイン思考が今後進化する方向を考えます。 私が、デザイン思考と出合ったのは、03年に読んだ『発想する会社!』(早川書房)を読んだときです。著者の1人は、米国のデザインファームIDEOのゼネラルマネジャー、トム・ケリ

2019年1月、ビジネスコミュニケーションツール「Slack」のロゴが刷新されたことが話題となった。従来のプラットフォームごとに変わるデザインから、ブランドイメージを統一するために一貫したシンプルなデザインへと変わり、驚いた人も多いだろう。そのリニュアールを手がけたのは世界的なデザイン事務所、Pentagram(ペンタグラム)だ。 同社はロンドン、ニューヨーク、オースティン、ベルリンにオフィスを構え、世界で選抜されたパートナーだけが所属できる老舗のデザイン事務所。手がける領域はグラフィックやブランドアイデンティティ、企業のロゴ、建築、インテリア、展示会やインスタレーションなど幅広い。MITメディアラボやマイクロソフトなど、ペンタグラムの提供する唯一無二のデザインに惚れ込んだ有名クライアントがこぞって彼らに依頼する。 そんな世界的なデザイン事務所に2018年11月、1人の日本人が所属すること

Over the last year, Ideo’s philosophy of “design thinking“–a codified, six-step process to solve problemscreatively–has come under fire.It’s been called bullshit, the opposite of inclusive design, and a failed experiment.It’s even been compared to syphilis. Ideo as an institution has rarely responded to critiques of design thinking or acknowledgedits flaws. But at the Fast Company Innovation F

藝大のデザイン概説で「デザイン思考」について語った講義で使用したスライド(Keynoteで制作したものをJPEG化)の抜粋版をアップします。Tim Brownの著書『デザイン思考が世界を変える』を噛み砕いて、「つくることの得意な」美大生向きに作りました。このブログではアニメが使えないので、多少わかりづらいところがありますがご容赦を。そのうち補足の言葉を付け加えていくつもりです。 htmx.process($el));" hx-trigger="click" hx-target="#hx-like-count-post-21776386" hx-vals='{"url":"https:\/\/cabanon.exblog.jp\/21776386\/","__csrf_value":"5385fd0d849b8071de64eae38a55272432f34f7fea28c8f427cb7f

リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く