9月から10月にかけて、多くのYouTubeユーザーのトップ画面やオススメ欄に突如表示された動画がありました。「janken」という名のその動画は、キュートな表情を見せる女子高生とあっちむいてホイで勝負する……という内容のゲーム映像でした。 このゲームの名は、『ジャンケンゲーム あっちむいてホイ』。この可愛い子を描いたのは一体誰なんだ……!?と話題になりましたが、これを手掛けていたのは、なんと『グリザイア』シリーズやアニメ「物語」シリーズ、「ひぐらしのなく頃に業・卒」などで知られるフロントウイング所属のアニメーター・イラストレーター・キャラクターデザイナーの渡辺明夫氏だったのです。 Game*Sparkではこの度、渡辺明夫氏にメールインタビューする機会を入手。貴重な当時のお話を訊かせていただきました。 実はメインは女子高生じゃない!?――まず、『じゃんけんゲーム あっちむいてホイ!』の制作

『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』が世界的に評価されるなど、日本を代表するアニメーション監督として知られる押井守。そんな彼が「ファイナルファンタジーシリーズ」のキャラクターデザインなどを手がけた天野喜孝とタッグを組んで生み出した、1985年発売のOVA『天使のたまご』が、4Kリマスター版となって全世界で公開される。 そこで今回は、押井氏自身が「不遇の時代」であったと形容する『天使のたまご』公開後のキャリアを中心にお話を伺った。 ――押井監督の作家性を前面に押し出した『うる星やつら 2 ビューティフル・ドリーマー』がヒットしたあと、翌1985年にOVA『天使のたまご』が発売されました。まずは、この時期の心境について教えてください。 押井 当時はイケイケだったから何をやってもいいんだと思っていたけれど、『天使のたまご』(以下、『天たま』)は、見る側に準備がなかったところにいき

「食べ物のことになると人格が変わる」というDJ・コラムニストの掟ポルシェさんに、お店の探し方や外食へのこだわりを伺いました。 お店を支えるのはコミュニケーションLINE公式アカウントなら 一度来たお客様を逃さない! 詳しくはこちら食べ物に惜しみなくお金や時間を使う人、いわゆる「フーディー」たちは、行くお店をどのように選んでいるのでしょうか。 今回話を伺ったのは、食へのこだわりを綴った著書『食尽族』(リットーミュージック刊)を持つ掟ポルシェさん。自他共に認める食いしん坊で、食に対する並々ならぬ想いを独自の視点で発信し続ける掟さんが惹かれ、夢中になるお店とは。 掟ポルシェさん 1968年北海道生まれ。1997年、男気啓蒙ニューウェイヴバンド、ロマンポルシェ。のボーカル&説教担当としてデビュー。音楽活動のほかに男の曲がった価値観を力業で文章化したコラムも執筆し、雑誌連載も『別冊少年チャンピオ

さだまさし(73)は人生を振り返り、「こんなにしんどいことは、やりたくねえ」とつぶやく。波瀾万丈の道のりだった。ヴァイオリンの天才少年として期待され、13歳で単身上京。家業が失敗し、生活に苦労しながら学生生活を送るも、ヴァイオリニストの道をあきらめる。紆余曲折を経てシンガー・ソングライターとして活躍し始めると、映画製作で28億円もの借金を背負った。コンサートを重ね、30年かけて完済。まもなくソロ公演の回数は4700回を迎える。挫折をどう乗り越えてきたのか。(文中敬称略/撮影:近藤俊哉/Yahoo!ニュース オリジナル REDChair編集部) 「借金を返済したら、引退しようと思っていました。30代、40代と厳しいスケジュールをこなしてきたので、これが続くとも思えなかったし。返済して責任を果たしたら、いつやめてもいいだろう、と。だけど、東日本大震災が起きたんです。その時に、自分の人生を自分
「デイリーポータルZ」ライターの江ノ島茂道さんはいつも、おいしそうにたくさん食べているイメージです。 「つばめグリルをはしごする」「香川県の隠れた名物「かしわバター丼」を食べたい」「おれはカレーライスなら無限に食べられる」など食べる記事が多く、おいしそうな顔の自撮り写真が読む人を幸せにします。 でも本人いわく、「実はそんなに食べられない」らしい。2人前はいけるけど、3人前はキツイ。食べている姿の自撮りがたくさん載っていますが「自撮りは恥ずかしいし、載せたくない」といいます。 それ、本当なの? もしかして、食いしん坊キャラを演じてるだけ? 記事のイメージと矛盾する、江ノ島さんの本心を聞き出します。(取材:林雄司、岡田有花、石川大樹/構成:岡田有花) 実はそんなに食べられない林 江ノ島さん、そんなに大食いじゃないんだよね。 江ノ島 人よりは食べますけど、大食いと言うほどには食えないです。「3

創作者がSNSで意見や情報を発信し、「作者の顔が見える」が当たり前になった今の時代。そんな中で「あえて発信しないこと」が持つ意味、ネットとの距離の取り方について、『鋼の錬金術師』『銀の匙 Silver Spoon』『黄泉のツガイ』などで知られる漫画家の荒川弘さんにお話を聞きました。 荒川弘(あらかわ・ひろむ)北海道生まれ。1999年、第9回エニックス21世紀マンガ大賞受賞。2001年から10年まで「月刊少年ガンガン」連載の『鋼の錬金術師』(全27巻/スクウェア・エニックス)は全世界でシリーズ累計発行部数8千万部。11年から19年まで「週刊少年サンデー」にて『銀の匙 Silver Spoon』(全15巻/小学館)、06年からエッセイ漫画『百姓貴族』(既刊8巻/新書館)を連載。最新作は『黄泉のツガイ』(既刊9巻/スクウェア・エニックス)。 <漫画で描いて発散しちゃってるんでしょうね> ――『

劇場アニメ「イノセンス」の公開20周年を記念して、同作と「GHOST IN THE SHELL攻殻機動隊」の4Kリマスター版が、2月28日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国で2週間限定上映される。 「イノセンス」の4Kリマスター版が劇場公開されるのは今回が初めて。SFアニメ映画の金字塔である「GHOST IN THE SHELL攻殻機動隊」と、その続編である「イノセンス」の両作をスクリーンで見ることができる貴重な機会だ。 「イノセンス」4Kリマスター版の初号試写の後、押井守監督に本作をスクリーンで見た感想を聞くと、2004年の公開当時には映らなかったものがハッキリ見えたと答えてくれた。“情報量のかたまり”である「イノセンス」のメイキング、作品を読み解くキーワード「冥府」が意味するもの、「当時はちょっと病んでいた」と振り返る押井監督自身の変化、「イノセンス」のオープニングに隠されたちょっ

マグミクス アニメ 『ザンボット3』“皆殺しの富野”は誤解だった? 幻の自筆原稿が語る「衝撃ラスト」の真意 『ザンボット3』“皆殺しの富野”は誤解だった? 幻の自筆原稿が語る「衝撃ラスト」の真意 2025.02.09 風間洋(河原よしえ) 最終回に登場キャラクターが次々と死んでゆく……。 『伝説巨神イデオン』で、舞台である宇宙ごと葬ってしまうという驚きの終焉を描いたことが注目され、『無敵超人ザンボット3』『聖戦士ダンバイン』でもメインキャラクターはことごとく死亡、さらには初監督作品『海のトリトン』で、実は主人公側が敵側を滅ぼしていたというショッキングな善悪の逆転劇を見せたのが、『機動戦士ガンダム』で著名な富野由悠季監督です。 とにかく富野作品は人が死ぬ。そんなイメージから、いつしか「皆殺しのトミノ」などという、いささか不名誉?な称号をもらってしまった富野監督ですが、いまから半世紀近く前、富

──しげのさんの作品では、多くのクルマが精密に描かれています。クルマへの愛情は人一倍あるに違いないとファンの読者は考えていますし、しげのさんが乗ってきたクルマについても興味津々だと思います。これまでどんなクルマに乗りましたか? 世間の方に思われるほどは多くないかもしれないですね、長く乗るタイプなので。いの一番に買ったクルマがハチロク(トヨタ・スプリンタートレノAE86)なんです。そこから、しばらくはトヨタ車に乗ることが多かったですね。 ──言わずと知れた、『頭文字D』の主人公、藤原拓海の愛車ですね。どのタイミングで、ハチロクを購入されたのですか? デビュー作発表直後に初代を購入して、10年ぐらい所有していたと思います。何度かぶつけたり壊れたりするんですけど、修理してずっと乗っていました。ほかには、トヨタ・スターレットにも乗りましたね。ハチロクを最初に買ったのに、なぜかTE71(トヨタ・カロ

『紅白』連続出場は33回。大ベテランながら、若い世代にも親しまれる小林幸子さん。ですが、ここまでの道のりは決して順風満帆ではありませんでした。心折れずに歌い続けることができた理由は――(構成=丸山あかね) 大喜びした父、大反対した母 8月の初旬に60周年記念コンサートを無事に終え、ホッとしているところです。10歳で歌手になってから、もうそんなに経つのですね。 デビューした1964年は、初めて東京でオリンピックが開催された年でした。歌手生活の間に東京オリンピックが2回も行われたことを考えると、長くやってきたものだなと思います。 コンサートでは、AI技術で10歳の自分の姿と声を再現していただいて《共演》したのですが、リハーサルで号泣してしまいました。彼女が私に聞くんです。「これから私はどうなるの?」って。そこからデビュー当時のことが走馬灯のように蘇ってきて……。10歳の自分と会話をしながら、た

電子コミック市場は右肩上がりの成長を続けている。インプレスの調査によると、2022年度には5000億円を超えた。紙の漫画のアシスタントだった丸山恭右さんは2019年から漫画アプリへの配信を始め、年収2000万円を稼ぐ電子漫画家になった。なぜ紙媒体をやめて電子コミックを選んだのか、ジャーナリストの富岡悠希さんが聞いた――。 作画もアシスタント指示もすべてオンライン 2LDK、月家賃29万円の新築マンションが丸山恭右さん(31)の自宅兼仕事部屋だ。その一室の机には、液晶ペンタブレットとモニター2台が並ぶ。右手の専用ペンをタブレット上で迷いなく動かし、左手のショートカット用デバイスをこまめに操作しながら、主人公などを描いていく。合間にはモニターに映したLINE上で、20代前半から40代後半までのアシスタントの男女7人とやりとりする。漫画家といえば一人黙々と机に向かい、締め切り前には徹夜続き……

いまや日本を代表する歌手となったAdo。2024年には自身初となる世界ツアーで11ヵ国をまわり、その人気ぶりはとどまるところを知らない。3月中旬におこなわれたロンドン公演を前に、英紙「ガーディアン」が彼女にインタビューした。本人が考える『うっせぇわ』大ヒットの理由 最近、台北のCDショップ内を歩いていたとき、Adoは自分の最新アルバムが大々的にディスプレイされているのを見つけた。 「このディスプレイを担当した店員は、まさか自分がいまここにいるとは思わないだろうな、と思いました。でも、そういう感じにも慣れました。嬉しくなりますね」 この日本人ポップシンガーは、東アジアとインターネット上でスーパースターとなっている。多くのシングルでプラチナセールスを記録し、Spotifyでは600万人を超える月間リスナーを抱えている。 だが、Adoの素顔は厳重に隠されている。彼女は写真や動画で姿を見せること

「かまいたちの夜」30周年インタビュー(前編)。“特異な書き手”である我孫子武丸氏と,常識にとらわれないスタッフが傑作を生んだ ライター:柳 雄大 カメラマン:永山 亘 今年(2024年)は,スーパーファミコン用ソフト「かまいたちの夜」の発売(1994年11月25日)から30周年にあたる。 チュンソフト(現在のスパイク・チュンソフト)が開発した同作は,テキストの面白さを中心に据えた「サウンドノベル」というゲームジャンルを確固たるものとし,現在に至るまで数々の後継作がリリースされた。 シリーズ累計販売本数は200万本を突破しており,今年3月には舞台「かまいたちの夜 〜THE LIVE〜」の上演が発表されるなど,今なお根強い人気を誇っている。 関連記事 舞台「かまいたちの夜 〜THE LIVE〜」,東京・大阪で6月に公演決定。我孫子武丸氏監修のオリジナルストーリーが描かれる キョードーメディア

「頭をパカッと開けるような状態をつくって、開けっぱなしの状態を見せるのが僕ら、芸術家の仕事なんです」 こう語るのは、現代アートの最前線を走り続ける村上隆さん。これまで、ベルサイユ宮殿で個展を開いたり、オークションで作品が億単位で落札されたりと、世界中を驚かせてきました。 なぜ村上アートはこれほど世界中で大人気なのか。村上さんへの密着取材から見えてきたものとは? (BS「フロンティア」取材班 三浦規義 / 上野智男) 村上隆さんは東京藝術大学日本画科出身で1990年代に現代美術作家としてデビュー。現在62歳です。 カラフルでポップな「お花」がトレードマークで、オタク文化と日本美術を融合した独自のアートは世界を席捲してきました。 去年だけでアメリカや韓国、フランスといった国々で個展を開くなど、世界中からひっぱりだこです。

ゲーム業界の人間とお酒を飲みながら、居酒屋のノリでぶっちゃけ話を聞き出す動画企画「ゲーム人生酒場」。 第1回の日本ファルコム社長・近藤季洋氏インタビューに続く第2回・前編となる今回は、『ロックマン ゼロ』や『ロックマン9』、『蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト』といった2Dアクションゲームの開発で知られるインティ・クリエイツの代表取締役社長・會津 卓也(あいづ・たくや)氏にゲーム業界のぶっちゃけ話を聞いていく。 會津氏は元々はカプコンのスタッフで、1996年に当時のカプコンの同僚を10人ほど引き連れてインティ・クリエイツを立ち上げたのだという。一見するとカプコンに対する離反とも思える行動を起こした會津氏らだが、当時のカプコンは彼らを出禁にしたりはしなかったのか?そして、そんな彼らがなぜ最終的に『ロックマン ゼロ』や『ロックマン9』といったカプコンタイトルの開発を行うことになったのか?

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