Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録

「書評」を含む日記RSS

はてなキーワード:書評とは

次の25件>

2025-06-26

anond:20250626125317

聞き方が下手。そういう時は、amazonlinkを貼るんだよ。kindle版があればなおよし。

そうすればその本について、書評があればそれをAIが見たり、もし本の全文のデータがあればAIがそれを瞬時に読んで理解して答えてくれるよ。

Permalink |記事への反応(0) | 21:19

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-07

電車の中でマンガ読んでる大人


満員の電車内。携帯写真撮るときにカシャという音がするため普通車内で撮れないのだが、「人身事故が発生したため・・」というアナウンスが流れているときに緊急激写した。

大人少年ジャンプ電車内で読んでいるのをたまに見かける。最近漫画ほとんど読んでいないので、少年ジャンプ中年ジャンプに変化したのか?と思い、コンビニ立ち読みしてみた。

しかし、昔のジャンプとなんら変わらない。

うーむ。

どう見ても、小学生男の子に向けて描かれている。それを読む大人がいる・・・

広く大人にまで読ませるということは作り手、ジャンプ編集部がすごいということにもなろうが、しかし、小学生に向けて描いているわけで・・・

漫画を読むことが = アホ

とは決して思わない。

漫画しか」読まないのはいかがなものかと思うが。

成長の過程で、その世代に合った楽しみを見つけ堪能し → それを卒業して次の楽しみを見つけていくということが真っ当なのではなかろうか。

少年ジャンプ卒業して、中学生から高校生にかけてはヤングジャンプとかビッグコミック・スピリッツ 大学生から大人になったらビッグコミックオリジナル(ってまだある?) 

しかしいつか漫画世界に飽き足らなくなる(のが自然)→ 活字メディアであれば、小説世界へ。

漫画が悪いわけじゃない。

だって漫画を読むことはある。浦沢直樹Monsterにはぶっ飛んだし、PLUTEは途中まで読んだが、連載終了してから全巻最初から読もうと思ってる。

しかし、漫画がお手軽すぎのメディアなのは解釈余地ほとんどないからだ。

同じ漫画を読んだ子供大人も全く同じ印象・感想を持つだろう。絵が描いてあって、台詞が書いてある。この解釈余地がないほとんど同じ印象しか与えない漫画を読んでいると、想像する力が薄くなってしまうと思う。それと、漫画は「読みに行く」という前のめりの姿勢必要なく、パラパラとめくり簡単に目に飛び込んで来る。

しか小説自分から「読みに行かないといけない」

そして、解釈余地想像余地が大いにある。だからこそ、読むのが面倒でもあり、そしてまた読む喜びも大きいのだ。同じ小説なのに全く違う感覚を人びとに与える本こそ傑作だと俺は思う。(セカチューのように同じ感覚を与える作品は違う)

書評家、関口苑生氏が何ヶ月か前のミステリ・マガジンで書いておられたのは、

最近ミステリー新人賞ケータイ小説読んだのだが、説明が多すぎる!いつからこんなことになったのだ」

その通りだと思った。説明をあえてしないことによって生まれ解釈余地小説としての美しさがあると思う。

漫画「だけ」しか読まないのではなく、

漫画「も」読む。

あるいは、いつか漫画卒業する。

そうあって欲しい、と俺は誰に向かって言ってるのだろう?


ゲームしか楽しみがない大人にもほぼ同じことが言えるのだろうが。


一つ女性陣に聞きたいのだが、

電車内で少年ジャンプを読む成人男性

彼に魅力を感じますか?

https://blog.goo.ne.jp/full-chin/e/eae96ef64713f3fd701ba72d4cb354e6

Permalink |記事への反応(0) | 17:51

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-05-31

公務員予備校講師してるけど限界

※現役会社員です。身バレ防止のために小説風にしてます

普通に体験談を書いて、Geminiに小説にしてもらいました

※書くのは非常識だとは思いますが、それくらい罪悪感が強いです



収容人数40人程度の教室の中で、教壇上にある蛍光灯の白い光が、『スーパー過去問ゼミ』のテキスト文字を無機質に照らし出す。俺は増田、三十代半ばである都内にある某公務員試験予備校で、もう八年以上も予備校講師をしている。担当は主に面接対策論文指導だ。

今もこうして夕方以降の時間帯に、19~23才程度の若者向けに、公務員試験合格するための要諦指導する日々である

採用から数年間は以前は筆記試験だけの指導をしてたが、幸いにも早めに昇進することができた。筆記以外の面接とか論文なんかも指導するようになった。正直、新卒予備校入社した人よりもスピード出世である

増田先生。この間の模擬面接フィードバックの文ほしいんですが!」

休憩時間になると、熱心な受講生たちが俺の元へ寄ってくる。彼らの目は真剣のもの

公務員という安定した職を、社会に貢献できる仕事を求めて必死努力している。その情熱は本物だし、俺も全力で応えたいと思っている。表向きは。

正直に言う。俺はこの仕事限界を感じている。

公務員になりたい、という彼らの動機は様々だ。「親が安心するから」「福利厚生がしっかりしているから」「クビにならないから」。もちろん、「住民のために働きたい」という崇高な志を持つ者もいる。残念ながら少数派だ。

問題は、明らかに公務員という仕事に向いていない、と感じる人間が少なからずいること。先ほど熱心な~と書いたが、熱心な子というのは、10人中で2人もいれば多い方だ。

例えば、先日の模擬面接でのこと。鈴木君(仮名)は、典型的な指示待ち人間だ。質問に対して自分言葉で考えを述べることができず、用意してきた模範解答を棒読みするだけ。

「もし、あなた判断対応しなければならない緊急事態が起きたらどうしますか?」

って意地悪な質問をすると、彼は完全にフリーズした。こんな人間が、災害時や突発的なトラブル最前線に立てるだろうか。市民安全を守れるだろうか。

あるいは、佐藤さん(仮名)。彼女コミュニケーション能力に著しい欠陥がある。人と目を合わせるのが苦手で、声も異常に小さい。グループディスカッションでは一言も発せず、ただ俯いているだけ。

こんなんじゃ、窓口業務市民と円滑なやり取りができるとは到底思えない。クレーム対応など想像するだけで恐ろしい。

他にも、社会情勢への関心が驚くほど希薄な者、責任感が欠如しているように見える者、平気で嘘をつく者。挙げればきりがない。

予備校事務窓口でもそうだ。たまに、はてな匿名ダイアリーでもさ。「クンニ」とか「テクウヨ」とか「下方婚」とか「売国先生」とか意味わかんねえコメントしてる人がいるじゃん。

たまに彼らの長文コメがあっても、何を言ってるのかわからない。話の内容が伝わってこない。そういうレベルの受講生が普通にいるのだ。

おいおい、なんだ?面接試験では「私の長所クンニです('ω')」とか「少子化を防ぐためには下方婚を増やす必要があります」とか答えるのか??

こういう人は、公務員になってはいけない!と断言できる。いや、仕事からやるけどさ……合格すれば俺の実績にもなる。



というわけで、彼らがもし、この予備校で叩き込まれテクニックだけを頼りに、運良く筆記試験突破し、面接を乗り切ってしまったら?そして、どこかの国の地方支局とか、市役所県庁職員になったとしたら?

想像するだけで背筋が寒くなる。迷惑を被るのは、まぎれもない住民さんである煩雑手続き、待たされる時間、要領を得ない説明、そして、いざという時に頼りにならない行政サービス

彼らのような「不適格者」が公務員になることで、社会全体の不利益につながるのではないか果たして、俺は社会のためになる仕事をしているのか。

これって、数年前にはてなブログ書評(基本読書の人など)で話題に上がったブルシット・ジョブではないのか?いや、ブルシットはまだ畑の肥やしになるからいいが、俺の場合は、もはや反社会性すら帯びている。

だが、俺の仕事は彼らを「合格させる」こと。それが予備校講師としての使命であり、存在意義なのだ

彼らがどんな人間であろうと、筆記試験で点を取る方法を教え、面接で好印象を与えるテクニックを叩き込む。弱点を隠し、長所を最大限にアピールする方法指導する。

鈴木君、緊急事態質問には、まず『冷静に状況を把握し、上司に報告・相談します』と答えるのが定石だよ。自分判断を求められていてすら、まずは組織として対応することを強調するんだ。それが公務員試験ではポイントが高い。いいかい、あなた言葉は、組織言葉なんだからね」

佐藤さん、声が小さいのは不利だ。面接官に聞き返されるだけでマイナス評価になる。呼吸を意識して、大きな声を出す練習をしよう。アイコンタクト大事。難しいなら、相手の鼻のあたりを見るといい」

まるでペテン師のようだ、と自分でも思う。騙している先は霞が関にある官公庁や、うちの予備校のほどなくにある東京都庁、そのほか地方自治体。ものすごく女衒的で、ありえないほど罪深い。そんな仕事だ。

俺は、本当は適性がない人間に、あたかも適性があるかのように見せかける技術を教えている。彼らの合格は、俺の指導力の証明であり、予備校の評判に繋がる。給料だって、それによって支払われている。

俺が面接指導した子は、この八年間で、新人時代を含めると……少なくとも300人を超えている。延べ人数でカウントしていいなら、千人を超えている。ナンパ自慢の人数かよ。

このうち、予備校から増田君の寄与があった」と見做されたのは100人程度。その中に、筆記の模試がぼろくそだった人が含まれるのはいい。本人の努力の結果だからだ。教師名利に尽きる。だが、その中には、前半あたりで述べた「不適格」な人間を相当数含んでいる。それが今でも後悔になってる。

正直、公務員試験面接なんて、一部の難関(国家総合職裁判官都庁・労基や財務など国家専門職)を除けば、パターン暗記で対処できる。

うちの予備校が、毎年人事院都庁特別区情報公開請求(※)して、個人情報を黒塗りにしたうえで採用試験実施要領の資料提供をいただいているのだが、試験の要領的に……「面接官は完全な機械的採点をしている」ことがわかっている。民間企業に比べると、○○だったら何点とする、みたいな基準がはっきりしている。

なんでそうなるかというと、「公平性」を保つためだ。公平・中立平等を基礎基本とする彼らにとって、それはとても大事ことなのだ。

彼ら面接官というのは、管理職クラスではあるものの、これまでの人事経験はほぼゼロである。そんな人達たかだか数時間研修で「面接官」にするには、面接試験を(初心者向けに)完全構造化するのである。結果として、相当無難な採点基準での面接試験につながるというわけだ。

※…試験実施要領を公開してくれる官公庁もあります地方自治体だとあまり公開してくれない。よって、若手の予備校講師国家地方を問わず公務員試験(作文・面接含む)を受験してデータを得ることもあります。私が若手の頃ですが、都庁特別区採用試験合格したことがあります



先ほどの「ブルシット・ジョブ」という言葉だが、つい先日知った。クソどうでもいい仕事、とでも訳すのだろうか。社会にとって何の役にも立たない、むしろ有害でさえあるのに、なぜか存在し、給料が支払われている仕事。まさに、俺の仕事のことではないか

社会に貢献したい――という純粋気持ち公務員を目指す若者応援したい。その気持ちは嘘じゃない。しかし同時に、明らかに不適格な人間テクニックだけで公務員にしてしまう手助けをしている。

やっぱりこれは、反社会的な行為と言っても過言ではないのではないか

良心が痛む。毎晩、寝る前に罪悪感に苛まれる。俺が合格させたあの学生は、今頃どこかの役所で、市民迷惑をかけているのではないか。俺の指導が、誰かの不幸を生み出しているのではないか

辞めたい。心の底から思う。こんな矛盾と罪悪感を抱えながら、これ以上仕事を続けるのはちょっときついかもしれない。

でも……辞めたところで何ができる?俺には、この予備校講師という仕事以外に、特別スキルがあるわけではない。転職先がすぐに見つかる保証もない。家族がいる。生活を考えると簡単決断できない。

先週もまた、俺は教壇に立ったのだ。第二次試験採点対象になる論作文試験の全体講習である

目の前には、期待と不安の入り混じった表情で俺を見つめる受講生たちがいた。彼らの未来を、そして、彼らが関わるであろう住民未来を思って、俺は重い溜息をついた。

ハイ!じゃあ今日論文対策、始めま~す! みんな今日気合入ってんねぇ~(^^)」

笑顔が張り付けて取れない。

作り笑顔とともに、俺は講習用のテキストを開いた。

この罪悪感から、いつになったら解放されるのだろうか。

答えは見つからないでいる。

Permalink |記事への反応(10) | 15:22

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-05-13

『すべてがfになる』書評

― えふえふえふ、そしてえふ。

ある朝、日本中悲鳴に包まれた。

誰もがいつものようにパソコンを開き、キーボードを打とうとしたその瞬間――

「……fしか打てないんだが?」

そう、この物語日本中キーボードがすべて「f」しか打てなくなるという、前代未聞のサイバー大惨事から幕を開ける。

「原因はウイルスか?それともAIの反乱か?」

陰謀か?呪いか?」

「いや、フジツーのタイポでは?」

等と憶測が飛び交う中、タイムラインは「f」で埋め尽くされ、SNSもf、f、fのf洪水

人類は「言葉を失った」のではない。「fしか言えなくなった」のだ。

作中では、新聞記者が「f」だけで記事を書こうとし、YouTubeライブではf,f,fのコメントばかりが踊る。

一方、とある天才中学生が「fだけで会話する方法」を考案。

「f」のリズム、長短、数、テンポ……なんとこの少年、「f言語」を発明してしまうのである

シュールまりない展開の中でも、一番泣けるのは告白シーンだ。

fff…f…ffffff?」

「f。」

――このたった二音に、ありったけの想いが込められていたことを、読者は涙とともに知ることになる。

本作は、言葉を失った世界で“言葉本質”を問う、そんな壮大な実験でもあるといえよう。

そして何より終盤、システム暴走を止めるパスワードが「〇〇」であることに気づいたとき、我々はタイトル意味を知る。

すべてがfになる

ならば、fで世界を救えばいい。

くだらなさと知的ギャグ絶妙バランス、そして一貫してfだけで展開されるクライマックス疾走感。

ミステリー界最大の“打鍵エンタメといえる本作、おススメですです!!

Permalink |記事への反応(0) | 23:06

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-04-15

小林恭二の「磔」という30年前の短編小説があまりにもSNS社会すぎ

追記】04/15 16:30

こういうプロ驚き屋な記事をかくと、反応が入れ食いになるのがブクマのよいところですね。

ただ、コメントを読んだ感じ、どうにも僕が作品の中の起こってる事象のもの以上に、そこで起こる人間心理価値観欲望の表出に驚いてることがいまいち伝わっていなくて、自分の筆力の無さを感じている。

そもそも価値観人間心理って、線形の延長線上にあるテック未来と比べると、イレギュラーに変化するゆえに想像つかないと僕は思っているが、どうにもブクマカは人間心理一定で変わることはないと思ってるようで、その辺が齟齬の原因かなと思ってる。

あと、下に書いてるけど、1994年発刊だけど、この小説の初出は1992年からね。なのでパソコン通信である種の文化があったのはわかるが、インターネットはすでにあったみたいな指摘してる人は頓珍漢だからね。

 

とはいえ、僕は小林恭二が忘れられた作家になるのはもったいないと思ってるので、もっとこの本を含めて読んでほしいなと思います

この「短篇集」以外をおすすめするなら

1.ゼウスガーデン衰亡

2.モンスターフルーツの熟れる時

3.浴室の窓から彼女

あたりがおすすめです。

僕にとって、この人と薄井ゆうじの二人は、森見登美彦万城目学のようなコンビイメージなんですよ。

追記終わり】

 

小林恭二という作家がいる。いやいたと言ったほうが近いかもしれない。今は専修大作家育成をしていて自作は15年くらい発表していないと思われる。

僕は30年近く前の大学時代、この作家世界で一番好きな作家だった。今もベスト5くらいには入る。あの頃読んだ現代作家の多くは、だんだん思想の方向がどうにも自分と合わなくなってしま作品を読むこともなくなった(すべては不用意な発言を垂れ流すTwitterが悪い)のだが、そういうのをやってなかったこともあって小林は今も好きなままだ。あと、もう一人薄井ゆうじという作家も好きだったがこの人も作品を書かなくなった。

きっかけは高校時代書評欄に数行紹介されていた「ゼウスガーデン衰亡史」だった。のちに福武文庫で買ったその小説は、主人公がいない群像劇で今までに見たこともないとてつもなく魅力的な小説だった。のちの書評なんかを読むと「 『虚構船団』 の影響が大きすぎる」と言われたが、僕には「虚構船団」よりも「ゼウスガーデン衰亡史」のほうがはるかに好きだし、いまでも面白い小説基準はこの小説になっている。この小説よりおもしろいことは小林の他作を含めてもなかなかないのだが。まあ、この作家を読んでたことで僕は今も奇想の強い小説奇書が好きである。レムの「完全な真空」なんかも好きだ。

 

年末書庫を整理したところ、小林恭二の「短篇小説」という単行本が出てきた。奥付を見ると1994年だが多分貧乏大学生自分が買ったのは1,2年程度たった後の古本だったと思う。小林先生申し訳ない、たぶん自分新刊で買ったのは数冊しかない。

何とはなしに読み直すことにした。けっこう好きな短編集だったが、特に好きなのは冒頭からの3作「光秀謀反」(戦国時代戦国大名は、ハプスブルク家とつながっていた信長など、ヨーロッパ諸侯とつながっていたという話。めちゃくちゃ面白い)、 「豪胆問答」(生まれてこの方驚いたことない侍が化け物に遭遇する話、面白い)、「バービシャードの49の冒険 序章」(英雄バービシャードが冒険に出るまでの話。続きが読みたい)だったので、それ以外はあまりちゃんと読んでなかった。たぶん全部を丁寧に読むのは21世紀に入ってから初めてだろう。

 

なんかかなりグッとくるエロイ話とかあって、あれ、こんなにセクシーなのを書く作家だっけかと思ったりしたのだが「磔」という短編を読んでとんでもなくびっくりした。これ、現代の話じゃね??とちょっと動揺してしまったけど、共有するところが見つからなかったので増田で書き散らそうと思い書き始めている。いちおうKindle版もあるようだが、バッキバキにネタバレ引用をするので、ネタバレ回避したい人は読むのやめましょう。とはいえ10編ある短編の一つなので1編程度のネタバレがあっても十分面白く読めると思うが。

 

主人公男性はN区(都会の幹線道路沿いだというから中野区あたりかね)にあるビルの27階にある住居兼仕事場暮らしている。主人公仕事についての描写

わたしは、現在とある不動産会社アナリストとして勤務している。仕事は、電話線を通してコンピュータに送られてくる膨大な情報検索及び処理で、パソコン電話機があればどこにいても可能仕事のため、専ら自宅で仕事をしている

えっ、これリモートワーカーじゃね?? さらに続く文章に驚かされた

会社に行くのは一か月にせいぜい一度か二度くらい。近頃は外に出るのも億劫になり、買い物も通信販売宅配サーヴィスにたよっているから、部屋を出ることも稀だ。

十年位前まではよく、そんな生活をしていて社会とのつながりが希薄にならないかと問われた。

私は答えたものだ。

「もともと会社社会とのつながりを希薄にしたいために、こういう職を選んだのだ。わたしとしては月に一度程度会社にいくことすら面倒くさい」

さらにはこんな文章もある

はいながらにして、ありとあらゆる情報を、獲得することができるのだ。

何を好き好んで、不愉快な生身の人間と接することがあろう。

今の時代リモートワーカーにありそうな心情である

  

これが2020年ごろに書かれた作品なら普通だろうけど、さっきも述べたように奥付は1994年。この作品の初出は1992年である。30年以上前作品である

小林はけして、現代SF作家などにあるような科学的な考証などを積み重ねて世界を描き出す作家ではない。 

実際、この後、主人公仕事を終えて、自分用のパソコンスイッチを入れるのだが

パソコン通信クラシック音楽情報を専門に扱うネットアクセスする。

そしてそこの話題から明日BGMとなる音楽を選ぶ。

ちなみに現在かかっているモーツアルト歌曲は、昨日ネット内で教わったもので、近くのビデオ屋CDも貸し出している)にファクスして取り寄せたもの

と、ネット通販どころかインターネットすら登場しない。パソコン通信会議室だ。(このニュアンスの違い、増田を読む人ならわかるだろうから説明は省く)

作者は自分想像力の範疇だけで書いているのだ。おそらく小林氏は当時パソコン通信をやっていたと思われるのでそういう描写なのだろう。

 

どうやら、このクラシック会議室には太陽暦氏というモデレーターがいて、今日おすすめを教えてくれるらしい。(この辺、僕はパソコン通信詳しくないんだが、パソコン通信でこういうことをやってる人はいたんだろうか。誰か詳しいネットの古老の方は教えてほしい。)

ここでちょっと興味深い話題になる。

ちなみに太陽暦氏はハンドルネーム、つまりパソコン通信ネット上のペンネームで、無論、ちゃんとした本名もあるのだが、ネット上ではハンドルネームで呼び合うのが礼儀となっている

いいねえ、古きネット感覚だ。続けて

太陽暦氏は私のほか何人かのクラシック初心者のために、三か月の間毎日推奨のレコードを挙げてくれることになっている。

それでもって翌日に曲の聴き所などレクチャーしてくれる。

年をとった人に言うと、それでいくらとられるのだと聞かれる。

無料だと答えると大概驚く。

こちらのほうが驚く。

いまだに情報商品か何かと勘違いしているのだ。

情報空気に等しいのだ。

この辺は、ちょっと時代が2周くらいした感じはある。現代社会、やはり情報商品になっている。むしろこの時代よりはるか商品度は高い。2000年代前半くらいまでのネット価値観ではあるが、まあ、今も一部の分野、特に趣味の分野では無料になってる面はある。この後、情報についてのT.ストウニアの「情報物理学の探求」という本から言及がある。ストウニアとこの著作実在するようだが、現代社会でどういう評価なのかはちょっとからなかった。忘れられた学者みたいな感じなんですかね。

 

テレビへの言及もあり、興味深い。

テレビの発信する情報はおおざっぱでクオリファイが不十分で、加えておおむね退屈である

(中略)ことに若い世代には、テレビ情報の古さ、質の悪さを嫌ってこれを見ない人が圧倒的らしい

まじで今の話じゃないの?

 

この後、主人公ネット徘徊する

哲学会議室で「かなり痛烈な罵倒用語を駆使」してメッセージを書き込んで去り、夜中に反論の嵐が巻き起こるのを期待している。荒らしかw

いくつかの部屋を見て回ったのち、バー会議室に入る。

バーといっても本当のバーではなくネット上におけるバーである

ここはバーカウンターにいるような気持ちで人のメッセージを読み、あるいはメッセージを書き込むという、いわば言葉の上でのバー形成している

2ちゃんバーボンハウスみたいなもんか。いや、あれは釣られて受動的に行く場所から違うか。これもパソコン通信で実際にあったやつなんでしょうか。

まあ2ちゃん雑談スレッドやXなどでなれ合いをしてるような感じだろう。

ここで主人公は、その日の夕方自分けが得たとっておきの情報披露する。その情報が何なのかはまあ表題ネタバレしているが割愛しておく。

主人公の心情を引用しよう

書きながら私はぞくぞくしていた。それは渇望していた情報を得たとき快感と対をなすものだった。それはパーフェクトな情報を発信する快感である

この気持ちに心当たりのある人、手を挙げて! はーい! だからこのエントリーを書いてるんだよ!!

これってつまりバズる感覚ですよね。ネットバズることの気持ちのよさをこの作者は30年前に理解していたのだ。いくら小説家という職業とはいえ、この感覚90年代初頭に持っていたのは相当に新しいのではないだろうか。ほんとに深く驚かされた。

主人公情報は狙い通りにバズり、彼はその日のその酒場での「英雄」となった。

そして翌日、彼は新聞自分のバズらせた話題の件について読む。ここで新聞というメディアへの評価も非常に今の時代っぽいので引用しよう

わたし新聞類型的な見出しのひなびた味わいを普段から愛しているが、このときもほほえましく思った。

それは流行終焉した後、ようやく流行存在に気付いて、頓珍漢な批評を加える初老学校教師を思わせた

こんな感じの印象を新聞(だけでなくオールドメディア全般)に持ってる人多いでしょうなあ。

 

以上のような20ページほどの短編なのだが、どうだろうか。

 

最初リモートワーカーの意味を言い切った時点で、うわっすげえと思ったのだが全部読んで、とにかく小林恭二の凄みを感じさせられた。

乱暴な話だが、資料をある程度収集して咀嚼すれば、未来社会がどんな風になってどんなものがあるかは書くことができる。それが30年後の現在と適合していても、ああ、資料くそろえたね頑張った頑張ったくらいの感想まりであるしかし、その未来社会で、人がどういう価値観を持ち、どういう欲望をどのように満たそうとして行動するかまで描いたら、そして、それが後世の人間からして違和感のないものであれば、まったく意味合いが違ってくる。

 

もし、僕が今時の書評系TikTokerのように「30年後のSNS社会を予見したとんでもない短編!!」とか宣伝したら、バズってこの主人公のような「パーフェクトな快感」を得られるだろうか?

参考文献(アフィはないのでご興味あればどうぞ)

短篇小説

書籍

https://www.amazon.co.jp/%E7%9F%AD%E7%AF%87%E5%B0%8F%E8%AA%AC-%E5%B0%8F%E6%9E%97-%E6%81%AD%E4%BA%8C/dp/4087740668

Kindle

https://www.amazon.co.jp/%E7%9F%AD%E7%AF%87%E5%B0%8F%E8%AA%AC-%E5%B0%8F%E6%9E%97%E6%81%AD%E4%BA%8C-ebook/dp/B09THZB8J5/ref=tmm_kin_swatch_0

Permalink |記事への反応(10) | 02:25

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-04-13

リフレ派のみなさーん、これが日本を救う政策でーす

日本財政危機直視、歳出30兆円削減と消費税20%への引き上げを提案河村小百合,藤井 亮二『持続不可能財政 再建のための選択肢』橋爪 大三郎による書評

https://news.yahoo.co.jp/articles/96f38c8f07635f15c37bc7cf2fb46e84b611d732

インフレは癌だよ

Permalink |記事への反応(0) | 00:01

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-04-12

最近新聞読んでる?

こないだ喫茶店時間潰すことになってね。

スマホの充電が切れそうだったので温存しないと、と考えて喫茶店新聞を読んだんだわ。

ちょうどトランプ相場広末の件で激しい1週間だったから、ネットニュースを目にする機会が多かったからかもしれない。

そのせいかスポーツ報知読売新聞も、体感として昨日のニュースが載ってるように感じた。

「あれ、これ昨日?」と日付を二度見してしまった。

一応社説とか評論も読んだりしたが、ネットで見た感じもした。

まあネットで見る記事新聞社の記事が多いわけで、ネット見てるなら既視感もあるわなあ確かに

それから夕刊が薄い。新聞紙3枚くらいだね。衝撃的に薄い。新聞社の斜陽を感じる。

ただ、金曜日読売夕刊は相対的にめちゃくちゃ尖ってた。特にカルチャー関連のレビュー

書評映画評、オペラクラシック演劇レビューが、書きたいこと書いててふーんと思った。

ふだん全然興味のないジャンルレビューを読む感覚は懐かしい感じがしましたわ。

雑誌も減ってるし、ネット空間での評論インプレッションが優先されるし、

しか新聞社のギャラがいいとは思えないし、ライターさんもある意味渾身の憂さ晴らしで書いているのだろう。

あいカルチャー評論最後まで残るとしたら新聞なんだろうね。意外と。

美味しんぼ」とかでも文化部立場報道部に比べて弱い、みたいなイメージがあったんだが、

時代がこうなってみると、文化部活躍ちゃうんだろうね。まあそれで売り上げ伸びるという話ではないんだが。

Permalink |記事への反応(1) | 16:45

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-04-11

新聞を読んで時間が足りなくなる増田寿丸無く成田眼科自伝よをン分子回文

おはようございます

なんだか暖かくなってきて

厚手のものも薄手のものに替えるかが微妙なところの季節のシーズンでもあり、

朝は寒くて、

昼は暑いものなーんだ!って

いきなりなぞなぞ形式で言うところの

インドカレー料理屋さんでカレーと一緒に食べて美味しいパンみたいなものナーンだ!って。

もうすでに正解を言っちゃってるようなぐらい、

この時期の着るものの正解が出せないのよね。

最近ちょーっとまた地味に忙しくなりそうな感じがしてきて、

それが一気に分かる私のバロメーターグラフメーターの針が上下している指標で、

それは文字数なんだけど、

ここ最近のここの書きっぷりの文字数が停滞していて

私なりにもっともっと増やしたいところ床に増えるワカメちゃんを1袋分を間違えてボウルに戻しちゃったときに令和入ってからイチのテヘペロ案件を華麗にも案件れるほどの過ち。

そのぐらいたくさん書かなくちゃって。

増えるワカメちゃんの増える感を侮るなよ!って思うわ。

まあそんなやったことないけれど。

そんで、

私なんでそんなにこんな風になってるのかな?って思ったら、

今読みまくっている新聞ちょっと読み過ぎなのかも知れないわ。

最初ちょっとお利口にならなくては!ってつもりで

新聞でも読んだ方が世の中に対していい影響があるのかしら?って。

全国紙地方紙とか読む量が多すぎて、

これもこれで

新聞メモを取っても撮っても、

あとでレビューする時間もなく、

反芻する時間もないのよね。

さらに!

最初はだから新聞の読み方なんだテレビ欄と4コママンガ以外知らなかったけど、

どんどん読んでいくと、

興味のあるニュース記事書評なんか、

じっくり時間を掛けて読んじゃうと

あっと言う間に時間が経っちゃうのよね。

これ本当なのよ!

あっと言う間に4時間とか5時間とかもう1日の大半の32時間ぐらいは読んでんじゃないの?ってレヴェルで読みまくりまくりまくりすてぃーよ。

人生相談面白いわね。

人の悩みは蜜の味っていうんだっけ?分からないけど。

それをバッサリ突き放して切っている回答もあれば、

なんか親身になっていっている感じのもあり新聞紙によってさまざまなのよね。

あと困るのは

そんな調子で読むもんだから

あっと言う間に新聞が溜まっちゃうので、

これも都度都度処理古紙で出すとかしないと

部屋中新聞屋敷なっちゃうわ。

うわー!ってなるのよ。

から読んだらもうその日のうちに新聞申し訳ないけれど捨てちゃうみたいな。

ああ、

電車の網棚に置いてある新聞今日の日付。

そんな感じを地で行くような、

情報は無残にも読まれたら捨てられちゃうのよ。

そーんなあなた電子版があるわ!って言いたいでしょ?

分かるわ。

分かるわよあのお手軽さ全部タブレットで見れちゃうやつ!

でも私は大きく振りかぶって投げましたーストラーイク!じゃなくて、

大きく見開きでどーんと広げてたくさんの情報が一気に周辺視野も含めて入ってくるのが好きみたいね

なので、

見出し目立つものを読むのと同時に、

なぜか目に飛び込んでくる

さな占いコーナーとか何でも無い地域情報とか、

なんかね、

意外とネットニュースニュースなんて賄えるじゃん!?って思っていた時代が私にもあるそれなんて四時台?って中島みゆきさんをも彷彿してしまいそうなほどの勢い。

新聞しか得られない栄養があると思うと

なるほどねーって思うの。

あとさ、

四コママンガ奇跡的に隣の記事とかと関連するときの偶然の奇跡が起きたとき

笑っちゃうわ。

から

四コママンガ単行本を買って読んでも

それだけじゃ何か足りないと思っていたのはこれが原因だったのよ。

から

四コママンガって、

その新聞の紙面を飾ってる記事によって

印象が全然が変わるから

それもたぶん奇跡的に新聞しか得られないものだと思うわ。

あーそう言えば四コマってネットではその日の四コマは読めないことない?

から

ネットで全部良いじゃんって思てたけど、

実はなんか世の中にここでしか載っていないことを私だけが知っちゃってる優越缶的なものをプシュっとプルタブを開ける感じなのよ。

ついつい

それにハマっちゃうと読み込んじゃうのよね。

からもっと新聞読む時間とそれをレビューする時間がうんと欲しいわ。

とはいえ

それで私がお利口さんになったかと言えば

トミーフェブラリーさんがかけている赤いブチのメガネをクイッと上げるぐらいにはお利口になったかな~って思うのよね。

あのクイって感じが欲しいわ。

からちょっとお利口になったと思うの。

いまはその新聞読むのが楽しいなぁって思っている季節なのよ。

シーズンだわー!

うふふ。


今日朝ご飯

納豆巻きにしました。

安価リーズナブル栄養満点の100点万点中で言うところの10000点よ!

そのぐらい美味しい私の納豆パワーを得て今日も頑張るの!

デトックスウォーター

最近本当に色んな物が高くなってきて、

どうせグレープフルーツも高いんでしょ?って

はなから諦めているから1玉とて買わなくなっちゃったけど

今本当にいくらになっている値段なのかしら?

それなら夜のルービーのお供にお刺身の柵を買うわ!って思うほど悩んじゃうのよね。

ちょっと安かったらグレープフルーツの1玉でもって

久しぶりにそう思う、

レモン果汁を入れたホッツ白湯レモンウォーラー

でもだんだんと暖かくなってきたので、

ホッツもだんだんと熱くなってきたわ~。

フルーティーなのいきたいわねフルーティーなの。


すいすいすいようび~

今日も頑張りましょう!

Permalink |記事への反応(1) | 08:40

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-03-30

否定的レビューばかりする人って異常

読んだ小説の他の人の感想を読みたくて色々まわったところ、このブログ記事にあたった。

超☆小説書評

面白いもの面白いと、つまらないものはつまらないと言う、本音小説書評ブログ。皆様が面白い小説出会い、つまらない小説を避ける、一助となれば幸いです。

http://blog.livedoor.jp/dokusyo_lv99/

今さっきまで読んだ小説がボロクソに書いてあって、

「そこまで言わなくても……」

と思った。

小説は読んで面白かったし、指摘する部分も正しくはあるけど厳しすぎるというか……。

他のレビュー記事も読んでみたけど、大体酷評

海外小説は大体60点くらいの感想なのに対して、

日本小説に対しては10点以下か90点以上みたいな感想しかないとか。

日本小説かに厳しい印象があった。

実際読んでそう思ったのなら、その人にとってそうなんだろうと思うんだけど、

負の感情というか、否定的レビューというのは読んでいる自分ストレスを覚える。

レビュー読まなきゃよかった……。

Permalink |記事への反応(5) | 18:01

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-03-28

anond:20250328135242

ノーム・チョムスキーエドワードハーマンは、1977年書評「又聞きの又聞きの又聞きによる歪曲」において、カンボジアに関する三冊の本を評するなかで、フランソワ・ポンショーの『カンボジアゼロ年』(フランス語原書)も検討した。ポンショーには不注意な点があるものの、読むに値する真剣な本だ と評した。この本は、ジャン・ラクチュールセンセーショナル書評によって、またたく間に有名になった。しかラクチュール書評は歪曲を含む不注意なもので、ポンショーは共産主義者によって現実化される自己虐殺 (ラクチュール造語)政策を明らかにしたとか、クメール・ルージュは 二百万人を「殺戮した」と 「豪語した」 とかいう、根拠のない宣伝文句が各種メディアに踊ったのだった。チョムスキーハーマンは、ポンショーの本すらまともに読まれないまま、報道のなかで雪だるま式情報が歪められて、だれもカンボジア現実をまともにみようとしなくなることを問題にしていた。

ところがなぜか翻訳された英国版の著者付記には、チョムスキーたちが大殺戮をなかったといい、難民たちは妥当情報源ではないという、などと書かれていた。これがポル・ポト擁護説のはじまりのようだ。チョムスキーたちは二巻本『人権政治経済学』の下巻『激変の後』33のなかで既に反証している。そもそもポンショーの本を読むに値する真剣な本だと評価するのは、かなりの虐殺があったことを前提としている。さらに、「難民たちの報告は深刻にうけとめねばならない、ただし扱いには注意深さと慎重さが欠かせない」というポンショー自身の指摘に同意していた46。

チョムスキーたちが『人権政治経済学』下巻の『激変の後』でカンボジアの章をたて、詳細にその報道検証しているのは、そもそもこのように根拠もなくいいかげんな流言飛語が流布する様子をきちんと把握することを目的としていた。またカンボジア報道に焦点をあてるのは、合衆国による秘密爆撃が看過され、また同時期に同じインドシナ地域で同規模 (人口比ではそれ以上) の殺戮東チモールで繰り広げられていたにもかかわらず、ほとんど報道されなかったことと比較するためだ。事実を調べもせずに根拠のないポル・ポト擁護説をくりかえすことは、再び東チモール悲劇から目を逸すことになる。チョムスキーポル・ポト擁護説は、『人権政治経済学』であらかじめ反論されている。

人権政治経済学』を出版した翌年の1980年にも、チョムスキーカンボジアポル・ポト政権を取り巻く策略に加胆しており、ポル・ポト擁護しているというような論説が掲載された。これに対しては、数週間のうちに二つの反論掲載された。その反論は、一部だけしか読んでいないこと、二つの巻にわたる著作全体の要点を見逃したこと、上巻の内容を無視したこと、著者たちの主張を矮小化したこと事実を歪曲したこと不正確に伝えたことなどを指摘していた。どちらも、チョムスキーから反論ではない。しかし、ここに並べられた指摘は、チョムスキーにまつわる流言飛語共通する特徴をよく示している。

https://rootless.org/chomsky/falserumor.html

Permalink |記事への反応(0) | 14:45

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-03-23

【最終追記あり】ギブアンドテイクの概念がわからない人

最近になって、ギブアンドテイク、トレードオフ概念自分に欠けていることに気がついた。


例えば、特定の人から何か助けてもらったときに「今度はあの人が困っていたら、進んで助けよう」という気持ちにならない。

もちろん、その人が困っていたら助ける。

だがそれは、以前助けてもらったからではなく、目の前で困っている人がいるから助けているのであって、その「助けたい度」は過去善行依存しない。

また、逆もある。

例えば、特定の人から何か嫌なことをされたときに「もうこいつのことを助けないぞ」という気持ちにならない。

さっきの例えで言うと、その人が困っていたら助ける。

目の前で困っている人がいるから助けているのであって、その「助けたい度」は過去の悪行に依存しない。

こう言うと一見優しい人に見えるかもしれないが、まるで違う。

他人から親切をしてもらった時に、全くそれを覚えていない(もちろん情報として覚えてはいるが、その後の行動の変化には寄与しない)ため、

その後、その人が「ちょっとオマケしてよ。(前に〇〇してやったでしょ?)」等の【少しだけ過剰な要求】をしてきたときに、それをするのが嫌な場合、断ってしまう、ということが起こる。

あいつ、〇〇のとき助けてやったのに……。」と思われていると思う。

数学で習った、「互いに独立事象」ってやつが一番しっくり来る。

自分場合、全ての物事が一回ずつの独立事象であり、過去が引き継がれない。

では、なぜこれを認識して記録できるかだが、最近やっと、もしかしてこの世界自分が考えているよりもギブアンドテイクやトレードオフ関係でできているんじゃないか?(独立事象ではないのではないか?)と気がついたかである

最近読んだルポ、「ルポ 秀和幡ヶ谷レジデンス」では、マンション管理組合を崩したい陣営が有志で集まりクーデターを起こす様子が詳細に記録されていて非常に面白い著書となっているのだが、

「あのとき〇〇していただいたので」

「〇〇さんには頑張っていただいてるので、私も」 

「では僕は印刷物を自腹で印刷します」

と、人と人とが関わり合う中で生まれていくギブアンドテイク(と言ってはなんだか陳腐だが、もっと暖かみのある表現がほしい)のようなものが有志の人々を動かす原動力になっていることが、衝撃だった。


また、今まで、ほとんどテレビドラマというものを観たことが無かったのだが、仕事関係大河ドラマの「べらぼう」を1話から視聴している。(面白い

主人公本屋江戸を駆け回り、様々な人に声をかけ仲良くなり、仕事を回していく様子が自分の中では目から鱗だった。

男色家平賀源内書評を書いてもらいたいときは源内のために男装女郎を用意して気分を良くさせたり、

吉原に行っていることは黙っててくれないか。」

武士の弱みを握ったら

「その代わり、祭の芝居を監督して盛り上げてくれないか?」

プロデュースをお願いしたりと、ドラマとはいえポンポンと人を繋いで仕事を依頼する様子に頭が下がる。

自分平賀源内だったら、好きな女郎を用意されてご機嫌になっても書評の件はまた別で一考してしまうし、

自分主人公だったら、武士の弱みを握ったとして「それを利用して祭を盛り上げてもらおう」と思いつかない。

なんてったって自分にギブアンドテイク、トレードオフ概念が無いらしいことに最近気がついただけなので、具体例が上記しかなくふわっとしているのが申し訳ないのだが、一事が万事これで人生をやってきてしまった。

プレゼントのお返しとか、最後の出勤日の挨拶とか、社内政治とか、何もかも、わからない。

シンプルアスペなんだとは思うが。

流石に、人を傷つけたり、テイカ気質になりたくないので、どんな人にも優しくするよう気をつけてはいる。

だが、あまりにも自分の中にギブアンドテイクがインストールされていなくて、上記のような親切にされたことを覚えていられない。

これで人を傷つけていたら怖い。

もし、同じような独立事象系の思考回路の人がいたらどうやって日本社会を生き抜いているかコメントをくれると助かる。

--------------------

追記】2025-03-24-12:45

みんなコメントありがとう賛否両論あるけども、みんなの文章を読むのがいちいち勉強になる。

仕事やりながらだからまだ全コメント見れてないんだけど、少し追加します。

特性理解してくれたのか、書籍を紹介してくれた人、ありがとう

影響力の武器21世紀貨幣論、贈与の歴史学古代中国裏社会、読んでみる。

他にも、おすすめ書籍があったら教えてほしい。

言語となって記述されていると、構造理解できる。

構造理解できないままでは、いくら枝葉の作法だけ学んでも、現実人間たちとリンクしないから、助かる。

ブコメの方で池井戸潤小説にいたら破滅しそう」って書いてる人いたけど、マジでそれ。ありがとう

本文には書かなかったけど、池井戸潤の話はマジで理解ができない。登場人物たちが、各々の個別目的のために動いて好き嫌いしあったり欺いたりする様が頭に入ってこなくて、話の骨子はとても面白いのに登場人物感情機序がわからいからみんなが何をやっているのかわからないという不思議感覚に陥る。

ちなみに本文で紹介した「べらぼう」も、主人公が本を売るために奔走するシークエンスはギブアンドテイクの勉強になるし興味深いのだが、徳川家対立とか政治的なところはサッパリわからん。だからテレビドラマ観ないんだけどな。

4000円のバレンタインデーのお返しがしょぼいチョコだった、っていうXのエピソード引用してくれた人、ありがとう

自分もその一連を読んで、完全に夫側だったからXで色んな人のコメントを読んで勉強していたところ。

自分はそういった「バレンタイン↔︎ホワイトデー」とか「出産祝い↔︎内祝い」「誕生日↔︎誕生日のお返し」のような、言語記述できるお返しに関しては理解はできる。

逆に記述されてないと覚えられないから、「バレンタインのお返しは同額程度のもの、内祝いは出産祝いの半額程度のもの」と法律で決めてほしいまである

まあ、“そういうんじゃない”からこそのお返しなんだろうけれども。

この増田、私の夫みたい、という奥さん意見も多いねマジでごめんって思ってるよ。

そんなギブアンドテイクの概念が無い人間を、何故好きになって結婚まで至ったのか、可能であれば追記して教えてくれると嬉しい。

あと、自分らみたいな人間は言えば動きはするから、「バレンタインのお返しは〇〇がいいな」と言ってくれると、本当に嬉しい。

ギブするのが嫌な人間でない限り、リクエストされるの嬉しいと思う。

貴方が考えた贈り物が良いのに!」と思ってるかもしれないけど、それは本当にごめん。愛情プロトコルが違うと理解してほしい。

「そうやって言語化できるってことは本当はわかってるんだろう」という意見もあったけど、本当にわからないからこそ苦労してきて、最近勉強を始めてやっと言語化ができるようになったんだ。

でも指摘してくれてありがとう

みんなにはあまりにも当たり前の原理かもしれないけど、自分からしたら今まで裸眼視力が0.01なのに眼鏡をかけずに生きてきて、眼鏡をかけたら「世界ってこんなだったのかよ!」と衝撃を受けたから、それを表したくて、言語化している。しかあくま自作の変な眼鏡ありきの視力しかないので、キモい文章になってたらごめん。

この性格で得しているのは、どんな押し売り営業トークにも靡かないことくらいか

色んな営業本に書いてある「先に少しサービスをしてあげると、返報性の原理でお客さんは貴方に何かを返さないといけない、と後ろめたくなり、契約が結びやすくなります。」

原理が全く働かないので、試食させてもらったり試飲させてもらったり粗品を貰ったりしても、それとこれ(本題の商品を買うかどうか)は全く関係がない事象なので、「ありがとうございました!買わないです!」と言うことができる。

……いや、胸を張って言うことじゃないけど。

若い頃は「なんでこんなに優しくしてくれるんだ?!この会社って儲かってるんだなー!」と思ってた。馬鹿だ。

--------------------

【最終追記】2025-03-25-12:15

まさかこんなにコメントをいただけるとは思っておらず、正直びっくりしています

書き込んでくれた皆さん、本当にありがとうございます。すべて読ませていただきました。めちゃくちゃ勉強になる!

本文が長くなってしまうのは申し訳ないが、それでも性分ってやつで、追記します。


いろんな人に言われてる、「“情けは人のためならず”の話じゃない?」とか「“義理の話”じゃない?」

いやほんと、それ。ありがとう。
無理に自分の中にない概念言語化しようとしたけど、日本語には義理って言葉があったね。ワハハ。義理わからん。ワハハ。

あと、これも複数の人に突っ込まれてた「それトレードオフって言わないのでは」

ほんまそれ。
しかもこれに関しては、なぜこの言葉を使ったのか自分でも思い出せない。
多分だけど、それこそ池井戸潤小説理解できないって話を書こうとしてて、池井戸潤ってトレードオフ的な概念がよく出てくるのに、自分はそれを読んでもピンとこなかった……みたいな話をしたかったんだと思う。たぶんね。

「これをするかわりにこれをやってくれ、と頼まれたら増田はきっと断らないでしょ?」

って意見ももらったけど、ちょっと前提が違う。

自分が言いたかったのは、そういった交渉の仕組みが分からない、と言う話じゃないです。
「(これをする代わりに)これをやってくれ」と前半が省略されている場合普通相手過去に何かしてくれた→自分が何か返す、という流れに自然と至るものなのかもしれないけど、自分そもそもその「その人に積み上がった恩ポイント」を覚えていないので詰んでいる、という話です。

まり、ギブアンドテイクが分からないというより、「恩や害が特定個人に蓄積されない」が正しい。
タイトルミスってました。申し訳ない。

概念がわからない、ではなく行動規範に組み込まれてない、だろ」って意見、ほんとそれ。

自分でも「わからない」って言葉を雑に使いすぎてたなと反省してる。
概念として理解はしてるし、言葉も知ってる。

ただ、それが自分無意識な行動を決めるロジックの中に入ってないだけ。それだけの話だったのに、そこをごっちゃにして書いたせいで、全体的にズレた伝わり方してる気がして、コメントくれた人に申し訳ない。

から全部書き直したいくらいには、色々ミスってるなぁ……。

「〇〇さん△△さんではなく「ヒト一般」として見てる」

って書いてくれた人、まじでそれ。ありがとう。


多分この人には伝わる気がするから、もうちょい踏み込んで言うと、自分の中にはこの社会システムと見なすような全体構造があって、その中に「people」とか「everyone」みたいな、複数を指してるけど一語で済むような「ヒト一般」っていうモジュールが組み込まれてる。

で、その「ヒト一般」が社会の中で苦しんだり困ったりするのはシステムにとってマイナスなので、メンテナンス必要。(これが俗に言う人助けってやつや)

から「people」の一部を助ける、「people」の一部に助けられる、ってのは、「モジュールとしての人間群」を正常稼働させるための処理であって、そこに特定個人への重みづけは基本的存在しないという感覚

自分自身も「people」モジュールの一部なんで、普通に忙しかったり余裕がなかったりする時は助けられないです。
そこはもう、仕様的に無理なときは無理、みたいな割り切りです。

多分、返報性の原理自然に働く人って、「people」という大雑把なモジュールなんかではなく、きちんと一人一人に対して、
「〇〇してもらった」「〇〇してくれなかった」みたいな専用の関数を紐付けてるんだと思う。
で、それが非明示的に記録されてて、後から無意識の行動に影響してくる。

その感覚って、自分にはちょっとピンとこないけど、たしかにそういう視点あったら便利だなって思う。


見えてる世界が違うなーって純粋面白い

「例えば誰かが自らの命を犠牲にして増田の命を救ったとしても全く恩を感じないということ?」

それは、すごくいい人だな〜、と思う。


でもそれって、“増田から”助けてくれたというより、“その人は誰でも助けるんだろうな、素晴らしい人だ!”という認識


そういう人は普通尊敬するし、幸せになってほしいと思う。


でも、助けられたのが増田じゃない、全然知らない人でも同じように感じると思う。

助けた(行動を起こした)その人が立派なのであって、助けられた対象別に自分でも、他の誰でも、関係ないと思う。

上記のようにトロッコ問題みたいな極端な例えを出してくれてる人も沢山いるけど、それが自然に出てくるって時点で、みんな「義理」の発想がちゃんとあるんだなと思う。


自分からすると、「朝トーストを食べたんだから、じゃあ野党支持者なんでしょ?」みたいな極論に聞こえてしまう。


いや、野党支持かどうかって、朝トースト食べたかどうかじゃ決めないでしょ、っていう。

あと、「ヒーロー」とか「いいやつ」とか「炭治郎」って言ってくれてる人、かなり誤解してる。

「嫌いな人でも困ってたら助ける」って、嫌いな奴がピンチの時に万難を廃して駆けつけて「俺が助けに来たぜ!」とかっこよく立ち回ることじゃないです。


嫌いな奴が仕事ミスしてて、「自分が直した方が全体として良くなる」って判断したら、巻き取ることもあるし、


そいつが体調崩してゲロってたら、「迷惑かけられても嫌だし」って理由で水を買って横に置いておく。

全体としてスムーズに、自分が快適になる方を選択する。

その人のためにやってるわけじゃない。自分のためでもない。その「場」における「ヒト一般」が上手く回るためにやっているという感覚


もしそのあと重要な予定があったら助けない(助けられない)と思うし。

助けたかどうかの結果、ってのは、自分の中ではあまり重要じゃない。

それで優しいかどうか、人として優れているかどうかを判定するのはピンと来ない。


自分の助けにそこまで価値を置いていないというか。

ただ、コメントでも多くあったけど、大半の人は「助けたかどうかの結果」をめちゃくちゃ気にしててだからこそトロッコ問題みたいな例え話で“結果”を知りたがるんだろうなと思う。

それこそが、ヒトが義理堅い証拠なのかもしれんね。

恋愛してるのか、したいのかはわからないけど「なんでそう言う人と一緒にいるの?」って聞くのが愚問なくらい、増田恋愛市場で素敵な人間なんじゃないかと思います。」

……優しいコメントありがとうございます


正直、自分バツイチでして、恋愛とかそういう話題を正面から語るのは流石にちょっと気恥ずかしくて、あえて割愛してましたが、そうやって思ってくれる人がいるんだなってこと、教えてもらえて嬉しかったです。ありがとう

あと、これは旦那さんから伝言だけど、バレンタインのお返しとかプレゼントのお返し関連は、ブランド名・型番・色番まで書いてくれるとめちゃくちゃ助かるってことは覚えておいてください!笑




長くなってすみません。
でも、コメント読んで、自分の変なクセとか思考パターンが整理できた気がして、書いてよかったなと思ってます

最後に、「返報性の原理を越えて、困っている者を助けるって、アガペーだよな......アスペじゃなくて。」コメントしてくれた人、週明けにめちゃくちゃ笑わせてもらった、マジでありがとう!!

Permalink |記事への反応(40) | 23:26

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-03-21

書評Rubyではじめるシステムトレード坂本タクマ (著)

Rubyではじめるシステムトレード (Modern Alchemists Series No. 121)単行本ソフトカバー) –2014/5/20

坂本タクマ (著)

出版社パンローリング

2014年出版のこの本に記載されているコードRuby1.9.3で動作確認されているがRuby3.2.2環境でも動作する。標準ライブラリーのみを使用しておりgemコマンド3rd partyライブラリインストール無しで動作するコードであることが幸いして、文字コードをutf8に変換してやればmacOSSequoiaでもほとんどのコード動作する。

macOS動作しないのは、PanActive Market Databaseを利用して株価データを取得するコードだ。ActiveX(COM)はWindowsでないと動作しないからだ。

本書の第3部で記述されている事柄は今でも輝きを失っていない。株式市場銘柄コード時系列データを格納したデータベースをメンテナンスできる人にとっては第3部は自分で売買シミュレーションコードを書く手間を省いてくれるのだ。

2025年現在、有料の金融データプロバイダーが出現しているので(e.g. J-QuantsAPI, CQG)頑張ればデータベースの作成、日々のメンテナンスができる状況が生まれている。前者の月額料金は1,650円だ。

Permalink |記事への反応(0) | 21:53

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-03-09

anond:20250309072530

元増田だけど、反応がもらえて嬉しいので、アンサーというか、自分連想を書いてみようと思う。

タイトル詐欺の件

歴史的記述は本書のアプローチ方法によるもので、タイトル詐欺ではない、という主張。

著者自身も、「歴史的記述が始まって驚いたと言われることが多いが、それこそがこの本のなかでノイズと呼んでいる、重要ものだ」という旨の発言を繰り返している。

そもそも特にこの本に関してそのようなことを頻繁に言われるのであれば、問題があるのは社会の方ではなく本の内容だと気づいてほしい 。

私はこれらの主張には問題があると感じている。

端的に言えば、「議論材料」「論証」「結論」の三要素のうち、「論証」「結論」の質が低ければ、いくら議論材料」を並べようと意味がないからだ。

他の本を読んでいて、歴史的記述現代の問いに対する理解を深めたとか、一見トリビアル定理が別の重要定理証明に役立ったとか、そういうことはいくらでもある。

結論有機的にサポートするような知識は「重要ノイズ」と言えるだろうが、単発的でつながりの薄い歴史的記述は、著者の言う「情報」に近いものだと言えるだろう。

タイトル詐欺という言葉が強いと感じるなら、羊頭狗肉

以下は余談。

私は文系卒論を書いたのだが、学部4年生ができる新規生のある主張などたかが知れているので、「議論材料」「論証」「結論」をとりあえず記述するだけだと、規定のページ数に届かない。

そこでどうするかと言うと、関係ありそうで実はあまりない「議論材料」を足したり、「論証」を枝分かれさせてみたりして、ページ数を稼ぐことになる。

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んでいると、そういった苦い思い出が思い出されるのだ。

内容が浅い件

新書からしょうがない、という主張。

これについては、例えば最近話題になった『教養主義の没落』のような優れた新書比較してみてほしい(新書レーベルも、想定されている読者も違うと言われれば、まあそうなのだが)。

また、著者が別の研究書や論文を通して、より深い内容の考察を世に問うているのであれば、この本は新書からしょうがないと言えるのかもしれないが、現状はそうでもない。

まり新書からしょうがない、のではなく、これ以上は深められない、ということなのだろう。

著者が出演している多数の動画Webメディアのなかでも、「半身社会、いいよね〜」といった表層的・情報消費的なやりとりが反復されるだけで、本の内容を深めるような議論ほとんど見られない。

気の毒なのは、この本に触れて「私が本を読めないのは、社会が悪いからだ!」「半身社会が実現すればいいのに」と一瞬だけ気持ちよくなり、また翌日から変わらぬ労働に身を投じる労働者たちだと思う。

元増田の繰り返しになるが、本の内容が微妙であることは悪ではない。

私が問題だと感じ、また失望しているのは、本書が「読書という体験は、単に情報が脳を通過していくだけでなく、体系的な知が得られるものだ」と主張するものであるにもかかわらず、マーケティング書評という形でこの本を扱っている人たちが、この本の内容に対して真剣に向き合っていないように感じること、その方が経済的合理的から仕方がないと諦めているように見えることだ。

そのような不誠実な人たちが、売り、紹介している本を、私は今後自分の貴重な時間を使って読みたいとは思わない。

Permalink |記事への反応(0) | 17:14

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

書評家でも「横転」使うんだ

自分も使っていくか

三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』

@m3_myk

マウント消費、ほえー」と思いつつ読んでたら自著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』が出てきて横転

https://x.com/m3_myk/status/1898330449815962000

Permalink |記事への反応(0) | 13:48

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-02-13

東大キャンパス名を変えるべき

東大 復習 キャンパス 

東大 毎日勉強 キャンパス

東大 複利乃成長 キャンパス

東大 今日気づきはもう見つけたよ キャンパス

東大 書評レポート~の提出 キャンパス

東大 英語堂々発表 キャンパス

東大 億万遍 キャンパス

Permalink |記事への反応(0) | 09:25

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-02-09

なぜ働いていると本が読めなくなるのか

あれはな「若い女」が書いてると思って舐めて読み始めるからちょっとカウンターを食らうんだよ。

どうせ書評家、エッセイスト系のマンさんがチャラいこと書いてるんだろ?

って思って読み始めると意外な骨太な話をし始めるから

読んでる途中で姿勢を正すんだよ、オッサンたちは。

俺は本を読んでなくて聞き読書だけどね。

Permalink |記事への反応(5) | 11:09

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-01-23

anond:20250123011527

最近ではなくだいぶ前からはてなトップみてないけど、

俺が5年位前まで目にしてたのは、

ホラーオチのやつ

ドライ独身女性OL死語)が困ったような困らないような不愉快体験(たいてい同僚がセクハラにならないようだが無神経な言葉を吐くとかのやつ。雨とか傘とかいブログ

③本出した奴(自分ものすごく不細工だったので泥棒とか痴漢とか落とし物をした人とかが逆に逃げたみたいな話をものすごく大げさに書く。書籍化されたとき仲のいい人に絵師をたのんだら編集が悪くてオチにたどりつくまえに挿絵オチをばらされて読者から書評が散々だったので②巻からはその挿絵師がはずされた)

有名ブログ最初おもしろいけど作風によっては飽きがくるので、おだやかな私生活ブログがよみたかったんだよ。

あとホラーとかOLのイガイガとか全然みたくない。

 

私生活切り売りアルファブロガー大勢居たし今も居るけど、はてなでいえば、

くたびれはてこと障害持ちで警察官になったけどいびりだされた男性がけっこうトップにあがってたな。

結構手ひどくおもちゃにされてた(善意で、同情でアドバイスという名の貶しが山ほど届くやつ)よな。自業自得というよりフールペナルティ社会を感じてあまり……だった。

あと暇空ももちろん私生活というかいろんなものを切り売りしとる。

Permalink |記事への反応(1) | 01:25

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-01-13

anond:20250112200704

批評というもの作品の鑑賞に必要ものだけど

かに創作に全く関わらずに鑑賞批評批判だけしてる人に感情的な疑問はわく

実際に創作しながら他者作品批評可能だし(高橋源一郎なんか、お前小説書かずに書評ばっかじゃねーか、って時期があったし)

短歌界なんて創作者以外の批評家は存在しない(多分平安の昔からそうなのでは)

作品批評家が批評だけで飯食えるようになるにはそのジャンルの隆盛(つまり大きな消費活動がある)が必要なんだろうから

音楽小説映画も、批評オンリーの人はこれから少なくなってくんじゃないか

まり気にしないでもいずれ死滅するから大丈夫

Permalink |記事への反応(0) | 13:02

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-01-11

anond:20250111224435

図書館の本のラインナップって結構微妙なんで。本好きのインテリ層は基本的に本は自分で買う。図書館で借りるにしても、カーリルとかを上手く活用したりするので、単一図書館に通い詰めたりしない。

本を探すのは基本的本屋か、信頼してる人の書評とかだし、目的の本がなければ図書館に行くことは少ない。

図書館に通い詰めて本読んでるようなタイプは、大体金ないか暇人

Permalink |記事への反応(0) | 22:52

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-01-09

パーカーおじさん論争の記事の中に「おじ自認がないおじさんは若者とつるみたがって…」みたいなこと言ってたけど、逆はどうなんだろ?


19の頃からオールオタクみたいに漫画評論だとか書評だとか、今どきの若者じゃしないようなことしてきて

最近コミケでも「○○さんに委託しました!」って撮った写真評論系のサークル主が60~70近いような老人(こういう人達書評とかするのはわかる)で

まさに「若者がおじさん(もはやおじいさん?)とつるんで…」という状態なんだけど

Permalink |記事への反応(1) | 17:19

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-12-17

稲葉振一郎先生

@shinichiroinaba

他にもオッフェの議論ハーバーマスに先行しているような記述があったり、学説史の理解に深刻な問題を抱えている疑いが大。仮にも思想史出身研究者とは思えないずさんさ。

https://x.com/shinichiroinaba/status/1868604797039046686



断片的な記述の間違いを指摘するのはいいとして、それによってその本全体およびその人の研究全体を否定するようなやり方は、立花孝志ら昨今の陰謀論者のやり口とまったく同じなので気をつけてください。

あと相変わらず、ネット上で「こんなバカなやつの本を読むなよ」という、空気を周囲に撒き散らそうとするのもやめましょう。それは悪質ないいじめっ子のやり口です。

もし批判したいなら、ちゃん学術誌で取り上げて書評して批判してください。できないなら、所詮電波芸人しかありません。

Permalink |記事への反応(0) | 09:52

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-12-13

anond:20241213090152

この本、書評を見ると思いっきり全方向はてなー向けの内容だな

そら、増田にも言及するか

著者はブクマカもやってそう

Permalink |記事への反応(0) | 09:27

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-10-19

anond:20241019204058

じゃあ君が書評と思うのも貴方感想ですよねで終わるけどいいの?

いいならいいけど。

Permalink |記事への反応(0) | 21:26

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20241019163136

ヨッピーさんエゴサしてるらしいから届くかな。もし届いたら退屈な時間どうすりゃいいのっての教えてほしい。」

で〆てる文章は俺は書評ではなく作者へのつっかかりと考えるが。

Permalink |記事への反応(1) | 17:05

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20241019162428

批判的なレビュー存在しないとでも思ってるの?

しろ書評に突っかかっていったのはヨッピーの方では。

Permalink |記事への反応(1) | 16:31

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

次の25件>
ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp