ふつーのプログラマです。主に企業内Webシステムの要件定義から保守まで何でもやってる、ふつーのプログラマです。 T市立図書館事件について、最初の数日間は続報を追いかけていたものの、少なくともネット上に目立った新情報が上がってくることがなかった。ネット上での議論も次第に沈静化していた。Twitterや、2chでは継続的にさまざまな意見が交換されているものの、新たな事実が出てこないので、単に似たような見解がループされているだけでしかなかった。 ぼく自身、日々の業務の忙しさにまぎれて、この事件のことばかり考えてはいるわけにはいかなかった。ネットから得られる情報に進展がない以上、何の行動を起こすこともできない。東海林さんや川嶋さんは、すでにこの事件に対して興味を失いつつあるらしく、話題にしようともしなかった。ぼくが先輩たちの立場なら、最初の1日で記憶から消し去っていたに違いない。そうなっていなかっ

わざわざ警察に電話をかけるとはヒマな人もいるものだ、と思ったものの、プロフィールを見ると、産業技術総合研究所の情報セキュリティ研究センターに所属する、高村ミスズ研究員だとわかった。自身のブログでセキュリティ問題を取り上げていることで有名な人だ。ぼくもたまに目を通している。過去に読んだブログの内容から判断した限りでは、きちんと時間をかけてしつこいぐらいの調査をし、的確な指摘を行っていたはずだ。この人が警察に電話をかけたのは、それなりの危機感によるものらしい。 もし、この程度の問題で逮捕されてしまうなら、一般的なクローラや、スクレイピングプログラムの作成などは、ほとんど違法ということになってしまう。たとえば、ぼくが以前に下請けで携わった配送管理システムの機能の1つとして、郵送物の追跡機能を作成したことがある。郵便のお問い合わせ番号で、日本郵便の郵便物個別番号検索ページにアクセスして、配送結果や

日本最大の図書館蔵書検索サイト「カーリル」では、岡崎市立中央図書館事件に関連して発生した図書館の情報流出事故を教訓として、「カーリルセキュリティアラートシステム」を運用し、定期的に図書館システムのセキュリティ問題について確認を行なっております。 今回、2つの図書館システムにおいて匿名FTP(パスワード不要の公開FTP)による内部データの開放を確認しましたので、該当の図書館・自治体及び開発元に対して通知を行いました。 その対応が完了しましたことから、概要を発表いたします。 1.広島県内の公共図書館 ・システムの実行ファイル ・データベースのダンプと思われるデータ ・データベースサーバーの内部パスワード ・最終システムリプレイスは2011年5月 2.山口県内の公共図書館 ・予約データ(2005年10月~2012年4月6日) (利用者番号・電話番号等を含む) ・最終システムリプレイスはカーリル運
印刷 全国14の自治体から図書館利用に関する個人情報が漏洩(ろうえい)し、別の58自治体のコンピューターで見つかっていたことがわかった。朝日新聞のまとめでは、漏れた情報は計7735件あったが、公表されたのは1市の28件のみだった。 いずれも自治体が運営する図書館の利用者に絡む情報で、漏洩は2000年から起きていた。10年9月、漏洩先の自治体の一つで職員が他自治体の個人情報を見つけ、発覚した。 徳島県海陽町は利用者の住所、氏名、電話番号など6440件が大阪府箕面市の図書館コンピューターに流出。東京都渋谷区は本の返却が遅れている人の氏名や住所、借りた本の書名など督促情報2件が48自治体で見つかるなどした。
京都大学などで入試問題が「ヤフー知恵袋」に投稿された問題で容疑者が逮捕されました。発覚時から、いくつかのマスメディアの記者からコメントを求められましたがいずれもお断りしています。その理由は質問があまりに的外れだからです。 「ネットがカンニングを助長した可能性は」や「どのような手口が考えられますか」というもの。容疑者逮捕後には「若者が簡単に知恵袋のようなサービスで大学入試問題まで聞いてしまっています。大学のレポートではネットからコピーをしたり、検索エンジンを使って簡単に書いてしまうという安易な学生がいることについてお聞かせ願えませんか」というものもありました。 若者の安易なネット利用と知の劣化があるというストーリーで背景や動機を探る記事を書いているな。新聞社で事件記者をやっていたので記者の意図はだいたい推測できます。ネットを悪者にするのは想定内ですが、まさか知恵袋への投稿から、ネットコピペや
昨年2010年に発生した、岡崎市立中央図書館の所謂「“Librahack”事件」について、2月25日に大きい動きがありました。 “Librahack”事件関係者間で共同声明が発表される( カレントアウェアネス・ポータル) まずは、「ここまで来たこと」、つまり、市民団体「りぶらサポータークラブ」の仲立ちがあったとは言え、自治体と一市民が共同声明の名の下に、少なくとも形式の上では対等な手打ちの実現に至れたことを、賞賛したいです。日本の司法・行政制度の下において、自治体が一個人の意思を尊重し、名誉を回復するために、精一杯できることをやった、という印象を抱いています。事件の渦中の方であるところのLibrahackさんは、市井のプログラマーであると同時に図書館の1ユーザーでもあります。これまでの彼のブログを拝読すると、図書館、というか行政側である岡崎市よりも、警察や司法に対する不信感の方が大きく、

愛知県岡崎市立中央図書館ホームページの閲覧障害に端を発した、いわゆる“Librahack”事件で、岡崎市のりぶらサポータークラブのコーディネートのもと、岡崎市立中央図書館の大羽館長と同館利用者の中川氏との間で合意に達し、2011年2月25日に、共同声明が発表されたようです。 “Librahack”共同声明 (りぶらサポータークラブ活動案内 2011/2/25付けの情報) http://www.libra-sc.jp/project/2011022422184615.html “Librahack”共同声明に関する詳細情報 http://www.libra-sc.jp/project/2011022422232861.html 岡崎市立中央図書館と相互確認したこと (Librahack 2011/2/25付けの記事) http://librahack.jp/okazaki-library-c

今よりもうちょっとだけ頑張りたいライブラリアンの皆さんに、「明るく楽しく前向きに」なってもらえるよう、応援するブログです。 井上昌彦@空手家図書館員は、このブログを通じマイ・ビジョン「情報のチカラで、世界をもっと幸せにする!」の実現を目指しています。 (旧「空手家小学生の闘病記」も収録。10万人に一人の小児脳腫瘍と明るく強く闘った、最愛の娘・れいこと井上家の闘病記)
子どもの「好きなこと」×テクノロジーで広がる学び場! お茶の水女子大学「共創工学部」伊藤教授に聞く、女子大ならではの安心感と将来性 [KIKKAKE fo...
2011年初のイベントレポートは、こういうの。 日本図書館研究会 第277回研究例会 岡崎市立図書館Librahack事件から見えてきたもの 新出氏(静岡県立中央図書館) 上原哲太郎氏(京都大学学術情報メディアセンター) 司会: 藤間真氏(桃山学院大学) テーマ :岡崎市立図書館Librahack事件から見えてきたもの 概要: 新氏には事件の概要と図書館人の立場から見えることを中心に、上原氏には自治体のIT資源導入の問題点という立ち位置から見えることを中心に、ご発表いただきます。 昨年に引き続いてLibrahack事件がらみ。参加者は当初40名程度?開始後もだんだん増えて50名くらいか、印象としては満員御礼。年齢層も性別もたいへん幅広く、たぶんこれまで聞いた*1うちでは最も図書館色の強い集まりと思われる。 以下、例によってxiao-2が聞きとれてメモできて理解できてかつ覚えていた範囲、のメ


この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "岡崎市立中央図書館事件" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE ·NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2025年10月) 岡崎市立中央図書館事件(おかざきしりつちゅうおうとしょかんじけん)は、2010年3月頃に岡崎市立図書館 (Libra) の蔵書検索システムにアクセス障害が発生し、利用者の一人が逮捕された事件である。利用者に攻撃の意図はなく、また、根本的な原因が図書館側のシステムの不具合にあったことから論議を呼んだ。逮捕された人物が取調べの後、Librahackというサイトを立ち上げて解説をしたことから、Librahack事件とも呼ばれる。 岡崎市立中央図書館
■ 検察は何を根拠に犯罪と判断したか 岡崎図書館事件(14) 中川氏が、自分がなぜ起訴猶予に(嫌疑なしでなく)されたのか、10月に検察庁に聞きに行ってきたとのことで、librahack.jp にその報告が出た。 検察庁で聞いてきました, Librahack:容疑者から見た岡崎図書館事件, 2010年12月17日 故意を認定した理由はこういうことのようです。 コンピュータに詳しい技術者なので、リクエストを大量に送りつけたら、図書館のサーバに影響が出ることを予想できた。事実、まったく予想しなかった訳ではなく、少しは影響が出ることを予想していたはずだ。それなのに、リクエストを大量に送りつけたので、「故意があった」ものと判断した。 「なぜ嫌疑不十分ではなく、起訴猶予としたか?」と問い質したの対し、検察は、 影響が出ることをまったく予想しなかった訳ではなかったから。 と回答。さらに「それは過失になり
「なぜ起訴猶予になったのか?」を聞きに検察庁へ行ってきました 朝日新聞 神田さんや岡崎市立中央図書館事件等 議論と検証のまとめの杉谷さんの取材では「私が罪を認めたので起訴猶予になった」とのことです。 朝日新聞 神田記者による検察への取材より 不起訴とした理由は「強い意図は証拠上認定できなかった。どれくらい業務に支障があったかという点でも、検索システムの障害になったのは比較的短時間だった。業務妨害罪としてそれほど悪質なものではない。本人も反省している。」 ”嫌疑不十分”でなく”起訴猶予”とした理由は「本人が罪を認めているから。」 杉谷氏の愛知県警への取材より 「攻撃ではない、と認識していながら、嫌疑なしではなく起訴猶予処分となった理由はなんですか」 との問いに対して、愛知県警は「故意が認められたということで、警察としてはそう判断している」 Librahackメモの通り、自分では罪を認めたつも

岡崎図書館未来企画フォーラム「図書館戦争」最前線!? ネット時代の情報拠点としての図書館─ “Librahack”事件から考える─ 12/18(土) 13:30-16:00 Libra(りぶら) 岡崎市図書館交流プラザ 開催要項: http://www.libra-sc.jp/news/2010111109565031.html で、パネリストをやってきました。 60人の会場がほぼ満員になりました。参加者の割合は、冒頭に挙手をしてもらって数えたところ SEやプログラマなどIT関係:13 公共図書館:9 大学図書館:2 その他図書館:4 岡崎市民:のこり半数 という感じでした(両方に手を挙げた人もいたみたいです)。 会場が半地下で、SoftBankの電波が入りにくかったからかTwitterでもたいしてつぶやかれなかったようですね。*1主催のりぶらサポータークラブ(以降はLSCと呼ぶ)が詳細
岡崎市立図書館のホームページで閲覧障害が起き、自作プログラムでアクセスした男性が逮捕され、起訴猶予になった問題で、同市の柴田紘一市長は7日、定例会見で「男性には気の毒な思いもあり、おわびをした」と話した。一方、男性は取材に「市から謝罪はない」とし、公式な謝罪と図書館が県警に出した被害届の取り下げを求めた。 市によると、男性は10月に中央図書館を訪れ、面会した大羽良館長は知識不足や対応が業者頼みになったことをわび、男性も「お騒がせしてすみませんでした」と話したという。大羽館長は7日、「問題は双方とも理解し合っている」と市広報を通じてコメントした。 男性は同日、取材に「大羽館長の気持ちは聞いたが、公式な謝罪とは受け止めていない。市に都合の良い解釈で、館長の言葉で私への謝罪が済んだような受け取り方には違和感がある」とした。 その上で、「閲覧障害は図書館システムの問題で起きたのに、今も図書館
Googleの検索結果で表示がおかしい、という指摘があり、robots.txtを使え、というような話があったと思う。 でもGoogleの検索結果の表示がおかしいのなら、それはGoogleの問題じゃないの?Googleが実質、検索サイトの標準なのかもしれないけど、Googleの検索結果の表示でトップに表示されないのは図書館側の問題というのはおかしい気がする。Googleのサービスは色々なサイトを探し回って何かしらの基準で順番に表示させているわけだけど、その表示順で上位に行くために、図書館のWEBサービスで準備しないといけない、というのは本末転倒ではないの? 企業のWEBサイトで検索結果の上位に表示されたい、という企業側の思惑はあるだろうけど、公共機関については検索サイト側が努力するべきことじゃないの?

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