アラモサウルスは北米南部で生息していた最後の恐竜の1種だ。この恐竜の化石が発見された米国ニューメキシコ州の岩層の年代を測定した結果、小惑星衝突の直前の34万年前と判明した。(NATALIA JAGIELSKA) 今から約6600万年前の春、今日のメキシコのユカタン半島に、直径約10キロメートルの小惑星が衝突した。この衝突による大災害で、鳥類以外のほとんどすべての恐竜の系統をはじめ、地球上の生物種の75%が絶滅に追いやられた。(参考記事:「恐竜絶滅は春に始まった、小惑星衝突の季節をついに特定、研究」) とはいえ、小惑星が衝突したときに恐竜がどんな状況に置かれていたのかはわからない。恐竜はすでに衰退していたのか、それとも繁栄を続けていたのか。古生物学者たちは長年にわたって議論してきたが、直前まで現在の米国ニューメキシコ州で恐竜が繁栄したことを鮮明に示す論文が学術誌「サイエンス」に発表された。こ