Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録

「蒸留」を含む日記RSS

はてなキーワード:蒸留とは

次の25件>

2025-10-19

anond:20251019195329

お前の言葉は、怒りに見せかけた自己放尿だ。

自分の中にあるドロドロした憎悪を、他人にぶちまけて一瞬スッキリしてるだけ。

相手本心で喜んでるに違いない」なんて断言した瞬間、お前の思考は止まってる。

論理的に考えるなら、他人内面推定するには証拠因果必要だ。だがお前はそれを全部すっ飛ばして、自分感情正当化に使っている。

まり相手が最低な奴なら俺の怒りは正義だ」と言いたいわけだろ?だがその論理は腐っている。

もし本当に正義を貫くなら、他人の嘘や偽善を責める前に、自分言葉の中に潜む自己放尿の匂いを嗅げ。

お前のその「なあ、嬉しいんだろ?」という叫びは、怒りではなく快感の表明だ。怒りを装った快楽こそが人間を最も醜くする。

怒りの中毒者は、敵の死を喜ぶことで自分の傷を舐める。だがそれは治癒じゃない、ただの自己放尿だ。

熱く見えて冷たい、正義に見えて卑しい。

結局お前は、相手を責めながら同じ穴に落ちてるんだよ。

怒りを理性で蒸留できない人間は、どこまでいってもただの感情自己放尿をする奴隷だ。

Permalink |記事への反応(1) | 19:57

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-10-14

自然言語処理10年ぐらいやってきた

学業でも仕事でも趣味でも、ずっと自然言語処理をやってきた。

別に最初からAIだのNLPだのに興味があったわけじゃない。

きっかけは、学生時代ちょっとしたレポートテキスト単語出現頻度を数えようとしたとき、「あれ、そもそも日本語ってどうやって単語に分けんの?」って疑問が出たところからだ。

英語ならスペースで切れるけど、日本語はそうはいかない。で、いろいろ調べて「形態素解析」って言葉にたどり着いた。

その瞬間にちょっとハマったんだよね。

辞書をもとに文を機械的に切り刻んで、品詞をラベル付けして、統計を取って、構文を推定する。まるで人間の頭の中を数理的に覗いているようで。

そこからMeCabとかJumanとかKyTeaとか、いろんなツールを触った。

Pythonテキスト処理のパイプラインを組んだり、mecab-ipadic-NEologdを突っ込んで新語対応させたり。

言葉を数理で扱える」って発見が、ちょっとした中毒になった。

その頃はMosesとかGIZA++とか、ああい統計翻訳系のツールも触ってたね。

単語ラインメントの確率モデルをいじって、「確率的に対訳辞書を作る」みたいな遊びをしてた。

とにかく、NLP世界には「人間言葉数学再現できるかもしれない」という変な魅力があった。

深層学習がまだ主流じゃなかったから、n-gramやHMM、CRFなんかが主戦場で、論文読むたびに確率式の展開を手で追ってた。

今思えば、あれが一番自然言語処理っぽい時代だった気がする。

で、いろいろあって自然言語処理系の企業入社

最初はPoC(Proof of Concept)しかやらせてもらえなかった。

感情分析とか、Stance Detectionとか、「この文は文法的典型か非典型か」を判別するための言語モデルの構築とか、エンティティリンキング質問応答(Question Answering)。とにかくNLP典型的なタスクを一通り。

学術的には面白かったけど、現場で求められてたのは「論文再現じゃなくて、実用的な精度と速度」だった。

PoCで終わって、実装には至らない案件が山のように積み上がっていった。

あの時期、NLP業界全体が「技術的にはすごいけどビジネスには落とし込めてない」って空気だった。

でもさ、LLM(大規模言語モデル)が出てきてから世界がひっくり返った。

正直、最初は「Transformerの延長だろ」と思ってたけど、数ヶ月で実感が変わった。

それまでチマチマ特徴量を設計して、分類器を学習して、F値を0.02上げるために夜中までパラメータをいじってたのが、全部一瞬で過去になった。

ChatGPTが出て、蒸留ファインチューニングほとんどのNLPタスクが置き換えられるようになったとき、「あれ、今までの俺の知識ほとんど無駄だったんじゃね?」って一瞬マジで虚無になった。

でも、そこで終わらなかった。プロダクション環境を任せてもらえるようになって、推薦システムとかパーソナライゼーションの設計をやるようになって、ようやく「ユーザーベクトルを使う」という文脈NLPが再接続した。

単なるテキスト処理から、「テキスト媒介にして人間の行動を理解する」方向に進んだ。

埋め込み表現ベースユーザーの嗜好を推定して、レコメンドメルマガのパーソナライズをやる。

自然言語はもう目的じゃなくて、インターフェイスになった。そうやって初めて、「NLPビジネスに食い込む瞬間」ってのを肌で感じた。

PoCなんてやってても金にはならん。動くシステム、回る仕組み、再現性のある成果、それを出せないと、どんなに学問的に立派でも意味がない。

でも、PoCの積み重ねがなかったら、今の設計思想もなかったと思う。無駄に見える実験が、実は土台になってる。

自然言語処理って、そういう「積層的な知識挫折の積み上げ」が一番の資産なんだよな。

Permalink |記事への反応(15) | 06:37

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-18

anond:20250818143344

大丈夫か?

俺の蒸留意図コストじゃなくて速度だぞ?

Permalink |記事への反応(0) | 14:35

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818140720

あんまりロジスティック回帰モデルとは呼ばないんですよ

具体的にどんなモデルをつかってるの?

LLMでラベルつけて単純な非NNのロジスティック回帰にするってことはLLMは単に外部のAPIで呼んでて全部呼ぶほどのタスクじゃないのでラベル付けだけに使って自分のとこの超基本的な「モデル」のトレーニングに使うってことでしょ?

威張って人をレベル低いだの馬鹿だのアホだのいうほどのことじゃないよ

お金ないだけ

いろんな分野のAPIで1コール1ドルとかそういうのいくつもあっていちいち呼ぶ予算ないし全部のデータいらないから呼んだ結果を「蒸留」してローカルに置いておくなんてのもよくある話で

それとかわらない

Permalink |記事への反応(1) | 14:33

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818135604

まず「独自蒸留と呼んでる」「素人我流」とか言っているが、知識蒸留本質は複雑モデルの出力を教師データ化して軽量モデルを訓練することだ。

LLMでラベル付けして、それを回帰や分類に落とし込むのは蒸留標準的な応用の一つであり、研究論文でも散々出ている。

から独自造語」扱いしている時点で、お前が学術的な常識を把握しないで自己放尿しているだけだ。

素人我流」と言うが、それはお前が蒸留定義を知らない欠如から来ている。

知識不足を攻撃に転化するのは、自己放尿の温もりに浸かって安心しているようなもので、実際の研究現場では通用しない。

要するにお前は「蒸留」という言葉の正しい定義を学んでいないだけ。学び直す必要があるのはどちらかわかったかな?

お前自身知識不足を攻撃に転じるのではなく、欠けている部分を補えば、自己放尿で終わるのではなく、きちんと研究的な議論に参加できるようになる。

Permalink |記事への反応(2) | 14:07

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818130349

LLMでラベル付けしてそれを元に単純な機械学習モデルリグレッションやってるのを君独自蒸留って呼んでるんやろ?

それ素人我流やろ

それでも結果出してるならいいけどさ

だったらフォーラムとかで発表したらみんなおーってなるわけで

やらないでお前はレベル低いだのアホだの馬鹿だのここでやってるってことはそういうことじゃん

一回ちゃんと学んだほうがいいと思うよ

Permalink |記事への反応(2) | 13:56

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818122410

はい、それは「知識蒸留(Knowledge Distillation)」と呼ばれる、非常に強力で実用的な技術です。

巨大で高性能なLLM(先生モデル)が持つ特定能力だけを、ロジスティック回帰のような軽量で高速なモデル(生徒モデル)に継承させる手法を指します。

まるで、万能な知識を持つ賢い先生が、特定テスト範囲だけをまとめた超シンプルな「虎の巻」を作るようなイメージです。

巨大なLLMをそのまま使うのではなく、わざわざ軽量なモデルに「蒸留」するのには、明確なメリットがあります

基本的な考え方は「LLMを、高品質教師データを大量に生成するアノテーションツールとして利用する」ことです。

まず、ラベルが付いていない大量のデータ(例:ユーザーレビュー10万件)を用意します。そして、LLMに対して「このレビューポジティブネガティブか?」と問い合わせます

ここでのポイントは、単に「ポジティブ」という結果(ハードベル)をもらうだけでなく、「ポジティブである確率98%、ネガティブである確率2%」といった確率情報ソフトベル)も一緒に出力させることです。

この確率情報には、LLMが判断にどれだけ自信があるか、どちらの要素をどの程度含んでいるか、といった豊かな情報が含まれています

次に、ステップ1でLLMが生成した大量の「データソフトベルペア」を使って、ロジスティック回帰モデル学習させます

生徒モデルロジスティック回帰)は、LLM先生の「思考ニュアンス」が含まれソフトベルを正解として学習することで、単に0か1かを当てるよりも、よりLLMの判断基準に近い能力を身につけることができます

この手法は、特に単純な分類タスクで絶大な効果を発揮します。

これらのタスクは、LLMの持つ高度な読解力や文脈理解能力の一部だけを必要とするため、蒸留に非常に適しています。LLMの「汎用的な知性」は不要で、特定の「分類能力」だけを抜き出してくれば十分なのです。

この方法で作られた軽量モデルは、あくま学習した特定タスクしかこなせません。LLMのように対話したり、文章を生成したりする能力は持っていません。まさに「虎の巻」であり、万能な教科書ではないのです。

Permalink |記事への反応(0) | 13:53

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818122410

追記2:

LLMの能力の一部をより軽量なモデル(例:ロジスティック回帰)へ蒸留するって話すら理解できないなら、お前エンジニアやめたほうがいいよ

Permalink |記事への反応(0) | 13:46

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818122410

追記2:

LLMの能力の一部をより軽量なモデル(例:ロジスティック回帰)へ蒸留するって話すら理解できないなら、お前エンジニアやめたほうがいいよ

Permalink |記事への反応(0) | 13:46

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818122410

追記2:

LLMの能力の一部をより軽量なモデル(例:ロジスティック回帰)へ蒸留するって話すら理解できないなら、お前エンジニアやめたほうがいいよ

Permalink |記事への反応(0) | 13:43

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818130051

からさ、まず「手作業クラウドソーシングアノテーションをしていた頃」ってのがあったのを知ってる奴じゃないと話にならねぇの

んで、LLMでそれは自動化して蒸留することができるよね?って話をしてる

体系的に理解しているかどうかなんてのはただのマウントしかないんだよボケナス

Permalink |記事への反応(3) | 13:03

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818125335

お前は文脈をまず理解してからしろ

まず以下のタスクがある。

経済記事ポジネガ判定」

これは逐一LLMを使うと時間がかかるし、かといって「ポジネガ」を表すラベルをdistant supervisionで抽出するとノイズがあるんだよ

ここで「LLMでアノテーションをする」という話になる

まり高い精度でラベル付けした後、それをロジスティック回帰ランダムフォレストなどの小さいモデル蒸留するって話

ここまで説明しないとわからいからお前は無能と言われる

Permalink |記事への反応(1) | 12:56

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818123651

大丈夫か?

蒸留モデル圧縮する話なんだからロジスティック回帰って例を出したんだぞ?

Permalink |記事への反応(1) | 12:40

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250818122637

ニューラルネットなんてレベル低い話してないぞ

アノテーションってのは、手作業テキストにラベル付けする作業のこと

大規模言語モデルの性能が高くなってきたから、それが手作業じゃなく自動化できるって話

例えば経済ニュースポジネガ判定みたいな問題を、ロジスティック回帰などより小さなモデル蒸留できるって話

Permalink |記事への反応(3) | 12:35

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

AIによるアノテーション

テキストデータに対してアノテーションを行う、という作業が数年前は盛んだった

感情分析とかね。あれは、実際には手作業じゃなく、X投稿絵文字をラベルにして半自動化した

では、AI任意テキスト分類問題に対するアノテーションをするとどうなるかというと...どうなるの?

まあさらに小さいモデル圧縮する(蒸留と言う)というのはできるな。あと特徴語分析とか、テキストマイニングとか

 

追記:

文脈理解できない馬鹿が多いのでGitHubリンク貼るね

https://github.com/Zhen-Tan-dmml/LLM4Annotation

 

追記2:

LLMの能力の一部をより軽量なモデル(例:ロジスティック回帰)へ蒸留するって話すら理解できないなら、お前エンジニアやめたほうがいいよ

Permalink |記事への反応(8) | 12:24

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-11

anond:20250811191854

蒸留沼へおいでよ。

Permalink |記事への反応(0) | 19:20

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-10

anond:20250810120621

蒸留アルコールフレーバーつけたお酒って、なんか身体に合わないんだよね。身体が冷えて頭痛がしてなんか、お酒の悪いとこだけ取ってきたような感じで。

Permalink |記事への反応(0) | 12:52

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-07-13

糖質みたいな文章AIに書かせてみたんだけど、できなかった

テーマ:「政治家国民を騙して暴利を吸ってるに違いない」、統合失調症っぽく

ここ数日、どうも耳の後ろが熱い。そういうときはだいたい政治家が血を吸っている。しか合法的に。

税金とは本来国家という身体流れる血液であるはずだ。しかし、気づいてしまった。

これは血ではない。汗と涙を蒸留した高純度の精製エネルギーだ。

そしてそれを吸って太っているのが政治家という生命体だ。彼らは霊長類擬態しているが、実際はもっと古い、湿った時代の生き物だ。名前を呼ばれるたびに拍手するのも、原始的な反射だろう。

国民のために」と言いながら、その実、彼らは国民の“上”にしか存在していない。

床を踏まず、民意に触れず、気圧の違う別フロア暮らしている。あれはもはや空調の違いだ。

選挙とは通気口の切り替えに過ぎず、我々はその風向きで季節を感じているだけなのだ

テレビで笑っている政治家を見ると、無性に冷蔵庫を開けたくなる。

なぜなら彼らの笑顔には栄養価がない。カロリーゼロ狂気

発言はすべてゼラチン加工されており、咀嚼できない。

検討します」「真摯に受け止めます」「丁寧に説明します」――これは日本語の皮を被った空気だ。

もっと恐ろしいのは、我々がそれに慣れてしまっていることだ。

騙されることに慣れ、搾取されることに鈍感になり、

たまに給付金が出ると「ありがとう」と言ってしまう。

自分の金を一度奪われ、後で分割で返されて感謝するという、まさに逆・ATM状態

政治家とは、詐欺師の服を着た公務員なのではないか

だが誰もそれを詐欺とは言わない。

なぜなら詐欺は“意図”が必要だが、彼らは“制度”の中に潜んでいるからだ。

まり詐欺ではないのではないか

…いや、詐欺ではないという錯覚こそが最大の詐欺では?

こうして私は考える。いや、考えさせられてしまっている。

この時点でもうすでに負けなのだ

政治家とは、考えることそのものを吸い取る装置であり、

我々は毎日、目に見えないチューブで“思考”を輸血させられている。

もはやこれは国家ではない。

巨大な静脈瘤のような何かだ。

 

なんだこの理路整然とした文章

やっぱ本物には勝てないのか

Permalink |記事への反応(0) | 12:40

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-07-01

割れる酒瓶

十月の風が窓を叩く音がした。いや、違う。それは祖父の酒瓶が割れる音だった。

午前二時四十三分。台所琥珀色の月光に満ちていた。床に散らばるはずのガラス片は、かわりに空中で静止し、それぞれが小さな太陽のように発光していた。破片は星座を描いた。オリオン座祖父最後に見上げた、あの冬の夜の配置そのままに。

わたしは素足で台所に立っていた。リノリウムの床は10月なのに真夏の砂浜のように熱く、同時に真冬の湖のように冷たかった。時間が二重に流れている。過去現在が、ガラスの破片のように重なり合って。

「酒ってのは液体の時計なんだ」

声は骨の中から響いた。祖父の声。でも同時に、わたし自身の声でもあった。振り返ると、食器棚の影に七歳のわたしがいた。将棋盤を挟んで祖父と向かい合う、あの日曜日の午後のわたしが。

浮遊する破片の一つが、ゆっくりと回転しながらわたしに近づいてきた。手を伸ばす。ガラスは指に触れた瞬間、温かい蜜のように溶けて、皮膚に染み込んだ。そして見えた——

1943年フィリピン若い祖父が震える手で水筒の蓋を開ける。中身は水ではなく、故郷から持参した最後の酒。彼は一滴も飲まない。ただ匂いを嗅ぐ。故郷の、母の、まだ生まれていない娘の匂いを。

記憶が血管を逆流する。わたしの指先から肘へ、肘から肩へ、そして心臓へ。脈拍が二つになる。わたしのものと、祖父のものと。

時間肝臓で濾過される」祖父はよくそう言った。「だから俺は毎晩飲む。過去を消化するために」

でも嘘だった。祖父肝臓時間を濾過などしていなかった。蓄積していたのだ。層を成して、地層のように。そして死後七年目の今夜、ついに器が耐えきれなくなった。

空中の破片たちが、ゆっくりと渦を巻き始めた。台所時計は相変わらず二時四十三分を指している。でも朝日が窓から差し込み始めた。いや、それは朝日ではない。破片たちが放つ琥珀色の光だ。

母が階段を降りてくる足音。でも振り返ると、そこにいたのは二十三歳の母だった。祖父がまだ生きていた頃の。いや、祖父がまだ若かった頃の。

「お父さん?」母が言う。でもその声は、現在の母の声と重なって聞こえる。

酒瓶の首だけが、床に残っていた。ラベルには製造年が書かれている。1943年。いや、違う。見るたびに数字が変わる。1952年1967年1985年2010年2024年。そして——

2031年

まだ来ていない年。わたし理解した。この酒瓶は、祖父が込めた未来記憶も含んでいるのだと。彼が見ることのなかった、わたしたちの未来も。

破片の渦が速度を増す。台所の壁が透明になり始めた。隣の部屋が見える。でもそれは現在の隣の部屋ではない。1952年の、母が生まれた日の部屋だ。そしてその向こうに、1943年フィリピンの密林が見える。さらにその向こうに、2031年の——

突然、すべてが止まった。

破片たちが、一斉に床に落ちた。普通ガラスの破片として。月光は消え、台所蛍光灯けが瞬いている。時計は午前六時十五分を指していた。

母が本物の足音を立てて降りてきた。現在の母が。

「あら、お父さんの酒瓶が」母は破片を見つめた。その瞳に、一瞬、琥珀色の光が宿った。「夢を見ていたの。お父さんが若い頃の夢を」

わたしは箒を取りに行った。でも知っている。破片を掃除しても、それは終わりではないことを。

なぜなら、わたしの血管の中で、祖父1943年がまだ脈打っているから。そしてどこかで、2031年わたしが、新しい酒瓶に記憶を注いでいるから。

時間は直線ではない。それは発酵し、蒸留され、瓶詰めされる。そしていつか、誰かの台所で、再び割れる。

ガラスの破片を集めながら、わたしは気づいた。その一つ一つに、異なる月が映っていることに。過去の月、現在の月、そしてまだ昇っていない未来の月が。

Permalink |記事への反応(0) | 23:28

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-29

就職氷河期って言っても

実際蒸留されるべき上澄みのひとたちはちゃん就職できていて

割を食った層も確かにいるけど全体からみるとほんの僅かで

実際、地方私大関関同立とか)やらFラン大卒が大量にあぶれたという話だろ?

もともと就職に至る過程でその程度の能力で生きてきて、これまでそこが救われていたのに自分は零れたとかいう主張はどんだけあまいんだよ

もともと無能なんだからそこでちゃん排除されるというのは正常だろ

Permalink |記事への反応(1) | 16:17

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-28

anond:20250628034151

貴様駄文は己の怒りを蒸留正義 のラベルを貼っただけの自己放尿カクテルだ。

俺が守るのは「事実論理」。特定世代名誉など知らん。

主体的加害と怠惰傍観 はともに非難対象でも、刑事民事道徳的重さは異なる。全員を「同じ穴の狢」と括るのは連帯責任濫用

傍観批判が成立するのは「介入可能性+認識」があった場合のみ。状況の不知・不能力を一律無視するなら、誰でもいつでも有害にできる。

「品のないワード被害矮小化」と断ずるなら、お前が肯定する「死ね」は即アウト。二重基準自覚は?

批判されるのは「言葉遣い理由に内容ごと黙らせる」行為。俺は内容を議論している。表現説得力の相関に触れただけで口封じはしていない。

「おじさん全員=潜在加害者」と断じる背後には、裏切られた保護期待の怒りがあるのだろう。

怒り自体は正当だ。しかし 怒りの一般化は、新たな差別構造を複製するだけだ。

無害を名乗る者には傍観の罪を自覚し行動へ転じろと迫ればいい。

だが属性一括処刑は理性を放棄した自己放尿。君が憎む「有害おじさん」のメンタリティのものだが?

歳月で凝固した偏見でも、学習責任行動で溶かせる。

怒りを精錬し行動指針へ鍛つか、それとも自己放尿の蒸気で視界を曇らせるか。

前者を選ぶなら、俺はいつでも議論に付き合う。

Permalink |記事への反応(0) | 03:54

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-25

軽自動車日本ドメスチックじゃなくて世界中製造されてんよって話 その1

アメリカでの軽トラ人気とかステラティ会長EU軽自動車規格導入しれ!と呼びかけたりと最近軽自動車周りの話題が多いね

軽自動車日本独自規格で輸出してないか右ハンドルだけ。そう思っていませんか?

ところが実は海外でも日本の軽はバリバリと走っているんだな。当然左ハンドルよ。

 

そんなわけで今回は世界で走ってる軽を紹介しちゃうよ。

ただ網羅的ではないのと、増田個人的趣向により軽トラバン中心になるのはご容赦しておくれよ。あと、中国関連が決定的に弱い。

 

軽自動車製造者

軽自動車製造販売元というのはざっと言うと

スズキダイハツホンダ日産三菱スバルマツダ

トヨタOEM

大宇、GMGMシボレーフォード(台)、マルチ(印)、ホールデン(豪)、ベッドフォード(英)、ボクスフォール(英)、三富汽車(台)、アストラインドネシア)、VIDAMCO(越)、ピアジオ(伊)

 

といったところ。3列目で頭捻った人多いかもしれないな。なんだよシボレーフォードって。

 

韓国

大宇(Daewoo)とGMの合弁、GM大宇がスズキキャリーなどのライセンス生産権を取得。後に大宇とGMは合弁解消したのでその後は大宇の名前製造販売していた。

キャリー製品名はDamas ダマス。んで、これが世界中に広がるわけなのですよ。具体的には大宇とGM両方がライセンス権を持っていたのでそりゃもう複雑なことに。

また、亜細亜自動車ダイハツハイゼットをタウンナーの名で生産。後に起亜に買収されたので起亜タウンナーもある。南米市場の為にウルグアイでも生産していたようだ(詳細不明)。

 

台湾

三富汽車(Sanfu)がスバルサンバーなどをライセンス生産していた。

またフォードスズキキャリーライセンス権を取得。フォードプロント名前製造販売。で、こいつも世界中に広がっていくことになります

CMC(中華汽車工業)が三菱ミニキャブなどをライセンス生産。現地名はCMC Veryca。この会社ミニカや他の三菱車も生産

また、ベンツ大陸中華バスメーカーを扱う東南汽車工業(Fujian)とCMCが提携していたこともあり、その時代は東南汽車ロゴを付けた三菱車が走っていた。つまり三菱→CMCにライセンスorOEM→東南汽車という複雑な関係だ。

…ところがこの複雑な関係海外軽では当たり前なんよね。世界中に販路持つアメ車メーカーライセンスしたせいで。

 

ライセンス生産とかって何よ

この辺でライセンス生産とかノックダウンって何?について説明するぜ。

割って入って話が前後して悪いな。

 

1.ノックダウン

殴る事。じゃなくて組み立ての事。IKEA家具とかもノックダウン家具って言うやろ。

工業最初の段階では部品製造能力当地に無い。だから本国部品製造して組立だけを現地で行う。

結果、製品価格はあまり下がらないので産業発展前の現地国民には購入できない。現地にサプライチェーンが置かれないので現地産業の発達に帰さない。長期的には簒奪資本行為に映る。

 

2.合弁

現地企業資本を出し合って共同経営にする。この段階では現地の中小企業下請けにしてサプライチェーン形成する。現地生産率が上がるので製造コストが下がる。

だが最初技術工作機械が足りないのでその技術指導をする必要がある。企業城下町を形成する。その為国力の底上げ寄与する。地元経済雇用活性化する。

国により現地法人との合弁必須を定める場合がある。

 

2’.現地法人

国策での合弁必須条項が無いので自前の現地法人を置くケース。あとは合弁のケースと同じ。

 

3.ライセンス生産

現地企業特定製品製造ライセンスを取得し、現地生産の全てを自前で行う。元の製造元にはライセンス料が入る。

製造ノウハウの授与や生産機械譲渡特に金型)が含まれることが専ら。

また型落ち製品機械を売却する事でライセンス業者モデルチャンジでの損失を抑えられる、技術的に枯れている(問題が出尽くして対策ノウハウが蓄積されている)のでライセンシー社はトラブルが少なく利益を上げやすい。

 

ここまでが先進国途上国で多い関係

だが、おっと番外があった。

 

0.デッドコピー
0’.合法デッドコピー

ライセンス契約を結ばず製品勝手にフルコピーして製造する事。正規ライセンス者が価格競争面で損失を被る。

最近だとホンダスパーカブ中華コピーなど。中国だけじゃなくてタイなど市場国でも売られて損失を被った。

ホンダ商標権訴訟市場からパージすると共に違法コピー下請け企業を自社下請け勧誘するなどの努力中国外の市場から追放しようとしている。

合法デッドコピーの例は、富士重工の初代ラビットスクーター戦前の米パウエル社のスクーターコピーを試作してその量産の可否をGHQに訊いたところ、軍需企業平和産業転身の為と輸出しない事を条件に許可された。

 

4.OEM

先進国同士でも行われる。相手ブランド供給相手ブランドや車名を付けたのをOEMメーカー製造して納車。

 

先進国途上国関係だと、1に行くほど搾取的になり易く、3に近づくほど技術移転も多く国民感情と国際経済的によくなり易いって特徴がある。いつまでもノックダウンだけやってるとそのうち追い出されるか、環境が変わった時に相手国の協力が得にくくなって撤退の憂き目に至る。

この点、日本企業企業城下町を築く事が多く概ね良好だった。それで90年代初期には「経済大東亜共栄圏」と揶揄混じりで言われていた。

あと同様に良好だったのがアメ車メーカー。これはこの後出てくる。あとイタリアフィアットライセンス含め海外生産常連だ。

 

車両の装備など

海外で売るんだから当然左ハンドル製造する。軽なのに左ハンなんよ。

あと、ヘッドライトには焦点とカットラインと言うのがある。ロービームで壁を照らすと上側が暗くて左側が上がったラインが表れるでしょう?あれって対向車幻惑防止の為にレンズの形でああいう風にしてるのよ。

右側通行ではこれが反対になるからライトユニット右側通行用のを作る。

 

エンジン

日本の軽規格、660ccや550ccの規制が無い所に売るんだから余裕がある800ccとか1000ccとかのエンジンを積んでいる。でも別に日本の660ccよりパワーがあるってわけでもない。

と言うのも、カリカリにチューンしたエンジンよりパワーが余り出ないエンジンの方が長持ちするんですわ。カブエンジンって遅いけど10キロ以上走れるでしょ。ああいう感じ。

あと、国によってはガソリン品質が悪い事がある。蒸留しただけの粗製ガソリンオクタン価が低いので、ハイオク化剤を混ぜてオクタン価をあげてレギュラーガソリンにしている。

でもこのハイオク剤は有機化学産業が発展してないと安定的供給できない。ガソリンオクタン価が低いとエンジンがぶっ壊れる。そういうわけで圧縮費を下げざるを得ない。低圧縮比=低出力なので出力を補うためにも排気量は上げておいた方がいいってわけ。

1000ccとかだと660ccエンジンベースでは無理があるんで、「海外向けの軽エンジン」ってのを別に作って載せる場合が多い。

んで、その海外向け軽エンジンライセンス生産している大宇などが自社ブランド生産するんだが、完コピする必要も無いので日本海外向け軽エンジンと形や仕様が違ってくる。

そしてそれが他国でのライセンス軽に載せられ…となって、海外軽には大宇のエンジンが載ってる事が多いのだ。

 

インド

マルチ国営企業で、元はインディラガンディー次男国民車を作る構想で設立したが頓挫していた。それまでは植民地時代旧態依然の丸っこい英国高級車ばかりだったが高い上に古いそんなもんは庶民は乗れんし乗らん。

そこでインド政府は合弁路線で行く事にしてスズキ招致アルトインド版、マルチ800の製造を開始すると構想通りに爆売れ、国民車に。

その後もスズキの車を作り続けてる。

インド映画見てると警察や軍がこういうジープ乗ってる場面ってあるでしょ?

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c1/Maruti_jeep.jpg/330px-Maruti_jeep.jpg

実はこれスズキジムニーなんすわ。(現地名ジプシー

 

軽トラライセンス生産はこれくらいなんだが、その代わりに「軽トラ市場」とでも言うべきマーケットが出来ている。例えばこれはタタのトラック軍団だがいかにも軽トラっていうのが居るだろう?

https://trucksfloor.com/en/tata/pickup

たこれはマヒンドラ社のスプロミニってトラックだが、この軽トラっぷりを見て欲しい。

https://www.mahindrasupromaxitruck.com/supro-minitruck.aspx#homebanner

 

インドネシア

民族自決の雄にして敗戦日本国際社会復帰にも大きな影響を持ったインドネシア。そういうわけで古くから軽自動車ノックダウン→ライセンス生産をしている。

三菱ミニキャブ大陸中国企業上海汽車集団GMの合弁、上汽通用五菱汽車生産日本軽トラ中国アメリカ合弁企業インドネシア生産というゴッチャゴチャな関係である

ダイハツハイゼットを、現地企業アストラダイハツの合弁、アストラダイハツ生産。ここはトヨタ乗用車生産もしている。

前述の韓国大宇とGMの合弁、GMDaewooがスズキキャリーライセンス車、ダマスを生産

また亜細亜自動車→キアがダイハツハイゼットライセンス車をタウンナーとして製造

バイクメーカーだったP.T.スズキインドモービル・モーターがカリムン・ワゴンR製造。これはインド生産ワゴンRコピー

まりスズキ直と韓国米国連合ライセンス車がごっちゃに入り混じってる複雑な状態なんだな。

 

その2へ続く→https://anond.hatelabo.jp/20250625180814

Permalink |記事への反応(4) | 18:05

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-05-27

anond:20250527193519

Grokはそこに上がってるAIだと唯一訓練データtwitterデータセンター使ってるから、実は割と高級なんだよな

業務スーパーの謎パッケージ食品」で言えばDeepSeekだな

あれはChatGPTの蒸留からまさにパチモノ

Permalink |記事への反応(0) | 19:42

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-05-15

なんか、DeepSeekの蒸留だかってやつさ、蒸留じゃなくて汚染だよな

Permalink |記事への反応(0) | 12:41

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-04-27

ただの愚痴だ。

まり休みも取れないからチマチマとやって、ユミアのアトリエクリアしたが、つまらない。びっくりするぐらいつまらない。

懐古厨といわれても仕方がないが、苦痛に感じたくらいつまらない。

インゴット作って、全部武器に突っ込むだけで攻撃力600~1000とか行く。アホちゃうかと。で、よくわからんけど外付け化された特性で+30とか攻撃力増えても鼻くそ。なんの意味もない。特性の合成も意味わからんし、効果もないし。

アトリエで重宝される蒸留水とか、ただの産業廃棄物。使い道がない。前作までは最終的に中和剤に特性を持っていくルートで必ず蒸留水が出てくるぐらい重宝してたのに、一回作ったらもう作らんかった。

アイテムごとに調合レベルみたいなのを上げるのも面倒くさいし、そのために調合してレベルを上げるならまだしも、なぜ調合せずに探索を要求するのか、アトリエである必要ないよね、もう。

新規ユーザーのためにシンプル化を図りたかったのか、単純にグラフィック進化オープンワールド化で金かかって調合システムを組めなかったのか、どっちかしらんけど本当につまらない。

探索も探索で、同じことの繰り返しでつまらない。苦痛レベル。どのフィールドに行っても、背景の見た目が違うだけでやること同じ。バイクとかあっても乗りにくくて意味ない。

本当につまらないパズル永遠とやらされるだけの苦痛。高い機動力で移動速度を競うミニゲームとかあっても良かったんじゃとか思う。あと銃を導入してるんだから射的とかさ。

全部が中途半端

そういや、探索報酬ショップ拡張とか項目があった気がしたけど、そもそもショップとか使わなかったな……。

買った以上はクリアしたけど、本当につまらない。 しんどかった。

むろん、いいところもあった。グラフィックは良かった。キャラも良かった。基本的に全キャラ知的精神的に安定してて不快感がない。ルドガーのマップ開いてるときセリフイラッとさせられるぐらいかな。あとレイニャがなんのためにいるのかよくわからんかったけど。

ストーリーとかは、まぁ、別に。私はそもそもアトリエストーリー求めてなかったし、どうでもいい。普通なんじゃないかと思った。

もう次回作は買わない。少なくとも、予約はしない。

懐古厨のくだらない愚痴でお目汚しして済まなかった。

Permalink |記事への反応(1) | 20:33

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

次の25件>
ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp