アメリカ政府は、核兵器の運用に関する指針を11年ぶりに改訂し、今後も必要な抑止力を維持していく一方、核兵器への依存を減らして通常兵器による能力を強化し、最終的に「核なき世界」の実現を目指すという方針を明らかにしました。アメリカ国防総省は19日、新たに改訂した核兵器の運用に関する指針を公表し、「核兵器に頼らない世界の平和と安全に向け、着実に準備を進めていく」として、オバマ大統領が掲げる核なき世界の実現を目指すことを明らかにしました。 しかし、現状ではアメリカと同盟国を守るため必要な抑止力を維持していくとしたうえで、核兵器の使用はアメリカや同盟国の国益が著しく侵されるなど究極の事態の際に限り、その場合も故意に民間人や民間の施設を標的にすることはせず民間人の犠牲を最低限に抑える必要性を強調しています。 一方、核兵器の運用については、大陸間弾道ミサイル、潜水艦発射型の弾道ミサイル、核兵器を搭載で
「沖縄での枯れ葉剤汚染は今こそ明らかにされなければならない」と語る中村梧郎さん=10日、那覇市民ギャラリー ベトナム戦争で米軍がまいた枯れ葉剤による人体・環境被害を取材しているジャーナリストの中村梧郎さん(72)の写真展「枯れ葉剤と子どもたち」が、11日からパレットくもじ6階の那覇市民ギャラリーで始まる。 中村さんは22日までの沖縄滞在中、県内米軍基地の枯れ葉剤汚染の実態についても取材を進める。「あらゆる兵器や物資が沖縄を経由してベトナムに送られた。米国が言うような文書がないからという理屈では、沖縄に枯れ葉剤がなかった証明にはならない」と語り、県民に情報提供を呼び掛けている。 中村さんは二重体児のベトちゃん、ドクちゃんを世界に訴えた写真家。先天異常やがん患者が今も続くベトナムの現状を通じて、ダイオキシンを含む枯れ葉剤の使用がいかに深刻な戦争犯罪かを告発してきた。 近年は沖縄で枯れ葉剤を浴び
【ニューヨーク=黒沢潤】通常兵器がテロや市民の虐殺に使われないよう国際取引を規制する「武器貿易条約(ATT)」制定を目指す国連本部での各国間交渉が28日、北朝鮮やシリア、イランの反対で決裂し、条約の採択は見送られた。条約採択には「議場の総意」が必要。 採択が見送られたことで、4月上旬に開かれる国連総会で、同条約を国連決議として賛成多数で採択する案が検討されている。 この日、北朝鮮代表は議場演説で、「バランスの取れた条約ではない」と一蹴。シリアのジャファリ国連大使も「見かけだけの条約にすぎない」と述べ、シリアの反体制派に武器が流れ込む“抜け道”があることを批判した。 条約の最終案は27日に示され、規制対象の武器について戦車や戦闘機、戦艦など大型武器7分野と、銃などの小型武器と明記した。大量虐殺などにつながるとの情報がある場合には、これらの移転を禁止するといった内容だ。条約発効に必要な批准国数
2003年にアメリカが始めたイラク戦争から、20日で10年。 この戦争では、アメリカ兵も4400人が死亡し、後遺症が残るけがをした兵士の数は3万人を超えました。 遺族や傷病兵に対する補償費用はばく大な金額に上り、アメリカ社会はこれからも重い負担を強いられていくことになります。 2003年3月、当時のブッシュ政権が開戦の火ぶたを切ったイラク戦争では、フセイン政権が崩壊に追い込まれた一方、アメリカが開戦の根拠とした大量破壊兵器は結局見つからず、おととし、アメリカはすべての戦闘部隊を撤退させました。 この間に死亡したアメリカの兵士は4400人を越え、3万人以上が後遺症が残る大けがを負うなど、アメリカ社会にも大きな傷痕を残しました。アメリカのブラウン大学による最新の試算によりますと、イラク戦争にかかったこれまでの戦費は、2兆2000億ドル(日本円でおよそ200兆円)です。 さらに兵士や遺族への恩
【ニューヨーク=長田弘己】国連総会は二十四日、虐殺やテロなどに通常兵器が使われないよう国際取引を規制する初めての国際ルールである武器貿易条約(ATT)の制定を目指し、交渉を来年三月から再開する決議案を賛成多数で採択した。
戦争が奪った24万2567人の命の証し 沖縄「平和の礎」の全刻銘者を新聞紙面に 一人一人の生と死に向き合い、「574文字の壁」を乗り越えた記者たちの3カ月
米メリーランド(Maryland)州のパタクセント・リバー(Patuxent River)海軍航空基地に展示された、ノースロップグラマン(Northrop Grumman)が開発した次世代無人爆撃機「X-47B」(2012年7月31日撮影)。(c)AFP/Paul J. Richards 【11月20日 AFP】ハリウッド映画に登場するような、人間の命令なしに人を撃ち殺すことのできる自律型ロボットは現実に実用化が可能であり、各国政府が実戦配備を始める前に禁止するべきだ――。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch、HRW)とハーバード(Harvard)大学法科大学院の国際人権クリニック(International Human Rights Clinic)が19日、このように警告する報告書を発表した。 「失われつつある人間性(Losing Humanit
米バージニア(Virginia)州クアンティコ(Quantico)の米海兵隊基地で最新の非殺傷兵器「アクティブ・ディナイアル・システム(ADS)」をテスト照射されるAFPの米国防総省担当Mathieu Rabechult記者(2012年3月9日撮影)。(c)AFP/Paul J. Richards 【3月15日 AFP】どこからともなく突然わき上がってくる「熱」の耐えがたい感覚――これは米軍当局が今週発表した電磁波を利用する最新の非殺傷兵器「アクティブ・ディナイアル・システム(Active Denial System、ADS)」の効果である。 バージニア(Virginia)州クアンティコ(Quantico)の米海兵隊基地で行われたメディア向け体験会で、米海兵隊のトレーシー・タフォラ(Tracy Taffola)大佐はこの新兵器について「見えないし、聞こえない。そしてにおいもない。ただ感じる
リビア・ワダン(Waddan)郊外の山地に造られた化学兵器保管庫(奥)と、保管されていた武器。ラワガ(Rawaga)谷では150か所の保管庫が確認され、うち2~3か所にマスタードガスが貯蔵されていたという(2011年11月1日撮影)。(c)AFP/PHILIPPE DESMAZES 【11月2日 AFP】半年以上にわたったリビア内戦中、ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐がひそかに備蓄してきたマスタードガスなどの化学兵器がカダフィ派に使用されることのないよう、保管庫を厳重に見張る極秘任務についていた人々がいる。リビア人の専門家と北大西洋条約機構(NATO)の情報員で構成された秘密チームだ。 ■隠されてきた2つの保管庫 カダフィ大佐は以前、中部ワダン(Waddan)近郊アルジャフラ(Al-Jufra)のオアシスに化学兵器を保管していることを公表し、2004年に国連(UN)の
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