いまだ危機的状況にある福島原発事故の収束を目指す日本に、世界各国の政府・企業からさまざまな支援の手が差し伸べられている。中でも、米国のボストンを本拠とするアイロボット社(iRobot)から無償提供された多目的作業ロボット「パックボット(Packbot)」は、原子炉建屋内を自走し放射線量などを遠隔操作で調査できるとあって、非常に貴重な存在だ。 アイロボット社は1990年に、マサチューセッツ工科大学(MIT)の人工知能研究者3人によって設立された。会社の歴史は約20年と短いが、その軍事用ロボットはすでにアフガニスタンやイラクで偵察や爆弾除去に活躍中だ。 2001年9月11日の同時多発テロ事件後は、ワールドトレードセンター跡地でのがれきの撤去作業にパックボットが投入された。また、昨年のメキシコ湾原油流出事故の際にも、別のアイロボット社製のロボットが海中の原油の流れを調査するなど、人間が果たせない

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