著:ヨッピー 近鉄布施駅を出て、線路脇を西に向かって歩きだした。十月だというのにひどく蒸し暑い。そのくせ地面は乾いていて、トラックが勢いよく通り過ぎると、その拍子に砂埃が目に入りそうになった。顔をしかめ目元をこすった。 東野圭吾『白夜行』(集英社) 「布施」と聞いて「あー、あそこか」という具合にピンと来る人は大阪府民もしくは奈良県民のどちらかのはずである。つまり「布施」という地名の、全国的な知名度はほとんどないし、これといった名物もない。 しいて言うなら冒頭に引用したとおり、東野圭吾作品でランキングをつけたらまずベスト3には入って来るであろう名作、『白夜行』の舞台であることが挙げられる。 ただし、白夜行は「ほのぼの! ハートフルロマンチックコメディ♡」みたいな作品では全然なく、普通に人が死にまくるし布施の街も貧困と絡めてかなり暗めに描かれている。なので「聖地巡礼♡」みたいなノリで布施を訪

いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票で反対が多数となったことを受けて、大阪維新の会の代表を務める大阪市の松井市長は、残りの任期は全うした上で、政界を引退する意向を表明しました。また、代表代行を務める大阪府の吉村知事は、みたび都構想を問うことはないと明言しました。 いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票で反対が多数となったことを受けて、大阪維新の会の代表を務める大阪市の松井市長は記者会見し、「私の力不足に尽きる。大阪維新の会の先頭で旗を振ってきたが、政治家としてけじめはつけなければならない」と述べ、令和5年4月までの任期を全うした上で、次の市長選挙には立候補せず、政界を引退する意向を表明しました。 その上で松井市長は、「全く後悔はない。もう十分政治家としていい舞台を与えていただいた。心が晴れているというかそういう気持ちだ。次の世代にバトンタッチし改革の魂というものをしっかりと引き継

2度目の住民投票が行われた、いわゆる「大阪都構想」。その開票結果は、賛成49.4%に対して反対が50.6%だった。前回は0.8%差の僅差だったが、今回もほぼ変わらない僅差での否決となった形だ。 投開票日直前の10月30日・31日にABCテレビと弊社(JX通信社)で行った合同調査では、賛否はどちらとも言えないとした未定者を除くと賛成49.2%に対して反対50.8%で、結果はほぼ事前の調査通りだったと言える。 詳細はABCテレビ・JX通信社合同調査の特設サイトより 実は、この調査は住民投票における「民意」の変動をより正確に観測するため、異例の週に1回というハイペースで行ってきた。報道各社の通例では1ヶ月おきに計2回ほどの調査となるところ、ABCテレビ報道局のご英断による弊社との合同企画が実現し、より精緻な情勢の可視化に取り組むことが出来たのだ。 では、元々「賛成が優勢」と言われてきた大阪都構想

「ゲームセンター」。1980年からスペースインベーダーの発展とともに広がっていった、アーケードゲーム機を配置する遊戯施設。一時のブームは過ぎ去り、いまではアミューズメント型の大型ゲームセンターや、マニアが楽しむような機種を配置した濃い溜まり場が中心となりつつある。 しかし、これらの大型店やニッチ化にも当てはまらない“ただその町にあったゲームセンター”が、現在も閉店することなく運営され続けている。数少なくなったそれらの店舗は、いったいどのような人々の居場所となっているのだろうか?大阪市にあるゲームセンター「TVタウンゲームセンター POPEYE」(以下、ポパイ)に目を付けたのは、そんな理由からだ。 『TVタウンゲームセンター POPEYE』店内 通天閣が立つ新世界と呼ばれる地区を南に下り、JR環状線の高架下となっている異様に低いガードを潜ると、歓楽街とは対照的に灰色に染まったエリアへと出る

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