目次 はじめに 1.「慰安婦」問題の初歩的誤解 2.だれが文書史料至上主義か 3.「慰安婦」制度は公娼制か 4.国際法違反を問うことは強者の論理への屈服か はじめに 「新しい歴史教科書をつくる会」に属する人たちと私たちとの聞の「従軍慰安婦」問題に関する論争の評価については、これまで、どっちもどっちだ式の、両者をともに非難する言説が少なくなく、いささかうんざりしていた。 しかし、「記憶の政治学」により上野千鶴子氏が論争に参加したときは、これとは異なり、私たちの側に立って、しかも、たとえば私のいたらなさを批判しながら、加わってくださったと思い、「日本の戦争責任資料センター」主催のシンポジウムでは、それを「歓迎」したのだった。 しかしながら、その後、上野氏の「ポスト冷戦と『日本版歴史修正主義』」を読むなかで、そんな単純な問題ではないと思い知らされることになった。 このなかでは、上野氏はつぎのよう

先日、宮城県高校教員研修に講師として呼ばれ、2時間ほどトークをしてきた。折角だからそのドラフトをあげようと思っていた・・・のだが、終了後、事務局から大略「けっこう好評だった」というメール。それだったら、9月の某社(仮に「東芝」としておこう)幹部候補生研修や某大(仮に「北大文学部」としておこう)集中講義に転用できそうなので、ネタバレ注意のためにしまっとくか・・・と、ヘンなところでモッタイナイ精神を発揮してしまうぼく。 せこいぞ、自分! ちなみに、ブログで「某社」とか「某氏」とかいった「某」の字をみると、「某某いうくらいだったら、はじめから書かなきゃいいじゃん」と思ってしまうのは、ひとりぼくだけか? 脱線は措いておき、その代わりといってはナンだが、羽田正『新しい世界史へ』(岩波書店・岩波新書、2011)レビューをあげておこう。小山哲さん(ポーランド史)を研究代表者とする科研費(正確には、文部科
満洲も暮しよいです 満人なんか内地人にはびく\/して居ます そこをつけ込んで私達なんかも満人を屁とも思つて居りません嫌な奴と思つたら頭から怒鳴つてやります とても面白いです 買物などでも無茶苦茶に値切つて買つて来ます 値切れば幾らでも値切れるよ (吉林省檔案館, 廣西師範大學出版社編『日本関東憲兵隊報告集(第一輯)』8、廣西師範大學出版社、2005年、456頁) ふつうの一庶民の書いた、差別意識ばりばりの手紙の内容が、名前と住所とともに史料として残ってしまっている。1942年10月15日の手紙である。通信を検閲していた関東憲兵隊隷下の東寧憲兵隊がこの手紙を没収し、記録していた。本人は何気なく書いたつもりでも、70年後の今日まで残り、出版された史料集に収録されて、みんなが見れるようになってしまった。 日本の敗戦により、地中に埋められたはずの関東憲兵隊の報告書類が発見・掘りおこされ、出版される
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