アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議閉幕後に記者会見する韓国の李在明大統領=韓国南東部・慶州で2025年11月1日午後1時4分、日下部元美撮影韓国の李在明大統領は1日、10月30日に初会談した高市早苗首相の印象について、「同じ考えを持つ立派な政治家だと感じた。とても良い感じを受け、心配事が消えた」と肯定的に評価し、訪日への意欲を示した。1日に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の閉幕後の記者会見で話した。 李氏は高市氏が会談で日韓協力の重要性について述べたことに言及。「全面的に共感する。問題があれば解決し、課題があれば協力していく」と語った。韓国では、高市氏は歴史認識などを巡る過去の言動から韓国で「強硬右派」として知られ、警戒する声が根強い。一方、李氏は大統領就任前の野党代表時代、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出などを巡り日本に対して強硬な姿勢を見せていた。

韓国の李在明大統領(右)と握手する高市早苗首相=韓国・慶州で2025年10月30日、聯合ニュース・ロイター 30日に行われた日韓首脳会談で、高市早苗首相が韓国の国旗「太極旗」に一礼したことが韓国メディアや韓国国民の注目を集めている。 首相は、会談冒頭で李在明大統領と握手しながら記念撮影を終えた後、席に向かう過程で日の丸と太極旗に向けてそれぞれ、頭を下げた。 保守系の東亜日報は「礼を尽くした」と指摘。進歩系のハンギョレ新聞は「歓迎行事で儀仗(ぎじょう)隊が並ぶ中、相手国の国旗に礼を表す場合はしばしばあるが、会談場で相手国の国旗に頭を下げるのは異例のこと」と評価した。経済紙のイーデイリーは「異例の行動で、韓国を尊重する気持ちを示したとみられる」と伝えた。 ネット上では「うわさと違うようだ」「ショーでもいい。韓日が仲良くしてくれるなら」「外交がうまい」「だまされてはいけない」など、多様な反応があ

福岡県が当初算定した適正価格を約5倍に増額して買収した土地=福岡県赤村で2025年8月5日午前11時41分、本社ヘリから上入来尚撮影 福岡県が6月、道路事業に必要な土地を地権者の男性(75)から買収した際、当初は用地補償の適正価格は430万円と算定したのに、最終的に約5倍の2165万円で取得していたことが関係者への取材で判明した。毎日新聞が入手した内部資料によると、男性が価格に難色を示した後、県は委託業者に増額した「希望単価」を示し、土地の評価をやり直させていた。 ※同時公開の深掘り記事あります。 福岡の土地買収、5倍増額のやり取り生々しく 入手の内部文書に 公共事業の用地買収の過程は交渉の円滑化などを理由に原則非公開とされ、外部のチェック機能を働かせるのが難しかった。公金で賄われる用地補償の算定で不可解ともいえる大幅な増額が明らかになるのは異例で、制度の透明性を求める声が高まる可能性があ

消費税が、参院選の大きな争点になっている。物価高対策として野党は廃止や5%への引き下げを訴えるが、与党は「社会保障の財源」であることを理由に消費減税に否定的だ。ただ、7月の飲食料品の値上げは2000品目を超え、夏場は電気代もかさむ。「消費税がなければ、少しは生活が楽になるのに……」。人生で社会の「底辺」を経験したという女性が、ため息をついた。 モデルなど職転々「社会の底辺」実感した女性 東京都心から急行電車で約20分。5月下旬、埼玉県所沢市の中心部で「消費税廃止」を掲げるれいわ新選組のデモ行進があった。 トラックに積んだスピーカーからアップテンポなダンスミュージックが流れてくる。 「今すぐ減税」「とっとと減税」――。山本太郎代表がマイクで呼び掛けると、約80人の参加者が拳を上げる。政治活動というより「音楽フェス」のようだ。

梅雨とは思えない暑さに見舞われた19日、三重県四日市市内の書店で、店先の本の上に陣取る1羽のハトに出会った。18日にも同じハトが店先に居座っていたといい、店主は「避暑に訪れているのかも」と静かに見守っていた。 四日市市の気温は午前10時には30度を超え、最高33・3度と4日連続の真夏日を記録した。…

世界的な食糧危機を救う可能性があるとして政官財の各方面から注目され、メディアにも引っ張りだこだったスタートアップ企業が2024年11月、あっけなく自己破産した。食用コオロギの生産や商品開発を手がけた徳島大発の「グリラス」(徳島市)だ。大企業との提携が次々と決まっていたはずだが、何があったのか。 <主な内容> ・生産が追いつかない ・国連食糧農業機関「昆虫食は有望」 ・事態暗転のきっかけは… ・デマ、陰謀論、論点のすり替えが拡散 ・専門家「悪質なら法的措置の示唆を」 ・「コオロギで世界救う」思い変わらず 生産が追いつかない 同社は、徳島大大学院助教としてコオロギの基礎研究に取り組んでいた渡辺崇人(たかひと)さん(40)らが19年5月に設立した。社名の「グリラス」は、同社が養殖していたフタホシコオロギの学術名から取った。 「コオロギで世界を救いたい」 徳島県鳴門市にあった同社を20年5月に取

東京都立高校3年の秀島知永子さん。授業の担当教員が何度も代わり、教員不足を実感した=東京都中央区で2024年10月17日、三浦研吾撮影 公立学校で、本当に大丈夫なのか――。 そんな不信感のようなものが今、首都圏の中高生の間にじわじわと広がっている。背景にあるのが、教員の不足や働き過ぎの問題だ。子どもたちは、自分たちへの対応がおざなりにされているのではないかと疑いの目を向ける。 27日投開票の衆院選で、各党は「教員の待遇改善」などを掲げるが、子どもたちは何を思うのか。2人の中高生の現実から、求められる対策を探る。

2020年代に最低賃金を全国平均で時給1500円に引き上げたら、地方で廃業する企業が相次ぐのではないか――。最低賃金を審議する関係者の一部で、石破茂首相が掲げた「公約」を危惧する声が上がっている。こうした懸念が影響したのか、自民党は衆院選の政権公約から具体的な目標値を削除した。 石破首相は1日の就任記者会見で、20年代に最低賃金を全国平均で1500円に引き上げると表明。政府は既に30年代半ばに1500円を実現させる目標を立てていたが、大幅に前倒しする新たな方針に厚生労働省や経済界などで衝撃が走っていた。 というのも、最低賃金は政治家だけで勝手に決められないからだ。最低賃金は毎年7月ごろ、労使の代表らで構成する厚労省の中央最低賃金審議会で引き上げ額の目安が示される。目安を受け、各都道府県の地方最低賃金審議会で最終額が決まる。

記者会見で3号廃止の意義を語る連合の芳野友子会長=東京都千代田区で2024年10月18日、宇多川はるか撮影 労働組合の中央組織・連合は18日の中央執行委員会(中執)で、年末にまとまる公的年金制度改革に関連し、「第3号被保険者制度(3号)」の廃止を提起する方針を確認した。3号は会社員らに扶養される専業主婦らが年金保険料を納付しなくても老後の基礎年金を受給できる仕組み。連合として正式に廃止を求める考えを打ち出したのは初めて。 3号は、厚生年金に加入する会社員や公務員らの配偶者で、年収130万円未満の人が対象。約700万人の3号のうち98%は女性。もともとはサラリーマン世帯の専業主婦も自分名義の年金権を確保できるよう、1985年に導入された。だが、家族の形態や働き方が多様化し、人手不足が加速する中、近年は働き控えを招く「年収の壁」の温床になっているとの批判もあった。

東京都東大和市役所で、特定の男性職員について、同僚らが「後頭部がすずめの巣」「一緒にいるのが不快」などと共有ファイルに書き込み、職場内で閲覧できる状態だったことが分かった。【松山文音】 「職務に関係のない書き込み」 「つながる毎日新聞」への情報を基にした取材で判明した。 市や関係者によると、2020~22年ごろ、市の部署で、同僚らが男性の業務の進み具合などを共有のエクセルファイルに書き込み、上司の課長に報告する仕組みがあった。 ファイルは、男性をイニシャルで表し、「反応・言動」「不足能力」など複数のタブに分類されていた。 そして、「気になる言動や態度等」のタブに、「後頭部がすずめの巣」「ポロシャツの裾の下から下着が見えていて気持ち悪い」として、容姿をやゆする書き込みがあった。「一緒にいるのが不快」との記載もあった。 偶然、ファイルの存在を知った男性は「市ハラスメント処理委員会」に申告。委員

東京都目黒区の公立小学校で不登校になった男子児童が2023年、フリースクールに通うと決めた際、区教育委員会が保護者に対して退学届を提出するよう求めたことが判明した。不登校が理由の場合、フリースクールは学籍を残したまま通えるが、区教委が「就学義務違反になる」と誤った解釈をしていた。退学届を提出していたら中学校入学に支障が出た可能性もあり、区教委は不適切な対応と認め「申し訳ない」と陳謝している。 区教委「二重学籍になる」 男児の保護者などによると、男児は小学3年だった22年春ごろから同級生同士のトラブルに巻き込まれるようになり、暴力を振るわれることも複数回あった。泣きながら帰宅し、事情を尋ねた保護者に「黒板に『死ね』と書かれた」と明かしたこともあった。「もう学校に行きたくない」と登校を渋るようになり、登校前に涙を流し、腹痛を訴えるようになったという。 心配した保護者がフリースクールを探し、男児

低額の生活保護費が振り込まれた通帳を手に、受給を巡るいきさつを振り返る女性=桐生市で2024年7月12日午後0時16分、遠山和彦撮影 群馬県桐生市の80代女性が生活保護の受給に際し、実際には受けていない親族からの資金援助が毎月あると扱われ、本来の受給額より数万円低い生活保護費しか受け取れなかったことが判明した。低額支給は2018年6月から4年以上続いた。女性は太田市のNPO法人「ほほえみの会」と金銭管理契約を結び、毎月1万円を葬儀費用名目で引かれていたため、月約3万4000円しか手元に渡らない状態が続いた。女性は「市の窓口で暴言や威圧的対応をされ、怖くて増額を言い出せなかった。無年金で、美容院にも行けず、生活のやりくりが大変だった」と話している。【遠山和彦】 女性は17年12月、市に生活保護の相談に行き、窓口で市職員からほほえみの会と契約するよう促され、身元引受人と金銭管理契約を結んだ。女

「この大統領では11月に勝つことはできない。下院でも勝てない。上院でも負けるだろう」――。米国の俳優で、民主党の歴代大統領候補の資金集めに協力してきたジョージ・クルーニーさんが10日、高齢不安が再燃しているジョー・バイデン大統領(81)に選挙戦からの撤退を呼びかけた。同日付の米紙ニューヨーク・タイムズ電子版で「私はジョー・バイデンを愛している。しかし、私たちには新しい候補が必要だ」と題して寄稿した。 民主党員であるクルーニーさんは、バイデン氏の人格や大統領としての実績をたたえながら「彼が勝てない戦いは、時間との闘いだ」として老いに言及。プライベートで会った議員や知事も同じ意見だと強調し、民主党幹部に対し「大統領に自発的に身を引くよう求める必要がある」と訴えた。「2020年に民主主義を救ったジョー・バイデンは英雄だ。24年に再び彼に(撤退することで)それをやってもらう必要がある」と締めた。

水泳の授業で男女のデザインが同じ「ジェンダーレス水着」を採用する学校が増えている。現場からは「水着になることへの抵抗感を少しでも減らし、積極的に授業に参加してもらえたら」と期待の声が上がる。 制服に続き水着も 東京都武蔵野市立第五中学校では今年度から、従来の男子用、女子用に加え、長袖の上着とハーフパンツに分かれた男女共用の中から生徒が着たい水着を選べるようにした。 同校では制服も、男女を問わずにスラックスやスカートなどの中から着たいものを選べるようにしている。保健体育を教える阿部直樹教諭(47)は「最近はスラックスをはく女子生徒も増えており、水着もジェンダーレスタイプがないか探していた」と話す。

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