『リバース(講談社文庫)』(湊かなえ/講談社) 『夜行観覧車』『Nのために』の製作陣の手で、新たに実写ドラマ化される湊かなえの小説『リバース』(講談社)。著者の長編小説では初の男性主人公となり、主演をつとめるのは藤原竜也。ほかにも戸田恵梨香、小池徹平、市原隼人、玉森裕太(Kis-My-Ft2)といった豪華キャストぞろいで話題を呼んでいるが、原作ファンとしてはこれまで以上にその演出が気になるところ。というのも、本作は最後の一行で息を呑むことまちがいなしの、叙述ミステリーなのだ。 藤原竜也といえば、近年、“クズ”役のオファーが著しいことで知られているが、本作の主人公・深瀬和久はいたって平凡なサラリーマン。コーヒーを淹れるのが人より上手ということを除けば、むしろ存在感が薄い部類の人間だが、会社帰りに毎日通うコーヒー豆専門店で出会った美穂子との仲も順調で、ささやかな幸せをかみしめていた。ところがあ

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