『証券会社が売りたがらない米国債を買え!』の著者・林敬一さんによる大好評連載の3回目は、債券ファンドについてです。前回は、米国債の魅力をダイジェストでお伝えしましたが、今回は打って変わって「債券の専門家として黙っていられない!」となにやらお怒りの様子です……。 債券ファンドはリターンを約束してくれない ここまでの話は、 ・米国債の格下げのインパクトは限定的。 ・確定利回りで低リスクな「債券投資」というものがある。 ・米国債は安全な投資対象だから世界中からお金が集まる。 ・長期投資なら金利は為替に負けない。 ということでした。 さて、「債券投資」というと一般の方は債券に投資する投資信託を思い浮かべるかもしれません。しかし、こうした債券ファンドは間違っても買ってはいけません。 なぜか? 価格が上下して、元本割れする可能性があるからです。 「債券投資だって同じじゃないの?」 いいえ、債券は購入時

人は、自分の間違いを指摘されるよりも、他人の失敗について説明される方が、素直に教訓を学ぶ生き物だ。他人の失敗を喜ぶのは品が良くないが、どのような時に、どうして他人が失敗したのかという状況について関心を示すのは悪くない。 大いに参考になる失敗例は企業年金だ。 2月28日の『朝日新聞』朝刊によると、51の厚生年金基金が深刻な積み立て不足に陥っていて、70万人程度の加入者の年金支給額が減額される可能性があるという。民主党の大久保勉参議院議員の資料請求を受けて厚生労働省が明らかにした。 厚生年金基金は、サラリーマンが加入する国の厚生年金の積立金の一部を運用すると共に、企業独自の加算部分の年金制度を加えた企業年金の制度だが、運用の失敗によって、積立金が不足する基金が出ているというのが今回の問題だ。本来、企業年金としての加算部分の積立金と厚生年金を代行する部分の積立金は、年金数理計算に見合うだけなけ

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