そのとき私は十七歳で、スーパーマーケットのレジ打ちをしていた。その店には万引きを示す暗号があって、「まるいち」というのだった。それを伝言ゲーム式に伝えるのだ。私がアルバイトをしているあいだにその暗号を聞いたのは一度きりだった。私はなんだかどきどきしながら、それを同じレジにいた仲間に伝えた。 それから少し経って、控え室でポップを書いていると、帳簿をつけていた店長が、このあいだ万引きいたよね、と言った。いましたねと私はこたえた。店長は当時としても旧式の、大きなPCに向かったまま話した。 万引きの損害は痛いし、窃盗は犯罪だし、だから俺は腹を立てるわけだけどさ、子どもの、子どもっていうか高校生くらいまでの子の万引きって、気持ちの上で引きずることはないんだ。なんていうか、子どもの万引きは、商品が欲しくてやってるんじゃないのが大半で、ものがわかってなくってゲームっぽくやっちゃうとか、仲間がやれって言う
思いが届かぬ鬱憤を、相手の心身を傷つけることで晴らしたのか。静岡県と東京都で3、4月、交際を断られた女性に薬品を使って大けがを負わせとして、男が相次いで逮捕された。いずれも職務上の立場や知識を悪用したとみられる。同様の犯罪は、インドなどアジアの一部で「アシッドアタック」と呼ばれて社会問題化。専門家は「ゆがんだ自己愛に満ちた卑劣な犯行だ」と指摘する。■交際を断られて 昨年12月5日、静岡県小山町にある炭素製品メーカーの研究施設で働く40代の女性は帰宅しようと、室内履きからスニーカーに履き替えたところ、左の靴の中に違和感を覚えた。 「湿っているな…」 車で家路についたが、間もなくかゆみが襲い、約20分後には激痛に変わった。左足の指は骨まで壊疽(えそ)を起こし、指先を5本とも切り取らざるを得なかった。靴から検出されたのは、猛毒のフッ化水素酸だった。 女性は同10月にもブーツを履いた後に右足を痛め
eBook Japanに対する不正アクセスについて、詳細の発表があり、いわゆる「パスワードリスト攻撃」であることが発表されました。 前回のご報告までは「複数のIPアドレスからログインページに対して機械的に総当たり攻撃等を行う大量アクセス行為(ブルートフォースアタック)」とご説明しておりましたが、詳細調査の結果、「不正の疑われる複数のIPアドレスからログインページに対して、予め持っていたログインIDとパスワードの適用可否を試行する大量アクセス行為」であることが判明いたしました。 つまり、大量アクセス行為を仕掛けてきた者は、当社以外の他のサービスなどで他のサービスのログインIDとパスワードを不正に入手し、ユーザーがログインIDとパスワードを共通に設定している可能性を狙って当社サービスに不正にログインしようとし、上記件数についてはログインに成功してしまったということです。 そのように判断した根拠
「できない」を納得してもらうのは難しい。 なぜなら、あらゆる解決策を吟味して潰していかねばならないから。いっぽう「できる」ことを証明するのは簡単だ、解法を一つだけ示せばいいのだから。 たとえば、上司に「できません」と伝えると「できない理由を言え(俺が論破してやる)」と返される。無茶でも「できます」と言うほうが楽である(ただし、納期・コスト・品質そして健康が犠牲になる)。最近では小ずるく言い方を変え、「現実的ではありません」と理由を説明するようになった(これで説明責任が相手に移動する)。ビジネス上のたいていの問題は、カネか時間かで解決するが、常識的な時間内に解決するのは難しい。 ところが、世の中に、いくらカネと時間を注ぎ込んでも解決できない問題がある。荒唐無稽なファンタジーという意味で「できない」というのではなく、数学的な帰結として「できなさ」が証明されている問題である。『不可能、不確定、不
Geekなぺーじ:ブログ論 最近のブロガーってどこで運営ノウハウ習得しているんだろう? - 情報の海の漂流者 ブログの運営については何も知らない。 だが、“長文ブロガー道”や“ブロガー精神論”についてなら語れる。 『シロクマの屑籠』も今年で7年目を迎え、ブログはすっかり自分の生活の一部となった。書きたい時に書きたいことを書き、誰かに声を届けたくなったら躊躇せずトラックバック記事を書く――そういう素人ブロガーらしいブログライフを楽しめていると思う。 この7年間、欲望の赴くままに書いてきたから、俺はブログの運営なるものを知らない。マネジメントを欠いているからこそ、デフォルトのままのデザインで、記事の方向性も散らかっている。じゃあそれで損をしたかと言われたら、あまり損をしていないような気がする。自分が書きたいことだけに意識のリソースを集中させることが出来たという意味では、“下手の考え休むに似たり
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それにしても、人類はなんと恐ろしいものを思いついてしまったのだろう。 その建物を前に、僕は人類の業の深さにおののいていた。国会図書館。ここには、この国で発行されたほとんどの出版物が収まられているという。 インターネットは確かに偉大な技術だし、はじめて納豆を食べた人間の勇気は永遠に称えられるべきだと思うけれど、人類史上最もヤバい思いつきをひとつだけあげるとするなら、やはりそれは「文字」にほかならないだろう。約五千年前に発明されたというこのテクノロジーは、はるか彼方の人間に声を届けることができるだけではなく、死者の声すら地上に留めおくことができるのだ。 時間と空間を超越し、生と死を弄ぶ。まさしく、神をも恐れぬ所業。人類の狂気の生み出した産物である。 僕は想像する。暗闇の中で、何百万もの生者と死者が、暗闇の中でじっと聴き手を待ちつづけている姿を。 何とも恐ろしい話だが、さりとて怖がってばかりも
女の子がすきだ。ものすごく好き。恋愛的な意味ではなくて、生きものとしてとっても興味がある。端から見たら同じように見えても微妙に差があるし、あなたの普通とか当たり前とか言うほどでもないこととか、わたしはめちゃくちゃ知りたい。 ねえどうして今日その服選んだの? 最近どの絵文字が気に入ってるの? ケータイどうしてそれにしたの? パソコンどうしてMacBookAirなの? Facebookどうやって使ってるの? ところで、最近聞いた話で一番感動したのは「シンデレラペタ」という単語なんですけど、それについて少し。 その言葉をわたしに教えてくれた彼女は大学の同級生で、ヴィジュアル系のバンドを追っかけてる。ヴィジュアル系の人たちって、Amebaのいろんなサービス使ってファンと交流してるんだね。アメブロ、ピグ、なう、とかとか。 アメブロには、訪問しましたよーを手動で通知する機能があって、これを「ペタ」
もうひとつだけ。 アキバで虐殺した加藤は間違っていたのだろうか http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/philo/1212930515/ 加藤はおれたちの仲間 http://human7.2ch.net/test/read.cgi/dame/1212928480/ などの2ちゃんねるのスレッドで、秋葉原の通り魔の加藤智大を格差社会の代弁者で、非正規雇用の叫びのように言っている人間がいるが、これは一面で正しく、一面で間違っている。確かに、彼は優秀で東工大の大学院*1まででていて、努力して頑張ったのに、一歩足を踏み外して「派遣社員」という工場労働者になったという、現代の諸問題を引き受けているように見える。ここから、プレカリアートとか非正規雇用の鬱屈の代弁者として賞賛する声までちらほら見えている。しかしこれが決定的な間違いであることを指摘する。 まず、彼が若
Lesson225 テーマと世界観 「やりたいことがみつからない」って、 みんなよく言うけど、 そう言うときの、その 「やりたいこと」って、どういう次元なんだろう? ジャンル? 職業名? 会社? 姪っ子が大学受験で、 自己推薦状を添削していた。 彼女には、ちゃんと「やりたい職業」がある。 社会福祉士だ。 意志はかたい。 だから、サクサク自己推薦状が書けるか? というと、案外そうでもなかった。 やりたい職業名は、はっきりしている。 でも、それだけでは、弱い。 単純に言ってしまうと、 「社会福祉士になりたい、 だから、大学へ行きたい。」 という文章になってしまう。 「で、大学に行って、何を学ぶの?」 と突っ込まれそうだ。そこで、 「テーマがいるね」と私は言った。 その職業に就いて、主にどんなテーマに 取り組んでいきたいのか? 姪っ子には、ちゃんと「マイテーマ」があった。 「地域と福祉」だ。 彼
というテーマに関する本が最近出たらしい。 Why Don't American Cities Burn? (City in the Twenty-first Century) 作者: Michael B. Katz出版社/メーカー: Univ of Pennsylvania Pr発売日: 2011/11/30メディア: ハードカバー クリック: 17回この商品を含むブログを見る こちらの記事では、その内容を簡単に紹介している(タイラー・コーエン経由)。 最近のアテネ、昨夏のロンドンや中国、2005年のパリなど、世界の各地域で暴動は起きている。人々の疎外や失業や警察への不信といった問題は米国でも共通しているが、最近の米国ではそういった暴動は起きていない(オキュパイ運動も暴動には発展しなかった)。 上記の本の著者であるペンシルベニア大学の歴史家Michael Katzによると、その理由は以下の
「人間関係をリアルとバーチャルに区別する意味はあるだろうか - きしだのはてな」 「リアルとバーチャルに壁はあるのか - novtan別館」を読んで。 ながらくネットを使って来てて、そこを通じて人と知り合ったり、その知り合った人と実際に会ったり、なんてことをしてる人にとっては人間関係をリアルとバーチャルに分ける意味なんて無くて、どっちも知り合い、ただどこで知り合ったかががちょっと違うだけ。 学校の知り合いだって、ご近所さんだって、会社の知り合いだって、知り合いは知り合い。そこにネットの知り合いというのが一つ加わっただけ・・・なんだけども、ネットの向こう側にはやっぱり自分と同じ人がいるということを想像できない人や、ネットとリアルで全く違う自分を演じているから絶対に交わらせたく無いという人達にとっては、ネットでの交流はネットの中だけに留めておきたいんでしょうね。 リアルとバーチャルを区別してる
個人的にはてなブックマークやdeliciousなどのソーシャルブックマークサービスは「あるURLに関するひとことミニblog」だと思っている。リンク羅列型の個人ニュースサイトとか、はてなダイアリーでもたまに有る「今日おもしろいと思ったURLを列記するよ」というのと実質的に変わらない。つまりhttp://d.hatena.ne.jp/RPM/20090512/1242135994の主張に同意している。(ついでに書くと、2年前の過去ログのidも明記されているしpermalinkもあるはてなブックマークコメントを「書き逃げ」と感じる理由がよく分からない - import otsune fromHatenaと言ってる事はおなじ) さて。「はてブコメントに反論するのが難しい・コストが高い」という意見がはてなブックマーク - 「はてブには反論できない!卑怯だ!!」問題 - インターネットくださいにチ
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