エントリーの編集は全ユーザーに共通の機能です。
必ずガイドラインを一読の上ご利用ください。
ここにツイート内容が記載されますhttps://b.hatena.ne.jp/URLはspanで囲んでください
Twitterで共有ONにすると、次回以降このダイアログを飛ばしてTwitterに遷移します
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
伊藤野枝と代準介 [著]矢野寛治 こんなにも知的な美人、とは意外だった。 伊藤野枝、である。評者の知...伊藤野枝と代準介 [著]矢野寛治 こんなにも知的な美人、とは意外だった。 伊藤野枝、である。評者の知る野枝は、大正期の婦人運動家で、結婚を破棄して上野高等女学校の英語教師だった辻潤と同棲(どうせい)、無政府主義者の大杉栄と出会うや恋慕し、やがて大杉の子を五人産む。この間、平塚らいてうらの女性文学雑誌「青鞜(せいとう)」に参加、のち発行をひきついだ。大正十二年の関東大震災直後、大杉と大杉の六歳の甥(おい)と共に、憲兵大尉らによって虐殺された。 奔放な恋に生きた女。それが評者の野枝観である。行動からのイメージより、野枝の伝記に添えられている写真で形成されたものだった。 櫛(くし)を入れていない髪。男を誘うようなまなざしと笑顔。伊藤野枝といえば、大抵この写真である。写真で肉感的イメージが固定された。だから本書の表紙写真を見た時、そのキッとした鋭い目と、利発な口元、意志の強そうな顎(あご)、何より