宇宙航空研究開発機構(JAXA)のX線天文衛星「ひとみ」が通信を絶ってから1か月近くが過ぎた。当初は謎に包まれていた原因も分析が進み、およその可能性が判明してきたところだ。そこで、前回の記事(末尾リンク参照)では書ききれなかったより詳しい解説とともに、筆者が考える疑問点や問題点を述べていくこととする。 まず第一に、最初のトラブルと考えられている姿勢制御システムの問題について、改めて整理しよう。 「ひとみ」の姿勢制御システムは、2つの方法で自分の姿勢(向き)を知ることができる。慣性基準装置(IRU)とスタートラッカ(STT)だ。 IRUは、衛星を回転させたときの反動を測定する装置だ。回転いすに座った状態で目をつぶり、いすを回された感じを想像すると良いだろう。回されたときに受ける力を測定することで、自分が回り始めたことがわかる。これを精密に測定することで回転を推定するのがIRUだ。このよう

The Himawari-8 Real-time Web is an application via big-datatechnologies developed by the NICT Science Cloud project in NICT (National Institute of Information and CommunicationsTechnology), Japan. Development is in collaboration with JMA (Japan Meteorological Agency) and CEReS (Center of Environmental Remote Sensing, Chiba University).

Imagecredit:Roskosmosロシア連邦宇宙庁(ロスコスモス)は5月29日、16日に発生した「プロトンM」ロケットの打ち上げ失敗について、原因は設計上の欠陥にあったと発表した。また問題箇所を改修した上で、来月にも打ち上げを再開したいという。 この失敗は5月16日に発生したもので、メキシコの通信衛星「メクスサット」を搭載したプロトンMが、第3段ロケット・エンジンの燃焼中に問題を起こし、そのまま地球へ向かって落下した。ロケットや衛星の機体は大気圏で燃え尽きたと思われ、地上への被害は報告されていない。 ロスコスモスの発表によると、問題はロケットの第3段に装着されている、「RD-0214」というステアリング・エンジンで起きたという。プロトンMの第3段ロケット・エンジン「RD-0212」は、大きな推力で速度を稼ぐメイン・エンジン「RD-0213」と、ロケットの姿勢を制御するステアリ

Imagecredit:Blue Origin 米国のブルー・オリジン社は4月29日、同社が開発中のロケット「ニュー・シェパード」の初飛行を実施したと発表した。 ブルー・オリジン社は、ネット通販大手のAmazon.comを設立したジェフ・ベゾス氏によって立ち上げられた宇宙企業で、ロケット・エンジンや宇宙船の開発などを手掛けている。その活動内容についてはあまり多くは明らかにされておらず、これまで単段式のサブオービタル機や、軌道に乗る宇宙船の開発などを行っていたことが断片的に知られているのみであったが、近年になり米国の次期基幹ロケット「ヴァルカン」用の大型ロケット・エンジンの開発に乗り出すなど、表舞台へ登場する頻度が高くなりつつある。 ニュー・シェパードはサブオービタル(地球の軌道に乗らない)飛行を目的に開発されているロケットで、実機の姿が公開されたのは今回が初めてである。普通のロケットよ

月面無人探査を競う国際レース「Google Lunar X PRIZE」には、日本を含め全世界からさまざまな宇宙開発チームが参戦している。3000万ドルという賞金総額も魅力的だが、参加企業には別の狙いがあるという。 前回は、米DARPAのロボット開発コンテストを起点とした新しい惑星探査ビジネスを紹介した。今回はこの流れをさらに加速させる可能性のある「Google Lunar X PRIZE(GLXP)」という国際レースと、その参加企業について触れていきたい。 GLXPは、Googleがスポンサーとなり、米XPrize財団によって運営される月面ロボット探査を競う国際レースで、現在18チームが参戦している。連載第1回でお伝えしたように、筆者自身も日本から参戦している宇宙開発チーム「ハクト」でプロボノ活動をしている。そのミッション内容は2015年末までに月面に純民間開発のロボット探査機を着陸させ

やっと「はやぶさ2」の打ち上げ日を迎えた。 2度にわたる打ち上げ延期で、打ち上げ日時がどう変わったかを見ると、 11月30日(日)13時24分48秒 12月01日(月)13時22分43秒 12月03日(水)13時22分04秒 11月30日の予定時刻が、12月1日には2分5秒早まり、さらに12月3日では39秒早くなったことがわかる。 なぜ4時間? なぜ1秒? それにしてもなぜ、1~2日ずれるだけで打ち上げ時刻が変わるのだろうか、それも秒単位で。 面倒なことは言わず、「00秒」で統一してくれればいいのにと思う人もいるだろう。実際、ここ種子島宇宙センターで「はやぶさ2」の前のH-2Aロケット25号機(静止気象衛星ひまわり8号)の打ち上げは、 2014年10月7日(火)14時16分00秒 だった。打ち上げ計画書には「打上げ時間帯」という添え書きもあり、 14時16分00秒~18時16分00秒 と記

我々が住む惑星地球はこんなにも美しく、宇宙の渚に見える薄い膜のような大気で守られています。2013年名古屋文理大学とGOCCO.は名古屋大学地球水循環研究センター、蒲郡市生命の海科学館とともに日本で最初にiPhoneを気球で成層圏にまで打ち上げ、地球の大気観測を成功させました。撮影には独自開発のiOSアプリSpaceCamを使用しています。さらに2014年には世界初となるRICHO社のTHETAによる全天球映像撮影を成功させました。成層圏が発見されたのは今から約110年前。気球による成層圏への実験モジュールの打ち上げは、人工衛星が私たちの上空をいくつも飛ぶ今日でも大きな意義があります。気象観測はさることながら、宇宙塵採集や、4Kサイズの超高画質映像撮影、天球カメラによるVR映像の作成など、モジュールを回収する事で実現可能な魅力が様々あります。我々は気球による成層圏探索の見識を高め、また捜索
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