ポイント 脳神経細胞ネットワークに保存された記憶は人為的に再生できる 過誤記憶(誤りの記憶)をオプトジェネティクス(光遺伝学)によって人為的に形成事件の目撃証言などの脆弱性に警鐘 要旨 理化学研究所は、マウスを使い記憶の内容を光で操作することにより、過誤記憶[1]が形成されることを初めて実証しました。これは、理研脳科学総合研究センターの利根川進センター長(米国マサチューセッツ工科大学 RIKEN-MIT神経回路遺伝学センター教授)と、RIKEN-MIT神経回路遺伝学センター利根川研究室のステイーブ ラミレス(Steve Ramirez)大学院生、シュー リュー(Xu Liu)研究員、ペイアン リン(Pei-Ann Lin)テクニカルアシスタント、ジャンヒュップ スー(Junghyup Suh)研究員、マイケル ピナッテリ(Michele Pignatelli)研究員、ロジャー レドンド(
私が子供の頃住んでいたのはたいそうな田舎だったのですが、その中でも我が家は更に辺鄙な場所にありました。 幼稚園に入るまで、妹と私はお互いだけが遊び相手でした。我が家の半径3km以内には、他に子供がいなかったからです。 そのせいでしょうか。 幼稚園に入ってすぐに私は、自分の対人スキルが同年代の子と比べて大幅に劣っていることに気付きました。 遊びの仲間に入れない。 たまに入れてもらってもどんくさくて、みんなをイライラさせてしまう。 遠いとおい昔のことなのに、入園当時にあったいろんな出来事を、私は今でも思い出せます。 それだけ毎日緊張して過ごしていたのでしょう。 自分が他の子供と上手く遊べないことに気付いた私は、自分の何がそれほどまでに駄目なのか、いっぱい考えるようになりました。 かなしくて苦しかったですが、ぎゃんぎゃん泣きながらお母さんに引きずられて幼稚園にやってくる子が他にいたりしたので、自
コンピューター画面のバイナリーコードが映る目(2012年10月22日撮影、資料写真)。(c)AFP/LEON NEAL 【7月24日 AFP】人間の脳が情報を処理する方法を模倣するマイクロチップを開発したとする研究論文が22日、米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表された。これにより、「世界で最も効率的なコンピューター」がどのように機能しているかに関する謎の一部が解明されるという。 スイス・チューリヒ大学(University of Zurich)は22日夜、同大とスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH Zurich)の科学者らが、独米の研究者らと共同で、大きさ、処理速度、エネルギー消費量のすべてが人間の脳と同程度の電子システムを開発したとの声明を発表した。研究チームが開発した「ニューロモーフィ
ユダヤ人と聞いてまず思い浮かぶのが、ホロコーストによる大いなる犠牲者ということで、その忌まわしい過去についてはだれもが知っている。けれどそのほか、ユダヤ人、ユダヤ教について私が知っていることは非常に少ない。アメリカで生まれ、敬虔(けいけん)なユダヤ教徒としてユダヤ人社会で育った作家による短編集、と聞いて、だから、異色な作品群をイメージしていた。 表題作は、酒を飲みながらおしゃべりに興じている二組の夫婦が描かれる。たがいの近況、学生時代の思い出、ユダヤ人であることについて、そして、ホロコーストに関連するブラック・ジョークが軽快に行き交う。やがて、四人はあるゲームをはじめる。アンネ・フランクの日記を読んだことのある人ならば、自身の属する国や民族がなんであろうとも、このゲームの主題を一度は考えたことがあるのではないか。もし私がその時代を生きていたら? 私は考えたことがある。人を変え立場を変えて、
死にゆくひとが手のひらにのせてくれたパン切れは、ひからび、かびていた。 マグダ・オランデール=ラフォンさんは、ハンガリーに生まれた。十六歳のとき、アウシュビッツ=ビルケナウに強制収容され、家族のなかでただひとり、生還した。収容されたひとびとは、毎日二列にわけられる。ガス室か、労働か。母と妹は、到着した日に殺された。 どうしてこんなことになってしまったのか。 ユダヤ人というだけで、大量虐殺を犯した母国。ささいなけんかをした家族に、あやまれなかった。そして、ひとり生き残った。 ベルギーをへてフランスに渡った彼女は、母語を失うほど、記憶を封じた。生きのびるために生きつづけ、夫と子どもを得ることで、愛とほほえみをとりもどす。そして、三十年の沈黙ののち、はじめての光を放つ。 あらわれた言葉は、静かでまぶしい。経験したおぞましい闇をはねとばし、歴史をおそれるひとびとを、自己内省の入口へと導く。 声もか
■端正な音、未来へつなぎたい 世界にも数少ないビオラ・アルタ奏者である。その楽器をひとことで言うなら、廃れてしまった大型のビオラ。音色にはチェロのようなつやがあり、くぐもった響きのビオラとは持ち味が違う。「端正な音です。ビオラのようで、ビオラとは違う世界がある」。楽器との出会いから、数々のエピソードを掘り起こすまでのドラマを、本書につづった。 東京芸術大でビオラを学び、ドイツに留学。帰国後の2003年のある日、東京の楽器店で、ビオラにしては大きすぎ、チェロにしては小さすぎる、見慣れぬ楽器を見つけた。借り出して調べ上げ、ドイツのビオラ奏者ヘルマン・リッター教授(1849~1926)が19世紀末に考案した楽器の現物と突き止める。 関心は眠れる記憶も呼び覚ます。昔練習したリスト「忘れられたロマンス」の楽譜に、リッターにあてた献辞があったことを思い出した。普通のビオラより高音が出せる5番目の弦を張
慰安所の行列に並んだ体験を語る男性。日本に残した恋人の存在が胸をよぎり、逃げ出したという=大阪府内 【武田肇】旧日本軍の慰安婦問題に関心が集まっているが、元兵士たちはその体験を胸に秘したままだ。敗戦から68年、葛藤に悩みながら亡くなった人も多い。語れない理由とは――。 「家族にも一切明かしたことのない話だ」。関西地方の90代の男性は6月中旬、喫茶店で記者にそう切り出した。 太平洋戦争が開戦した1941年、旧満州(中国・東北部)の国境守備隊に配属された。兵士は約1万人。ソビエト連邦(当時)と川一つ隔てた小さな町に慰安所が4軒あった。うち1軒が下級兵士が利用できる軍指定の施設だったという。「内地には公娼(こうしょう)制度があったから不思議には思わなかった」 月1回、外出が許可されると慰安所に通った。建物の特徴から「白壁の家」と呼ばれ、いつも順番を待つ若い兵士の行列ができていた。相手にす
川端康成が自身の翻訳観・日本語観を披歴した文章に「鳶の舞う西空」という随筆があって、精読したことがある。「『源氏物語』の作者に『紫式部日記』があった方がよいのか、なかった方がよいのか。なくてもよかった、むしろなければよかったと、私は思う時もある」という書き出しのこの随筆は、最初のほう「源氏物語」の英訳や日本古典の現代語訳について取り留めのない話をしているけれど、半ばあたりでおもむろに「川嶋至」という名前を出し、そこから先、この人への反論となる。どうやら翻訳の話は枕にすぎなくて、反論が本題であるようだ。川嶋至は知らない名前だったので、精読の一環として軽い気持ちで調べ始めたら、とまらなくなった。それで結局、国会図書館まで行くはめになった。もう十年くらい前の話になるけれども。 いま小谷野敦『川端康成伝 双面の人』を読んでいるのだが、読み始めてすぐ、この人の名前が出てきた。引用させてもらう。「川端
最後のうごメモ専任エンジニアとして「うごメモへのメッセージ」を書きます。僕は二年前にはてなに入社してからうごメモに最後まで関わりました。二十三歳が二十五歳になった。 自分のうごメモとの関わり方 うごメモは歴史のあるサービスなので、関わった人が列挙できないくらい多いです。社内で立ち上げ当初のことを皆懐かしげに語っていました。自分には無い記憶は、楽しそうで、サービスは爆発的に流行って、スピード感のある開発は聞いていて羨ましいものでした。 僕が入社したときは、もうニンテンドー3DSが出ていて、だんだんユーザさんが辞めていくことも多くて、社内ではチームの人もどんどん減って、チームがうまく回らなくなってきた時期もあった。楽しい思い出話を聞けば聞くほど、僕はうごメモにとって辛い時期に入ったんだなぁと思います。 ただ、僕にとっては最後までうごメモは「思い出」ではなかったというのは誇ってもいいかもしれない
去年9月、神戸市の公園で2日間過ごしていた会社員が、通りかかった人を殴ってけがをさせたとして傷害の罪に問われた裁判で、神戸地方裁判所は「当時、熱中症によって精神が錯乱し、心神喪失の状態だった可能性が否定できない」として会社員に無罪を言い渡しました。 無罪の判決を受けたのは、香川県の31歳の男性会社員です。 この会社員は去年9月、神戸市の公園で、通りかかった男性2人を殴ってけがをさせたとして、傷害の罪で起訴されていました。 この裁判で、弁護側は会社員は財布を盗まれて行くところがなくなり、公園で2日間過ごしたため熱中症になり、事件当時は錯乱した状態だったと主張していました。 判決で、神戸地方裁判所の片田真志裁判官は、会社員が2人を殴ったことを認めた一方で、「2日間、ほとんど睡眠と栄養を取らない状態で、気温28度という蒸し暑さのなかで、記憶が断片的になっていて熱中症が強く疑われる」とする医師の鑑
文章を「書ける人」と「書けない人」のちがい - デマこい! 数ヶ月前、id:Rootportさんと「どうすれば文章が書けるようになるか」を議論した。クオリティの高い文章を作るためには相応のバックグラウンドが必要になるんじゃないか、という話題で三時間ほど盛り上がり、内容はリンク先の記事とおおむね矛盾しない。筆者のバックグラウンドに100冊しか本が無い人と、1000冊分ぐらいの知識がある人では、アウトプットされる文章はかなり違ってくるだろう。 ただし、「インプットが多ければそれでOKというものでもない」という話も出た。 たくさんの知識や文献が引き出しに入っていたほうが有利には違いない。けれども、引き出しに入った知識を、必要な場面ですぐに取り出せるのでなければ、インプットとして巧くないのではないか。どれだけ博覧強記な人でも、文章を書いている最中にインプットされた知識がぜんぜんフィードバックされな
■時間超越するSFサスペンス 主人公はピザ屋でバイトしながらマンガを描いている28歳の男。すでにデビューはしているものの次のステップに進めず、編集者に〈作者(あなた)の顔が見えて来ない〉と言われて煩悶(はんもん)する。 そんな当節流行(はや)りの“漫画家マンガ”風のオープニングから一転、物語は時間を超越するSFサスペンスへとみるみる加速していく。その鮮やかなギアチェンジにまず虚を突かれた。 少年時代に身近で起こった連続誘拐殺人事件、封印された記憶、新たに発生する事件、そして主人公が〈再上映(リバイバル)〉と呼ぶ時間が巻き戻る現象。それらが絡み合った渦の中に、主人公は否応(いやおう)なく巻き込まれていく。 先の読めない緊迫感あふれる展開で読者を引っぱりながら、さまざまな葛藤を抱える主人公の内面をも掘り下げる。急流なのに深みのある川みたいなもので、うっかりはまると危険。シャープで色気のある描線
It is a nagging, unspoken question in many relationships: how often should we be having sex? WSJ "Bonds" columnist Elizabeth Bernstein has the latest research, and Chris and Afton Mower share their personal experience on LunchBreak. Photo: Getty Images. ユタ州ウェストジョーダンに住むクリス・モーアーさん(30)と、高校時代から恋人だった妻のアフトンさん(31)は、幸せな新婚夫婦だった。公園にピクニックに行ったり、友人と楽しい時間を過ごしたり、一緒にダンス教室に通ったりもしていた。 Copyright ©2024 Dow Jones & C
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