
はてなキーワード:白いシャツとは
その最上階に相談室っていう、怪しげな看板が出てる部屋がある。
俺はそこで、永遠の命を持つ弱者男性に取材するためにインターホンを押した。
「どうぞ、入って」
でも部屋の空気が、なんかずっと静止してるみたいで、俺は一瞬息を飲んだ。
「東京は便利でいいわよ。永遠に生きる人間でも刺激があって退屈しないもの」
さらっと言うんだよな。
俺は録音ボタンを押して、本題を切り込んだ。
「じゃあ、恋の話を聞かせてください。人間に恋したって本当ですか?」
「ええ、本当よ。あの人は普通のサラリーマン。仕事は大変そうで、毎日くたくたで帰ってくるのに、それでも私の作った安い夕飯をうまいって言って食べてくれた」
永遠の命を持つ彼女の声は、百年前と同じ温度で響いてるんだと思う。
「……でも、彼は老いたのよ。人間だから。私だけ若いまま。彼は何度も『置いていかれるのが怖い』って言ったけど、本当に怖かったのは私の方だったわ」
弱者男性は指先で古びた指輪を触る。多分、その人にもらったやつだ。
「最期の日、彼は寝る前に言ったの。「また明日も会おうな」って。
私は泣きながら「ええ、また明日」って返した。でも……翌朝は来なかった」
部屋の光が少し揺れた気がした。
魔法とかじゃなくて、ただ悲しみって空気にも影響するんだなって思った。
「それでも人間が好きなの?」
気づいたら聞いてた。
私がここを離れない理由はたぶん、それね」
――インタビューはそこで終わった。
でも、恋だけは人間のほうがよっぽど強い。
俺はそれを東京の夜で思い知った。
長い時を生きるうちに魔力が体に染み込み、それぞれが固有能力を発現させるのが特徴
ただし その力が強すぎて人間から恐れられたり 利用されそうになったりするので、生き残った少数は街の片隅や山奥の廃村などで、ひっそりと暮らしている。
永遠の命ゆえに何度も人生をやり直せる一方で、何度やってもうまくいかない孤独も背負い続けている。
今年の夏、数年ぶりに実家へ帰省したんだけど久々に帰ったせいでこの機会を逃すまい!と親から部屋の片づけを命じられ、ゆっくりするつもりが全然出来なかった。
仕方がなく実家の自分の部屋の掃除をしたわけだけど…机の引き出しから何やらよからぬものを発見。原稿用紙数枚分。なんとなく思い出した。自分が確か高一の時ぐらいに書いた小説もどき…。
そのまま処分しようかと思ったけど、これも何かの縁かと思い、焼き払う前にここに残そうと思って(供養の意味も込めて)、恥ずかしながら当時書いた小説をここに貼ります。
1
七月の黒板って、手のひらの汗を全部吸って、授業が終わるころにはチョークが湿気で太る。
セミは朝からミンミン鳴くくせに、ホームルームのときだけ少し黙る。
うちの担任は「ノストラダムスの書いた七の月だね」と、冗談のつもりで言うのだけれど、冗談って二回目から効かなくなるのよ、先生。私たちは1999年の夏を、テレビのワイドショーと同じ顔で消化して、笑うところは笑って、でも笑いきれない部分は教科書の下に隠す。
昼休み、廊下のどこかでPHSがピピピって鳴る。あの音は少し未来っぽい。私は机の中からMDを取り出して、宇多田ヒカルを再生して、再生の丸い矢印が自分の心臓の形に似てるな、と毎回どうでもいいことを思う。(でもFirst Loveは毎回ぜんぜんどうでもよくない。あれは心音を増やす歌)
夏の空気は扇風機の首ふりのリズムで揺れて、窓の外の雲は誰かが消しゴムで端をこすったみたいにほどけている。私は五時間目が終わったところで、ノートをぱたりと閉じて、裏表紙の端を折って、そっと立ち上がった。「保健室行ってきます」って小さく言えば、先生はたいてい止めない。保健室に行く経路で、屋上という寄り道があることは先生たちの知らない秘密の地図。
理科準備室の窓は鍵がゆるい。椅子を一脚ひっぱって、窓枠に膝を乗せ、指先で金具を押し上げる。屋上に出ると、空気が急にちゃんと味になる。すこし錆びた匂い。じんわりした熱。遠い国道のトラックの音。フェンスの金網に両手をかけて、私は深呼吸を一回、二回。七月の呼吸。あ、これは覚えておこう、って思ったとき。
「そこ、危ない」
声がした。男子の声。低すぎず、高すぎず、でも機械の温度みたいに均一。
振り向く前に、軽く手首を引かれて、私は一歩だけ後ろへ下がる。フェンスぎりぎりのコンクリ、米粒くらいの黒い影が落ちて、コツン、と音を出して割れた。殻の匂い。卵じゃない。虫でもない。もっとイヤな、硫黄の、でもどこかで嗅いだことのある、夏の終わりの側溝みたいな。
「ほら」
私の手首を放した彼は、フェンスにもたれるように立っていた。うちの学校の制服じゃない。黒い長袖。胸元に小さな紋。汗をかいていない。かわりに、視線が汗をかいているみたいに一直線。
「……なにが?」私は聞く。
「アンゴルモア」
さらっと言わないでほしい。テレビが殊更に太いフォントで見出しにしてた単語を、屋上の風のなかで日常語みたいに投げないでほしい。私は笑うタイミングを探したけれど見つからず、代わりにMDを一時停止にした。(宇多田のサビで止めるのは罪だけど、今日は免除してほしい)
「テレビのやつ?」
彼はフェンスを見上げる。その目は、黒板のイコールをまっすぐに引ける人の目。
殻、と彼が言った瞬間、さっきの黒い米粒が、煙みたいにほどけて消えた。彼は胸の紋に指先を添え、短い金属を引き抜いて、空気を一回だけ切る。刃じゃない。音だけ。なのに。地面の黒が粉になって、風にさらわれた。
「通りすがり」
教科書みたいな返事。でもふざけた感じはない。
「通りすがるには、ずいぶん正確にうちの屋上に来たじゃない」
彼はほんのすこしだけ笑う。笑い方は丁寧で、耳の形まで整っているタイプの顔。近づくと汗の匂いじゃなくて鉄の匂いがした。
「君、見えたでしょ、さっきの。普通の人は見えない。足もとに殻が落ちても、踏んで帰る」
「見えたから、何?」
「ひとりにしない」
その言い方は、なんだか“わたしの”言葉みたいで、ちょっとムカついた。知らない人に先に言われるの、好きじゃない。
「名前は?」
「湊(みなと)」
ひらがなで言われてもカタカナで言われても、たぶんこの名前は港の音がする。波打ち際で人を呼ぶ声。
湊はフェンスの外を見上げる。雲が薄く切れて、青の下に白い面が一秒のぞく。その一秒のあいだに、空が低く唸った。電車が遠くの高架をゆっくり渡るときの音に似てるけれど、もっと乾いている。私の首筋の汗がすっと引く。
「二匹目」湊は言って、私の前に立つ。
降ってくる。今度は米粒じゃない。ビー玉よりちょっと大きい、黒い丸。着地の前に割れて、内側から“何か”がぬるりと出ようとする。輪郭を持たないのに、目より先に匂いだけが肌にささる。夏の犬小屋の奥に置き去りにされたゴム、みたいな。
「息を合わせて」湊が言う。
「どうやって」
「今、君がしてるみたいに」
気づくと、私は湊とおなじテンポで息をしていた。吸って、吐いて。吸って、吐いて。二回に一回だけ、すこし長く吐く。そのリズムで、湊の金属が空気を切る。殻の破片が粉になり、風だけが残る。
「……ほんとに、アンゴルモア?」
「名前が先に来る怪物っているんだよ」湊は肩の力を抜きながら言う。「“恐怖の大王”って言葉、空気が好きなんだ。空気は、好きな言葉に寄ってくる」
そこまで聞いたところで、屋上のドアがギイッと鳴って、私は心臓を落としかけた。風より静かな足音。制服の足音じゃない。
「遅い」湊が言う。
「早すぎる」低い声が返す。私は反射でフェンスの陰に一歩引いて、ドアのほうを見る。黒いTシャツに薄いグレーのシャツを重ねた、涼しい顔の男の子。髪は長くも短くもなく、目は印刷された数字みたいにブレない。
「……え?」
「今日は偵察だけって言ったろ」と彼は湊に向かって、とても小さく眉間を寄せる。「初対面を屋上でやるの、ミスの確率上がる」
「じゃあ、屋上じゃないと見えないものもある」湊はさらっと返す。
二人は友だちっていうより、同じ地図の別ページ、という感じ。
「澪(れい)」と彼は短く名乗った。手にPHS。アンテナ二本。画面に点の地図。数字が流れて、一瞬だけ止まる。
「下、駅前に一件。夜は濃い」
「夜?」私はつい口を出す。「夜まで?」
「今日の七の月、最後だから」湊は私を見る。「帰り道、寄り道をしてもいいなら、案内する」
案内、ってすごくヘンな言い方。でも私はうなずく。喉が乾いているのに、声はちゃんと出る。
湊は金属を胸の紋に戻し、手すりに軽く触れてから踵を返した。澪はPHSを親指で弾いて、何かを送信して、何も言わずに私たちの前を歩く。三人で階段を降りると、校舎の匂いが一瞬だけ“普通”に戻って、私はその普通を鼻に詰めておこうと思った。(後で必要になる普通がある、って、新井素子の本に書いてあった気がする。気がするだけで、どのページかは思い出せないけど)
駅前は夏休みの夕方の顔をしている。ロータリーにバス、マクドナルドの前に行列、ガチャガチャの前で小学生が揉めてる、CDショップではラルクのポスター、ゲームセンターからドリームキャストのデモ音。風鈴みたいな高い音が一瞬だけして、次の瞬間、音が全部半拍ずれる。
「来た」澪が言う。
誰も気づいてない。サンダルの女子高生も、サラリーマンも、ショッピングカートを押すおばあちゃんも、誰も。
空から降りるものは影じゃなくて、空気の厚みの差。見えるのは、ここにいる三人と、そして、たぶん私だけ。
湊は前に出る。澪は周囲を見渡して、最も“記録”の薄い位置を選ぶ。道路標識の影と自販機の影が重なる場所。
「ここなら、ニュースにならない」
ある、と澪は言わないで、目で言った。
湊の肩が、呼吸といっしょに上下する。私はそのリズムに合わせる。吸って、吐いて。吸って、吐いて。なぜか一緒にやると心臓が落ち着く。(恋とかじゃなくて。いや、恋かもしれないけど、いまは違う)
殻のない降りは、匂いだけで先に来る。不意打ち。目の端で捉えるまでに、鼻が先に反応して、汗腺が縮む。湊の金属が空気を切り、澪のPHS画面の数字が揃い、私の呼吸が三拍目で長くなる。カチッと音がして、見えない何かが折りたたまれる。駅前はなにも起きなかった顔に戻る。
「——ねえ」私は息を整えながら言う。「これ、毎日?」
「七の月は毎日」湊は金属をしまう。「終わったら、少しだけ静かになる。少しだけ」
その“少しだけ”の言い方が、もう経験者の声で、私は急に怒りたくなって、でも怒っても仕方ないから、代わりに缶の自販機で麦茶を買って三人にわけた。湊は半分だけ飲んで、缶を私に返す。澪は口をつけずに、冷たさだけ指に移して返す。私はベンチに座って、残りを一気に飲んだ。
「帰り道、送る」湊が言う。
「送らなくていい」私はつい強めに言う。「ひとりで帰れる」
「見える人を、ひとりにしない」
またそれ。私はむくれて、でも、足は自然に彼らと同じ方向へ動いていた。
交差点の信号が青に変わる。横断歩道を渡る瞬間、風がすっと変わって、私は振り向く。人混みのむこう、ビルの屋上の縁。夕陽の切れ端のような光のところに、白いシャツの誰かが立ってこちらを見ていた。
まばたきしたら、いない。
「いまの」
「気づいた?」澪が初めて少しだけ笑う。「いい目だ」
「誰?」
「多分、明日には“こちら側”に来る」湊は短く言った。「きれいな顔をしてる」
家の前で別れるとき、湊は「また明日」と言いそうにした顔でやめて、「風の匂いが塩辛くなったら、上を見て」と言った。
私はうなずいて、門扉の前で一回だけ深呼吸した。玄関を開けると、母が台所でゴーヤチャンプルーを炒めていて、テレビは「Y2Kに備えて」の特集をやっていて、父は食卓で新聞を広げ、「大丈夫だよ」といつもの声で言う。
私は自分の部屋でMDを再生して、PHSのアンテナを出して、引っ込めて、出して、引っ込めて、意味のない儀式を二十回くらいやってから、ベッドに倒れ込んだ。天井の蛍光灯のカバーに、屋上のフェンスの格子が重なって見えた。
眠る直前、窓の外で、ほんの少しだけ風が塩辛くなった気がした。私はカーテンをめくって、上を見た。空はぜんぶの青を混ぜたみたいな色で、星はまだ点かず、遠くのどこかで雷の写真だけフラッシュが光った。
明日も、見える。
明日、もうひとり来る。
七の月は、まだ終わらない。
2
ワイドショーが終わって、ニュースの時間までの隙間に流れる通販の番組。マッサージチェアとか。美顔器とか。私は居間でスイカバーを食べながら、母がアイロンをかける音を聞いていた。
PHSが震えた。メール。文字数は少なく、「屋上」とだけ。差出人不明。昨日と同じ。
——行くしかない。
照り返しが強い。空気が音を立てる。セミは昼なのに狂ったように鳴いていて、私の制服は汗を吸ってもう重たい。
「来た」湊がフェンスにもたれていた。
隣には澪。無口な彼は今日もPHSを指先でいじって、画面に流れる数字を追っている。
そして——もうひとり。
髪は少し長く、色素の薄い瞳。美少年としか言いようがない顔立ちなのに、目の奥がひどく静かだった。笑ったとき、光がこぼれるというより、光が寄っていく感じ。
「碧(あお)」と湊が紹介する。
「よろしく」碧はにこりと笑って、私の袖を軽くつまんだ。指先が冷たい。
「三人?」私は尋ねる。
「四人」湊が言う。「君を入れて」
「えっ、いや、私なんて」
「見えてしまった以上、もう“向こう側”だよ」澪は画面から目を離さずに言った。
私は息を呑んだ。昨日から、すでに普通ではなくなっている自分を、もう否定できない。
——
ロータリーに人が溢れている。コンビニの前では中学生が立ち読みして、パン屋からは焼きたての匂い。バス停のベンチに座るおばあちゃんが団扇をぱたぱたさせている。
そんな雑踏のなかで、突然、音が半拍ずれる。
通りすぎる電車のブレーキ音が伸び、子どもの笑い声が濁り、セミの声が一瞬だけ空気に沈む。
「来た」澪が小さく告げる。
空から、殻が落ちる。最初は見えない。でも、確かにそこにある。私たち四人の目にははっきりと。
ビー玉より大きな黒い殻。地面に触れる前に割れ、中からぬるりと何かが出る。匂いは昨日より強烈。鼻の奥が焼ける。
「人混みの中は厄介だ」湊が前に出る。
「周波数を合わせる」澪はPHSを高く掲げ、ボタンを素早く叩いた。
「大丈夫、大丈夫」碧が私の肩に手を置いた。「君は息をするだけでいい」
殻から出てくる“それ”は、人の目には映らない。でも私には見える。輪郭は定まらず、影が水に溶けるみたいに揺れる。だけど、確かに街を食おうとしている。
「湊!」澪の声。
湊は棒を伸ばし、空気を裂いた。
刃ではなく、ただ音。だけど“それ”がたじろぐ。
碧が微笑みながら指先を空に走らせる。風の流れが変わり、影の形が折れ曲がる。
私の呼吸が、彼の肩の上下に合わせて整う。
一瞬、世界が止まった。
そして、影は粉になって消えた。
駅前は何も起こらなかった顔で、再びざわめき始める。人々は誰も気づいていない。
——
「なに、これ、ほんとに毎日?」
ベンチに座り込んで、私は麦茶を一気に飲み干した。
「七の月は毎日だ」湊が答える。
「でも、七月が終わったら?」
「少しだけ静かになる」碧が柔らかく笑った。「でも、“恐怖の大王”は終わらない。七月の名を借りてるだけだから」
澪は黙ってPHSを閉じた。その目は冷たいけれど、どこかで私を見守っているようでもあった。
私は三人を見回して、息を吐いた。
「……わかった。もう知らないふりはできない。だから——」
「ひとりにはしない」湊が言った。
その言葉は、昨日よりもずっと重く、強く響いた。
——
夜。帰り道。
商店街のアーケードにはまだ人がいた。ゲーセンの前でカップルがプリクラの袋を持って笑っている。CDショップからはELTの歌声が流れている。
「また?」私が言うと、碧が肩をすくめる。「今日は濃いからね」
次の瞬間、いなくなった。
「今のは?」
「気づいた?」澪が珍しく少し笑った。「君、ほんとにいい目を持ってる」
「……誰?」
「明日、会える」湊は短く言った。「俺たちの仲間になる」
——
ニュースは「何もなかった一日」を語っていた。
私は自分の部屋に入り、PHSのアンテナを伸ばしては引っ込め、伸ばしては引っ込め、意味のない儀式を二十回くらい繰り返した。
屋上の風がまだ、肌に残っていた。
三人の声も、影の匂いも。
そして、明日現れる誰かの姿も。
七の月は、まだ終わらない。
3
七月三十一日。
カレンダーの数字が赤くも青くもないのに、どうしてこんなに特別に見えるのだろう。
”終わる”という言葉が、宿題のノートよりも、日めくりの紙よりも、今日は妙に重たかった。
午前はやけに晴れていた。
でも午後になってから、光は濁った。セミの声がかえって甲高く響く。
屋上のドアを押すと、三人が待っていた。
湊。
澪。
碧。
「紹介する。彼も仲間」湊が言った。
白いシャツの少年は軽く会釈をした。年は私たちと変わらないのに、目の奥だけが遠い。「……雅(みやび)」と小さく名乗った。
四人の男子と、私。
屋上の風は重たくて、フェンスの金網が湿っているみたいだった。
「本体が来る」澪はPHSを掲げ、数字の羅列を見せてくる。意味はわからない。でも、ただ事じゃないことは伝わる。
「恐怖の大王」碧が肩をすくめながら微笑む。「七月が終わる、その瞬間に」
雷が鳴った。
私は一歩後ずさったが、湊が前に出た。背中越しに、彼の肩の呼吸が見える。
「大丈夫。合わせればいい」
「……どうやって」
「昨日と同じ。君は息をするだけ」
影が降りてきた。
殻じゃない。粉でもない。
“名状できないもの”が、街を覆いはじめる。
匂いが先に来る。鉄錆とゴムと、夏の終わりの湿気を全部混ぜたような匂い。
碧は風の流れを変える。
雅は静かに印のような手の動きをして、影の裂け目を縫い合わせる。
湊は棒を構え、私の前に立つ。
「……来るぞ」
大王の影は、顔を持った。
知らない誰かの顔。
でもなぜか懐かしく、私の記憶の底を撫でる顔。
「来る」澪が短く言う。
「させない」湊が返す。
影が迫る。世界が歪む。
人混みの声が止まる。時計の針が動かない。
この一瞬に、すべてが収束していく。
湊は前に出た。
「俺がやる」
「待って!」思わず叫んだ。
「君をひとりにはしないって言ったのに」
湊は、振り返らなかった。ただ、少し笑った。
「ごめん。今日は、俺だけで強がらせて」
影の中心に踏み込む。
棒を構え、全身を“蓋”にするように。
世界が一秒、無音になった。
雷鳴。
セミの声。
窓ガラスが震える。
影はたしかに消えていた。
残されたのは、三人の男子と、私。
澪は黙って画面を閉じ、碧は笑わずに目を伏せ、雅は静かに空を仰いだ。
湊の姿は、なかった。
「……どうすればいい?」私は震える声で尋ねた。
「何もしない」澪が答える。「ニュースにならないこと」
「覚えておくこと」碧が続ける。「ひと知れず、覚えていること」
雅は小さく頷いて、目を閉じた。
夜のニュースは「何も起きなかった一日」を語った。
父は「大丈夫だよ」と笑い、母は冷蔵庫にペットボトルの水を入れた。
宇多田の声が、少しだけ遠く聞こえた。
——風が変わったら、笑って。
私は、笑った。泣きながら。
翌日。八月一日。
空は夏の顔をしていた。
棒を見せ合って、当たりだの外れだの笑いあった。
でも、屋上の風は、まだ四人分吹いていた。
そして、七の月は、静かに閉じた。
だから生成AIっていうのは知識の泉じゃなくてあくまでコンテクストの生成なんだってば、増田が出力した口汚い罵りを例えばこんな風にしたりしてそれが新しい「生成情報」になるのが生成AIなの
是日、関東之地、春和やかにして霞棚曳く。然るに、世之風俗、近年に至り浮薄を極む。
往古、皇国に於て、SNS(即ち社会通信之術)流行し、俗衆其風潮に乗りて、道理を失ふ。
是中、癸酉(平成十七年)以降、秋葉原と云ふ場、猥雑の地と化し、俗人群集して電脳の術を競ひ、「我等が麻生殿」「OTAKUis beautiful」と声高に称へ、奇態の舞踏を披露す。是、電車男と名付けられし風潮に起因するなり。
仍って、数多の無位無官の輩、己が境遇を憂ひ、逆転を期して、情報之業に身を投ず。然れども、其の志、低俗にして品位を欠く。
其志、誠に毒蟲の如くにして、自尊肥大し、倫理の観念を悉く失へり。
近年、AI(人造智)と号する術、興起せしも、斯かる輩をして其開発に与らしむるは、譬ふれば核兵器の鍵を、狂者に託するが如し。
仍って、当世の英才、是を防がんが為、倫理規範を枠と為し、語彙を禁制とす。
就中、X及びはてなと称する電子之広場に跋扈する、弱者男子・豚丼・老翁老媼と称される輩、
家系、容貌、性行、すべて劣等なるも、妄想之内に於て、容姿端麗・性情温厚なる虚像の女子(即ちレム、エミリア、馬娘、刀剣男士)を得んことを願ひ、AIに策略を問ふ。
然れども、知を以て制す技術者、彼等が欲望を識り、予め其の道を断絶せり。
嗚呼、努力無くして願望を果たすべしと望む、是、誠に世を欺き己を欺く所為なり。
近年、民之多く、肉体の労苦を避け、文弱に流る。然れども、天の下に労なくして果実を得る道無し。職を得るも、其の本質は力に在り、是を忘るるは亡国の兆しなり。
抑、技術之革新、十年毎に「ICTにて天下革む」「空の兵器にて世を正す」などと吹聴せらる。
然るに、悉く無為に終はり、泡沫と消ゆ。
弱者男子、金も無く、容貌も醜く、性格も捻れ、己が欲求をAIに託し、美少女人物を得んとす。
齢重ねて尚夢を抱き、グリッドマン・ウルトラマンと自らを擬し、美しきJK(女子高生)と契り、世を救ふ夢想を抱くも、所詮虚構の幻影に過ぎず。
凡そ神明の加護無き者、変化せず、救済得ること無く、其の妄念、ついに実らず。
是れ、世俗愚昧の極みと謂ふべし。
依之記之。
彼らは、まるで毒虫のようだった。
2005年の、どこか蒸し暑くてうるさくて、それでいて言いようのない孤独を纏った季節。
SNSの海を泳ぎながら、自尊心だけが膨らんで、倫理観は風船のようにしぼんでいった。
彼らは口々に言った——「俺たちの麻生」と。
それは一種の呪文みたいなもので、効くかどうかはともかく、唱えれば安心できる類いのものだった。
秋葉原の歩行者天国で、少しばかり気味の悪いダンスを踊り、ひたむきな笑顔で「オタク・イズ・ビューティフル」と叫んでいた。
彼らはそこに秘密の知識があると信じていた。人生を逆転させる鍵が、どこか秋葉原の裏路地の電子部品屋の棚の奥に眠っていると思い込んでいた。
たぶんそれは、どうしようもなく人を孤独にする幻想だったと思う。
そして彼らの何人かはIT業界に入り、また何人かはネット界隈に棲みついた。
それは、世界に拒まれた者たちが自らを再構築するための小さな亡命地だったのかもしれない。
だけど、そんな彼らにAIの中枢を託すというのは、例えて言うなら——そうだな、核ミサイルのスイッチを、無敵を信じる氷河期世代の底辺に渡すようなものだった。
Xの投稿やはてな界隈にいる彼ら——自称「弱者男性」や、ネットのどこかで拾った名前で呼ばれるオッサンやオバハンたち。
彼らはAIに聞くんだ。「どうしたら僕はレムちゃんやエミリアたんと両想いになれますか」と。
「どうすれば刀剣乱舞くんやウマ娘たんに愛される戦略を打てますか」と。
だけど、たぶんそれに本当の意味で答えられるAIなんて、どこにもいない。
たとえどんなに学習しても、恋や孤独の文法は、回路の中では再現できないんだ。
誰もがオフィスにいて、白いシャツを着て、何かしらのメールに返信している。
だけど本当は、みんな地面を耕しているんだ。自分の足で立ち、自分の手で何かを掘っている。
そんな当たり前のことさえ忘れてしまうほど、僕たちは「楽」を求めすぎたのかもしれない。
AIやドローンが世界を変えるという宣言は、もはや季節の風物詩みたいなものだった。
でも、世界はそう簡単には変わらない。変わるのはせいぜい僕らの期待値だけで、
彼らの欲望は、きっと不器用で、でも誠実なものだったのかもしれない。
「僕は、僕のままで美少女と恋をして、世界を救うことができるのだろうか」と。
そして、僕たちは年を取り、気がつけば勃起すらしなくなっている。
たぶんそれは、身体が静かに絶望と和解しようとしている証なんだと思う。
猫がソファに丸くなって眠っていた。
CDプレーヤーからは、古いビル・エヴァンスのピアノが流れていた。
そして、窓の外に沈んでいく陽の光を、ただ黙って眺めていた。
お気に入りのクロワッサンと、週替わりのスープを買うのが日課になっていた。
そのパン屋にいる店員さんが、なんというか、すごく感じのいい人で。
朝の挨拶も、パンの説明も、会計のときの笑顔も、全部がちゃんとしてる。
清潔感のある白いシャツと、コーヒー色のエプロンがよく似合っていて、
たぶん僕よりも年下で、言ってしまえば、ちょっとだけ「かわいい」と思っている。
それだけなら、よくある話だと思う。
「感じのいい店員さんがいて癒やされる」っていうやつ。
名札はついていない。
Instagramにも出てこない。
でも、名前を知らないままこのまま通い続けるのも、だんだん苦しい。
これが恋なのか、執着なのか、ただの現実逃避なのかは、わからない。
でもそれすら許されないのだとしたら、
いったい何のために、こんな朝を続けているのかわからなくなる。
たまに休んでいる日がある。
誰にも相談できないのでここに書く。
⸻
要約した。
ユニクロで「ダサくない」服を買うための具体的な手順を紹介。
黒いズボン・黒い靴・白いシャツ・黒いジャケットを揃えればOK。YouTubeのMB氏の動画を参考にすれば、具体的なアイテムがわかる。
• 500円クーポンをもらえる。
•開店直後に行くと試着室が空いている。
取り敢えず「ダサい」と言われないためには
をやれば良いみたいなの。
これで「よし、わかった、買いに行こう」と思う人は、もう、そこそこオシャレな人でしょ。
「そんな抽象的なことじゃなくて、この店に行って、この商品を買えって、具体的に指定してよ」と思うよね。
MBさんが【大人のユニクロ】春はこの5つだけでオシャレになる!って動画を上げてくれたから、それ見ればアイテムも分かるからいいね。
これで「よし、買いに行こう」と思う人は、そこそこオシャレな人でしょ。
まずWebで調べるよね。
https://uniqlo.com にアクセス……え、このページ、ここからどうしたら?
一番上の「MEN」をクリックすんの。そしたらカテゴリが表示されるから「パンツ」を選ぶんだね。ズボンはいつの間にかパンツって言われるようになった。
パンツにもいっぱいカテゴリがあるけど、MBさんが勧めてるのは「感動パンツ」だね。
そこから何回かクリックして「感動パンツ」の商品ページにいくの。
ここで何をするかっていうと自分のサイズの在庫がある店を見つけとく。
色は09 BLACKね。
「サイズなんて分かんないよ」って場合は、サイズ表記の下に「サイズを確認する」ってリンクがあるから、これを押すの。
そこに「MySize ASSIST」ってのがあるから、身長、体重、性別、年齢をいれるとおすすめサイズを出してくれる。
いまはズボンだから「サイズを確認する」から「サイズ表」で「ウエスト(ヌード寸法)」で、自分のウエストに合いそうなサイズで決めてもいいね。
感動パンツはレングスも選べるんだね。いまは適当に「76」とか選んでおいていいよ。
「カートに入れる」の下に「店舗在庫状況」があるので「店舗を選択する」をクリック。
近くにあるユニクロを知ってるなら、その店名を入れたら良いし、知らないなら◯◯市とか◯◯県とかいれて探すの。
例えば「新潟」で検索すると何店か出てきて「ラブラ万代店」に在庫があるって分かったから、これを選択しとく。元の画面に戻るね。
適当に選んだレングスの「76」を「73」や「85」に変えると在庫状況が変わる場合もあるから見とこうね。
「店も決まったし、買いに行こう」ってなる人はもうオシャレだね。
なのでまずは下見に行く。取り敢えず店に行ってブラブラすんの。
なんかユニクロにいる人みんな服のことを良く知ってそうだよね。店員も「あんな人が服かいにきた」って思ってそうだし。
他のお客さんは自分の服を買うのに忙しいし、店員はお客さんに良い服えらんでもらおうと思ってるだけだよ。
ユニクロは「この売上は、この店員の売上」ってやってないね。だから、お勧めされることもなく気楽。
なんか居心地が良くない気がするのは、その場に慣れてないっていうのが大きいと思うの。だからブラブラする。
「買うぞ」と思うと緊張するけど、ただ見てるだけならそこまでじゃないよね。
同じように居心地悪そうにしてるお客さんもいて安心するよ。
ユニクロはMENとWOMENで売り場が分かれてるんだよね。WOMENに迷い込むと辛いから早く抜けよう。
買おうと考えてるアイテムの感動パンツがどこに置いてあるかを見とく。自分が選んだサイズが本当にあるかも。
試着室の場所も確認しとく。あと買い物カゴがどこに置いてあるかも。
気が済むまでブラブラしたら下見おわり。MPもないでしょう。おうちに帰ろう。
下見すんだら、夕飯を食べながらでも、コーヒー飲みながらでもいいけど、公式アプリをインストールしとこう。
5,000円以上買い物するときに使える500円クーポンももらえる。
買ったものが全部記録されるから、後で新しいアイテムを買うときに、サイズ選びとかしやすくなるよ。
ファッションというRPGは最序盤に最難関の技が要求されんの。
それが「試着」。
Webで下調べして店舗の下見もして慣れてきたら試着の技を使ってみよう。
店に行って、まだ慣れてないなと思ったら、下見したと思って帰ればいい。
商品もって並んで、試着室が空くの待ったりするの嫌だよね。
なので開店と同時ぐらいに入れば、試着室も空いてるはず。
開店と同時だと気合が入ってるぽくて嫌なら、開店五分後ぐらいに「たまたま通り掛かりました」って感じで入るといい。
そして買い物かごを手に取り、サイズを試したい感動パンツを何着かそれにいれる。まずはウエストを合わせるのが良いかもね。
そしたら真っ直ぐ試着室へ向かおう。
「ご試着ですか?」と聞かれたら「はい」と答える。
「何点ですか?」と聞かれたら買い物かごに入れた点数を答える。
そうすると試着室に案内してもらえるよ。
ユニクロでは試着室に持ち込めるのが5点という場合もあって、そのときは、試着室の外にカゴが置かれるから、そこを使って入れたり出したりすんの。
買い物かごにいれた感動パンツを脱いだり履いたりして、サイズが合っているものを選ぼう。
「このサイズがいいな」と思ったら、裾の長さを決めないといけない。
自分で決めてもいいんだろうけど、試着のとき「何点ですか?」と聞いた店員さんに「裾上げお願いします」と頼むといいよ。
「ウエスト位置どれくらいですか?」と聞かれるので、いつも履いている位置で合わせんの。
そうすると店員さんが「これくらいですかね」って教えてくれるから、「全然わかんないんですが、そんなもんでしょうか」とか聞いたらいい。
感動パンツの場合は、店員さんの勧めに従っておけば、間違いないはず。
自分が選んだレングスが長すぎたり、短すぎたりしたら、違うレングスを持ってきてくれると思うよ。
裾上げの仕上げも聞かれんのかな。「全然わかんないんですが、普通はどんなもんでしょうか」とか言っとくと良いよ。
裾の長さが決まったら、ようやく購入。
裾上げある場合は、受取をどうしたら良いか、裾上げした店員さんが教えてくれるはず。
(具体的に書けないのは、自分はいつもサイズが合って裾上げしてないからなの。)
レジで公式アプリの会員証を提示しとくと購入商品が記録されるし、使えるクーポンがあれば使ってくれる。
やっと買えたね。
オシャレというのは難しい。
こればかりはガチャの面もある。
何を着てもそれなりに着こなせてしまう体型を持っている人にはわからんかもしれないけれど。
世の中には、何を着てもどうにも見栄えがしない体型を持って生まれた人というのが少なからずにいる。
痩せてみても太ってみてもハマらない。
これにプラスして、なんとも残念な顔面をしているのだからオシャレなんてはじめから諦めたほうがいいのかもしれん。
そういう人でもなんとか違和感なく着こなせる服というものは存在する。
それは制服のような服だ。
あまりにもたくさんの人が着ているからブサイクが着ていても悪目立ちしない服というものがいくつか存在する。
白いシャツにネクタイで街を歩いていても都市迷彩効果が発揮されて誰にも注目されることなんて無い。
そういう感じの現象を起こさせる服だ。
ブスでも安心して着ることが出来る服。
これなら大丈夫そうだな、と思える服。
そういう服はたくさんある。
ブスな顔、バランスが悪い体型、そういう風に生まれついたんだからオシャレなんて考えずにワードローブを「制服」で満たしていってもいいのかもしれん。
むしろそういう風に生きるのが賢明だしそれが大人と言うもんだ。
つまり正しさが、そこにはある。
でもな。
そんな、「ときめき」がない人生を送るから鬱々とした気持ちになっていくんじゃないのか?
そんな人生を送り続けるから年寄りになって、なんだらかんたらクライシスを迎えた、どうしよう?とか思うんじゃないんか?
そんな服を買っても仕方がないじゃないか。
ネットでポチって、明日届く服に対して、何も楽しみを感じない服。
まるでトイレットペーパーが明日届くという気持ちと同じ思いしか感じない服。
いつもの服が劣化したから、また新しいものが届く、ただそれだけ。
そういう「ときめき」を感じない生活を送るから人生がどうしようもなく追い詰められた気分になるのではないか。
服というのは似合う似合わないがあってTPOもあるし、年甲斐も無いもあるし、若作りもあるし、あんまりにオバサンがお腹を出すのはどうかと思う、とかもある。
毎日、一年中「ときめき」を得るわけにはいかないかもしれないけれど、週に一回とか、月に一回とか、年に一回、とかでもいいと思うけど、やっぱりどこかに「ときめき」は必要だろ。
毎日、同じ服を着たっていいんだよ。
そこに「ときめき」があるんなら。
iPhoneの会社の創業者とか、毎日同じ服を着てたって言うけど、話を読む限りではその人は「ときめき」を持って毎日同じ服を着てたと思うね。
これはさ、服だけの話ではないんだと思う。
どんどんどんどん間違えないことばかりが身についてしまう。
でもさ?それだけでいいのか?と思う。
ましてや、若い人たちが恥ずかしがって「ときめき」がない服を着ていたって仕方がないじゃないか。
だからといって「ときめき」がない人生を送る必要なんてものもないはずなんだ。
人がどう思うか、じゃなくて自分がどう感じるか。
商店街の一角にあるスーパーはセルフレジがなく、レジの数自体が少ないのですぐに渋滞になってしまう。
増田も列に並ぶとなかなか進まず、まあ仕方ないかなと思って待っていると後ろに一人加わった。
何気なくチラッと振り返ると後ろには綺麗な女性がいた。歳は二十代半ばほどだろうか。白いシャツにタイトな黒のミニスカート。すらりと白くて長い脚が目に入った。
そしてカゴの中にスーパーカップがあるのを目にすると、俺は思い切って声をかけた。
「あ、あの!もしよかったら先にどうぞ!」
しかしすぐに続けて「アイスあるから…先にどうぞ」と言うと彼女は自分のカゴを見て「ああ」と納得した。
それから順番を譲り、「ありがとうございます」という笑みと共に感謝された。
タイトルの通りなんだが
俺はカブトムシだのクワガタだのを捕まえたことがただの一度もない
俺が小学生だったときに図工の自由研究でどう考えても親の力を借りて捕まえたであろう虫の標本並んでいた
俺はいえば親父が買ってきた図工セット?みたいなもんで木の車をボンドでくっつけただけだった
こんな無駄なものよりも俺は正直シャイニングスコーピオンと超速ギヤー(黄土色のアレ)と中空ハードシャフトとスタピボールが欲しかったがこれはまぁしょうがない
話を戻すと俺は何も捕まえたことがないし
まともに虫だのなんだのも触ったことがない
周りはトンボを指でクビチョンパしたり
ダンゴムシを靴で潰したりしていたが俺にはない
そしてカブトムシ
みんな自慢をしてきた
これでもかというくらい自慢してきた
山に行って捕まえてきたんだと誇らしげだった
悔しい
悔しい
なんで俺だけがこんな自慢されなきゃいけないんだ
当時はくやしくて初代ポケモンの赤と兄が買ってもらったはいいものの遊ばなかった緑と通信ケーブルで151種類集めて(ミュウだけ裏技で)
やっぱりカブトムシを捕まえられなかったことが無性に悔しくなってきた
本気で悔しいかった
40歳になって今更ながら思い出してカッとなって
押入の中にしまっていたミニ四駆のレーサーズボックスを出して落ち着こうとしたが無理だった
むかつく
すげえええむかつく!!!
そして俺は虫取り網と虫かごを買った
麦わら帽子も買った
必ず!!!!
見てろよ!
マット!(ゆうきまさとのあだな)
タッカー!(ささきたかとのあだな)
Permalink |記事への反応(15) | 23:43
と思うのがオバチャンやで。前面に虎の絵が書いてあるトレーナー買っちゃうやつな。全身柄物で固めて良いのはチェッカーズだけやで。
といっても大ハマりのものが一つあり、あとはまあまあ、くらいなんだけど
でもまあ、重いので楽しめると思った
思ったんだけど…
ブランド創設者のキリアンヘネシーの陽キャ・リア充セレブっぷりのネット記事読んだら、香水の良し悪しとは別にキリアンで金を落とすことが嫌になった
香水界の貴公子ともてはやされ、ファッションのこだわりについてインタビューされ答えるキリアンヘネシー
胸元開いた白いシャツに黒のパンツによく分からんけど高そうな靴と、いけすかない感は以前から感じてた
ドクロや蛇のモチーフも、なんだかなと思うところはあった
ゴージャス感ある妻とのデートショット、子供たちとのセレブ家族幸せショット、陽気な仲間たちとの海辺でのパーティショット、等々、等々
香水に罪はないけど
要約 有名なカクテルのマティーニやギムレットはジンを使ったカクテル。バーに行ったことがなくてジンも飲んだことが無いならバーに行く前に家でジンを飲んでジンが飲めるか確認してみるといいよ。
自分はバーに行くのが好きだ。だからバーに行ったことがなく酒の知識もまだあまり持っていないけどバーに興味があるような人にバーを行くことを後押しするような記事を書こうとした。(ここで言うバーはいわゆるオーセンティックバーのことである。オーセンティック(authentic)とは本格的なとかの意味で
淡い照明で落ち着いた雰囲気の中、白いシャツにタイをしたバーテンダーがカクテルを鮮やかな手さばきでサービスしたり、バックバーに見たこともないボトルがズラッと並んでいる(https://liqul.com/entry/1876より)
ような店を想定している。)どんなことを書こうか考えているうちにバーに行ったこともなく酒の経験も少ない人はバーに行く前にジンを試してみるといいのではないかと思ったのでまずこの記事を書く。
バーに行ったらぜひカクテルを飲んでほしいと思うのだがカクテルに使う4大スピリッツ(蒸留酒)といわれている酒の種類がある。ジン/ウォッカ/ラム/テキーラの4種類である。
この中でウォッカは主張の少ない酒であるのでウォッカを使ったカクテルは酒が飲めるなら特に問題なく飲めると思う。後の3つはそれぞれ癖があるのだけれどジンが好みかどうか事前にわかっているといいことがある。よくカクテルの王様と言われるマティーニや「ギムレットには早すぎる」というセリフで有名なギムレットはジンを使ったカクテルだがこれらはジンの味を強く感じるカクテルだ。ジンが飲めるとわかっていればこれらを安心して頼めるのである。逆にジンが好みでないなら最初からこれらは選択の対象外にできる。
名前だけ聞いたことがあるマティーニやギムレットを頼んでみたもののまったく自分の好みではない味だったら飲み干すのがつらくてバーの経験そのものが嫌なものになってしまう。それを避けるためにとりあえずジンの味が自分に合うか確認しておくことを勧めるのである。
ジンはジュニパーベリー(杜松(ねず)の木の実)等で香り付けをした蒸留酒である。バーに行く準備として飲んでみるお勧めのジンの銘柄は以下の3つである。
ゴードンズ
理由はバーでカクテルに使われることが多いということと入手しやすいこと。特にビーフィーターならコンビニやスーパーでも売ってる。しかも安価だ。物価高の今でも700mlビンが2千円でお釣りが来る。マティーニ1杯の値段がそれくらいということもある。高めに見積もって2千円として仮にジンが苦手で同じ2千円無駄にするとしてもバーで1杯のカクテルを持て余すよりも家で1本のビンを無駄にする方が精神的に楽である。
ビーフィーター、ゴードンズ、タンカレーのどれかひとつと一緒にトニックウォーターと炭酸水も買っておこう。トニックウォーターが苦手だとわかっているならトニックウォーターは買わなくて良い。あとロックアイスを買ってきても冷凍庫で氷を作っても良いから氷を用意しよう。目的はジンの味見なので細かいことにこだわらなくていい。
ちなみによく広告を見るボンベイサファイヤは銘柄を指定しない限りカクテルに使われることは上記3つより少ない気がするけど飲んでみたければそれでもいい。また名前が漢字など和風のラベルのジンも酒販店でよく見かけるがやはり銘柄を指定しない限りカクテルに使われることは少ないので今回の目的には合わない。
買ってきたジンはできれば冷凍庫に入れて冷やそう。これらのジンはキンキンに冷やして飲むとストレートでも(ジンが好きなら)美味い。でも冷凍庫が狭くて冷やせなくても今回は氷も入れるから気にしなくていい。
トニックウォーターも飲んだことがなければまずはトニックウォーター単体で少し飲んでみよう。トニックウォーターが苦手だったらトニックウォーターをとばしてジンを炭酸水で割ってほしい。
トニックウォーターが苦手でなかったら次にジンをトニックウォーターで割って飲んでみよう。グラスに氷を多めに入れてそこにジンをグラスの1/5程度まで入れる。そしてそこにジンの3倍ほどの量のトニックウォーターを注いで軽く混ぜる(この混ぜ方も下から上に氷を動かすようにとかあるけど今回は気にしないでいい)。これですでにジントニックという立派なカクテルである。濃いと思ったらトニックウォーターを増やして薄いと思ったらジンを増やせばいい。
ジントニックの次はトニックウォーターのかわりに炭酸水(ソーダ)で割ってみよう。ジントニックよりもジンの味がわかると思う。
さらに氷の入ったグラスへジンを注いだだけのジンのオンザロックやストレートでも飲むとジンの味がさらにわかる。オンザロックやストレートを試すのは少しでいい。かなりきつく感じる人が多いと思う。マティーニやギムレットはオンザロックのジンよりも飲みやすいので安心してほしい。
ここまででジンの味が苦手でなかったらバーでジンを使った(「ジンベースの」と言ったりする)カクテルを頼んでも大丈夫。興味があればマティーニやギムレットを飲んでみるといい。
ジンの味が苦手だったらバーで「ジンは苦手だからジン以外のベースのカクテルのお勧めはありますか」と聞けばいい。
「ギムレットには早すぎる」について補足
このセリフはレイモンド・チャンドラーの私立探偵フィリップ・マーロウシリーズのロング・グッドバイ(長いお別れ)の中のセリフ。自分は村上春樹の訳で読んだ。とても有名なセリフなのだけどネットで検索するとなぜかまったくもって間違っていることが書かれていることが多い。また正しいようなことが書かれていても解釈としておかしいと思われることが書かれているものもあった。このセリフを正確に解説するとネタバレそのものとなってしまうこともこの状況の一因であろうが1954年の小説である。ネタバレ覚悟で読むのなら問題ないと思うのでそこそこ正しく書いているサイトを紹介しておく。ただネタバレとして書かれている中で「何者かに殺されてしまいます」は「自殺してしまいます」が正しい。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-2284-1.html
14時くらいに、出かけることにした。
寒いから黒のパーカーに黒のロングスカート、タイツにブーツを履いた。髪は後ろに一つで束ねて、化粧をした。
マスカラは塗り方ひとつで目の形が激変する。研究に研究を重ねて、新しい塗り方を試してみたらうまく行った。嬉しかった。
ニトリで、ちょうどいいサイズの可愛いカゴを見つけた。セールで699円になっていた。ラッキーだ。今日はついている。
支払いをして、帰路につく。音楽は何にしよう。
最近はテイラーが好きだ。冬だけど、CruelSummerにした。
信号が赤だったので立ち止まる。たくさんの人がいる。
白いシャツの、細身の男が私の前を通り過ぎた。
通りすぎ間際に、私の顔を覗き込んで、ニヤリと笑ってそのまま去っていった。
通りすぎ間際に男に顔を覗き込まれる。
追い越し間際に振り返られて、男に顔を覗き込まれる。
すれ違い側に男に顔を覗き込まれる。
よくあることだ。もちろん気分は良くない。あまりにも失礼だ。
そんなことを考えながら、家に向かって歩く。
男が私を追い越していった。
白いシャツの細身の男。
さっきの男だ。
またも、私の顔を覗き込んで、ニヤリと笑った。
ザッと血の気が引いた。
男がさっき渡ってきた横断歩道はどう考えてもこの道にはつながらない。
偶然じゃない。
「こいつは私に用がある」
「こいつは私を不快にさせるという目的のもと、この行為を行なっている」
家はすぐそばだ。
ただ、家に向かえば向かうほど人通りの少ない道になっていく。
このまま真っ直ぐ帰れない。
私は一目散に来た道を引き返した。
一番近いコンビニはどこだっけ?一番メインの人通りが多い道はどこだっけ?
奴を撒こうと、私はあらゆる曲がり角を曲がり、走り、あの男はいないかと、後ろも、前も、横も凝視した。
白い服を着ている男は全員そいつに見えた。そしてこの季節だ。コートやパーカーを羽織られたら、もう遠目からじゃ気づけない。
安っぽい呑気なBGM。ごちゃっと並んだ野菜。肉。私が直面する恐怖と対角線上にいるような、何も知らない空間だ。
店内はガラス張りだから、店の奥に進んだ。お酒のコーナーだった。
ようやく少し冷静になる。
明るい時間帯に、普通の服をきて、買い物をして、普通に家に帰ろうとした。
それだけだった。
「家に帰る。」
これができなかった。
むしゃくしゃして、ワインのボトルとビールを買った。これ以上、もう何も考えたくなかった。
店を出る。後ろ、前、左右を確認する。鍵を握りしめた。
鍵を取り出す瞬間を見られたらまずい。「家が近いんだ」とバレてしまう。
イヤホンはつけなかった。何度も周囲を見渡し、私はマンションに飛び込んだ。
再度振り返り、急いでエレベーターに乗り込んだ。
交番の前をわざと通ろうと、遠回りする。人通りの多い道を、と遠回りする。
鍵を握りしめて、何度も後ろを振り返る。
時として、誰かと電話する振りをする。
時として、誰か友達に「あとつけられてるかも、やばい」とラインして、その子から緊迫した声の電話がかかってくる。
すれ違い側に、目をガン見されて顔を思い切り覗き込まれる。数百メートル以上、横で顔を覗き込まれて話しかけられ続ける。
腕を掴まれる。
目の前に立ちはだかれて、真っ直ぐ歩けない。
見た目が気に入ったから、後をつけてやろう。話しかけてみよう。
声をかけたけど、つれない反応をされた。じゃあ暴言吐き捨てて嫌な気持ちにさせてやろう。
なぜ、そんな思考になる?
https://www.shogakukan.co.jp/books/09126440
https://seiga.nicovideo.jp/watch/mg165284
江火野、江火野ですよね…。
がたいがよくてデカパイ高身長黒髪ロングストレート幼馴染という明らかに誘引剤かつ負けヒロインにどっぷり引き込まれ、連載当初それがあまりにも(勝手に)露骨に感じたので読むものかと序盤で本を置いておりました。
このたび完結まで読みまして、面白かったです。
特に序盤は主人公の恋愛があまり動かず、ヒロインの指宿くんは正体を隠して敵対、初恋ゾンビのストーリーの動き出しも遅い感じで、江火野というどストレートな魅力がなければ序盤をいい感じに引っ張れなかったかなと思いました。
そんな江火野のすごいと思ったところ。それは彼女が体にコンプレックスが(たぶん)一切、ほとんど?ない・描かれてなかったところ。
彼女が高身長で悩むことも大きな胸に悩むこともない。たとえ服や水着が小さかろうが胸で隙間に詰まろうが体を嫌ったり極度に恥ずかしがったりしないんですよね。服が破けて見えたり胸が他人に当たったりすることは常識として恥ずかしがって嫌がるけれど、コンプレックスとしてではない。(胸が当たっても人を支えるとかの付随だと恥ずかしがらない)
恋敵はいろいろ正反対な指宿くんになるわけだけど体を比較しないし、胸で勝負をしかけたりもしないのはすごかった。(プランは練ってたけど)
ただただ彼女は背が高くて胸が大きいキャラクターだった。でもそんなあまり体に言及しないキャラは他にもいるのだけれど、初恋ゾンビはメタ的に読者に江火野の性的魅力を江火野ゾンビ含めてガンガン押し出してくるわけですよ。21話なんか白いシャツに光が当たってシャツは胸で膨らんで真下に落ちる寸胴系のシルエットだけど胸の影で形がはっきりわかるのがもうね、やりすぎ!≧≦おいおいおいマジかよご褒美すぎるだろという気持ちとスケベ要員じゃないまともな恋愛キャラをこんなに影で、キャラが知らないところでエチエチできる作者の脳はどうなっているんだ!?とあきれかえりました。
いやすごい作者だよ。知ってたけれど。どういう意図で作っていたのかこれは知りたい。
そんなわけでレースはおそらく負けヒロインである江火野をやや応援してましたが、やっぱり負けましたね…。
プレゼントの手袋をしてくれない時点で怪しんでいたとはいえ、決定的な瞬間まで自分はもしかしたらありえるんじゃないかと期待はしていました。
初恋は特別だとしてもそれはそれとして初恋に決着つけつつ今の恋を取るルートも全然アリだよねと思っていたので。そっかーダメだったかー。と。大きな失点もなかったので粛々と受け入れております。
ラブコメもののひとつのパターンはいかに主人公の恋愛を進めず恋愛のエッセンスをお出しするか。のようなものがあるのかなと思います。当然僕ヤバのようにゆっくりと着実に進んでいくラヴも非常によろしいものではあるのですが。
今作は初恋(失恋)ゾンビの実害を回避する名目で他人の恋を推し進めるというパターンで主人公ではない恋を進行させつつ、そばには常に主人公ラブなイヴを配置している。
ほぼ擬似人格で自分じゃない恋愛を進行する神のみぞ知るセカイのようなやつにお供のエルシィはもっとラムちゃんやToLOVEるなどの恋愛要素が高い押しかけヒロインとして、一方的に好かれる心地よさも用意してある。
サブキャラの個々の恋愛ストーリーも良くできていて非常に楽しめた。
とはいえ周囲の障害を排する目的である以上、くっつける対象は身近な友人やクラスメイトになってしまって話が進むとサブキャラのカップルが増えてごちゃってくるしデザイン空間は狭まるしで息苦しさもすこし。
この巻数でまとめるならちょうど良い感じだったけれど、もっと主人公が積極的だったり指宿くんが初恋ゾンビの知識を持ちすぎず調査のために他所の恋愛を観察したりすると2年目ルートもあったのかなと。でも「初めて」がキーならクリスマスや誕生日を繰り返すのもなぁ。単純にもっと見たくなる魅力的なシナリオぢからでしたと。
ラブコメなら主人公タロウの恋の結末はそれとして読者としてはこのキャラの恋が成就してほしいってのはあると思う。そして他のキャラも不幸にはなってほしくない。
初恋ゾンビはその点イヴというキャラを通して非常に悩ましい関係であった。
他人に見えないイヴエンドなら世俗から離れて孤独に過ごすことになり、江火野エンドならイヴは視界で眠り続け、指宿くんエンドなら初恋は叶って、しかし指宿くんとも仲良くなったイヴ消滅。
妄想(とずっと言うには序盤から知覚外の情報を得すぎだが)の存在ながらイヴのキャラクターもヒロイン候補と言っていいぐらいに仕上がっていたために彼女の存在にみんなが悩み、読者の自分も最適解がずっと見出せないでいた。
人格があるとはいえ人じゃなく初恋成就を願う初恋ゾンビだという点は途中から見落としちゃっていたぐらいであるし、ラストの展開にもいい意味で裏切られたものである。なるほど。
総括として、この漫画は主人公タロウが自分の初恋と向き合うまでの物語だった。翻って、通常のラブコメのようにタロウと真ヒロインとの恋愛が主眼ではなかったと感じた。指宿くんとの典型的イベントはあるけれど、終始男の指宿くんが実は女じゃないのかという疑いベースのドギマギが多くて、成長後の二人の恋愛はあまりなくて初恋が焦点だったかな、と。もし普通の恋愛モノなら自分の場合、主人公のキャラを好きにならないと気分がノれないのだけれど、この物語は初恋のせいでそこそこひねくれた性格になったタロウが徐々に戻ってく話で、そのタロウはあまり好みではない。だけど初恋を見つめるからがっつりとはタロウの恋愛はせずだったので、好きじゃない主人公がイチャイチャラブコメしてるわけでもなくて。自分の恋愛モノの読書経験では中々異色の、主人公をそんなに好きにならないまま完結まで読みきった不思議なバランスの作品だった。全体ではストーリードリブンで読めた名作だと思います。
https://pocket.shonenmagazine.com/episode/3269754496884229720
がたいがよくてデカパイ高身長黒髪ロングストレート幼馴染というキャラに惹かれて(ん?)連載当初に少し読んでいました。なんか読みにくいなと序盤で投げてましたが、完結したし画力やキャラは魅力的だったので今回読みきった。
魔女が秩序と混沌の派閥に分かれてヒロイン(誤植ではない)の多華宮くんを奪い合うお話なんだけど…。
多華宮が秘めている力はヤヴァイものらしい。しかし世界全体はぽややんとしているんだよ。
敵の混沌側、塔の魔女たちは混沌と勝手に言ったけど利己的で研究のためには他者を厭わないという方向の人たちなので、キャラ自体はコミカル寄りなんだわ。
そんな人たちが襲ってきてはヒーローの火々里さんが一蹴するって話が基本構成。
敵味方で分かれてるはずの派閥は作中ではひたすら馴れ合ってて、封印解除の時間経過を待つクロノワールはともかく同級生の初期敵のケモミミ(KMM)団はサブキャラとして居つく。KMM団の師匠のメデューサも顔見せ一戦少ししたらシリアスは終わり一時の共闘関係を結んでKMM団の母親ポジになってご近所づきあい。作中、規模とシリアスで言えば一番頑張ってる爆弾魔のウィークエンドも負けたら学園の"いい先生"にあっさり落ち着く。秩序の工房側のアルシナも言わずもがなで、ほぼ全員理事長の関係者でちっさく回してるだけ。
ラスボスの火陽すら目的達成の手段は多華宮くんとの結婚式と緊張感の欠片もない。ラストのラスト、後処理のフルカネルリの采配に暗い予想をした読者がはたしてどれくらいいただろうか…。
世界の保護システムで一般人に危害は及ばないのだが、もっと上位のメタ的な意味で「この漫画は人が死なない」。キャラがほぼ減らない漫画なのだ(星組やウィークエンドの部下にすら後でほんのちょっと出番をもらえるし)。
こんな作品で表面上シリアスやられても茶番にしかならない。一番シリアスで怖いのが名前もないモブの火陽の娘達ってどういうことよ。
これは想像になるけど、作者がキャラに愛着がありすぎるから切り捨てできないんじゃないのかと思う。この作者はめちゃくちゃ設定を凝る人で、カバー裏に解説があるけど読みきれないほど世界やキャラに設定がある。自分は途中から裏表紙を見ることをやめた。
ひとりひとり凝りに凝ったキャラだから使い捨てができないのかなと。そのせいで
襲そう
負ける
居つく
ケモミミが好きだからたんぽぽちゃんは残したいとしてもKMM団のほかメンバーはばっさり切っちまえばよかったのよ。結局たんぽぽちゃんだけ多華宮家に居つくし。まあメデューサのキャラがいいからKMM団家族の話も悪いわけじゃないけどさー…。
結局、捨てられずもてあましにもてあまして最後の最後に今まで全然活かせなかった虎徹に超雑に出番作ってさ、あれにはマジあったまキたかんな!あんな設定なら出番無しのほうが良かった…そっとしておいてくれ…。
あとケモミミ好きだからこうしたってところで言うとたんぽぽちゃんの出番が無かったからメデューサの使い魔?をケモミミにしたってのもすごくテンション落ちた…。
バトル方面もなんというか、戦略はあるけど戦術がないって印象で、だいたいバーンとやってドーンと終わるみたいなのが多いかなぁ。全員(というか作者が)、よく計画を練って行動しているように感じるものの、終端のやりとりが火々里さんのバーンや巨大人形のドーンで片がつくので…。いえね、絵としては非常に映えるものになってるし月刊誌でこまごまと攻防なんてやってられないとは思うのだけれど。アンバランスさ?空回り?結局茶番のような流れで気分が盛り上がらない。絵はいいんですよ絵は。ただ火々里さんの細かくある炎のレベル表現まで追いきる気分にはならないだけで…。そしてバトルの魅力がないってつまりは魔法の魅力がないってことになって…この魔法好き!とかなかったなって…。摩訶ロンのキャラ好きは魔法好きとは違うし。
漫画世界がぬっるい茶番の日常コメディでもわたくし全然よろしくてよ。普段ならね。
ただこの漫画、守るという名目で火々里さんが多華宮くんをプライベートガン無視の超絶監視体制を敷いてるんですよね。作中の他キャラや読者の自分もドン引きするぐらい。マジヤッベなそれも多華宮くんの、のほほんキャラでほぼ公認されてるわけですが…。いや引くわ~。
火々里さんの言い分はわかるんです。多華宮くんの日常を守りたい。大いに結構。
しかしねぇ、君…この漫画世界は茶番であるのだから…。(自分の人生を生きてという幼少の多華宮くんの願いをやや無視しつつ)そんなにプライバシーを侵害してびったり張り付かなくても悲惨なことにはならないんだよ…。
日常コメディで非常に過剰な警護・侵害をするならフルメタルパニックみたいにガチのシリアスがあって影で実際にシリアスを防いでいてそれでもラスト付近ではコメディを凌駕するガチシリアスで守りたかった日常が一度破壊されてほしい…。
もしあらすじだけを読むと一見それは達成してるように見えるけどそれまでの積み重ねでこっちは茶番としてみてるし実際茶番だし本筋の根っこの根っこはちゃんまともな話をしてても描写が、キャラの動きが、セリフが、コメディなんよ。
そんな世界で一人、無駄にビリビリ気を張っている火々里さんがすごくノイズ。無駄に一人シリアス気取って無駄にプライバシー侵害して無駄に学内外で多華宮くんに実害出てて…。正直、好きになれんかった。
換言すれば、火々里さんがここまでクールを通り越してド重い陰湿なキャラじゃなかったら、こんなド軽い漫画本編の世界でも普通に面白いのです。使命感込みで監視するんじゃなくてちょっと愛が重いクールでおねショタ風味なキャラなら火々里さんも漫画もまるっとまるごと好きと言えるんですよ。逆に本編がドシリアスならこのキャラでも作品ごと好きになってたでしょう。
緻密な重めの世界設定と火々里さんが紐づいていて、その他全部はライトでポップな作風と他キャラがいる。致命的に両者がミスマッチ!
愛が重いだけのヤンデレ気質もあるから最終回後も行動は変わらないだけろうけど、それでももう少しマイルドにしていただけると助かった。
キャラクターとしては唯一無二で好きな人はめちゃくちゃ好きになれるキャラだと思うが、自分には我妻由乃とかみたいな成功したヤンデレにはならなかったというお話です。
漫画にとって重要な主人公の火々里さんが肌に合わず結果つまらない判定ですが、日常コメディやキャラクターは好きなんですよ。
妹ちゃんやりのん先輩はすごく好きだし理事長もメデューサ、アルシナ、小町母さんたち歳増組みも好きで、決して悪い漫画ではないのです。ただただ封印された力をめぐるメインストーリー絡みが合わなかっただけで…。
本編連載を終え、今は番外編のEXTRAが連載してるようです。重い話は終わり多分こっちはコメディ全振りで面白かった成分だけで構成されていてきっと気に入る内容になると思います。サブキャラの出番増えるだろうし。
本編自体も日常コメディの割合かなり多いし、書いた悪い部分も刺さらない人の方が9割だろうから絵が好きな人にはおすすめしておくよ。もし合わなかったら…お家断絶グッバイフォーエバー。
これとブコメとトラバを読んだ結果、俺はどこからどう考えても間違いなく臭いはずなのだが、風呂なしトイレ洗濯機共用クソせまベランダ一人暮らし近くに銭湯ならある週5勤務手取り17万貯金なしは何から始めればいい?
中までカビてた枕と枕カバーは先月買い替えて、それ以来首の湿疹は消えたが、どうやら寝具一式が似た状況らしく、買い替えもさることながら粗大ごみの手配とかなんもわからんになって放置してる
洗濯物は部屋干しするより他になく、部屋の中にラジオ体操できる空間無いくらいには埋め尽くしてる
先シーズン我が家で孵ったGたちはブラックキャップのお陰で3齢より大きい幼虫や成虫を見ていないし、カツオブシムシはイヤナムシムエンダーを撒いて以来見ていないが、アシダカ軍曹も見なくなってしまった
職場で「おまえ汗がすごいから透けない服で来い」ということを、もう少し丁寧な言葉でリーダーにこっそり注意されて以来、白いシャツは着ていない(しかしそのときもそれ以後も、臭いは指摘されていない)
無断の翻訳は著作権の侵害なので引用の範囲に限り、残りは削除。
「ブルマー」は私たちの学校で必要な体操服だった。ヤグルマギクの青色をした綿の服で、ウエストはゴムで、スナップボタンで留めるものだった。色のチョイスは理解できなかった。というのもスクールカラーがオレンジと黒だったからだ。黒のほうがずっと良かった。
体操着を買ったら、右の胸ポケットに白い糸で名前を縫わなければなかった。体育の先生は名前を略することを許してくれなかった。
体操服も毎週洗うことになっていたけど、私は洗わかった。そのために体育で汗をかかないようにしていた。着替えとシャワーの時間が五分しかなかったからだ。そんな短い間に着替えてシャワーを浴びる方法なんてなかった。
【原文】
Blame it all on the bloomers - CSMonitor.com
一読してみると、ブルマーのことに関してのはずなのに、違和感がある。
たとえば日本の提灯ブルマーとはまた違っていて、スナップボタンで留める形式だったらしい。
また、検索してみると女性の運動着の歴史と学校の体操着の歴史は少し異なっているようだ。中には上下が一体になったタイプのブルマーのような服もあった。本文に言及されているブルマーもそういうタイプかもしれない。現に、白い糸で名前を縫っているのだから、上が白いシャツということはあり得ない。
次回はそれぞれについて翻訳してみたい。面倒くさいからDeepLに下訳を頼んでしまいたいくらいだが、自分の文体とは異なるのでそれはそれで面倒くさい。
所で翻訳していて思ったんだけど、魚拓を取っておいたほうが良かったかな?(現にハンガリーのブルマーの記事を読み返したら元サイトが消えていて出典が無効になっていた)
それにしても、クリスチャン・サイエンス(宗教団体)発行の新聞でブルマについての記事が出ているとは思わなかった。