女性落語家の受賞2021年、NHK新人落語大賞を取ったのは桂二葉であった。 初の女性落語家の受賞である。 どれほど話題になっていたのかちょっとわからないが、わりと画期的な出来事である。海外にも報道されていた。 ニューヨークタイムズから桂二葉さんについて話を聞きたいとの、取材依頼があった。 ニューヨークタイムズだから、おそらくニューヨークとかそのあたりで読まれるのだろう。取材してきたのはアメリカ人記者である。 リモートでのインタビューであり、英語で聞かれ、通訳が入った。 依頼の時点で「初めての女性の受賞」というところにニューヨークが反応したのだろうと推察していた。記者の人も通訳さんも女性であった。 なぜ落語家には女性が少ないのか、という話は、日本人にするのさえ、少しむずかしい。「そもそも落語というものは」と18世紀の日本社会から話を始めないと十全に解説できないからだ。 でもまあ、向こうもそ

インタビューと編集: 小沢あや 文: 佐藤はるか 写真:飯本貴子 寄席だけでなく、テレビやラジオ、YouTubeなど、さまざまな場所で活躍している講談師・神田伯山さん。池袋出身の伯山さんは、「青春時代からプロになるまで、一番印象に残っている街は、やっぱり我が地元・池袋」「池袋にすべてがあった」と語ります。 おもちゃ箱みたいなごちゃっと感が魅力の街 ―― 伯山さんは、中学生まで池袋西口エリアにお住まいだったんですよね。 神田伯山さん(以下、伯山):池袋は僕にとっての「地元」。池袋にある母方の実家に、家族で住んでいました。中学生ぐらいのときに引越したんですが、その後もずっと近所でしたし、よく池袋には遊びに行きました。 伯山:池袋って、少し雑多というか、子どもが自分の好きなおもちゃをギュッて集めてできたような街だなあって思います。必ずしもイケてるわけじゃないし、「ダサい」とか、バカにされがちな街


お笑いと批評の関係性私は以前から、お笑い芸人さんの多くが自分の漫才やコントを批評されることに拒否反応を示す傾向があるのではないか、という印象を持っていました。そのことについてSNSに投稿をしてみたところ、いくつか反応をいただいたので、今回この疑問についてもう少し深く考えてみます。なお私は、芸人さんのラジオは好きで、わりと聞いていますが、賞レースやテレビのお笑い番組を軽く見るていどで、お笑いファンとしてはかなり薄い部類です。一応ライターをしていますが、お笑い批評をやってみたいという気持ちはないです(お笑い芸人さんの本の書評は、仕事で一度したことがあります)。 お笑い芸人さんの多くは、批評されるのを嫌う傾向がありますよね。映画批評、文芸批評などは創作と相互補完的で、作者からもおおむね歓迎され、不可欠になっているのに、なぜお笑い批評は当事者から(ほとんど生理的な嫌悪感をともなって)拒否されるのか


【追加情報】2018年12月19日午後8時、TBSラジオで時代劇に詳しい春日太一氏がこのテーマで語る予定 今さら聞けない「忠臣蔵」入門 by 春日太一 12月 19日 (水), 午後8時 ~ 午後9時 https://www.tbsradio.jp/a6j/ https://twitter.com/tkasuga1977/status/1074598542482653184 ……国際化というのは英語なんかしゃべることではない。英国では誰だって英語を話す。イギリス人の冗談しゃれ会話のすべては、シェイクスピアをふまえている。一数学者が朗々と暗誦するのを聞いてそう思った。なまじ英文学をかじったなんてのはバカにされるだけだ。それより和漢の古典をしっかり読んでおいたほうが互いに友になれる。 (※という藤原正彦の文章を)読んで私はついこの間まで日本人も皆そうだったことを思い出した。主人は店の者にお前な


1970年神奈川県生まれ。デザイン、執筆、映像制作など各種コンテンツ制作に携わる。「どうしたら毎日をご機嫌に過ごせるか」を日々検討中。 前の記事:世の中で一番うまいチキンバスケット、最後の日 > 個人サイト すみましん そもそも、何故僕に声がかかったのか。その理由は10年前の記事にある。当サイトで執筆した「拝啓、毒蝮三太夫さま」という記事だ。かねてから憧れていた毒蝮さんの毒舌を勉強するため、ラジオ番組「ミュージックプレゼント」の現場を取材した。結果、毒蝮さんのオーラにやられ、毒舌を盗むことは出来なかったのだが…。 そんな毒蝮さんが、DJ JET BARONさんの楽曲「おもしろおじさん」にラップで参加することになり、ユニバーサルミュージックの人が10年前の僕の記事を見つけてくれて、PVへの出演オファーとなった訳だ。「おもしろおじさん」は、「今の日本に少なくなった、なんだか憎めないおもしろおじ
思いは言葉に。はてなブログは、あなたの思いや考えを残したり、 さまざまな人が綴った多様な価値観に触れたりできる場所です。

プロの漫画家らでつくる株式会社「漫画家学会」(東京都渋谷区)が、紙芝居師の養成・派遣事業に乗り出す。 終戦直後には全国で5万人を数えたが、テレビやゲームに押され、10人程度にまで減少したとされる紙芝居師。収入を保障するため、紙芝居の実演を専門とする正社員として採用する。11日に大阪市内で開く面接会には、幅広い年齢層から問い合わせが来ているといい、同社は「就職難の今こそ、優秀な人材が多く確保できるはず」と期待している。 同社は、漫画に関する新たな事業を開発、埋もれた才能を発掘し、漫画家に新たな活躍の場を提供しようと昨年6月に設立。京都精華大学の牧野圭一・国際マンガ研究センター長が会長を務める。 紙芝居の事業化は、2年ほど前、「漫画の原点」と紙芝居に注目していた同社の三木文夫社長(60)が、約40年のキャリアを持つ紙芝居師・安野侑志さん(65)の口演を見たのがきっかけ。 お年寄りが大笑いし、子
手拭いの話(1) 2007年07月05日 落語は扮装も背景もなく、素顔で正座を崩さず、つまり表現手段をぎりぎりにそぎ落とした地点で成り立つ芸。だから話術の補助手段としての小道具は扇子と手拭いに限られるということですよね。扇子についてはたっぷりうかがったので、今度は手拭いについてぜひ聞かせてください。 「いちばんよく見る手拭いの“変身”は財布や紙入れ、そして手紙というところ。そうそう、たばこ入れもあるな。たばこ入れや紙入れは現代の日常生活にはないので、ピンとこないだろうが、落語にはよく登場する」 はなし家さんがさりげなく懐から畳んだ手拭いを取り出してしぐさをするのは風情がありますね。財布、紙入れ、たばこ入れ、それぞれの説明もお願いします。 「財布というと、今の人は男物の札入れと連想しがちだね。あれは西洋がオリジナル。江戸時代に紙幣はなかったから、札入れ型の財布はないよ」 そうか。小判も含めて
1リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く