また新しく会社をひとつ立ち上げることになりました。今回は久々に東京で。半年以上ぶりでしょうか。 オフィスは新規事業への取り組みや旧事業から新事業への移行、新しい社員の受け入れなどでてんやわんやになっておりますが、採用や幹部社員などとの話し合いをしているとき、意外に忘れられがちなところに気づきましたんで、自己の備忘録的に書いておきます。酒を飲んでいるのと出張疲れがあるので乱文ご容赦。 サラリーマンとビジネスマンの違い、と書くと、サラリーマンは駄目で、ビジネスマン万歳みたいなノリになりやすいのですけど、私はどちらが上とか下とか思っていません。雇われるにあたって、やはり人によって働き方や、力の出せる環境、マネジメントに違いがあると思うのです。 教科書的なことに過ぎないものでも、それを行動様式に落とし込んだり、組織の中でハンドリングしていくには、やはり相当ブレークダウンしていかなければならず、受け

日本で結構大学生や高校生の就職が厳しいという話があり、それへの警鐘というか、いわゆる危険デマとして、外資系の日本人学生スルーの話が良く出るらしい。ここんとこ、シンガポールやら欧州やらわたわたと仕事をする中で、比較的先方のヒューマンリソース担当のマネージャーと話をする機会がとても多くなった。んで、日本国内で聴く話と現実の様相が全然違う部分があって、一応指摘しておこうと思った。 ● もともと多国籍企業では学卒をいきなりリクルーティングするという行動原理があんまない 日本人学生が駄目ってんじゃなくて、そもそもあんまり学生をいきなり採らない。「日本人学生を採用しないの?」と聴くと、たいてい「人材会社から経験のある日本人がいっぱい紹介されるのに、なんで経験のない、これから教育コストをかけなきゃいけない学生を採用するの? 不合理じゃね?」みたいな回答を良くされる。 同じような話はフランスでもドイツでも

誰もがネットに参加するようになったから、今後はますます、個人としての発言がしばられていくのはしょうがないよね。子供が大きくなれば、保育園なり幼稚園なりそして小学校なり、「パパのことでいじめられたー」とか、パパのマネばかりしたがって、マネして天才になれればいいけど、結局傷ついてぐれてしまうとか、社会は複雑な人間関係で自己が存在しているわけだ。まぁ、この複雑性は、逆に言えば、あっという間に、自己の存在を忘れてもらえるわけだし、グーグルの検索でさえ、新しい悪口がヘリさえすればどんどんとランクは、その名前での参加が減少すれば、下がっていくわけだし。 まぁ、新しい名前について悪口いう人は減るとは思うけど、新しい現実の人間関係というネットワークが充実してくれば、今までの延長ではいられなくはなるのだろうね。でも、それが自然なことなんだとは思うな。大人としての道のりだもの。 で、人は、やたらとマネしたがる

もともとは釣りだろうとも思えるし、若干プロレス的ではあるものの、某所での某戦士の戦いが凄まじすぎるためにむしろこっちを取り上げるべきだと思った。 「App Storeはほとんど死んだ」――UEI清水氏らが考えるスマホ時代の稼ぎ方 (1/2) http://www.itmedia.co.jp/promobile/articles/1106/14/news051.html 「AppStoreはもう死んでる」はそのままあなたにお返(以下略 http://yasuyukima.typepad.jp/blog/2011/06/appstore_is_not_dead_but_you.html URLが"Appstore is not dead but you"とかマジ強烈。「死んでるのはお前じゃん」とか。ううむ。 で、お前はどっちの立場なのと言われると、どっちかってーと松下さんの意見に個人的には近い

えー、私の家内も医師で大学病院勤務ののち結婚・出産して、育児中の現在は事実上の専業主婦なのでありますが、私の家内は「社会的な犯罪に近い」行為を犯しているということのようです。 http://twitter.com/#!/ikedanob/status/77020262297636866 [引用]医学部を出て専業主婦をやるのは社会的な犯罪に近い。 RT @ragazza103: 医者不足問題の一端に女子の医学部合格率が上がったから、なんて事も言われたりしてるんだよね この池田信夫って人、子供がいるんでしょうか。 もちろん、医学部には国庫から多額の補助金が出ており、一人の医師を育てるのに税金が充てられているという意味もありますので、医療従事者は公器としての側面があることは否定しません。医者不足が解消されるのにハードルを下げるわけにはいかない現在、女性の医師がいままで以上に現場をしっかり守ってい

元SEO会社役員として一言。SEOの終わりとソーシャルとnanapiのコンテンツの未来 http://blog.livedoor.jp/kensuu/archives/51889800.html ああ、もちろんnanapiには頑張って欲しいと願っておりますが。 文中にあったこの一言が全てだったと思っていまして。 [引用]合理的なSEOコンテンツ生成屋の「DemandMedia」登場 ええと、Blekkoもそうでしたが、DemandMediaはリンクファームスパムに近いという判断でBANの対象になるメディアと認識されてます。BlekkoBans Content Farms Like Demand Media’s eHow FromIts Search Results http://techcrunch.com/2011/01/31/blekko-bans-content-farms/

まだ初動対応は終わっていない、という気持ちもあるけど、11日に震災が起きて一応は約三週間経過したというのもあって、個人的に考えていることの総括の項目出しでもしようと思います。ありがたいことに月刊誌からも寄稿のご依頼を頂戴していたのですが、この手の話題を披露して原稿料を貰うようなのは流儀じゃないのと、いますぐ書いてアップしてしまうことで一刻も早く自分の気持ちに整理をつけたいというのがありまして、ブログで書くことにしました。 最初に書いてしまいますが、理性では「大丈夫だろう」と思っていても、いまだにとても不安です。それも、誰かと分かち合えるような不安ではなく、また、自分の生命に対する不安ではなくてですね。 もし同じような災害に遭って、愛する家内や私の息子たちが冷たい波の下に沈んでしまったら私の人生のその後何を糧に暮らしていくのかとかいう、意味はないけど拭い去れない「たられば」の不安と、私たちが

納品待ち中にエントリー。仕事の極意ってほどじゃないけど、何となくこうじゃないかな、と思う部分があったので。まあ、当たり前のことばかりなんだろうが、やはり段取りですわ。計画っつーか、用意っていうか準備っていうか、何か起きそうになったときのシナリオ作りや、優先順位を予め決めて、練習しておくこと。 人には二種類あって、平時に優秀な人と、非常時に優秀な人。捌きや修羅場っていうのは、平時と優先順位が異なるんだけれど、どうであれ素早く判断を下さねばならない、その判断を下せる人であるには二つの必須条件がある。もともとの性格的な割り切りの良さと、事態を予め想定しえる事前の準備。誰かの世話をしていて、いろんな不測の事態があって、もちろん本人的には人生の大事だということで色めきたっているんだけど、そういうのって私らすでに想定しちゃってるんだよね。だから対策も立てやすく、行動もすっと決まる。 みなが混乱するよう

傭兵は「あくまでもお金を払ってくれる人が主人」ってのと「勝ち馬に乗らないと次がない」ってのと「いずれは良い主人を見つけて信頼されて最後まで仕えたい」ってのがあります。全部相反することですけど、そういうもんなんで。 昔、ソフトハウスを買ったときのこと、進駐軍のように幹部社員を送り込もうとしたら、羊のように従順だったはずの開発者が次々と辞表を出してきて、買った意味がなくなりかけたことがありました。買ったんだから、会社は私のもの、という意識は、そこで働く人の民忠を下げて一揆が起きて干上がるわけですね。教科書どおりに「1+1は2」とはならないのが仕事であり、戦力だろうと思うわけです。 では、思ったとおり動かなかった人は、私を裏切ったのか? といわれると、思うところがあります。最近では、用意と根回しと段取りが大事なんだ、資金が幾らあっても、これを仕切るだけの組織がなければうまくハンドリングできないん

何かスレタイが「虎は死して皮を残す」的な表現になってますけど、気のせいです。 一個人|心に残った本||池上彰「伝える力」 http://www.ikkojin.net/blog/blog6/post-2.html otsune tumblr まとめサイト 画像保管庫Q http://otsune.tumblr.com/post/942317506 ブックファースト。いいねえ。漢だと思うんですよ。例えばゲーム業界でうっかり小売が「小島秀夫はバルブだ」とか書こうもんなら、そこの小売はその日のうちにコナミ流通から外されかねない勢いだと思うんで。もちろん小島作品はバルブではないと思うけど。ブックファーストの店長の件は、やはりバブルと言い切るのではなく、パルプだ(紙だ)とか言っておけば後で言い訳も立つんじゃなかろうかと、勝手なお節介を感じてしまうんですけどね。 以下、項目別に。 ● [序章] なぜか

観戦初心者がサッカーの見所をわからない、というのは本競技における最大の悩みでもあります。そんな問題を 切込隊長が表面化してくれたのなら、答えないわけにはいかないじゃないか!ということで全てを中断してエントリ化。 組織的のほうが不利じゃない? なんとかかんとかが組織的サッカーだから強い、って言うけど、一人のボールを持ってる人に組織的に動くってことは二人以上張り付くわけだから、相手より二倍消耗するから弱いんじゃないの? 2倍かどうかはわかりませんが、基本的にボールを持っていないほうがより疲れるのがサッカーです。というのも、常にリアクションを取らなければならないからです。例えば相手が方向転換したとき、リアクションは必ず相手よりも一瞬遅れますから、その遅れを取り戻すためには相手よりも速い速度でのダッシュが求められます。これを繰り返したとき、速いダッシュを多くしたほうがより疲れているのは明白ですよね
最近巷でワールドカップっていうサッカーが南アフリカでやっていて、日本も出ているというのでちらちら観ているわけです。37年生きてきて、まともにサッカーの試合を観るのは5試合ぐらいで、何だかさっぱり分かりません。とりあえず自陣でずっと横にころころ蹴ってて相手が警戒して出てこないまま90分過ぎればどんな強敵でも引き分けにできるんじゃないの? 11人全員で球にわーっと群がるんじゃないんだから、ボールの回ってきそうにないところにいる奴はゴロゴロしながら体力温存しておけば「終盤、足が止まりました」とか言われずに済むんじゃないの? とかそういう素朴な疑問がたくさん湧く。 ・ なんとかかんとかが組織的サッカーだから強い、って言うけど、一人のボールを持ってる人に組織的に動くってことは二人以上張り付くわけだから、相手より二倍消耗するから弱いんじゃないの? ・ 最初のフォーメーションがどうとか書いてて、4-4-

死ぬとかじゃなくてさ。人として。このところ、結構頻繁に「昔、あんなに凄かったのに」とか「あの人のようになりたいと思って仕事してたのに」というケースが多くて。 で、業界の重鎮になっちゃって本人の意図とは別の意味で改革や改善の邪魔になってしまったりとか、力の衰えを自覚して消え去ろうとしたりとか、さまざま。 とりわけ、スコアが出る世界だとどうしてもそういう傾向が顕著で。本を書いている人なら売れている数だし、営業なら売上や利益の絶対額だし、経営者ならもうそのまんま。コンテンツだと売れた数や評判などにどうしても影響される。これはもう仕方のないことでね。 で、いつか、人は競争の中に身を置くことを恐れるようになるわけだ。切磋琢磨をしなければならない領域から、一線置こうとする。競争している人に影響を与えようとしたり、管理して支配して全体を統括しようとしたりする。自分がまた表舞台に立つと、失敗したとき次がな

・ 楽になろうと、目の前の仕事を頑張って処理 ↓ ・ 処理が終わると別のタスクが振ってきて、頑張って処理 ↓ ・ そのタスクが終わると、前にこなした仕事の返答が返ってきて処理 ↓ ・ 処理している最中に別の仕事が振ってきてタスクリストに入る ↓ ・ 重要度を整理して重要度の高いものから処理 ↓ ・ 重要度の高い順に処理しているはずが、横から緊急度の高いタスクが入ってきて処理 ↓ ・ タスクをこなすほどに、終えたタスクの報告や新規判断が求められて、順番待ちが増える ↓ ・ ウボァー ● ありがちなこと - メールの返事を書いてるだけで二時間ぐらい潰れるけど、別に仕事が捗ったわけではない。 - 伝達事項の確認をメールや電話や打ち合わせで何度もしても、その場の判断でひっくり返す奴は必ず出る。 - 金ではなく「この仕事は俺がやった」といいたいだけで関わってくる奴が出る。 - 製品見積もりや開発見

少し前だが、理系就職希望先リストに入ってそうな企業の人事のおっさんが小政党のパーティーにていまどきの学生話を披露。「積み上げてきた自分などないのは分かってるのに、自分探ししたりするのは辛そうですね」と他人事で、一足先に始まる就職戦線で有力大学の看板を背負って自信満々にやってくる学生を面接で崩すのが好きなんだとか。 いやそれ明らかに職業病だと思うし、学生と同列以下の精神性なんじゃないかと思った。 百歩譲っても人事マンであって、ビジネスマンじゃないよなあ。まあ、話は面白かったんだけど。

FEZ(ファンタジーアースゼロ)というゲームで事件が起きています。度重なる改悪アップデートでユーザーの不満が頂点に達しました。そして、原因不明のトラブルが起こり復旧のめどが立たないことで、ユーザーの不満が爆発しました。 不満をもったユーザーの中に関係者がいたようで、内部告発が起きたようです。もちろん、事実かどうかは不明です。 ただ、これがもし事実だとすれば、ねとげ業界というより、ゲーム業界が腐ってます。 http://megalodon.jp/2010-0316-0123-08/www.fezero.jp/com_talkview.aspx?page=0&seq=13136 コメント3276及び3277を見てください。 更なる情報はここをどうぞ。 http://fantasyearth.org/article/143763945.html もしよければ、何かエントリーで面白い話を聞かせてく

昨日、コンテンツ業界と産業政策に関するエントリーを書いたところ、思わぬ方面からクレームが来まして、どうやら文意を正確に書かなかったのがいけなかったかと思い、補遺のエントリーを掲載します。 誰かやどこかの会社を揶揄する目的で書いたエントリーではありませんが、気分を害された方には深くお詫び申し上げます。 いやほんと、コンテンツ業界はいったいどうするんだろうね(雑感) http://kirik.tea-nifty.com/diary/2010/03/post-001f.html 少々専門的な話を含みますので、分からんという人は上記エントリーでご容赦ください。とても長いので読み飛ばし奨励です。 ● 「コンテンツ」て結局何よ 一応、私なりの定義で。 コンテンツ=対価を得るために生成された情報 コンテンツ産業=情報産業 では無償で提供されるものはコンテンツではないのか? という問いについては、評価され

資料読んでて思うのだが… メソッドとしてフレームワークやマインドマップが使いやすいのは認める。問題の整理をするのに役立つのも分かる。でも4象限や8象限で分析できることなんて多寡が知れている、それを分かっていて割り切って使っているならともかく、成功や失敗、商品企画やマーケティングのあり方を説明するのにフレームワーク「だけ」を使って説明し説得しようというのはよろしくないと思う。 タスク分析とかで、重要度と緊急度で分類するのは一般的だし、その重要度を使いながらPDCサイクルを回そうというのは分かるんだけれども、毎回要素に還元して、事柄を分解してから整理するやり方になるから、問題解決(とか、成功分析、失敗分析とか)のアプローチとしては逆に遠回りになるわけで。 取り組むべき事柄が大量生産だったり、ミッションが明確であるならば、効率を目指してQC的に組織が改善を繰り返すのは効果あると思います。でもさあ

【切込隊長】ゲーム業界,使えない人サバイバル(前編) ライター:山本一郎 切込隊長 / アルファブロガーにしてゲーマー。その正体は,コンテンツ業界で今日も暗躍(?)する投資家 切込隊長:茹で蛙たちの最後の晩餐ブログ:http://kirik.tea-nifty.com/ 金がない! お金がないよゲーム業界! ということで,4Gamer的にはご無沙汰しております,切込隊長こと山本一郎でございます。年末商戦で据え置き機向けに企画協力したタイトルはほぼ全滅したということで,葬式のような新年会や,針のむしろのような予算会議を経まして,ようやく記事執筆の気力が生まれてきたところであります。ああ,まあ厳しいのは据え置き機向けだけで,プロジェクトの委託を請ける私の側はあんまり腹は痛まないんだけどね。お通夜に参席して,私一人笑顔てわけにもいかないだろ。 あんまり知られていないので説明をしておくと,私どもの

景気が悪いのもあって、世間では能力本位でしっかり仕事をしてくれる人を選別するようになったのか、皆さん不思議な相談をお持ちかけになられるケースが増えました。ああ、もちろん私が一流だなどと傲慢な考えを持っているわけじゃないですよ。どちらかというと敗戦処理がエキスパートだというだけで、変な仕事が押し付けられてくるというだけの話です。 で、あっと驚くような大手企業さんの、あーあと思うような下水処理案件が頻繁に流れてくるわけです。まるでクソ溜めのような世界ではあるんですが、もうそういう汚い案件を見てもどうも思わなくなってきました。金額がでかかったり、関わっている人数が多かったり、関係先が大手企業だったりするだけで、汚いものは汚いわけですね。 そういう「みんなが逃げ散ろうと思っているところでの経済ババ抜き」で大事になる前段での見極めというのがありまして。 ○ 失敗大型案件は、たいてい発起時点で偉い人が

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