【ロサンゼルス=松尾理也】先の大戦をめぐり政府見解と異なる論文を公表したとして航空幕僚長を更迭された田母神俊雄氏が1日、ロサンゼルス郊外で講演を行ない、約300人の米国在住の聴衆を前に「歴史は戦勝国がつくるもの。私は米国が大好きだが、ただ押しつけられた歴史観に反論するために勉強しなければならない」などと語りかけた。 「世界では、軍人はモラルの高い人々と考えられている。日本では、見張っていなければ危険だと思われている」。田母神氏はこう切り出した上で、「防衛省も外務省も左傾化が著しく、退職した後も講演への妨害などさまざまな圧力を受けた」と振り返った。 日米関係をめぐっては、「同盟関係を強化していくことは重要」とした上で、「米国が、グローバルスタンダードという形で自分の利益を押しつけようとするのは、国益からみて当然だが、それをすべて受け入れているのは世界で見ても日本だけ」と、日本の現状に注文をつ
今日25日朝刊に掲載の「検証・前空幕長論文の底流 自衛隊内 潜む疎外感」。小見出しを拾うと「半世紀「評価足らぬ」鬱屈」「旧日本軍と連続性意識」「幹部教育に校長独自色 田母神氏、慰霊の新講義」となっていて、記事をお読みでない方もこれでおおよその内容は見当がつくのではないかと思う。幹部学校のある教官のものとして引用されている次の発言はなかなか示唆に富んでいる。 「隊員に歴史観を再教育するなんて、しょせん無理な話。何を手本にするのか。政府が先の大戦をきちんと総括し、我々に示してくれるのが先ではないのか」自衛隊がその創設以来(程度については時期によるとしても)“日陰者”扱いされてきたのはまぎれもない事実だろう。他方、それにはそれだけの理由があったことも確かである。もちろん左翼=アンチ自衛隊という図式も冷戦という状況の中で歴史的に成立したものであって、新憲法誕生の過程を振り返るならば左翼政党にも軍
今日もしつこく田母神俊雄のアパ懸賞論文問題について書く。 11月8日付のエントリ「田母神俊雄、渡部昇一、元谷外志雄、佐藤優らに呆れる日々」は、当ブログでも有数の人気エントリになっていて、特に「元谷外志雄」を検索語にしたネット検索で訪れてくださる方が多い。 ところが、その私がうかつなことに元谷外志雄の著書『報道されない近現代史』が産経新聞出版から出ていることを知らなかったのである。普通ならブログで本を紹介する時はアマゾンあたりのサイトにリンクを張るのだが、それすらけがらわしいと思ってネット検索もしていなかった。 産経新聞ウォッチャーのvanacoralさんは、11月2日付の「ちょっと陰謀論」というエントリで、田母神俊雄や元谷外志雄の画像やフジサンケイビジネスの宣伝文も盛り込んで紹介してくれているのだが、どうしたわけかこの良エントリを私は見逃していた。 上記フジサンケイビジネスの宣伝文を見ただ
2008.11.16 いちばん「平和ボケ」しているのはいったい誰なのか (8) カテゴリ:政治 報道によれば、田母神前空幕長は自衛隊内部に向けた 『鵬友』 という冊子の中で、「身内の恥は隠すものという意識を持たないと、自衛隊の弱体化が加速することもまた事実ではないか。反日的日本人の思うつぼである」 と書いていたそうだ。 これはまた、ずいぶんと呆れた話である。「反日的日本人」 とは、いったいどういう意味なのだろう。言うまでもなく、日本という国はすべての国民によって構成されているのであり、国民の外部に 「日本」 なる国があるわけではない。彼はいったいいかなる根拠に基づき、またいかなる権利によって、国民の一部に対して 「反日的」 などという愚劣な言葉を用い、レッテルを貼っているのだろうか。 この言葉の意味は、明らかに戦前に頻繁に使われた 「非国民」 という言葉と同じである。憲法に従えば、自衛隊も

一昨日のエントリのコメント欄にてmahounofuefukiさんからご教示いただきましたように、毎日新聞が続報をだしております。 今回とりあげられているケースは資料に対して「反論」する見解を付したものではなく、その限りで ▽広瀬琢磨・防衛研究所図書館史料室長の話 所見は資料保存の価値判断を示すため、内容を「要約」したもの。事実関係を解釈したものではない。所見を訂正する必要はない。 という弁明にも一理あるように見えますが、それにしても「当事者の貴重な証言」と価値判断を下しているのは出過ぎた真似と言うべきでしょう(当事者、というなら生存者の証言も当事者の証言です)。 以前にどこかで書いたと思いますが、自衛隊が国内外*1で広く信頼される組織になりたければ、やはり旧軍の問題点を率直に認める姿勢をアピールすることが一番である、と私は考えます。組織としては断絶があるとはいえ、人脈的にも自衛隊には旧軍関
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