『おおかみこどもの雨と雪』を観てきました。おもしろかったです。 劇場に行く前に読んだレビューの中に、「母性が過剰に礼讃されている」「スーパーウーマンとしての母親が賞賛されている」という指摘をいくつか見かけましたが、わたしにはそのようには感じられませんでした。 ネット上のレビューを読むと、本作の評価はさまざまに割れているようです。わたしも、感想を書き留めておこうと思いつつ、なかなか書けずにいました。 花について 花は、おそらく多くの人間の母親(そして父親も)がそうであるように、「最初から完成された母親」などではありません。そして、良くも悪くも「人間らしい」知性をもった母親ならではのさまざまなアンバランスさを持ち合わせています。人によってはそのアンバランスさを不快に感じることもあるだろうと思います。 花のアンバランスさが特に気になるのは、こどもたちの乳幼児時代です。 花は、こどもたち
すごいすごい細田守監督がみるみる進化している。 『時をかける少女』 『サマーウォーズ』 『おおかみこどもの雨と雪』 ヒロインの髪が長くなってる!!(「『おおかみこども〜』はお母さんだろ」と言う人は黙って読み進めて) その昔『サマーウォーズ』を観て「こ、これは黒ロン栄華だー」と言ったら周りに不思議な目で見られた経験があるのだが(関連:Togetter - 『サマーウォーズ』の真のテーマは「黒髪ロング萌えは世界を救う!」である)、まあさすがにあの時は自分でも3割くらいは冗談だったから仕方ないとする。だが今回の『おおかみこどもの雨と雪』は何の疑いもなく黒ロン映画であり、こんな黒ロン映画を作るからにはきっと『サマーウォーズ』も黒ロン映画として製作されたのだろう。遡及的に照明されてしまったようだな……。 『おおかみこどもの雨と雪』に対してお母さんがどうのこうの言っている人たちを見たが、タイトルは『お

評価:★★★★★星5つプラスαの傑作 (僕的主観:★★★3つ・・・マイナスαかも、、、) 客観評価と主観評価にこれだけ、凄まじい差がつくのは、ほんと珍しい。しかも圧倒的に文句なく素晴らしい傑作のアニメーションだと思う。が、これを見終わった後、僕はとても複雑な気持ちになった。というのは、僕の主観的な視点からいうと、琴線に触れるものがまったく(苦笑)といっていいほどなかったので、感想の言いようがないのだ。たぶん、よく考えれば、嫌いな内容(というか、あまり興味のない)の主張であるにもかかわらず、見ている時に引きこまれる「圧倒した演出力」が素晴らしかった。しかし、さまざまな角度から見ても、いろいろな批評視点で分析することはできるといえども、これがアニメーションの傑作であることは間違いないだろう。演出や脚本の完成度としては、いろいろ批判をほぼただの「芸」として切って捨てるだけの、水準をはるかに超える

2012年08月12日20:08 おおかみこどもの雨と雪 カテゴリ 細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」を観ました。 で、何人かの人の感想と、自分が受け入れられなかった理由もだいたい明確化して来たので、感想を書こうと思います。 まず、ネタバレします。ご注意ください。 次に、私はこの映画が駄目だった方です。 と、いった点を覚悟した上でお読みください。 まず、私は細田守監督の作品が好きです。一番は「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」 次に「時をかける少女」、サマーウォーズは残念ながら合いませんでした。(DVD買ってません) で、まず、とても期待が高かったのがあります。で、観た感想が、 「これで終わりなのか?」 でした。 こんな終わり方で良いのか?まずは盛り上がりもないし、問題の何も解決にもなってないし、何か幸せ的な物を手に入れたのかも解らなかった。 まずは「盛り上がりがない」
(この映画でもっともバイオレントセクシャルで素晴らしいと思う風呂場で錠を下ろすシーンの画像が見つからない! ここにあると思って頂きたい) 「hoi」 「hai」 「他の作業しながらなんで応答率低いけれど、いるよ」 「これが細田守監督のインタビュー http://wired.jp/2012/07/21/interview-hosoda-mamoru/」 「とりあえず昨日の怒りの話をさせてもらうけどさ、」 「どうぞ」 「田舎の社会性、田舎で農業やってる社会集団はさ、すごく環境の共有部分が大きいから、ああいう動きにはならないんだよ。ああはならない」 「というと?」 「都会であれこれ雇用労働してる人らはさ、ある地域のお隣ご近所っていってもけっこう職種とかばらばらだからさ」 「たとえば、お隣のご主人が最近調子よくて昇進したらしいですわねとか、いったって、」 「そのうわさ話からそんなに自分とこの生活や
帰省中に娘が寝た後、つれあいといっしょに映画「おおかみこどもの雨と雪」を観に行った。人間であり狼である狼男と結婚した、大学生・花(ハナ)が狼男の子どもである雪(ユキ)と雨(アメ)を生み育てる物語である。 以下はネタバレをする。結末がわかってもいいという人だけ読んでほしい。 ハナの視点で観る つれあいもぼくも、この映画をハナの視点で観た。 子どもたちが生まれるとほどなく狼男は事故で死んでしまい、ハナはシングルマザーとして苦労しながら2人の子どもたちを育てる。「おおかみこども」であることを人々に気取られないようにするので、母子はほとんど社会と隔絶して生きねばならない。医療も社会支援も一切得られない都会のアパートで生活し、ビクビクしながら時たま外を散歩するというほどである。 ぼくらは小さな子どもを持つ親として、働き手である夫を失い、自身は幼子を抱えて働きにも出られない、まさにハナの子育ての苦労に

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