イスラエル南部のパレスチナ自治区ガザ地区との境界沿いを走行するイスラエル軍の戦車(2024年3月19日撮影)。(c)JACK GUEZ / AFP 【3月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)は22日、国連安全保障理事会(UNSecurity Council)で米国主導のガザ停戦決議案にロシアと中国が拒否権を行使したことに「謝意」を表した。 米国が提出した決議案は、「即時かつ持続的な停戦が不可欠」とし、昨年10月7日のハマスによる越境攻撃を初めて非難する内容だった。 ハマスは声明で、「米国の偏った決議案に反対したロシア、中国、アルジェリアに謝意を表する」と表明。 同決議案は、誤解を招きかねない表現を含み、イスラエルとの「共謀」で「ガザに住むパレスチナ人へのジェノサイド(集団殺害)となる戦争を隠蔽(いんぺい)し、正当性

ロシア・モスクワの中央選挙管理委員会(CEC)での会合に臨むボリス・ナジェージュジン氏(2024年2月8日撮影)。(c)NATALIA KOLESNIKOVA / AFP 【2月8日 AFP】ロシアによるウクライナ侵攻を批判し、来月行われる大統領選挙への立候補を目指しているボリス・ナジェージュジン(Boris Nadezhdin)氏は8日、選挙管理委員会から立候補者としての登録を阻止されたと明らかにした。 ナジェージュジン氏は「中央選管(CEC)が、ロシア連邦大統領選への私の立候補登録を拒否した」とソーシャルメディアに投稿。この決定を不服とし、最高裁に訴える考えを示した。 3月15~17日に投票が行われる今回の大統領選では、現職のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)氏の再選が確実視されている。ナジェージュジン氏の登録が拒否されたことで、主要な対抗馬は全員立候補を阻止された

アメリカのCNNはアメリカ軍の高官の話として、ウクライナヘのアメリカなどからの支援が停止した場合、最悪、来年夏までに大規模な後退か敗北もありうるとの見方を伝えました。CNNは15日、アメリカやNATO=北大西洋条約機構の支援が停止した場合、ウクライナがどれくらいの期間持ちこたえられるかを、西側諸国の情報機関が推定しようとしていると報じました。 この中で、アメリカ軍の高官の話として、最悪、来年夏までにウクライナ軍の大規模な後退か敗北もありうるとの見方を伝えました。 支援が停止した場合、現場で最初に底を尽くのがまず長距離ミサイル、次に防空システムのミサイル、そして砲弾や対戦車ミサイル「ジャベリン」などが続くとしています。 また、アメリカとウクライナの政府関係者の話として、すでに弾薬の不足によりウクライナ軍はロシア軍の5分の1以下しか砲撃できず、ウクライナ側の犠牲者が増える原因になっていると伝

ラッパーのアイル・バレさん。フィンランド・イナリにて(2019年12月6日撮影)。(c)Jonathan NACKSTRAND / AFP 【5月6日 AFP】大きなヘッドホンを着けグレーのパーカを羽織り、顎ひげを生やしたラッパーのアモックさんは、フィンランド極北イナリ(Inari)にある自宅のスタジオで、攻撃的で断続的な韻律をマイクに吐き出す。 アモック(本名ミッカル・モラッタヤ<Mikkal Morottaja>)さん(35)が作り出すパンチの効いたリズムは、世界中のラップファンにはなじみのある音に聞こえるだろう。しかしこの歌詞は、存続が危ぶまれるフィンランド極北のイナリサーミ語で、その話者はわずか300人だ。 先住民族サーミ(Sami)人はノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの北部に暮らし、10の言語がある。しかし、各国政府の容赦ない同化政策により、20世紀半ばまでに、これ

「理性やバランス保ち争い回避を」防衛に矛盾抱える日本は「非常に危険な状態」 日本で育ったロシア人タレントの小原ブラスさん【被爆78年の悲願】 5歳の時に来日したロシア人タレントの小原ブラスさん(31)は昨年2月にロシアがウクライナに侵攻した直後から、テレビの情報番組やユーチューブで発信を続けてきた。ロシアのプーチン大統領が今やっていることには全て反対、ウクライナ侵攻はすぐにやめるべきだ。この世界から争いをなくすために重要なのは、きれいごとではなく、微妙なバランスや理性を保つことだと訴える。(共同通信=益子真之介) ▽毎日死者が出ているのに、風化しようとしている 平和って何だろうかと考えると、いつもどこかで紛争や食料危機があり、世界中が平和だったことは一度もなかった。その中で、これまでにないほど近くに戦争を感じられたというのが今回のウクライナ侵攻だと思う。 自分たちにとっての平和を振りかざ

Published2023/07/30 21:19 (JST) Updated2023/07/30 21:27 (JST)ウクライナ侵攻に反対しロシアを離れて来日した20代のロシア人女性2人に対し、日本の入管当局が特例で在留資格を「短期滞在」から「留学」に切り替え、中長期の滞在を認めたことが30日、分かった。在留資格の変更には通常、母国への一時帰国が必要だが、日本に滞在したまま手続きを行った。侵攻反対を理由にした特例措置認定が明らかになるのは異例。 2人は東シベリア出身で友人同士。昨年9月、ロシアで部分動員令が発動された際「自分たちも後方支援で動員されるのではないか」と危機感を募らせ、もともと文化に関心があった日本への出国を決意した。 留学など中長期のビザよりも簡単に取れると見込んだ90日間の短期滞在ビザを取得し、昨年11月に入国。その後もビザを延長して長期滞在の機会を探った。 ロシ

(CNN) ロシア政府は8日までに、モスクワにある米国系のインターナショナルスクール「アングロ・アメリカン・スクール」を「外国の代理人」に関する法令に該当する組織として指定し、米国務省はこれに抗議した。 「外国の代理人」は欧米のスパイ組織の意味づけがあるとも受け止められている。米国務省のミラー報道官は「目に余る理不尽な決定」と非難する声明を発表。 同校を閉鎖に追い込もうとするロシア政府による一連の措置の最新の対応と弾劾。「米ロ両国は74年間にわたり、相互の子どもたちが不必要な障害や嫌がらせを受けずに教育の機会を享受する共通の利益を認識してきた」とし、「ロシア政府の今回の行動はこの原則をあからさまに踏みにじった」と批判した。 アングロ・アメリカン・スクールの「外国の代理人」指定は、米ロ間で互いに外交官を追放するなどの報復合戦が進む中での措置ともなっている。 同校は1949年に開校し、外国の外

(CNN) 米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は、ウクライナでの戦争に対する不満によって、ロシア人を勧誘する「一世代に一度のチャンス」が生まれているとの認識を示した。 バーンズ氏は訪問先の英国で、「戦争への不満は、国によるプロパガンダと熟練した抑圧が続く水面下で、ロシアの指導層をむしばみ続けるだろう。その不満は、CIAにとって、一世代に一度のチャンスを生み出す。これを無駄にするわけにはいかない」と述べた。 バーンズ氏は、CIAが最近、人気のSNS「テレグラム」で行った働きかけについて言及した。CIAはこのなかで、ダークウェブ上で安全にCIAに連絡する方法をロシア人に向けて紹介したが、バーンズ氏によれば、最初の1週間で250万回の視聴があったという。 このプロジェクトに関与したCIA当局者は先にCNNの取材に対し、ロシアによる侵攻は米情報機関にとって歴史的な門戸を開くものであり、昨年の侵攻

Published2023/05/15 16:29 (JST) Updated2023/05/15 16:33 (JST)ウクライナへの侵攻を続けるロシアが歴史教育の見直しを進めている。9月の新学期からは、昨年2月に軍事作戦を始めた理由やロシア軍の「英雄的な戦いぶり」を記述した教育省認定の全国統一教科書が学校で使われ、侵攻を正当化する政権の歴史観を若い世代に浸透させる意向だ。 プーチン大統領は最近、各地で若者と対話し、欧米が自分の価値観や歴史認識を押し付けてロシアの崩壊を狙っていると繰り返す。長期戦を見据え、今後の支持固めを図っているとみられる。 ソ連崩壊後のロシアでは1990年代の民主化で学校教育の自由化が進み、国が教科内容のモデルは示すものの、各学校に教科書の選択や教える内容の大きな裁量が与えられた。 だが侵攻後に欧米との関係が悪化。「侵略国」との非難に反発し、ロシアは欧米の対応

志願兵募集の看板。ロシア・サンクトペテルブルグで(2023年4月23日撮影)。(c)Kirill KUDRYAVTSEV / AFP 【4月28日 AFP】仕事にいそしむタクシー運転手や警備員、フィットネスインストラクターが映る画面にこんな字幕が浮かぶ。「君たちが本当に夢見ていたのは守ることではないか?」 続いてドラマチックな音楽が流れ、完全武装した男たちが濃い霧に包まれた戦場を歩いていく。「君も本物の男になれ!」──ロシアのソーシャルメディアで拡散している志願兵募集の広告だ。ウクライナ東部での数か月のこう着状態をへて同国が反攻の準備を進める中、ロシア国防省は動画や街頭掲示板を使った大々的な志願兵募集キャンペーンを開始した。 首都モスクワの広告板の一つには、青空を背にした3人の兵士の姿に「仕事は祖国を守ること」「名誉ある仕事でしっかりした給料を」といったキャッチコピーが躍っていた。 ウラ

歴史上の多くの偉大なアイデアと同様、テトリスも全く意図せずに生まれたものだった。 アレクセイ・パジトノフさんは当時、モスクワのソ連科学アカデミーでソフトウエア技術者を務めており、新型コンピューター「エレクトロニカ60」の試験を任されていた。そこで、子どものころ遊んだパズルを基に単純なゲームを作成。エレクトロニカ60の性能評価に役立てつつ、ちょっとした楽しみにもなれば、と考えた。 出来上がったゲームが史上有数の中毒性を持つゲームとして成功するとは思いもよらなかった。 時は1984年6月6日。テトリスによる鉄のカーテンの向こう側からの旅は始まったばかりだった。 テトリスはパズルゲームの一種で、プレーヤーは落下してきた「テトロミノ」と呼ばれる幾何学形状を隙間なく並べてラインを作る。パジトノフさんが着想源としたのは、「ペントミノ」と呼ばれる古典的なボードゲーム。五つの正方形の組み合わせによってでき

(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は9日、サンピエトロ広場で、復活祭(イースター)に合わせ、ウクライナやロシア、そのほかの紛争が起きている国の人々のために祈りをささげた。 フランシスコ教皇は復活祭のメッセージで、「愛するウクライナの人々の平和への旅路を助け、ロシアの人々に復活祭の光を照らしてください」と語った。 教皇は、負傷者や戦争のために愛する人をなくした全ての人が慰められ、捕らわれた人々が家族のもとに無事に帰れるようにとも述べた。 教皇はエルサレムで最近起きた衝突にも触れ、イスラエルとパレスチナの対話の再開も願った。 バチカンによれば、復活祭の祝福を受けるために、サンピエトロ広場と周辺の道路には約10万人の人々が集まった。

(CNN) 大ヒット小説「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリング氏が25日、自身のツイッターにロシアのプーチン大統領への批判とみられる内容のメッセージを投稿した。プーチン氏がロシアに対する西側諸国の扱いに言及する際、トランスジェンダーにまつわる発言で世間からの非難を浴びたローリング氏を引き合いに出したのを受け、抗議の意思を示した形だ。 ローリング氏はツイッターで「西側のキャンセルカルチャーを批評する上で、今現在市民の大量殺戮(さつりく)を行っている人物の意見は恐らくあまり参考にならない。市民の抵抗を犯罪とし、自身を批判する人々を投獄したり彼らに毒を盛ったりする人物に、そこまで素晴らしい批評はできないだろう」と述べた。 またロシアの反政権派指導者で現在投獄中のアレクセイ・ナバリヌイ氏に関する昨年の英BBCのニュース記事のリンクを張り付け、ロシアによるウクライナ侵攻も糾弾した。

車体から砲塔が吹き飛んだ状態でウクライナ首都近郊の路上に放置されるロシア軍の戦車/Maxym Marusenko/NurPhoto/Getty Images (CNN) 砲塔部分が吹き飛ばされたロシア軍の戦車の残骸は、同国のウクライナへの侵攻が計画通りに進んでいないことを示す最新の兆候だ。ウクライナ侵攻の開始以降、これまで破壊されたロシア軍の戦車は数百台に上ると考えられている。ウォレス英国防相は25日、その数を推計で最大580台と発表した。 しかしロシアにとっての問題は単に台数のみにとどまらない。専門家らは戦場を写した画像から、ロシア軍の戦車がある不具合を抱えていることが分かると指摘する。それは西側諸国の軍隊が数十年間にわたり認識している欠陥で、「ビックリ箱」効果と呼ばれている。ロシア側もこの問題については把握していたはずだと、専門家らはみている。

選挙当局を弱体化させるとする法律への抗議デモで、広場を埋め尽くすメキシコの人々/Fernando Llano/AP (CNN) 20年近くにわたり、世界中の民主主義国は地歩を失い続けている。無数の独裁者たちが、自国の民主主義の基盤を粉々にすることに成功してきた。彼らが難解な法律の成立によって静かにむしばんでいくのは人権、報道の自由、あるいは権力の分立だ。少し例を挙げるだけでも、これだけのものが失われている。 超党派の非政府組織「フリーダム・ハウス」からの新たな報告で確認できるのは、数十カ国に暮らす数百万人が昨年、自分たちの自由が失われていくのを目の当たりにしたということだ。2022年に自由を失った国の数は、それを得た国の数を上回る。しかしよく目を凝らすと、そこには期待を抱かせる変化の兆しも見える。衰退のペースは落ちており、メキシコやイスラエル、ジョージアといった国々の抗議デモ参加者が見せる

Published2022/11/18 21:17 (JST) Updated2022/11/19 19:10 (JST) 森喜朗元首相は18日夜、東京都内で開かれた日本維新の会の鈴木宗男参院議員のパーティーであいさつし、ウクライナのゼレンスキー大統領を批判した。「ロシアのプーチン大統領だけが批判され、ゼレンスキー氏は全く何も叱られないのは、どういうことか。ゼレンスキー氏は、多くのウクライナの人たちを苦しめている」と発言した。ロシアのウクライナ侵攻に関する報道に関しても「日本のマスコミは一方に偏る。西側の報道に動かされてしまっている。欧州や米国の報道のみを使っている感じがしてならない」と指摘した。ロシアに厳しい姿勢の岸田文雄首相も「米国一辺倒になってしまった」とした。

ロシアのプーチン大統領=9月20日、モスクワのクレムリン大宮殿/Contributor/Getty Images (CNN) ウクライナでロシア軍が撤退する中、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は改めて核兵器使用を示唆して脅しをかけた。ここでいう核兵器とは、しばしば戦術核兵器と呼ばれるものになる公算が高い。 プーチン氏は先週の演説で「我が国の領土保全が脅かされた場合、ロシアおよび国民を守るために、当然我々は利用可能なすべての武器システムを使用する。これははったりではない」と警告した。 米国科学者連盟によれば、ロシアの武器システムには配備核弾頭と貯蔵核弾頭が合わせて4477基ある。そのうち約1900基は「非戦略核弾頭」、いわゆる戦術核兵器だ。 だが戦術核兵器とは何なのか? 通常の核兵器とはどう違うのか? 以下、知っておくべき点を挙げる。 戦術か、戦略か 戦術核弾頭とは、限定された戦場での使

<ウクライナを「非ナチ化」するための特別軍事作戦は、いつの間にか世界の「悪魔主義」との戦いへとロジックが変化、ロシア正教会もプーチンを「首席エクソシスト」に任命するなど危険な兆候が露わになってきた> モスクワ赤の広場でウクライナ4州の併合を宣言して世界を敵に回したプーチン(9月30日、テレビ中継)REUTERS/REUTERS PHOTOGRAPHERロシア正教会はこのほど、同国のウラジーミル・プーチン大統領を、悪魔祓いをする「首席エクソシスト」に任命した。 【映像】「靴も、お金も、マットレスも盗まれた」ロシア軍キャンプの絶望的な有様ロシア政府は、ウクライナへの軍事侵攻の目標を「再定義」しようとしているようだ。2月24日に「特別軍事作戦」としてウクライナへの侵攻を開始した時、プーチンはその目標をウクライナの「非ナチ化」だと述べていた。だがロシア政府の最高意思決定機関である安全保障会議は

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