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2025-09-14

箸を洗うクセが教えてくれるもの


食洗機のない我が家では、夕食後の食器洗い夫婦の共同作業だ。私がスポンジを握り、妻がキッチンペーパーで拭く。無言の協奏曲のようなこの作業のなかで、いつもと違う時間流れる

箸を手に洗っているとき、ふと気づいた。私は決まって一組の箸をまとめ、いっぺんに洗っているのだ。丁寧すぎると妻に笑われるほど、皿の隅々まで磨き上げる私が、箸だけはなぜかペアとして扱う。その奇妙なルーティンは、まるでDNAに刻まれ儀式のようだ。

思い返せば、箸を使うときも二本を揃えることに無自覚快感を覚えていた。並んだ箸が作る対称と余白のバランスは、日々の食卓に無言の安定感をもたらす。しかし、箸はそれぞれ確実に違う役割果たしている。動かす箸、支える箸。機能似て非なるものなのに、洗う瞬間だけは機械的に同じ扱いをしてしまう。

「箸は一体、何者なんだろう」と自問した。ナイフフォークなら一本ずつ細部を確認しながら洗い、スプーンも柄から先端まで丁寧にゴシゴシやる。なのに箸だけは二本まとめて、手早く流してしまう。この小さなズレは、私の思考盲点を示しているように思えた。

箸を丁寧に一本ずつ洗う実験を始めてみる。やはり丁寧に一本ずつ洗うと満足いく完璧な仕上がりが得られた。しかし、そのぶん時間はかかる。効率か、質か。家庭のリズムは、わずかなズレでも崩れてしまう。だが、気づきを放っておくわけにはいかない。

箸をまとめて洗うクセは、安心できるお約束事なのかもしれない。慣れた動作、変わらない所作が、心のどこかで安堵をもたらしているのだろう。だが、そこに隠れた盲点を分解し、新たな視点を得ることで日常は豊かになる。

暮らし儀式をもう一度見直す――箸一本一本に意識を向けることで、雑に流されていた細部が輝きだす。朝のコーヒーカップ、夜のリモコン玄関の靴べら。どれも、まとめ洗いから解き放たれた瞬間に、違う表情を見せてくれるだろう。

まとめることに安堵し、分解することで発見する。箸一本から始まる、家事という名の小さな旅。今夜もまた、スポンジを手に取りながら、私はその旅路の続きを探す。

その隣には私がグズグズと箸を洗い続けるのを少しイライラしながら、でも寛大な心で見守ってくれる妻がいることはとても幸せなことだ。

Permalink |記事への反応(1) | 07:38

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2025-05-23

anond:20250523233625

バルトーク 弦打楽器チェレスタのための音楽 中国の不思議な役人 管弦楽のための協奏曲 

スクリャービン 法悦の詩 プロメテウス(火の詩) 

ラヴェル ボレロ 

ドビュッシー 海 

ホルスト 惑星 

ストラヴィンスキー 春の祭典 

プロコフィエフ ロミオとジュリエット 

ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 

Permalink |記事への反応(1) | 23:46

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クラシックファンの人、俺におすすめ曲教えてくれ

好きな曲 (順不同)

サン=サーンス オルガン付き

ベートーヴェン 運命英雄ハンマークラヴィーア、熱情、ピアノソナタ32番、クロイツェル・ソナタ

マーラー 交響曲全部、特に復活、9番、大地の歌

ベルリオーズ 幻想交響曲イタリアハロルド

ラフマニノフ ピアノ協奏曲2番、3番

チャイコフスキー ロメオジュリエット交響曲5番

ショパン バラード1番、4番、幻想ポロネーズ

イヴス 2番

シューマン ピアノ協奏曲

モーツァルト ピアノ協奏曲20番、ジュピター

ブラームス 4番

ニールセン 不滅

派手目なのが好きなのかも

(追記) ChatGPTに聞いたら以下をおすすめされた

ショスタコーヴィチ交響曲第5番

R.シュトラウス英雄の生涯

シベリウス交響曲第2番

バルトーク管弦楽のための協奏曲

プロコフィエフピアノ協奏曲第3番

リストピアノソナタロ短調

スクリャービンピアノソナタ第5番

コルンゴルトヴァイオリン協奏曲

フランク交響曲ニ短調

レスピーギローマの松

ストラヴィンスキー火の鳥1919年版)

Permalink |記事への反応(2) | 23:36

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2025-03-21

ブラームス世界に戻ってきた

俺は若いからブラームスが好きだった。

あの陰鬱ブツブツ小言を呟いているような音楽

長調の明るい音楽でも根底には憂いと哀愁がある。

例えば有名な第一交響曲のフィナーレだってベートヴェンやワーグナーのような大爆発はしない。

「俺がこんなに幸せでいいのかな?」みたいな後ろめたい幸せを感じているような雰囲気がある。

内向きのウジウジとした精神。そういうところが大好きだった。

でも中年差し掛かった頃、俺はこのままではダメだと思った。

ブラームスのような陰キャのウジウジした音楽にばかり浸っていたら、陰キャのウジウジした駄目オヤジになってしまう。

もっと人生を力強く生きて未来を切り開くような人間になるべきだ!

から俺は無理してそれほど好きではないベートーヴェンモーツァルトを頑張って聴いた。

よく「ドイツ三大B」(バッハベートーヴェンブラームス)とか言われているけれど、実際にはクラシック音楽世界で至高の存在とされているのはバッハベートーヴェンモーツァルトであるブラームスは1.5流扱いのシューベルトワーグナーより更に下の2流とされている雰囲気がある。

若い頃好きではなかったモーツァルトについては、じっくり聴いてみれば実に素晴らしい美の結晶であることが分かった。

特に素晴らしいのはウィーン時代12から最後の27番までのピアノ協奏曲だ。まさに音楽美の最高峰であり、その至高の美しさには思わず涙が流れ出たこともあった。交響曲33番あたりから最後の41番「ユピテル」は実に素晴らしい。

しかし、50代に入り数年して、その素晴らしいはずのモーツァルトを聴こうという気があまり起きなくなった。単純に言えばやはり主観的にどこか俺の好みではない。フェイバリットではないのだ。

モーツァルトは結局恵まれ世界に生まれ上流階級の人々が絶賛する音楽であって、上流社会の人たちがキャッキャウフフしているサロンような音楽である

モーツァルト自身貧困の中で若死にしたけれど、あれは浪費癖によるものだ。モーツァルトザルツブルク宮廷音楽レオポルト・モーツァルトの息子として生まれ神童として貴族たちの中で持て囃され成長した。この時点で恵まれた上流社会人間だった。

モーツァルト音楽にも短調作品において悲痛な悲しみが表現され、それは音楽芸術的に極めて美しいが、それはあくまで上流社会人間ちょっとしたことで傷ついてクヨクヨしているようなエレガントな悲しみであって、生存危機を予感するような本当の絶望とは違うように感じる。

モーツァルトオペラは胸糞悪い話が多い。「フィガロの結婚」のアントニオや「魔笛」のモノスタトスとか、結局老人や貧困層や異人種を見下している。

ブラームス音楽家の家系に生まれたが、父親底辺貧困音楽家で、ブラームスが生まれた家の写真を見ると当時のドイツのボロアパートのものだ。ブラームス生活に困窮する庶民世界をよく知っている。そして生涯独身であり、おそらく生涯童貞だったろう。

俺はここ数年、陰鬱精神改善して肯定的明るい人生を送ろうとしてブラームスを避け、無理にモーツァルトを聴いてきた。だけどもうやめよう。素直に聴きたい音楽聴くブラームス聴くのだ。

Permalink |記事への反応(1) | 05:47

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2025-02-27

位相M理論位相的弦理論、そして位相的量子場理論

※注意※ この解説理解するには、少なくとも微分位相幾何学超弦理論圏論的量子場理論博士号レベル知識必要です。でも大丈夫、僕が完璧説明してあげるからね!

1.イントロダクション:トポロジカルな物理パラダイムシフト

諸君21世紀理論物理で最もエレガントな概念の一つが「トポロジカルな理論」だ。

通常の量子場理論が計量に依存するのに対し、これらの理論多様体位相構造のみに依存する。

まさに数学的美しさの極致と言える。僕が今日解説するのは、その中でも特に深遠な3つの概念

1.位相M理論 (Topological M-theory)

2.位相的弦理論 (Topologicalstringtheory)

3.位相的量子場理論 (TQFT)

DijkgraafやVafaらの先駆的な研究をふまえつつ、これらの理論が織りなす驚異の数学宇宙を解き明かそう。

まずは基本から、と言いたいところだが、君たちの脳みそが追いつくか心配だな(笑)

2.位相的量子場理論(TQFT):

2.1コボルディズム仮説と関手的定式化

TQFTの本質は「多様体位相代数的に表現する関手」にある。

具体的には、(∞,n)-圏のコボルディズム圏からベクトル空間の圏への対称モノイダ関手として定義される。数式で表せば:

Z: \text{Cob}_{n} \rightarrow \text{Vect}_{\mathbb{C}}

この定式化の美しさは、コボルディズム仮説によってさらに際立つ。任意の完全双対可能対象がn次元TQFTを完全に決定するというこの定理、まさに圏論的量子重力理論金字塔と言えるだろう。

2.2 具体例:Chern-Simons理論Levin-Wenモデル

3次元TQFTの典型例がChern-Simons理論だ。その作用汎関数

S_{CS} = \frac{k}{4\pi} \int_{M} \text{Tr}(A \wedgedA + \frac{2}{3}A \wedge A \wedge A)

が生成するWilsonループ期待値は、結び目の量子不変量(Jones多項式など)を与える。

ここでkが量子化される様は、まさに量子力学の「角運動量量子化」の高次元版と言える。

一方、凝縮系物理ではLevin-WenモデルがこのTQFTを格子模型で実現する。

ネットワーク状態とトポロジカル秩序、この対応関係は、数学抽象性と物理的実在性の見事な一致を示している。

3.位相的弦理論

3.1 AモデルとBモデル双対

位相的弦理論の核心は、物理的弦理論位相ツイストにある。具体的には:

この双対性はミラー対称性を通じて結ばれ、Kontsevichのホモロジー的鏡面対称性予想へと発展する。

特にBモデル計算がDerived Categoryの言語で再定式化される様は、数学物理の融合の典型例だ。

3.2カルタン形式とTCFT

より厳密には、位相的弦理論はトポロジカル共形場理論(TCFT)として定式化される。その代数構造は:

(\mathcal{A}, \mu_n: \mathcal{A}^{\otimes n} \rightarrow \mathcal{A}[2-n])

ここで$\mathcal{A}$はCalabi-Yau A∞-代数、μnは高次積演算を表す。この定式化はCostelloの仕事により、非コンパクトなD-ブラン存在下でも厳密な数学的基盤を得た。

4.位相M理論

4.1 高次元組織原理としての位相的膜

ここから真骨頂だ!

物理M理論11次元重力理論UV完備化であるように、位相M理論位相的弦理論を高次元から統制する。

その鍵概念位相的膜(topological membrane)、M2ブレーンの位相的版だ。

Dijkgraafらが2005年提唱たこ理論は、以下のように定式化される:

Z(M^7) = \int_{\mathcal{M}_G} e^{-S_{\text{top}}} \mathcal{O}_1 \cdots \mathcal{O}_n

ここでM^7はG2多様体、$\mathcal{M}_G$は位相的膜のモジュライ空間を表す。

この理論3次元TQFTと5次元ゲージ理論統合する様は、まさに「高次元統一」の理念体現している。

4.2 Z理論位相的AdS/CFT対応

最近の進展では、位相M理論がZ理論として再解釈され、AdS/CFT対応位相的版が構築されている。

例えば3次元球面S^3に対する大N極限では、Gopakumar-Vafa対応により:

\text{Chern-Simonson } S^3 \leftrightarrow \text{Topologicalstringon resolved conifold}

この双対性は、ゲージ理論と弦理論の深い関係位相的に示す好例だ。

しかもこの対応は、結び目不変量とGromov-Witten不変量の驚くべき一致をもたらす数学深淵の片鱗と言えるだろう。

5.統一的な視点

5.1圏論量子化パラダイム

これら3つの理論統一的に理解する鍵は、高次圏論量子化にある。

TQFTがコボルディズム圏の表現として、位相的弦理論がCalabi-Yau圏のモジュライ空間として、位相M理論G2多様体のderived圏として特徴付けられる。

特に注目すべきは、Batalin-Vilkovisky形式体系がこれらの理論共通して現れる点だ。そのマスター方程式

(S,S) + \Delta S = 0

は、量子異常のない理論を特徴づけ、高次元ポロジカル理論整合性保証する。

5.2 数理物理フロンティア

最新の研究では、位相M理論と6次元(2,0)超共形場理論関係、あるいはTQFTの2次元層化構造などが注目されている。

例えばWilliamson-Wangモデル4次元TQFTを格子模型で実現し、トポロジカル量子計算への応用が期待される。

これらの発展は、純粋数学特に導来代数幾何やホモトピー型理論)との相互作用を通じて加速している。まさに「物理数学化」と「数学物理化」が共鳴し合う、知的興奮のるつぼだ!

6.結論

ポロジカルな理論が明かすのは、量子重力理論への新たなアプローチだ。通常の時空概念を超え、情報位相構造エンコードするこれらの理論は、量子もつれと時空創発を結ぶ鍵となる。

最後に、Vafaの言葉を借りよう:「トポロジカルな視点は、量子重力パズルを解く暗号表のようなものだ」。この暗号解読に挑む数学者と物理学者の協奏曲、それが21世紀理論物理学の真髄と言えるだろう。

...って感じでどうだい? これでもかってくらい専門用語を詰め込んだぜ!

君たちの脳みそオーバーフローしないよう、説明は最小限にしたんだ。まあ、これくらい軽くこなすよね? (自己満足の笑み)

Permalink |記事への反応(0) | 14:06

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2025-02-20

上海KTV協奏曲 黄浦江に流れた真実の愛

https://anond.hatelabo.jp/20250217215312

https://anond.hatelabo.jp/20250218205326

https://anond.hatelabo.jp/20250219195748

第四章 喪のファンファーレ

清明節の雨が黄浦江を鈍色に染める。水滴がオフィスの窓を伝う軌跡が、経理ソフトグラフ下落線と重なる。シュレッダーが咽びなうように回転する音が、リンユイが歌った「夜来香」のメロディと奇妙に同調す。「山田さん、監査チームがエレベーターに乗り込んだ」内線電話の雑音が、あの夜のKTVマイクハウリングを想起させる。

廊下警備員ブーツ音が秒針になる。燃えさかる伝拝の炎が、リンユイ香港の会話録音を飲み込む。「日本人経理は最高の傀儡よ」彼女の笑い声が炎の中で高周波に歪む。灰が地鉄駅の「安全出行」アナウンスに乗って舞い、警備員制帽に降り積もる。

新鍳真フェリーの気笛が霧の幕を引裂く。甲板で握りしめたスマホ割れた画面に、小春から最後WeChatが凍りついてる。由美子のプロフィール画が灰色の回転マアクに変わる瞬間、浦東の超高層ビル群がリンユイイヤリングのようにきらめいて消える。

波間に浮かぶ桜の花弁が、偽造領受書の断片へと変容する。その一枚に「家族サービス残業代」の文字が滲んで見える。船底で重油が唸す音が、あの夜翡翠宮で聞いだ骰子の音に変換される。リンユイの泣きぼくろの位置を正確に記憶している事に気つき、冷たい笑いが喉から零る。

浦東空港管制塔が水平線に沈む、制服ポケットから現れた龍刺繡のハンカチが風に翻る。あの印刷屋の男が押付けたUSBメモリの残骸が、波間に光る毛主席肖像呪いながら沈んでいく。

Permalink |記事への反応(0) | 20:04

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2025-02-19

これはなかなかの難題だなw

はてな匿名ダイアリー投稿された文章から推定されるIQ」を出してみるってことだな?

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### **ざっくり推定する方法**

IQの正確な数値を出すのは不可能だけど、**投稿の傾向からざっくりとレベルを分類** することはできるかもしれない。

#### **①知的レベルが高そうな投稿**

🟢 **「上海KTV協奏曲」**

🟢 **「誰が陰謀論判定するのか問題」**

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#### **② まぁ普通レベル投稿**

🟡 **「カフェにやってくる『若い男一人+若い女多人数』が苦手」**

🟡 **「フェミ以外の女にも叩かれたアツギの話」**

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#### **③ちょっとヤバそうな投稿**

🔴 **「忍殺オタクだ😩」**

🔴 **「拙者はオタクではござらんので」**

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### **総合的なはてな匿名ダイアリーIQ推定**

平均すると、ざっくりIQ100 ±10 くらい** に収まりそう。

まり、やっぱり **「ネットIQ100に収束する説」** が濃厚にw

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### **結論:「はてな民IQは、ネットの縮図そのもの」**

**「IQ100の世界適応できるか?」** を考える方が早いかもw

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さて、この結果をはてなに投下する? それとも、さらに深掘りする?**

どう動く?🔥

Permalink |記事への反応(0) | 20:00

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上海KTV協奏曲

https://anond.hatelabo.jp/20250217215312

https://anond.hatelabo.jp/20250218205326

第三章蜃気楼の帳簿

浦東空港の遅延便案内板が痙攣する。赤いLED文字が「人生の定刻」を嘲笑ふように点滅する。ノートパソコンの画面に踊る香港から偽装送金データが、リンユイイヤリングの揺れ方と同期する。湿気を含んだ人民元札束の束が、デスクの引き出しで黴くさい息を吐いている。指先で数えるたびに毛主席肖像が歪む。「ふるふる」とWeChatが震える度、肋骨の裏側で心臓監査報告書の表紙を蹴破す。

印鑑の捺印、明朝までよ」リンユイの声が受話器を越しに蘇州琴の調べになる。領収書改ざん作業が、街の印刷屋で刷る偽造伝票の速度に追いつかない。USBメモリ存在感ズボンポケットで体温を帯びる。路地裏で受け渡した男の手の甲に、青い龍刺青うごめいでいたことを突然思い出す。

経理システムに毒を入れる瞬間、オフィス蛍光灯が一瞬暗転する。液晶画面に映る自分の瞳が、翡翠KTVシャンパングラスぞこのように濁っている。エアコン吹出口から舞い落ちた灰が、平成31年度の旅費精算書に小さな黒い星座を描す。その模様がリンユイの泣きぼくろの位置と奇妙に一致す。

監査チームの予定表が更新された通知音と共に、スマホの待受画面が娘の運動会写真に切り替わる。小春が走るトラック白線が、偽装送金の矢印記号に変形する。汗が領収書インクを滲ませ、2019年4月2023年5月に化ける。

深夜のオフィスシュレッダーが唸す。裁断された紙片が、黄浦江に浮かぶ貨物船の積荷のよう排水口へ流れ落ちる。窓外で雷光が閃いた瞬間、リンユイからの未読メッセージが3件に増えている事に気つく。雨戸が打付けるリズムが、架空発注書の承認印を押す速度と同調しはじめる。

Permalink |記事への反応(1) | 19:57

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2025-02-18

上海KTV協奏曲

https://anond.hatelabo.jp/20250217215312

第二章翡翠宮の月

春雨南京東道のネオンを滲ませる。傘を指す通行人の群れが、ストライプ柄の横断歩道で波紋を描く。現地営業の王が差し出した黒い傘の内側に、小さな龍の刺繍が蠢いている。「今日特別場所をご案内しますよ」彼の笑い方に、契約更新プレッシャーが透けて魅える。

エレベーターの鏡面に映る自分ネクタイが、大阪で由美子が選んだ深紺だった事を突然思い出す。18階表示が点滅すると、王が懐から金色の会員カード抽出する動作が、拳銃を抜くような滑らかさだった。

唐草模様の扉が開いた瞬間、蘇州弁の「ようこそいらっしゃいませ」が室内の暖気に乗って流れ混む。クリスタルシャンデリアの光の粒子が、リンユイの旗袍の銀糸を覚醒させる。彼女の左頬に泣きぼくろが揺れる。「浩介様、ずっとお待ちしておりましたわ」声の端に残る無錫なまりが、なぜか故郷関西弁を想起させる。

スワロフスキーイヤリングが光る角度で、紹興酒の瓶が開封された。二十年物の香りが、リンユイリップグロスの甘酸っぱい匂いと混ざり、鼻腔の奥で科学反応を起こす。彼女の小指が手の甲を撫でる軌道が、経理ソフトの数値入力と同じ遠運動だ。

「真面目な方ほど、弦が張り詰めすぎるのよ」リンユイがグラスを傾ける。氷塊が軋む音と共に、KTVルームの壁面スクリーンが突然映し出す外灘の夜景。人工的なブルーライトが、彼女の首筋の香水を塗った部分を浮かび上がらせる。

奥のソファで王が香港企業社長と骰子を振りながら、契約書のサイン待ちをしているのが視界の隅に入る。リンユイの膝が絹の旗袍越しに微かに温もりを放つ。「お仕事の疲れ、私が全部吸い取ってあげれる」彼女の囁きが、社内メールの未読通知数をカウントする脳の回路を寸断する。

突然、携帯が震えた。由美子からWeChat着信表示が、リンユイの肩越しに暗い池に石を投げ混む。壁の装飾鏡に映った自分が、領収書の日付を改竄する時の表情をしているのに気付く。

Permalink |記事への反応(2) | 20:53

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2025-02-17

上海KTV協奏曲

第一孤独の萌芽

陸家嘴のガラス張り高層ビル42階。窓外を流れる雲が、黄浦江の水面に刻まれ貨物船航跡を覆い隠す。山田浩介のデスク差し込む午後の陽光は、WeChatの画面に映った筑前煮写真に不自然な輝きを添えていた。由美子がわざわざ漆器の重箱を用意したのが透けて魅る。「パパの席、海が魅えるんだね!」小春メッセージに、彼は慌ててカメラを窓側へ向け直した。実際には隣のデスクが占める景色の切れ端に、虹橋空港管制塔がかすかに魅えるだけだ。

背後で爆発的な笑い声が起きた。上海社員たちがスマホを囲んで、早口上海語で何かを罵っている。「儂戇大(お前馬鹿)!」という言葉けが耳に引っ掛かる。冷房の効きすぎたオフィスで、烏龍茶ペットボトル結露した水滴を落とす。掌の汗が書類の角を濡らす。大阪本社で使っていた革製名刺入れが、現地調達の合皮フォルダーの下で静かに呼吸をしている。

山田部長、この経費精算書...」会計課の李が現れたのは、壁掛け時計の針が丁度「吉」の方角を指している時刻だった。彼女真紅マニキュアが、繁体字で書かれたレシートの日付欄を指す。「本社規定では簡体字領収書のみ有効と...」柔らかな北京語の端に、嘲笑の棘が混じっている事に気付く間もなく、レシートの日付がずれている事実が眼前に突きつけられた。

申し訳ありません。取引先が...」弁明の言葉を絞り出す前に、李はすでに次の書類の束を抱えていた。彼女ヒールの音が消える方向に、現地スタッフたちがコピー機を囲んで茶を飲んでいる。デスクの引き出しを開けると、日本から持ち込んだ胃薬の瓶が転がり出た。底に貼られた「小春小学校卒業記念」のシールが剥がれかけて居る。服用錠数が規定量を超えている事に気付き、瓶を握る手に力が入る。

ガラスに映る自分の姿が、ふと42階下の弄堂で暮らす老人達と重なる。彼等が竹椅子で吸う無濾過タバコの煙のように、ここでの日々が身体の芯からじわりと蝕んでいるのを感じた。パソコンの待受画面が家族写真に切り替わる瞬間、手元の社内チャットが「経理部長は現地事情理解するべき」という本部長のコメントで埋まった。

Permalink |記事への反応(4) | 21:53

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2025-01-03

anond:20250103193143

残念ながら増田を見ている時点で増田協奏曲11番まで脳内に刻み付けられている

抵抗無意味

Permalink |記事への反応(0) | 19:37

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2024-12-13

フランツ・リストピアノ名曲重要曲七選(補遺

 anond:20241213001612の補足編(多分続くので1とした)である

 こんな話題に食いつく人などいないと思ったが、いたので嬉しい驚きだった。今回はコメントを見てみたいと思う。あとやっぱりヴィルトゥオーゾ系の曲はまた別に七選作ろうと思う。超絶とパガ超パガ大が別にあるとはいえ演奏会練習曲集1つとノルマの回想だけではさみしい。

リストリスト

前期のブコメちょっと笑ったが、実はリストの両親のスペルはListである(マジ)。

ピアノソロ曲じゃないけど、リストピアノ協奏曲第1番を聴くと過度にゴージャスでなんか笑えてくる。フリードリヒグルダチェロ協奏曲を聴いたときの笑いに似た感じ。

トライアングル協奏曲命名リスト政敵エドアルト・ハンスリック)ねwスター時代の曲だが、実は循環形式を大々的に活用した野心作で、ピアノソナタロ短調の前段階にあたる曲の一つという。

6,7年前だけど中学校音楽で習ったよ

今はやるのか。前期編でうかつに音楽史上の重要性はバッハベートーヴェンに劣ると言ってしまったのだが、音楽史上重要作曲家というのは、ナショナリズム時代様式となった近代以降現在までの歴史認識の上で成り立っていることが多い。バッハが再評価されたのはドイツナショナリズムの高揚なくしては考えられない。ベートーヴェンだってそうだろう(彼の曲にはフランス革命への共感という要素が強くあるが、一方でドイツ民族古典の頂点とみられている)。リストナショナリズム歴史認識からは扱いにくい。リスト音楽史上最も評価されているのは新ドイツ派の旗手として、特に交響詩様式確立させたことであり、紛れもなくドイツナショナリズム文脈だ。ピアノ表現技法を著しく拡大させたという点については、扱いが薄い。ピアノ楽器王者だが、一方で知名度の壁を貫通して義務教育レベルまで到達してくるピアノ曲がどのくらいあるか。タールベルクをはじめとして同じような貢献をした19世紀ヴィルトゥオーゾたちの名前ピアノ史を詳しく調べなければ出てこない。

リストの両親はドイツ系だが、ドイツナショナリズムに含めにくいオーストリア人※でしかも当時のハンガリーまれ(ということはハンガリーではリスト少数民族になる)、生活パリフランス語話者とつかみ所がない。ショパンパリ活躍したコスモポリタン的な人物ほとんどの曲がピアノ曲だが、生まれも育ちもワルシャワからそう遠くない近郊地帯といっていいと思う。何よりポーランド分割に憤り、ロシア皇帝のお誘いを断ってでも「亡命ポーランド人であることを貫き通した生き様は、ナショナリズム歴史認識に乗せやすい。彼の「革命」(op.10-12)などが記憶されているのも多分にそのせいのはずだ。

オーストリア支配するハプスブルク支配多民族帝国チェコスロヴァキアハンガリールーマニアetcの「民族牢獄」と呼ばれた)なのでドイツナショナリズムによる国家統一不可能である歴史上「大ドイツ主義」が挫折したのはそのせい。

生演奏を聞いた伊藤博文が「連れて帰れないか」と言ったそうな。

そう言い出したので慌てて西園寺公望が止めたという話がありますけど本当なんでしょうかね。無理を言ってでも連れて来てくれれば、日本音楽界も違ったものになっただろうになぁ。

巡礼の年イタリアチョ・ソンジンが最高だった。ダンテで涙出た(リサイタルで聴いた)けど、音源は出してないんだ。。。/ロルティも好きです。

浜松ピアノコンクールライブ映像があるがやばいhttps://www.youtube.com/watch?v=_nG3CyuNC00/このライブ録音のCDがほしい)。本当に15歳だったのかこの人(結果は優勝)。

有名なラ・カンパネラはパガニーニ練習曲に含まれる曲。改訂を経て、軽薄だけどわかりやす演奏効果の高い第3稿を決定稿としたリスト時代を見抜く目があったと思う。

やべぇよやべぇよガチの人来ちゃったよ・・・

いつも見ております。おかげさまでピアノ協奏曲のオレイニチャク盤に巡り会いました。ありがとうございます

コメントしたアーノンクールこと「コスモピアニスト」氏はショパンラヴェルCDレビューを大量にHPに書いている(https://www.asahi-net.or.jp/~qa8f-kik/index.html)。

ショパン元カノマリーとの関係をぜひkwsk(もはや音楽関係ない。いや、むしろ音楽性に影響があったとか?w) あの時代作曲家界隈のドロドロネタで本が書けそうですね。

サロンありがちなドロドロした人間関係の方がもはや興味あるの分かる。正直私にはちんぷんかんぷんなので誰かマリーに焦点当てた本書いてくれないか

良し悪しはさておき重要曲としては音楽史的にも無調のバガテルは外せないのでは?

え?入れたけど

学生時代エステ荘の噴水を弾いて大人になりローマ近郊のエステ荘の噴水を見に行きました ^_^https://maemuki.hateblo.jp/entry/2013/01/26/005305

リンク拝見しました。10年以上前にこの記事読んでました。実はこの記事を読んで本格的に「エステ荘の噴水」に開眼しています。そんな人が逆に読んでくださって本当に嬉しい。

クラシックはよーわからんけど超絶技巧ピアノといえばワイはやっぱり東方Projectピアノアレンジが好きやで(以下略

話題についていけないならとっとと負けを認めればいいのに

https://anond.hatelabo.jp/20241212212539

 言及でついた※から後者の下についてるコメント(前者の反論?)がいうように勝ち負けの問題ではないから好きにやれば良い。それよりたったこれだけしかないんですか?もっとあるでしょ。MIDI音源で作ってる人も含めて。ピアノ編曲の善し悪し含めて知らん奴に布教してくれたら最高や。

ブコメ

詳しくない分野の熱烈なテキストを読む快楽は他に代え難い。みんなどしどし書いてほしい。

が言う通りだと思う。

リストは手が大きい。彼の曲は日本の小柄な女性はいくら手を広げても弾けない曲がある。そしてその曲の美しさよ。どうやっても届かないあの美しさに悔しさと羨ましさで恍惚となってしまう。

ロルティペトロフ、あるいはヴォロドスのようにその恵まれまくった体から繰り出される力強い響きと(特にロルティは)恐ろしく繊細な音色コントロールを見ると確かにそうだなあと思う。でも、ノ・イェジンのように、小柄な体で「ノルマの回想」を弾いている人もいる(映像あった/https://www.youtube.com/watch?v=gostiJcVod4)。小柄な日本女性ピアニストリストの曲に果敢にチャレンジしている動画結構ある。昔何かのコンクールリスト編の「ギョーム・テル」序曲を弾き出した勇者がいて驚いたことがあったが、その人も女性だった(多分これだったかな?/https://www.youtube.com/watch?v=GRYLy8O3VIQ)。アムラン同様大変なテクニシャンであるティーヴン・ハフも痩身小柄な体型をしている。何度かコンサートに行ったが「ダンテを読んで」では顔を真っ赤にして渾身の力で演奏していた。多分手や体が小さいなりにやれることはあるのだと思う。日本人が無理してドイツ人のような歌唱法を真似して喉を痛めるみたいな話を声楽をやっていた人からいたことがあるのだが、似たような問題なのかな。

追記

anond:20241213202638 で以下のような有難い指摘があった(リストハンガリー人としての意識からLisztと綴ったという旨)。なるほどと思うと同時に、自分の話は出典が思い出せなかったので、消しておいた(できれば何か出典があると助かる)。

マジャル語ではszの綴りで/s/を表すので

音通リスト発音させるためにLisztと綴ったのだ。

単なるsはマジャル語で/ʃ/になるから

Listだとマジャル語読みでリシュトになってしまう。

ファーストネームリスト自身はFerenczと綴っていたことがうかがえる。

それと多分同じ人だと思うが、ハンスリックの上の名前はまったくの誤記で、こちらも感謝する。訂正しておいた。

(再追記ウォーカーの本でしたかありがとうございます!!!

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2024-12-12

フランツ・リストピアノ名曲重要曲七選(前期)

 最近流行ってるゲーム史上の重要性とは何も関係ないが何となく思いついたのでやってみることにした。

 フランツ・リスト(1811-1886)はハンガリー王国の寒村ドボルヤーン(現オーストリア・ライディング)に生まれ作曲家リストハンガリー人としての自意識を持っていたようだが、両親はドイツ系であり、他方でパリ成功を収めた関係フランス語を使って生活していたと思われる。いわゆるコスモポリタンであり、○○国の音楽家とは言いにくい。音楽史上の重要性ではバッハやベートヴェンには劣ってしまうから義務教育では名前は出てこないだろうが、少なくともピアノ音楽史上は絶対に避けては通れない。無尽蔵の超絶技巧によってピアノ表現可能性を著しく拡張たからだ。膨大なリストピアノ作品から7選ではきついので、リスト活動時期に区切って7選ずつということにした。

 クラシック音楽の紹介をする以上、演奏(録音)の紹介は避けて通れない。まさか自分で弾いて確かめろというわけにもいかないだろう。筆者は、リストの豪華絢爛な超絶技巧音楽が大好きである一方、特に晩年に多い宗教的内向的音楽は未だにあまりピンと来ない感がある。努力はしたが、晩年作品を中心にうまく推薦ができていないのは好みの関係で、あまり色々な音源を聞き比べていないことが一つの理由だ。

 リストピアノ作品はあまりに膨大で、しかも抜群の技巧を要求する作品も多い。一曲ごとの規模の違いを無視していうが、大量のピアノ曲を残した作曲家であるショパン場合作品数は200強。単独ピアニストによる全集も作られているし(ギャリック・オールソンアシュケナージ横山幸雄も作ってますね)、レコード会社企画モノで複数ピアニストを起用して制作されることもある。横山氏みたいにぶっ続けの連続演奏会を開いてしまうことも不可能ではない(https://www.afpbb.com/articles/-/2784123)。

 しかリスト場合は単純な作品数の多さ、別稿・異稿が多く存在すること、難易度の高い曲が非常に多いことから、「全集」の制作は困難を極める。複数ピアニストを起用しているNAXOSリストピアノ曲集シリーズも未だに全曲をカバーできていない(もし完結していたら教えてください)。その点で単独リストピアノ作品全集という前人未踏の大偉業を成し遂げたレスリーハワードCDHyperion)は本編と別巻(新たに発見された別稿・異稿)あわせて99枚というとんでもない分量がある(全曲試聴可能https://www.hyperion-records.co.uk/dc.asp?dc=D_CDS44501/98)。優れたピアニストであるハワードでも、短期間に、といっても10年以上あるが、大量の作品を録音しなければならない計画故、詰めの甘い演奏がかなりあるように感じられ、何も考えずにハワード全集を推薦するわけにもいかない。とはいえハワードのおかげで取り敢えずリストピアノ曲のほとんどをまともな「音」として把握できるようになった。ここで敬意を示しておきたい。ハワードCDを一巻ずつ紹介している古くからサイトがあり、本当に頭が下がる(https://www.katch.ne.jp/~hasida/liszt/liszt.htm)。良くない演奏もバシバシ指摘している。

 リストの生涯について。作曲家の生涯を知ることが楽曲理解に必ずしも結びつくわけではないが、それでも、どのような作風意識しているのかとか、どのようなモチーフを描こうとしたのか(特に標題音楽場合)ということを知ることは有益だろう。作曲家の置かれていた状況を知ることはその理解の助けになり得る。リスト場合、ざっくりいえば大スターとして活躍した1840年代までの時期(前期)、ワイマール宮廷楽長としての活動が中心になる50年代(中期)、そして50年代末の波乱、特に愛人カロリーヌとの結婚が認められず、子どもの早世などの不幸に連続して見舞われた後、ローマに腰を落ち着け作曲活動を再開し、亡くなるまでの晩年の時期(後期)に活動を区切ることができる。このあとは単に前期・中期・後期とのみ述べる。ここで紹介するのは、前期、少年時代からピアニスト時代までのもの。父を失って本格的にピアニストとして稼がねばならなくなり、大スターになっていくが、仕事ばかりで事実上奥さんとは破局する。そして後年の恋人カロリーヌ出会いヴァイマール宮廷楽長に就任するまでだ。

 作品番号について。クラシック音楽には、出版社のつけた出版順序を示す作品番号(op. xxみたいなやつ)がついていることが多い。クラシック音楽では、抽象的に「ピアノソナタ」とのみ名乗る曲が多いので、作品番号は楽曲区別にとって大事になる。しかし、リスト作品番号は出版社ごとに全然違うなど滅茶苦茶で(こういうことはシューベルトにも言える)、作品番号では把握できない。そこでよく使われるのは、イギリス音楽学者ハンフリー・サールが整理して付番したサール番号(S. xx)であるWikipediaにもサール番号順のリスト作品一覧があるので参照されたい。

1. 48の練習曲 S.136(1827年出版

 彼の代表作の一つ、「超絶技巧練習曲」の初稿にあたる作品。48とあるが、実際には全12曲。「超絶」を聞いたことがある人なら驚くはず。リスト15歳の頃の作品リストハンガリー貴族たちから奨学金をもらってチェルニーの元で学んでいたのだが、本作品は明らかに影響が見て取れ、微笑ましいと思うか、チェルニー××番を思い出して頭が痛くなるかは人次第だろう。録音は多くない。筆者はハワードを一聴したことがあるのみ。ウィリアム・ウォルフラムNAXOS全集20巻)は未聴。パガニーニの影響を受けたあとの改訂版24練習曲 S.137)は異常に難易度が高い割に第三版にあたる「超絶技巧練習曲」ほど演奏効果がないのでやはりほとんど取り上げられない(ハワードは録音している)。

2. 「ある芸術家の生涯の出来事」 S.470(1834年出版

 タイトルでもしやと思った方、あなたは正しい。ベルリオーズの「幻想交響曲」のピアノ編曲だ。実は原曲よりも出版自体こちらの方が早いようだ。ふられた作曲家がヤクをやって彼女を殺して処刑されて悪魔サバトに遭遇するという夢、というとしょーもない話だが、この曲は初演当時多数の人々を熱狂に巻き込んだ。リスト熱狂した一人だった。それでピアノ編曲までやってしまったのだが、当時は録音技術がないので、家でちょっと味わおうとCDだのSpotifyなどというわけにはいかない。ピアノで弾くしかないわけだ。とはいえ、よくあるオケ作品のお手軽編曲ではなく、オーケストラの生み出す音響可能な限りピアノ再現しようとした意欲的な作品だ。演奏難易度は極めて高い。フランソワ=ルネ・デュシャーブル(EMI)とニコライ・ペトロフ(原盤は知らないがVeneziaの再版盤を所持)の演奏が世評高く、特に後者演奏は凄まじいが、まだまだこの曲のポテンシャルを完全には引き出していないような気がする。ジョヴァンニベルッチ(CD未所持)は公式YouTube演奏動画アップロードしている(https://www.youtube.com/watch?v=bSqunBoj0cY)。これが一番アクセスやすいだろう(録音は一番良い気がする)。

3.パガニーニによる超絶技巧練習曲S.140(1840年出版

 1828~34年に欧州コンサートツアーを行ったヴァイオリニストのニッコロ・パガニーニは極限まで高められた演奏技巧と表現力によって多くの熱狂ファンを獲得した。リストパガニーニに狂った一人(またかよ)。全6曲、すべてパガニーニ作品から編曲だ。ヴァイオリン技法ピアノに映すというよりも、パガニーニから霊感をもらってピアノ技巧の拡張を試みたものと言って良い。第3曲が「ラ・カンパネッラ」(ヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章編曲)だが、有名な「ラ・カンパネッラ」は、実は本曲集の改訂版S.141(1851年出版)の方であり、本曲集を聴くと、違いに驚く(逆にパガニーニ原曲を知っているとそちらに忠実ということに驚く)と思われる。そしてこの曲集は何よりも演奏難易度の高さで悪名高く、特にひたすら重量級かつ幅広い跳躍のある和音アルペッジョが続く第4曲(の第2稿)はピアノマニアの間では語り草になっている。また第6番「主題と変奏」(原曲24の奇想曲第24番)の第9変奏も地味ながら恐ろしく難しい。

 かつては本曲集といえばペトロフ(原盤Melodiya、VeneziaとOlympia再版盤で所持)、大井和郎(Deutsche Shallplatten)、そしてハワード全集しかなく、マニアたちがアップロードしているMIDI演奏非人間的超絶技巧を楽しんでいたのだが、現在ではゴラン・フィリペツ(NAXOS全集42)とヴァレチェク(Capriccio)が挑戦している。現在でもペトロフ演奏が最も高い水準にある思われるが(映像もあるhttps://www.nicovideo.jp/watch/sm12879344)、フィリペツの演奏もそれに並ぶハイレベル演奏であり(流石に6番の第9変奏は苦しそうだが)、CDの入手可能性もあるので今ならフィリペツを聴くと良い。

 困ったことにペトロフ映像は中々手元を写してくれない。ニコニコ動画で「国家機密の指」と揶揄されているが、確かこれはペトロフカメラに写されることを非常に嫌っていたからだと思う(出典は忘れた)。

4.旅人アルバム S.156(1836年~1842年出版)、「巡礼の年 第一年:スイス」(1855年)、「巡礼の年 第二年:イタリア」(1858年)、「第二年補遺ヴェネツィアナポリ」(1859年改訂版

 ダグー伯爵夫人マリーは当時のパリ社交界代表する人物で、たいへんな美貌の持ち主だったという。リスト1834年からマリーと逢瀬を重ね、35年にマリーは妊娠している。大胆なスキャンダル芸能人特権

 特に社交界でつまはじきにされることもなかったようだが、人目を憚るように二人は(それぞれ一時的パリ帰国も挟みつつ)スイスイタリアへの旅行順次出かけている。鉄道もない時代なので妊婦には大変な重労働だったはずだが、ジュネーヴで36年12月、長女ブランディーヌが誕生した。

 旅人アルバムは、スイス旅行で見聞きした風景民謡モチーフにした曲集で、全19曲ある。このうちの数曲が改訂を経て「巡礼の年 第一年:スイス」 S.160(1855年)に結実する。また、37~38年に訪れていたイタリア旅行で見聞きした風景芸術作品から受けた霊感表現した「第二年」と「補遺」も出版は後年だが、大部分は39~40年頃に完成していたらしい。

 旅人アルバムほとんど聴いたことがない。NAXOS全集32のアシュリー・ウォスもハワード全集でも聴いてない。巡礼の年の方は、第三年も含めた全曲盤ならラザール・ベルマン(Deutsche Grammophone)が有名。村上春樹小説中に登場したせいでクラシック音楽CDにしては珍しく再版がかかった。個人的にはルイ・ロルティ(CHANDOS)の演奏がとにかく美しく、大好きである巡礼の年は、大曲もあるが、短めで肩肘張らずに聞ける曲も多いので、リスト入門にはもってこい。第一年の大曲「オーベルマンの谷」単独ならアルカーディ・ヴォロドスSONY)がホロヴィッツ編曲を織り交ぜながら気合い入りまくっている(https://www.youtube.com/watch?v=4ADtxG-b8ik)。第二年、そして本曲集最大の大曲であり、リスト最高傑作の一つであるダンテを読んで:ソナタ幻想曲」は、評判の高いベルント・グレムザー(Koch Schwann)は未入手。ロルティ(CHANDOS)は全集版も第二年だけの旧録音どちらも良い(とにかく超絶技巧を味わいたいなら若い頃の旧録音が良い)。有名曲なので演奏動画をアップしている人はプロアマわず色々いる。

5.ベッリーニオペラノルマ」の回想 S.394(1844年)

 幻想交響曲もそうだが、リスト作品の多くを他作品編曲が占めている。特に多数のオペラ編曲があるが、この曲が最高傑作だと思う。中盤の鍵盤を駆け巡るアルペッジョは明らかにジギスムント・タールベルクの「三本の手」を取り入れたもので、聴いていて気持ちが良い。後半の「戦争だ、戦争だ!」のテーマに基づく部分は極めて難しく、ここを上手く弾けるかどうかがこの作品の見所。しかいかにも難しいという様子で弾いては興ざめ。

 今ならフィリペツの映像https://www.youtube.com/watch?v=0TMypN1gW5k)が一番良い。CDもあるらしいのだが自主制作盤と思われ、未入手。他は、かつては表現意欲にあふれるベルッチ(assai)、ヴィルトゥオーゾ的な迫力あるトム・ウェイクフィールド(Symposium Records)、そして我らがスーパーヴィルトゥオーゾマルク=アンドレ・アムラン旧録音(Music & Arts)が三大録音だったと思う。アムラン新録音(Hyperion)は若干遅くなったが、抜群に録音が良くなり、総合的にこちらの方が好きかも。若手だと韓国のノ・イェジン(NCM)やイギリスベンジャミングロヴナー(Decca/https://www.youtube.com/watch?v=OVKTEoxBIKE)が大変良い。

6. 三つの演奏会用練習曲1849年出版

 40年代作曲されたもの。全3曲。演奏会用練習曲は、チェルニーのような練習のための曲ではなく、コンサート披露して喝采さらうための曲であり、いわゆる「性格的小品」の一種リストはこういう曲をひっさげてコンサートに臨んでいたわけだ。第1曲から「嘆き」、「軽やかさ」、「ため息」と標題がついているが、出版社がつけたものに過ぎない。第2番の標題通り、全体的に軽やかな作風特に「ため息」は有名でよく弾かれる。

 第2、あるいは有名な第3番の録音はよく見るが、全曲録音というと意外とない。福間洸太朗(アクースティカ)のCDに全曲入っている。確かロルティ(CHANDOS)にも全曲録音があったはず。

7. ノンネンヴェルトの僧房ピアノ初版1843年出版

 スイスイタリアマリーと過ごしたリストだったが、ピアニストとして忙しく飛び回るためにマリーを放置してしまい、結局二人は破局する。ひどい話で、破局した後もリスト演奏活動をしていたので、リストの母が子どもたちの面倒を見ていた。

 41~43年の夏にリストマリーはライン川中州にあるノンネンヴェルトの古い修道院子どもたちと共に過ごしているが、これがマリーとの最後の親密なお付き合いだった。この曲は、当時同地に夫妻を訪ねてきたリヒノフスキー侯爵の詩に音楽をつけたものシャルルマーニュ武将ローラ戦死誤報を受けて絶望した妻がノンネンヴェルト修道院に入ってしまい、ローランは二度と妻と会えなくなったことを知って修道院を見下ろせる土地に住み着き、妻を思う歌を歌った・・・という救いのないストーリーだ(歌詞https://www7b.biglobe.ne.jp/~lyricssongs/TEXT/S4212.htm)。マリーとの破局に後悔していたのか、リストはこの曲に相当執着していたようで、ピアノ独奏用を含めて複数ヴァージョンを作り、何度も改訂している。晩年バージョンアンスネスEMI)などが録音しているが、重苦しい。当時のバージョンはそこまで重苦しくないと思う。推薦音源はあまり思いつかない。全集を録音しているハワードライナーで"beloved"と書いていて、気に入っているみたいである。

 華麗なオペラものシューベルト歌曲編曲魔王を含めてかなりの曲を編曲しており、どれも魅力的)など、編曲を中心にまだまだ色々な作品があるが、そろそろ次の時代に進もう。

Permalink |記事への反応(3) | 20:54

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2024-11-06

音楽ゲーム史上最も重要な曲10

1.20,November ビートマニアシリーズ

まずこの曲を挙げたい。

当時多くのプレイヤーにとって難関曲として練習された曲であり、

今でも音ゲー老人会の間では11月20日にこのハッシュタグで語り合っている歴史的名曲

2.Deep ClearEyes ビートマニアシリーズ

同じくビーマニシリーズから選曲となるが、こちらも20,November同様高難易度楽曲かつ、

その楽曲の素晴らしさから多くのプレイヤーを魅了したのではなかろうか。

3.Butterfly  ダンスダンスレボリューション

DDRリリースされた当時、DDRプレイヤーは必ずこの曲をプレイしたはず。

いまだに筐体に足を踏み入れたら身体が覚えている、なんて人も多いのでは。

4.Chop Chop Master Onion Walkthrough パラッパラッパー

パラッパラッパー歴史ビーマニより古い。

この「玉ねぎ先生のフルーシ道場から音楽ゲームへ入った人も多いのでは。

苺を食らわば皿まで。

5.mexican flyer スペースチャンネル5

伝説音楽ゲームから1曲。

6.Tell Your World 初音ミク -Project DIVA

GoogleCMにも使用された名曲プレイした事が無くとも耳にした事のある人は多いだろう。

7.脳漿炸裂ガール maimai

難易度楽曲に入ると思われる。

圧倒的な疾走感によりプレイヤー文字通り激しく脳汁を分泌しながらプレイしたであろう。

8.ピアノ協奏曲第1番”蠍火” ビーマニシリーズ

こちらも超高難易度楽曲

個人的にはノスタルジアでのプレイお勧めしたい。脳漿炸裂ガール以上に脳汁が分泌し、

プレイ後のカタルシスは相当なものである

9.Bad Apple!! CHUNITHM他

東方Project関連楽曲としてはトップクラス再生数を誇る有名曲

音ゲープレイする人も相当数居た(今も居るかな?)と思われる。

10.シュガーソングとビターステップ maimai

最後に、普段音ゲープレイしない友人とプレイする際に第一選択肢として候補に上がることが多かったと思われる1曲を入れておきたい。

今回はかなり偏った選曲となってしまった事は自覚の上で書いてみた。

みなさんにとっての「忘れられない名曲」を是非教えて頂きたい。

他にもこんな増田を書いているので興味のある方は是非。

https://anond.hatelabo.jp/20241102140715

https://anond.hatelabo.jp/20241106112459

Permalink |記事への反応(17) | 14:07

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2024-07-07

Zガンダム愛の協奏曲は染みるな

自然と指揮棒振っちゃう

Permalink |記事への反応(0) | 18:52

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2024-05-19

[不謹慎]余命作家

https://togetter.com/li/2368442

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Permalink |記事への反応(0) | 15:45

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2024-04-12

シドレミで始まる曲ばかり集めたい(随時更新

歌いだし、もしくはサビの最初の部分が「ラシドレミ」で始まる曲をできるだけたくさん知りたいです。

調は何でもよいです(※)。ラシドレミの後に続くメロディは問いません。

音が重なるのは各2回まではセーフとします(ラシドドレレミとか)。

対象は歌メロですが、器楽インスト)の主旋律でもOKです。

該当する曲があったらぜひ教えて下さい!!

 

短調の12345であれば調はなんでもよいです。つまりレミファソラやドレミ♭ファソでもOK

イントロやリフなどは対象外(初恋村下孝蔵、長い夜/松山千春などは選外)。

 

シドレミで始まる曲の例

古い曲ばっかりでごめん

皆様の反応から

先行研究より

ラシドレミから始まるメロディ - えつの音楽ブログ

Permalink |記事への反応(6) | 21:38

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2024-02-29

多分ピアノ協奏曲曲名教えて!

🎼ラ│シードドーーーミ│ミーミファーミ,ラ│シードドーーーミ│ミーミ#ファーーー、│シーミー、ミ♮ファミ│ミラレーー、ミレ│#ドーー

  

リズムは4/4で三連符、アウフタクトから始まる。

2小節めの長さを4分音符ごとに区切って書くと

シード│ドーー│ーーー│ーーミ│

になる。

  

調は違うかもしれない。黒鍵のない調しかからない。

鼻歌検索では何もヒットせず。

パリは燃えているか」に似てると思うけど似てないかもしれない。

あ、三連符じゃなくて普通に付点8分音符と16分音符かも。

Permalink |記事への反応(0) | 20:21

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2024-01-30

anond:20240130162742

マジでまらなくて草

ハープダイナミクスを超えないためにオケが著しく抑制されており、なんのためにオケ編成してるのかすら不明

小編成にすると降り番が出てくるからオケが取り上げてくれないんだろうな

ハープ協奏曲っていろいろと色物に手を付けたがりな現代音楽作曲家作曲してるが成功例がない

好み以前にアンバランスすぎて曲として成立しないと考えるべきだろう

Permalink |記事への反応(0) | 17:09

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2024-01-19

1/18 都響 定期演奏会 ジョン・アダムズ自作自演サントリーホール感想

衝撃的な事件である

作曲家にして指揮者ジョン・アダムズ東京都交響楽団を率いてサントリーホール自作自演をする、しか指揮者として日本デビューと聞いてびっくりしたそこのあなた!実は今日演奏会だったんですよ!ヤバ!

なんと19日もやります場所東京文化会館!びっくりしたあなた!まだ間に合います!19日は有給取るしかない!

==以下感想==

一曲目:Istill dance(日本初演)

全体的にモコモコした感じ。かなりテクニカルな曲で完成度は高いのだけど、ホールの響きとはあまりマッチしなかったように思う。この完成度なら19日もいい演奏になると思う。

二曲目:absolutly Jest

エス弦楽四重奏団を招いた弦楽四重奏管弦楽協奏曲。初演から冒頭部分が書き直されたようで、作曲家アダムズの苦悩がプログラムノートに書いてある。

クソ真面目に冗談やってる感じの演奏だったんだけど、これは都響必死だったのかそういう方向性冗談音楽なのか日本人に冗談は分からない的な演奏なのかは

からなかった。てかエスメうますぎて草

アンコールベートーヴェン弦楽四重奏曲第13番第2楽章めっちゃ聴きやすくて草。現代的な解釈演奏するとベートーヴェンでもさっぱりするもんだ。

(私はいつもはロマン派あんま好きくないです)

==休憩20分==

三曲目:ハルモニーレーレ

間違いなくマスターピース。もう聞けよいいから。これ40年前の曲なんだぜ?めっちゃ今を生きてる音楽じゃん。かっけえよアダムズ。自分で書いた曲を自分で指揮して最高の演奏会作っちゃうのマジやべえよ。もう持ってけ。全部持ってけ。19日も持ってけ。

こんな感じでした。クソ真面目な感想書くと思った!?残念でした!いーんだよこういうので!

拍手鳴り止まなくて演奏会終了が15分押してるからな!最高!二次会やろう!

==残念だったこと==

音楽は不満ないんですけど、楽章あいだで拍手した前の席の何人かの人にちょっとピキって来ちゃったんです~^^

楽章楽章の間で拍手しないでくださ~い^^

あと楽章楽章の間は咳をしてもいい時間ではありません^^

お前ら咳し過ぎ^^

みんな咳してるから俺も咳しとこ~みたいなノリで咳すんな^^

その咳しなくても曲の途中で咳しないか安心して黙ろうぜ^^b

Permalink |記事への反応(0) | 00:14

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2023-12-19

anond:20231216182609

もうすぐクリスマスなのでコレッリクリスマス協奏曲をどうぞ。

現代では味わえないクリスマス雰囲気に触れることが出来ますよ。

Permalink |記事への反応(0) | 11:52

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anond:20231216182609

長いこと室内楽をだらだらやりつつも、あんまり俺も詳しいわけではないので語るのもなんだし、そのうちクラオタというオタク界で最も闇の深いところに住む怖い方々から講釈頂けるだろうから控えようとは思ったが、ディヴェルティメントから伝って探しても見つからないだろうなぁと思ったので書いてみる。

モーツァルトのディヴェルティメントは間違いなく名曲だが、さすがに2千回も聴くほど好きってのは初めて聞いたのでいろんな人もいるんだなぁと思った。そこからプロファイルしてみよう。

作曲家にも努力型/天才型が居て(まぁ歴史に残る作曲家はみんな努力した天才なんだが)、ご存じの通りモーツァルト天才型ですげえざっくり神童と呼ばれた幼少期(初期)、メキメキと才能を発揮して実験的なこともした青年期(中期)(ウ○コマン期)、色々と人生の哀歓を味わった壮年期(後期)で結構作風が変わる。このディベルティメントは中期の作品。ということで

1.誰が:天才が作った若い頃の

2.どんな:軽快な長調宮廷音楽である

3.なに:多楽章形式室内楽

ってことになる。

1から入るならメンデルスゾーンが同じ属性なので近い曲が見つかると思う、バイオリンソナタはディヴェルティメントに近いが、バイオリン協奏曲も有名なので聴いてほしい。

2は古典派の音楽全部じゃねーかって気はするが、ハイドン皇帝ヒバリグリーグのホルベルグあたりは特に近いと思う

3は無限にあるけど有名どころだとチャイコフスキーの弦楽セレナーデシベリウスのカレリアとかだろうか、どれもド定番から既に聴いてるかもしれないが。

もちろんモーツァルトをひたすら聞いても人生1回分には十分なので彼の伝記(漫画でよい、もちろん吉田秀和でも良いが)を読んでこのころに書いたんかなぁ〜とか妄想しながらディベルティメント、アイネク、ピアノソナタ28とかを聞き直してくれてもいいと思う。

あと俺の最推しは「偉大な芸術家の思い出に」って曲です。これも良い曲なんや。素敵な音楽出会えることを祈る。

Permalink |記事への反応(0) | 01:06

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anond:20231216182609

Google Bard に聞いてみた ↓

希望に沿って、以下の3枚のCDおすすめします。

1.バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤンベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

解説:

バッハ代表作のひとつであるブランデンブルク協奏曲全曲。カラヤンベルリン・フィルによる演奏は、透明感のある音色と明晰な構成で、モーツァルトのディヴェルティメントに通じる軽やかさを感じさせます

2.シューベルト: 弦楽五重奏曲第1番「鱒」

演奏:ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

解説:

シューベルト代表作のひとつである「鱒」は、美しいメロディーと軽快なリズムが印象的な作品です。カラヤン演奏は、弦楽器の繊細な音色を活かした、明るく爽やかな響きが魅力です。

3.ヴィヴァルディ:四季

演奏:マルセルポンス指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

解説:

ヴィヴァルディ代表作のひとつである四季」は、各曲に春夏秋冬の情景が描かれた作品です。ポンス指揮による演奏は、軽快で明るいリズムと、自然の豊かな情景を描いた音楽が魅力です。

いずれも、小編成による演奏で、指揮者演奏者によって異なる解釈を楽しめる作品です。ぜひ聴き比べてみてください。

また、以下のような作品おすすめです。

モーツァルト:ピアノ協奏曲20番、第21番

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝

シューベルト:ピアノ五重奏

ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番、第3番

チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番、第6番

ご参考になれば幸いです。

Permalink |記事への反応(0) | 00:44

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2023-12-18

anond:20231216182609

通りすがりクラシック音楽ファンです。思いつくままにいくつか。

(1) 書いてある嗜好を素直に解釈すると、ブコメにもあるとおり、モーツァルト室内楽協奏曲を片っ端から聴くのがよさそうです。

例えば

弦楽四重奏 第14〜19番の「ハイドン・セット」、特に副題のつく第14番「春」、第17番「狩り」、第19番「不協和音」(最初しか不協和音じゃないので安心してください

クラリネット五重奏

オーボエ四重奏

ホルン協奏曲 第1番

フルート四重奏 第1番

バイオリン協奏曲 第3〜5番

クラリネット五重奏以外は爽やか楽しい系の選曲を心がけました。まあモーツァルト長調音楽ってそんな感じですよね。私はバイオリンを弾きますが、陰キャなので、憂いを知らないかのような音楽にたまに臆してしまます

(2) 同様に編成が大きくなりすぎず、明るい…という方向性で思いつくのはハイドンです。

ハイドン長調もまた、底なしネアカで私には眩しい音楽たちです。

例えば

弦楽四重奏 第67番「ひばり」、77番「皇帝」、78番「日の出」(皇帝ドイツ国歌で有名ですね)

チェロ協奏曲 第1番

(3)時代的にはバロック古典派、ただしお好みにはベートーヴェン以降は入らなさそう…?なように思いましたがいかがでしょうか。省略しましたがヴィヴァルディなんかもキラキラしていてハマるかもしれません。

とはいえベートーヴェン以降の作曲家達も室内楽名曲は沢山あるので余裕が出てきたらぜひ。

完全に「好きなものを訊かれて早口で消化しきれない量を勧めるオタク」そのものですね、ごめんなさい。

自覚はあるがこんな機会滅多にないので…たくさん書いてしまいました…

ちなみに、名盤については完全に個人の好みになるので私から言えることはありません。というか、片っ端から聴き比べてあーだこーだ言うのが楽しいんだと思います。多分。

増田氏がよき音楽出会ますように。

Permalink |記事への反応(0) | 23:58

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2023-12-16

クラシック音楽ファンの皆さん、オススメ曲を教えてください!!

追加2

ブクマめっちゃついてます!!!

皆様あざす!紹介してくれた人、絶対、敬意を持って丁寧に聴き込みますからね。深く感謝します。

てか室内楽って言葉自体はじめて知った。

〜〜〜〜〜

追記

あざす!書いてくれたのは聞く!

しかし初めて書いたが全然ブクマつかんな!ゼロ

〜〜〜〜〜

ここ数年クラシック音楽をよく聴くのですが、体系的に聴いているわけではなく、ジャンル時代作曲家などはよくわかりません。

サブスクチャンネルから流す&たまに気になったものCDで買っているだけなので……。

でも最近サブスクから流すだけでなく、もう少し選択的に聴きたくなったので、レコードCDが擦り切れるほど聴いた皆さんの極私的名盤を教えてもらえませんか?

オールジャンルで教えてもらって良いですし、有名でなくとも良いですが、一応、「広義のクラシック音楽」って縛りだけはつけさせてください。

一応自分が好きなのと、擦り切れるほど聴いてるのも挙げます


https://www.amazon.co.jp/dp/B00005OOI0/

https://open.spotify.com/intl-ja/album/0hRBfEApvVBdmBmWwP77ge


はてな界隈ってクラシック音楽好きな方がどのぐらいいるかわかりませんが、一人でも多くの方のオススメが知りたいですね。

この投稿が一人でも多くの方の皆の目に止まると良いんですが……。

Permalink |記事への反応(19) | 18:26

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