高市首相は過去に、終身刑を減刑されて出所後に国会議員や閣僚になった元A級戦犯について、「赦免」されたとの認識を示した上で、靖国神社に合祀(ごうし)されているA級戦犯を分祀(ぶんし)するべきだとの議論を批判したことがある。 自民党などの保守系議員は、時の首相に靖国参拝を求める際、「赦免」されたA級戦犯が存在するとの前提に立って、戦犯の名誉は回復されており参拝に問題はないと主張してきたが、高市内閣の答弁はこれを否定したことになる。(大杉はるか) 東京裁判 1946年5月に始まり、28人が侵略戦争を遂行したA級戦犯として起訴された。1948年11月の判決で、裁判中の病死者などを除く25人が有罪となり、東条英機元首相ら7人は絞首刑になった。服役中に死亡した7人と合わせ、計14人のA級戦犯が靖国神社に合祀されている。