人はどんなときでも食べて働いて眠り、生きていく。そんな日々の中で誰かを好きになり、愛おしく感じる。たとえそれが「戦争」という非常時だったとしても――ドイツ・ポーランド不可侵条約が締結された昭和9(1934)年1月から(条約は1939年に破棄されてドイツはポーランドへと侵攻、これが第二次世界大戦の発端となった)、昭和天皇が詔書でいわゆる「人間宣言」をした昭和21(1946)年1月という時代を舞台に、よく「人からぼうっとしている」と言われ、絵を描くことが得意なすずを主人公とした『この世界の片隅に』(こうの史代/双葉社)。広島・江波の海苔養殖を営む家に生まれ育ち、呉にある北條家の長男・周作のもとへ嫁いだすずが、日々を生きる姿を描く作品だ。本作は『漫画アクション』に2007年から2009年まで連載され、2011年に北川景子主演でスペシャルドラマ化された。2016年には片渕須直監督によってアニメ

1997年の開店以来、多くの本好きに愛されてきたジュンク堂書店池袋店。2017年8月28日(月)に20周年を迎えることを記念し、8月1日(火)より、「本を巡る物語」と題したフェア・イベントが各フロアで開催されている。 開店当初は10坪ほどだった地下1階コミックフロアは、2001年に現在の大きさに増床。今日に至るまで多くの作家の作品を送り出してきた。コミックフロアでの企画は、これまで縁のあった500名以上の作家が描いた思い出やコメントPOPが壁面を埋めつくす「私と池袋本店」というもの。伊藤潤二、押切蓮介、近藤聡乃、今日マチ子、浅野いにお、こうの史代、しりあがり寿、長崎ライチら大人気作家の直筆POPは見逃せない。 8月1日(火)から10月2日(月)までの間、店頭では直筆POPが全て掲示されるが、それぞれの画像は“本屋がもっと楽しくなるアプリ”「本屋さんアプリ」上で日替わりダウンロードも可能。店

2016年11月に公開した『この世界の片隅に』が公開から4ヵ月、いまだにロングランを続けている。メディアに取り上げられる機会も多い話題作だ。 なかでも『この世界の片隅に』も目を惹くのが、映画賞レースでの怒涛の快進撃である。3月3日に、2016年の大ヒット作『君の名は。』を退けて、第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞に輝いたばかり。これ以外でも、第71回毎日映画コンクール日本映画優秀賞/大藤信郎賞、第59回ブルーリボン賞作品賞、第26回東京スポーツ映画大賞作品賞……と、全てを挙げられないほどの賞を獲得している。 むしろ世の中には、こんなにたくさん映画賞があるものかと驚かされるぐらいだ。毎年、映画ビジネスの締めくくりを賑わす映画賞は一体いくつあるのか? ひとによっては多過ぎると感じることもあるかもしれない。しかし、映画賞はどれも似ているようで、全て異なる性格を持っている。異なる審

大反響を呼んでいる映画「この世界の片隅に」の原作を手掛けた、こうの史代。同氏の特別読切作品が掲載された『月刊コミックゼノン』3月号が、2017年1月25日(水)に発売となった。 こうのによる特別読切のタイトルは『ヒジヤマさんの永訣』。女子美大生ヒジヤマさんの日常を描いた“ヒジヤマさんシリーズ”の最新作となる。こうの作品が同誌に登場するのは『おでんせ大観音』以来、なんと1年9カ月ぶり。

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