日本の技術力の象徴なのに、なぜ新幹線は高速鉄道の元祖であり、日本が誇る高速輸送システムだ。たとえば東海道新幹線では、16両編成(定員1323名)の高速列車が、最高時速285kmという高速で、最短3分間隔という通勤列車さながらの頻度で走る。 しかも、1964年の開業以来、列車事故による乗客の死者数はゼロ(車内放火などは事件扱い)。これほどの高密度大量輸送を、高い安全性をキープしながら実現している高速鉄道は、日本の新幹線以外にない。 それならば、新幹線はきっと海外諸国でも活躍できるはずだ。そう考えている方々はいるであろう。なんと言っても新幹線は、長らく日本の技術力の象徴として扱われてきたので、それが他国で花開くことに期待する人がいるのは当然である。 ところが、残念ながら新幹線の海外展開は難航している。もちろん、導入検討に名乗りをあげる国は複数存在するが、その後の明るいニュースを聞く機会は少ない


東京から新大阪を目指して東海道新幹線の「のぞみ」に乗っていると、風の速さで過ぎてしまう通過駅の存在を意識することはほとんどない。だいいち、「のぞみ」が停まらないとはいえ、やはり新幹線。静岡なり浜松なり小田原なり、それなりに知名度の高い駅が多い。だから、東海道新幹線にナゾの通過駅などないのだ……と思っていた。ところが、ひとつあった。三河安城駅である。 三河安城駅と聞けば、ピンとくる人も多いだろう。「のぞみ」が名古屋駅に近づいてくると流れる車内放送――「この電車は三河安城駅を定刻通りに通過しました。次の名古屋駅にはおよそ9分で到着します……」というアレだ。名古屋で降りるときはこの車内放送を聞いて、「ああ、そろそろだな」とリクライニングをもとに戻して荷物をまとめて降りる準備をする。だから三河安城駅は「のぞみ」ユーザーからの知名度がかなり高い。


台風19号の影響で車両が浸水被害を受けた北陸新幹線は25日、東京―金沢間で直通運転を再開した。鉄道ジャーナリストの枝久保達也氏は「車両を事前に避難させた例は過去にもある。運転に欠かせない作業車を守るために、基地の浸水対策も必要だ」と指摘する――。 ■水につかった10編成は廃車となる可能性 台風19号が東日本を蹂躙(じゅうりん)したあの日、深夜4時ごろまで荒川の水位をチェックしながらソファでうとうとしていた筆者は、朝7時のNHKニュースに映し出された、新幹線車両が並んで水没する映像に衝撃を受けて飛び起きた。12日夜、伊豆半島に上陸した大型で非常に強い台風19号は、関東甲信越、東北地方の広い範囲に記録的な豪雨をもたらした。これまで長野県は台風被害が比較的少ないことで知られていたが、千曲川の各所で堤防越水による氾濫が発生、長野市穂保(ほやす)地先では約70mにわたって堤防が決壊し、北陸新幹線「長


建設中の北陸新幹線と九州新幹線で、事業費が当初計画を大きく上回る見通しとなったことから、政府はJR各社に追加の費用負担を求める調整に入った。来年度の予算案を決める年末までに決着させたい考えだが、JR各社の反発は必至だ。国や地方の予算が膨らんで国民の負担増につながる可能性があり、予算編成の焦点の一つになる。 建設中の整備新幹線は、北陸(金沢―敦賀)、九州(武雄温泉―長崎)、北海道(新函館北斗―札幌)の3区間。国土交通省の最新の試算では、このうち北陸の事業費は建設を認可した時の1兆1600億円から1兆4100億円に、九州は5千億円から6200億円にそれぞれ拡大。人件費の上昇や工法の変更、東日本大震災を受けた耐震基準の改定などが原因という。 九州は今年度中、北陸は2020年度中に、それぞれ実際にかかった費用が認可時の事業費を上回る見通しだ。事業を続けるには新たな財源を確保し、国交相から再び認可を


2023年春の北陸新幹線敦賀開業後にJR西日本から経営分離される並行在来線(石川県境―敦賀間)の収支改善策として福井県は、JR小浜線に乗り入れて同県内を縦断する観光列車の導入に向け、沿線市町などとつくる対策協議会で検討していく考えを明らかにした。9月5日の県議会一般質問で、理事者が小堀友廣議員(県会自民党)に答えた。 小堀議員は、長野県の並行在来線しなの鉄道の観光列車「ろくもん」に触れ、「地元の食材を使った会席料理やワインを提供しながら走行し、観光客の人気が高い」と紹介した。「福井県には長野県に負けない地酒や食材がたくさんある。地酒と海の幸をコースにした豪華会席乗車プランはどうか。通勤通学用の普通列車の充実は当然だが、並行在来線会社で観光列車を用意し、JR小浜線に乗り入れて県内を縦断してはどうか」と提案した。 これに対し豊北欽一総合政策部長は「観光列車は、全国の並行在来線会社8社のうち4社



新幹線「のぞみ」台車に亀裂が見つかった問題で、博多で折り返す前の下り運行の際、神奈川、愛知両県の鉄橋上のセンサー2カ所が台車の温度上昇を検知していたことが、JR東海への取材で分かった。問題の運行の前から異常が始まっていたことを示すデータが明らかになるのは初めて。検知温度は基準値内で警報は出ず、JR東海は問題の発覚後、基準値を下げている。 JR東海によると、昨年12月11日午前8時10分発でのぞみが東京から博多に向かう際、神奈川県小田原市の酒匂(さかわ)川と愛知県豊橋市の豊川の鉄橋に設置した赤外線センサー「台車温度検知装置」で、モーター回転を車輪に伝える台車の「継ぎ手」の温度上昇を記録していた。同社は具体的な温度を明らかにしていないが、前日10日に博多-東京間を1往復半走行した時に、温度の上昇はなかった。



2017年12月11日(月曜日)、東海道新幹線名古屋駅にて運転を取りやめた「のぞみ34号」(弊社所有車両)の台車に亀裂などが発見されるという極めて重大なインシデントを惹き起こしてしまいました。本件は新幹線の安全性に対する皆様からの信頼を裏切るものと認識しており、日ごろ新幹線をご利用いただいているお客様をはじめ、関係する多くの皆様に、深くお詫び申し上げます。 また、JR東海をはじめ、関係機関のご協力のもと、12月18日(月曜日)までに、当該編成を名古屋駅14番線から車両所に収容しました。これまでの間、列車に遅延を生じさせてしまいましたことを重ねてお詫び申し上げます。本件は運輸安全委員会が発生原因の調査を行っており、弊社は全面的に協力するとともに、弊社としても原因の調査を行い、把握した事実を基に考えられる再発防止策を迅速に講じてまいります。 1 概要 2017年12月11日(月曜日)、「の


あらたな新幹線の整備を求める動きが各地で熱を帯びている。整備新幹線5路線の全ルートが今春確定し、計画段階で足踏みしていた路線の関係者は「整備」への格上げをめざして働きかけを強める。全国にあまねく整備新幹線が走る日はくるのか。 元国鉄総裁で「新幹線の父」と呼ばれた十河(そごう)信二(1884~1981)が市長を務めた愛媛県西条市で11月、日本青年会議所のメンバーらが、四国新幹線の早期実現を目指した署名活動の報告会を開いた。 四国を中心に集めた署名は約12万人分。来賓であいさつした玉井敏久・西条市長は「全国各地で高速鉄道ネットワークが整備されるなか、四国新幹線は基本計画のまま。四国は依然として新幹線の空白地帯だ」と訴えた。「四国に新幹線を」のかけ声に、がんばろう三唱が会場に響く。関係者は署名を手に東京の国土交通省に陳情に向かった。 翌日、陳情団は石井啓一国土交通相に署名を手渡した。石井国交相が


北海道新幹線が平成28(2016)年3月に開業したことで、新幹線ネットワークは北海道から九州までつながり、四国地方は唯一の新幹線空白地帯となった。地元では「このままでは取り残されてしまう」との危機感から、各県や経済団体などが新幹線の誘致に向け活動を活発化させているが、市民の反応はいまひとつ。リニア新幹線計画が脚光を浴びる中、40年以上前に「基本計画」が立てられて以降、進展がみられない「四国新幹線」はもはや忘れられたプロジェクトなのか。悲願の実現には、何より市民の理解と要望が必要となりそうだ。 「取り残される」と危機感 「新幹線は四国の発展にとって必要不可欠なインフラで、近年開通した地域を見てもその経済効果は明らか」 四国新幹線の誘致活動を行う四国経済連合会の担当者はこう強調する。その根拠に挙げるのが、同会や四国4県が国の機関に委託して行った新幹線建設に関する調査だ。 岡山と四国4県の県庁所



22 2016.03 Featured Articles 1. 1973 2015 3 2016 3 1 2 2JRJRJRJR COSMOS Computerized Safety Mainte- nance and Operation Systems of Shinkansen CYGNUS2022 2030 2015 3 2016 3 1 Sugai Takahiro Tanabe Hitoshi Tamura Syuujirou Tsuchiya Yoshihiko Isogai Masahiko Ohta Kenji Yamami Tetsunari Sato Makoto traffic Control sYstem standard and narrow Gauge North of earth United of operation and maintenance

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