選挙当局を弱体化させるとする法律への抗議デモで、広場を埋め尽くすメキシコの人々/Fernando Llano/AP (CNN) 20年近くにわたり、世界中の民主主義国は地歩を失い続けている。無数の独裁者たちが、自国の民主主義の基盤を粉々にすることに成功してきた。彼らが難解な法律の成立によって静かにむしばんでいくのは人権、報道の自由、あるいは権力の分立だ。少し例を挙げるだけでも、これだけのものが失われている。 超党派の非政府組織「フリーダム・ハウス」からの新たな報告で確認できるのは、数十カ国に暮らす数百万人が昨年、自分たちの自由が失われていくのを目の当たりにしたということだ。2022年に自由を失った国の数は、それを得た国の数を上回る。しかしよく目を凝らすと、そこには期待を抱かせる変化の兆しも見える。衰退のペースは落ちており、メキシコやイスラエル、ジョージアといった国々の抗議デモ参加者が見せる

メキシコの60%近くに影響を及ぼしている干ばつは、モンテレイにも深刻な打撃を与えている。家庭での水道利用も制限されていることで水利権を巡る怒りが高まっており、飲料メーカーを含む企業には、ほとんど無制限の供給が認められているとの批判もある。写真はモンテレイで9日、水利用の時間制限を巡って当局に抗議する市民ら(2022年 ロイター) [モンテレイ(メキシコ) 13日 トムソン・ロイター財団] - ハイメ・ノヨラさん(57)は、メキシコ工業の中心地であるモンテレイに近い質素な住宅で暮らしている。屋内は息苦しいほどの暑さだが、キッチンの蛇口からグラスに水を注いで渇きを癒やすことはできない。このあたりでは、1日12時間も断水しているからだ。 メキシコの60%近くに影響を及ぼしている干ばつは、モンテレイにも深刻な打撃を与えている。家庭での水道利用も制限されていることで水利権を巡る怒りが高まっており、飲
【10月17日 AFP】メキシコ南部の高地で昔ながらの機織りをしている先住民は、ファッション業界が彼らの作品や伝統を世界中で横取りしているとして、理不尽な商慣行をなくし正当な評価を得ようと努力している。 メキシコは先月、独立200周年を迎え、スペインによる植民地支配に抵抗した先住民もたたえられた。そうした中で、伝統的な織物に公正な評価を求める取り組みは重要性を増している。 チアパス(Chiapas)州の町、シナカンタン(Zinacantan)にあるフリア・ペレス(Julia Perez)さんの家の中庭では、女性たちが毛布を敷いて座り、昔ながらのやり方で鮮やかな多色使いの布地を織っている。 色や柄のデザインは「伝統と自分たちのアイデアを合わせています。私たちの伝統、文化、そして布が失われないように」と職人の女性(39)は語った。 女性たちは陽気に屈託なく作業しているが、機織りはかなりの器用さ

メキシコの首都メキシコ市ソカロ広場で、スペインによるアステカ帝国征服500年の式典で演説するアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領(2021年8月13日撮影)。(c)ALFREDO ESTRELLA / AFP 【8月14日 AFP】メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は13日、アステカ帝国の滅亡から500年に合わせて行われた式典で、スペインのアステカ帝国征服は大失敗だったと明言した。 アステカ帝国の中心地だったメキシコ市のソカロ(Zocalo)広場で開かれた式典には、メキシコ、カナダ、米国の先住民の代表者と、アステカ帝国の皇帝モクテスマ2世(Moctezuma II)の子孫も出席した。 ロペスオブラドール氏は、スペイン人のコンキスタドール(征服者)が病気をもたらし、大量の金を略奪したと非難した。 さらに

メキシコ・チアパス州の先住民トホラバルの人々(2000年12月2日撮影、本文とは関係ありません)。(c)JANET SCHWARTZ / AFP 【10月10日 AFP】メキシコ南部チアパス(Chiapas)州の町ラスマルガリータス(Las Margaritas)で、怒った農民らが町役場に押し入って町長を捕らえ、ピックアップトラックの後部に縛り付けて街路を引きずり回す騒ぎが起きた。農民らは先住民で、補助金の増額を要求していたという。 【関連記事】メキシコの市長、就任翌日に殺害される 家族守って犠牲に ラスマルガリータスはグアテマラとの国境に近い人口2万人の町。地元当局者によると、先住民トホラバル(Tojolabal)の集団数十人余りが8日、棒を手に町役場に突入した。 目撃者は捜査関係者に、農民らはホルヘ・ルイス・エスカンドン(Jorge Luis Escandon)町長を縛り上げ、外へ連れ

【5月24日 AFP】メキシコに住む、アドリアナ・マシアス(AdrianaMacias)さん(41)は、生まれつき両腕がない。しかし、その両足で、日常生活のほぼすべてのことをこなすことができる。 ロースクールを卒業したものの、障害があるゆえに弁護士としての仕事を見つけられなかったマシアスさん。今はファッションデザイナーとなって活躍している。デザイン画を描くのも、もちろんその両足だ。 先月メキシコで行われたファッションウィークで、マシアスさんは障害のある人でも簡単に着ることができる服のコレクションを初めて発表した。その服は躍動感あふれる色合いのデザインだ。ファッションショーでは障害のあるモデルがランウェイを歩き、車椅子のモデルも登場した。 マシアスさんは、他の子どもたちが手を使って行うことは足を使ってできるようにと、赤ん坊のころから両親に教えられてきた。今では、食べることも飲むことも、執筆

少なくとも16人の遺体が見つかったメキシコ・ハリスコ州トナラで現場検証を行う鑑識官ら(2018年10月16日撮影、資料写真)。(c)Ulises Ruiz / AFP 【5月15日 AFP】メキシコ政府は14日、国内で近年見つかった数百もの遺体遺棄現場に関するデータベースを作成したと発表した。メキシコでは麻薬密売に関連した暴力犯罪がまん延しており、当局が対応に苦慮している。 メキシコ国内では多くが麻薬組織によって殺害されたとみられる遺体が頻繁に見つかっており、その数は数千体に上るという。 アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は記者会見で、政府としてそういった現状をつまびらかにしたかったとの考えを明かし、「つらいかもしれないが、私たちは実際に何が起こったのか、そして不幸にも何が続いているのかを知る必要がある」と述べた。 メキ

メキシコ中部ハリスコ州トラケパケにある法医学研究所の外れで、身元不明の遺体を積載した2台のトレーラーから漂う悪臭のため、鼻を覆う女性(2018年9月20日撮影)。(c)AFP PHOTO / Ulises Ruiz 【9月22日 AFP】メキシコ西部ハリスコ(Jalisco)州の州都グアダラハラ(Guadalajara)で、遺体安置所が飽和状態となったために身元不明の遺体が冷凍トレーラーにのせられ、行く先々で異臭がすると住民から苦情を受けているニュースが報じられたことを受け、同国各地から今週、行方不明者の家族が集まっている。 メキシコは麻薬カルテル絡みの暴力事件が後を絶たず、3万6000人超が行方不明になっており、「失踪者」の家族は数か月、さらには数年にわたり、実りのない捜索を続けている。国内第2の都市グアダラハラは、国内有数の巨大麻薬組織「ハリスコ新世代(Jalisco New Gene

オーストラリアの歌手シーア(Sia)が、『サタデー・ナイト・ライブ』出演時にドナルド・トランプ(Donald Trump)から写真撮影を頼まれ、断っていたことを明かしました。 詳細は以下。 How Sia Saved Herself – Rolling Stone シーアは2015年、米国のコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』に3回ゲスト出演しています。うち1回はドナルド・トランプがホストを務めた回で、ふたりはこんな感じで同じ画面に登場していました。 シーアによると、このエピソードの収録後、楽屋に戻るときにトランプに呼び止められて「(一緒に)写真を撮らなくちゃ!」と言われたのだそうです。トランプの後ろには、カメラを持ったイヴァンカが。 このときシーアがなんとか返したことばはこちら。 「差し支えなければ、撮らないでおきたいんですが。わたしにはクィアなファンやメキシコ人のファンがたくさんい

故ジョン・マケイン米上院議員(左)とドナルド・トランプ米大統領(2018年8月24日作成)。(c)BRENDAN SMIALOWSKI and MANDEL NGAN / AFP 【8月28日 AFP】25日に脳腫瘍(のうしゅよう)のため死去した米アリゾナ州選出の上院議員、ジョン・マケイン(John McCain)氏が、生前に国民に向けて残した別れの声明が27日、公表された。マケイン氏はその中で「部族的な対立」を非難し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に対する最後の批判を展開した。 マケイン氏の選挙対策本部長を務めたリック・デービス(Rick Davis)氏が読み上げた声明で、「私たちは、愛国主義と党派的な対立を混同する際、自分たちの偉大さを弱めてしまう。部族的な対立は、世界の至るところで憤りや憎しみ、暴力の種をまいている」と指摘。 さらに、「壁を壊すことなく、その後

FIFAが2018年6月20日、サッカーW杯ロシア大会のメキシコ対ドイツ戦でメキシコのサポーターが同性愛者を侮辱するチャントをおこなったとして、メキシコ・フットボール連盟に罰金1万ドルを科したと発表しました。 詳細は以下。 FIFA fines Mexico a meaningless $10k for anti-gay chants - Outsports 簡単に言うと、メキシコのサポーターがドイツのゴールキーパーに対して"puto"(『身体を売る同性愛の男』を意味する軽蔑的な卑語)と連呼したことが問題視され、罰金が科せられたといういきさつなんですが、Outsportsは1万ドルという金額を「ばかばかしいほど取るに足りない額」として批判しています。メキシコはこれまで何度も(メキシコはこれまで4年前のW杯ブラジル大会でも、そしてロシア大会の予備選でも)同じようなチャントをし続けていていて、

米テキサス州エルパソの国境で警備を行う税関国境警備局の職員ら(2018年6月15日撮影)。AFP PHOTO / Herika Martinez 【6月27日 AFP】移民を相手に無償で活動している人権活動家にしてみれば、移民の苦境を利用してひともうけする輩は「むかむかする」存在だ。しかし、メキシコと国境を接する米テキサス州では、民間刑事施設の運営会社や金融業者、小さな法律事務所にとって、不法移民問題は仕事を生み出すビッグビジネスとなっている。 テキサス州は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が導入した、不法入国者を厳格に取り締まる「ゼロ・トレランス(不寛容)」 政策によって起きている移民危機の中心地だ。この政策によって、不法入国、または難民認定申請中の家族から引き離された子どもは2000人を上回る。トランプ氏は20日、移民親子引き離し措置を停止する大統領令に署名した

米国の移民当局に拘束されていたトランスジェンダー(心と体の性が一致しない人)の移民が、収容中に死亡したことについて、人権団体は米国の「組織的殺人」だと非難している。


1月18日、米ロックグループ「イーグルス」は17日、メキシコのホテルに「ホテル・カリフォルニア」の名称を使わないよう求めていた裁判で、ホテル側が商標登録申請を取り下げたことを受けて訴えを取り下げた。写真は昨年5月撮影(2018年 ロイター/Fernando Castillo) [18日 ロイター] - 米ロックグループ「イーグルス」は17日、メキシコのホテルに「ホテル・カリフォルニア」の名称を使わないよう求めていた裁判で、ホテル側が商標登録申請を取り下げたことを受け、訴えを取り下げた。 米国特許商標局は、メキシコ西部バハカリフォルニアスル州の同ホテルを経営する会社から、商標登録を永久に行わないとの届け出を受理。これを受けて同日、イーグルスとホテルは共同で訴訟取り下げを裁判所に届け出た。
メキシコ・シウダフアレスで、同市が公開したアプリ「No estoy sola」を眺める少女ら(2017年7月10日撮影)。(c)AFP/HERIKA MARTINEZ 【7月12日 AFP】メキシコ北部チワワ(Chihuahua)州シウダフアレス(Ciudad Juarez)は1990年代以降、「女性殺しの街」と呼ばれ、レイプ、殺害されて砂漠に遺棄されるか、行方不明になる女性が多数いることで知られてきた。そんな同市がこのたび、女性の携帯電話が非常ボタン代わりになるアプリを公開した。スペイン語で「No estoy sola(「私は独りではない」の意味)」と名付けられたこのアプリ。電話を振るか、ボタンをクリックすれば、緊急連絡先に通知が届き、リンクが貼られたテキストメッセージが送信されると、受け取った側は米グーグル(Google)の地図サービス「グーグルマップ(GoogleMaps)」で送

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