[GDC 2015]スマホに8コアCPUが載る時代のモバイルゲーム開発は「熱対策」が鍵に ライター:米田 聡 Iulian Calinov氏(Lead Program Manager,Microsoft) GDC 2015の最終日である北米時間2015年3月6日,Microsoftはモバイルゲーム開発者を対象に,「Sustained Gaming Performance in Multi-Core Mobile Devices」(マルチコアCPU搭載モバイルデバイスで安定したゲームパフォーマンスを)というセッションを開催した。Microsoftが開催するセッションなので,念頭にあるプラットフォームは当然ながらWindows Phoneなのだろうが,内容自体はスマートフォン全般に適用できるものだ。ショートセッションなので情報は少ないものの,説得力のある興味深い内容だったのでレポートしよう。
【GDC 2014】女性だって、セクシーな男性キャラクターでゲームしたい!女性シナリオライターによる業界への「異議申し立て」 洋ゲーの主人公といえば禿とマッチョと相場が決まっていますが、セクシーな男性キャラクターで遊びたいという女性の願望は、アメリカでもしっかりと存在するようです。 GDCのナラティブサミットで3月18日、フリーランスでゲームのシナリオライターやQAなどを手がけるミッチェル・クラフ氏は、「Fewer Tifas, or More Sehiloths? Male sexualization in games」と題して、自身の願望をぶちまけました。 題名をまるっと翻訳すると「ティファを減らすか、セフィロスを増やすか? ゲームにおける男性の性的魅力」となります。なお、ここでいう「ティファ」「セフィロス」が、『ファイナルファンタジー(FF)VII』のメインキャラクターであること
[GDC 2012]あの時ほど嬉しくて,すべてに感謝したいと思ったことはありません――和田康宏氏が語る「牧場物語」ができるまで 副編集長:TAITAI GDCで人気となる定番の講演というと,有名タイトルのクリエイターが登壇する“ポストモーテム(事後論議)”系のセッションが挙げられるわけだが,GDC 2012では,「牧場物語」の生みの親として知られる和田康宏氏が「Classic Game Postmortem:Harvest Moon」という講演を行った。 和田氏は,元々はマーベラスエンターテイメント(現在はマーベラスAQL)のエグゼクティブプロデューサーとしてゲーム制作を指揮していた人物で,その前身となるマーベラスインタラクティブやパック・イン・ビデオでは代表取締役も務めるなど,長い間ゲームビジネスに従事している人物として知られる。 1996年の「牧場物語」第一作からはじまり,16年以上に
[GDC 2012]データから今のゲーム業界を読み解く。EEDARのセッションをレポート 編集部:荒井陽介 Game Developers Conferece 2012で「Awesome Video Game Data」というセッションが開催された。これは,リサーチ会社のEEDARが30分間という短い時間で,ゲーム関連の調査結果を次々に発表していくというものだ。 セッションの参加者がスライドの写真を撮るだけで精一杯というぐらい,豊富なデータが発表されたのだが,その中でもとくに興味深かったものをピックアップして紹介したい。 なお,以下に掲載するデータは基本的に北米市場のものとなるので,その点は注意してほしい。 ●コンシューマ向け/PC向けゲームのタイトルリリース数(パッケージ) 2002年から昨年まで,アメリカでリリースされたコンシューマ向け/PC向けゲームのパッケージタイトルの数をグラフに
[GDC 2012]日本のゲーム業界はまず負けを認めるべき――稲船敬二氏が語る「日本のゲームの未来」 副編集長:TAITAI 歯に衣着せぬ発言とその行動力で,業界の内外から注目を集めるcomceptの稲船敬二氏は,GDC 2012で「The Future ofJapanese Gaming」と題した講演を行った。 稲船氏は,言うまでもなく日本屈指のゲーム開発者であり,国内だけでなく,海外にもその名を轟かせるクリエイターの一人。実際,今回の講演の前後ではファンからサインを求められるなど,稲船氏は海外のゲームファンやクリエイターから高いリスペクトを受ける数少ない日本人でもある。 カプコンから独立して以降,すでに3つの会社を立ち上げ,ほかにも数々の著書の執筆や講演を行うなど,カプコン時代以上に精力的な活動を行っている稲船氏。そんな氏による今回の講演は,日本のゲーム業界を叱咤激励する内容になって
[GDC 2012]弾幕シューティングのケイブが語る,レトロゲームの移植方法と日本のソーシャルゲーム事情とは 編集部:noguchi 今や飛ぶ鳥を落とす勢いで売れているスマートフォン。持っている人が増えれば,それに比例してさまざまなサービスやソフト(アプリ)が登場するのは当たり前のことで,ゲームの数も急速に増えてきている。この現象は北米や欧州でも同じで,次から次へと新しいゲームが発売されているのだ。だが,携帯電話が独自の進化を遂げた日本だけに,スマートフォン向けのゲーム市場のありようも,ほかの国々とは異なることが多い。 そんな事情を意識してか,海外の開発者達を対象にした講演「Retro andJapanese Social Games on Smartphones」が,GDC 2012の4日目,2012年3月8日に,ケイブの代表取締役副社長である渡邉幹雄氏によって行われた。 ケイブ 代表
[GDC 2012]エアリスは冒険の途中で死んでしまったからこそ良いのだ――ゲームデザインのルールをあえて破る有効性 副編集長:TAITAI GDC最終日となる3月9日(現地時間),「Breaking the Rules of Game Design: when togo against Autonomy,Competence,and Relatedness」という講演が行われた。直訳すると,「ゲームデザインのルールを壊す:能力性,自律性,関連性を超えるとき」という感じ。面白いゲームを作るためのメカニズムと,それにあえて逆らうことで生まれる感情の揺さぶり方などが解説された。 Kaitlyn Burnell氏 登壇したのは,アンチャーテッドシリーズなどの開発元として有名なNaughty Dogで,プログラマーを務めるKaitlyn Burnell氏。プログラマーで,しかも女性の発表者という
[GDC 2012]「Uncharted 3」のNaughty DogがGDC 2012でレクチャーを実施。ゲーム開発では,最後の10%の努力がそのタイトルを「良い」から「素晴らしい」に変える 編集部:松本隆一 Naughty DogのBenson Russell氏。割と有名人 現地時間の2012年3月9日,サンフランシスコで開催中のGame Developers Conference 2012で,「The Last 10:Going FromGood To Awesome」と題されたレクチャーが行われた。演壇に立ったのは,Naughty DogのBenson Russell氏だ。Russell氏は,Naughty Dogの人気作である「Uncharted」シリーズ3作の制作に関わってきたベテランゲームデザイナー。 講演のタイトルがちょっと分かりにくいが,これは,ゲーム開発の最後の10
[GDC 2012]Mobageのサービスを支えるデータベースシステムについて,ディー・エヌ・エー松信氏が解説 ライター:米田 聡 ディー・エヌ・エーの松信嘉範氏 GDC 2012では,日本のディー・エヌ・エーもいくつかのセッションを持っていた。本稿ではディー・エヌ・エーが展開するMobageのデータベースに関する「Scaling and Stabilizing Large Server Side Infrastructure」(大規模サーバーのスケーリングと安定化)と題されたセッションをレポートしてみたい。あまり派手な話題ではないので要点のみをお伝えするが,Mobageの裏にはこんな苦労があったのだ。 セッションを担当したのは,ディー・エヌ・エーの松信嘉範氏だ。松信氏の名はゲーム業界的には知られていないかもしれないが,Oracleエキスパートの称号を持ち,オラクルが手がけるデータベースサ
[GDC 2012]「SimCity」のリードデザイナーが教える,ゲームデザインの基礎 編集部:荒井陽介 Stone Librande氏(EA/Maxis) 前作のリリースから10年ぶりの新作発表ということで話題を呼んだ「SimCity」(関連記事)。そのリードデザイナーであるStone Librande氏が,GDC 2012で「Designing Games for Game Designers」というセッションを開いた。 このセッションは,Librande氏が講師を務めているゲームデザインのワークショップでどんなことが行われているかを紹介するもので,ゲームというものがどのような要素から成り立っているのかが分かりやすく説明されていた。以下にその模様をお伝えしよう。 Librande氏は,Cogswell Polytechnical Collegeや,自身が所属するMaxisで,ゲームデザ
[GDC 2012]果たしてDLCは売れているのか。マーケットリサーチ会社によるDLC市場の実情レポート 編集部:noguchiゲーム用語としてすっかり定着した感のある「DLC」(ダウンロードコンテンツ)。今やメジャータイトルであれば,発売後にDLCが配信されるのは当たり前といった感じで,とくに珍しいものではない。これだけDLCが溢れているからには,ビジネスとして成り立っていることは想像できるが,その実情はどういったものなのだろうか。そんな疑問を解決してくれる講演,「Downloadable Dominance: Quantifying the Importance of DLC for Your BottomLine」が,GDC 2012の最終日である2012年3月9日に行われた。 Benjamin Schlichter氏 講演者は,2007年からXbox LIVE Arcadeのセ
[GDC 2012]MetroUIとXbox LIVEでWindowsのゲームはどう変わるのか。Microsoftのセッションレポート 編集部:荒井陽介Windows 8のスタート画面。写真のMetroUIのほか,従来のWindowsが搭載していたようなデスクトップ型のメニューも用意されているMicrosoftは北米時間2012年3月6日,開催中のGame Developers Conference 2012で「Entertainment Reimagined」と題したセッションを開催し,2012年中の正式リリースが予定されているWindows 8の新機能を紹介した。 内容は,タブレットPCでの基本的な操作方法やInternet Explorer 10の特徴など多岐にわたったが,ここではMetroUI対応のゲームアプリと,Xbox LIVEの話題を中心に紹介しよう。 Kenny
[GDC 2012]Windows 8のMetroUI上で動くゲームは既存のWindowsタイトルとほぼ互換性なし!? MetroスタイルはAndroidやiOS用アプリと同じ方向へ ライター:米田 聡MicrosoftのChas Boyd氏(左)とMatt Sandy氏(右) 北米時間2012年2月29日にWindows 8の一般PCユーザー向けプレビュー版「Windows 8 Consumer Preview」が公開されたが(関連記事),GDC 2012で開催された「Microsoft Developer Day」でも,多くの時間はWindows 8に割かれていた。本稿では,2日めに行われたセッション「Developing a Great Metro Style Game forWindows 8」(Windows 8に向けた,すばらしいMetroスタイルゲームの開発)から,W
[GDC 2012]“シミュレーションゲームの父”ことシド・マイヤー氏が語る「デザインとは,興味深い選択の連続」の真意 ライター:奥谷海人 シド・マイヤー(Sid Meier)氏 業界のリーダーによる基調講演がなくなったGDC 2012ではあるが,誰もが認める実力者の一人であるFiraxis Gamesのシド・マイヤー(Sid Meier)氏がセッションを行い,自らのデザイン哲学について「デザインとは,興味深い選択の連続」だという熱弁を振るった。“シミュレーションゲームの父”という異名を持つマイヤー氏について細かい説明をする必要はないだろうが,彼は「Sid Meier’s Civilization」や「Sid Meier’s Pirates!」など数々のヒット作を生み出し,現在もFiraxis Gamesにおいて第一線で活躍しているゲームクリエイターだ。 そもそも「デザインとは,興味深い選
[GDC 2012]Facebookが語る,50億台規模の次世代ゲーム市場に向けた7つの攻略法 編集部:aueki あちらこちらにソーシャルゲームの勢いが感じられる近年のGDCだが,「GDC 2012」の3日めとなる現地時間の2012年3月7日,ソーシャルメディアとしては世界でも圧倒的な規模を誇るFacebookから,「The Social Mobile Revolution: Social Design and Distribution for Mobile Apps」と題された講演が行われた。PCを主体としたソーシャル市場から携帯電話を中心にした市場へのシフトや,携帯電話用ソーシャルゲームの最善手などが語られたその内容を,さっそく紹介しよう。 Facebook Platform Manager Gareth Davis氏 講演の冒頭で,FacebookのPlatform Manager
GDCの初日と二日目は集中講義的なサミットやチュートリアル中心で構成されています。また、スポンサー付きの講演もあり、その中の一つ「Facebook Developer Day」を覗いてみました。スポンサーはフェイスブックで朝から夕方まで7つのセッションで、同社のプラットフォームで開発する際に有益な情報が共有されました。 その最初のセッションとなった「FacebookOutlook」ではフェイスブックでパートナーエンジニアを務めるGareth Morris氏からFacebookの現状や、ゲームに関する取り組みについて紹介されました。ゲームチームによって様々な機能が追加されてきた パートナーエンジニアとは聞き慣れないポジションですが、これはフェイスブックのプラットフォームを構築する為のエンジニアの名称。特にゲームに力を入れているそうです。同社では2010年初めまでゲーム専属のチームは無かっ
米国(あるいはFacebook)のソーシャルゲームと言えば、ジンガに代表されるように「誰でも遊べ間口が広くカジュアル」というイメージがありますが、どうやら今年の潮流はコアなユーザーをターゲットとしたソーシャルゲームのようです。 『Gunshine.net』はSupercellが昨年秋から正式に運営を開始したFacebookでのゲーム。「Social & Online Game Summit」の初日に行われた「Rich Social Gameplay: Gunshine.net Postmirtem」ではSupercellのIlkka PaananenCEOが本作のポストモータムを語りました。 Paananen氏はフィンランド出身。ゲームデベロッパーのSumeaを2000年に創業。その後、2006年にDigital Chocolateに会社を売却。会社に残りスタジオ統括を経て社長に就任。2
2010年後半から火がつき、GDC2011のシリアスゲームサミットで一気に市民権を得た感のある「ゲーミフィケーション」。国内でも多くのカンファレンスが毎週のように開催されています。 (ぜひ「ゲーミフィケーション」で検索してみてください) 昨年のシリアスゲームサミットは二日間に分かれており、初日が「Games for health」デイ、二日目が「ゲーミフィケーション」デイと銘打たれていました。それが終わってみれば「ゲーミフィケーション」だけが注目を集め、バズワード的に広まったことに対して、いささか驚かされたのを覚えています。 しかし、GDC2012では状況が違っていました。まず2003年から毎年開催されてきた伝統の「シリアスゲームサミット」という名称がなくなりました。かわりに誕生したのが、初日の「GameIT(ゲームイット)サミット」と二日目の「Games for Change サミット」
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