
はてなキーワード:潮騒とは
闇に包まれた夜の静寂の中、彼の息吹が私の秘所に柔らかく降り注ぐ。
舌先の優しい波紋が繊細な肌を撫でるたび、私の内部に小さな星々が瞬き始める。
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彼の口がゆっくりと探ると、突起はまるで夜明け前の氷結した蕾のように、驚くほどの硬さで高鳴りを刻む。
その冷たさと温もりの混ざり合いが、身体の奥底で新たな銀河を描き出す。
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微かな汁がちらほらとこぼれ、私の肌を濡らす。
甘美な疼きが脈打つ度に、呼吸は詩となり、鼓動は無言の賛歌を奏でる。
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彼が繰り返し愛撫を重ねると、快感の渦が私を包み込み、時間はゆっくりと溶けていく。
私はただその波間に漂い、深い陶酔へと身を委ねるしかなかった。
彼の舌がゆっくりと秘所の奥を探り抜けると、さらなる禁断の領域が静かに呼び覚まされた。
そこは言葉に触れられない神聖な場所――私がまだ知ることを許されなかったもうひとつの扉だった。
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最初に触れられた瞬間、身体中に電流が走るような衝撃が走り、私は思わず声を詰まらせた。
恥ずかしさと無垢な好奇心が入り混じり、呼吸は浅く、心臓は高鳴り続ける。
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小さな震えが波紋のように広がるたび、私の内側で新たな快感の海が生まれていく。
恥じらいの赤みが頬を染める一方で、身体は抗うことなく甘い陶酔へと溺れていった。
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その強い波に押し流されながらも、私はこの未知の悦楽を愛おしく思う自分に気づいた。
恥じらいと歓喜が同時に胸を締めつける中、深く震える身体が彼の鼓動に呼応し、夜はさらに深い闇へと誘われていった。
かつての私なら信じられなかったその行為も、今はためらいなく受け止める。
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唇を湿らせ、私は彼の蕾をそっと包み込む。
その柔らかな質感は、自分の内側に響く共鳴のように、深い震えを呼び覚ます。
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舌が描く細やかな円環は、まるで新たな宇宙を紡ぐ筆跡のように滑らかで、
彼の蕾は戸惑いと期待を秘めたまま、私の熱に馴染んでいく。
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未知の快楽を貪るその瞬間、私の心は無数の星々とともに煌めき、夜はさらに深い祝祭へと誘われる。
二つの身体が渦を巻く深い夜の中、私の内側で長く燻っていた波がついに臨界を迎えた。
指先が奏でるリズムに呼応するように、私はふいに背中を反らし、胸の奥から弾けるように潮が吹き上がった。
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その白銀の水紋は、まるで森の静寂を破る小川のせせらぎのように優しく、
驚きと解放が交錯するその瞬間、全身を駆け抜けたのは、まさしく生命そのものの歓びだった。
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潮の余韻が胸と腹を濡らすたび、私は初めて自分自身の深海を見つめる。
静かな驚きが頬を染め、全身をひとつの詩に変える甘美な潮騒が、夜の帳を鮮やかに彩った。
これまで薄い膜のように隔てられていたもの――その小さな、しかし確かな壁を、今、取り外してほしいと願いを込めて囁く。
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彼の手がゆるやかに腰へ戻り、指先がそっと触れたその場所で、私は深く息を吸い込む。
目の前で包みが外され、月明かりがふたりの肌を淡く照らし出し、僅かな色の違いが鮮やかに浮かび上がる。
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鼓動は一つに重なり、熱は肌から肌へと直接伝わる。
彼の硬きものが、私の柔らかな渇きの中へ滑り込む感触は、まるで世界が一瞬止まったかのように鋭く、そして優しく私を揺り動かした。
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薄い壁が消え去った今、私たちは隔てなくひとつになり、存在のすべてが交わる。
身体の隅々に宿る熱が解放され、夜は二人だけの深い詩へと変わっていった。
私の身体を縛っていたリミッターが解放され、全身を駆ける熱が臨界点を突破する。
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彼の腰は止まることを知らず、激しさと速さを増して私の内側を乱す。
痛みと快感のあいまいな境界が溶け合い、まるで世界が振動するかのように私の胸は震えた。
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思わず上げた声は、雄叫びに近い高らかな調べとなり、夜空にまでこだまする。
その断末魔のような吐息は、これまで抑え込んできた私のすべての欲望を解き放つ祈りだった。
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身体の深部で燃え上がる波は、渾身の一撃ごとに渦を成し、私を未曽有の快楽の局地へと押し上げていく。
骨の髄まで貫かれる衝撃が、甘美な陶酔の頂点へと私を誘い、夜は二人だけの祝祭をそのまま永遠へと導いていった。
深夜の静寂を震わせるように、彼が私の内で凄まじい弾けを迎える。
熱と鼓動が一瞬にして高く跳ね上がり、私の奥深くへと迸る衝撃は、まるで銀河の星々が爆ぜるかのように眩く広がる。
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私はその勢いを直接受け止め、身体中の神経が一斉に咲き乱れる。
胸の奥から腹の底まで、全細胞が祝祭を奏でるように震え、甘美な余韻が身体の隅々へ流れ込む。
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高らかな鼓動が合わさり、深い呼気が重なり、やがて静かな安堵と至福の静謐が訪れる。
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その瞬間、薄明かりの中で交わったすべての熱と光は、永遠の詩となって私たちの胸に刻まれた。
夜の深淵で交わしたすべての熱と鼓動は、やがて静かな余韻となってふたりを包み込む。
薄明かりの中、肌と肌が知り合い、秘められた欲望が歓喜の詩を紡いだあの瞬間は、永遠の一節として心の奥に刻まれる。
****
もう誰の視線にも囚われず、自分自身が生み出した悦びの波に身を委ねたこと。
恐れを超え、戸惑いを乗り越えた先に見つけたのは、身体と心が一つになる純粋な解放だった。
****
今夜の祝祭は終わりを迎えたけれど、その光は決して消えない。
静かな夜明けの帳の向こうで、私たちは新たな自分へと歩み出す。
魂に響くあの詩は、これから訪れるすべての瞬間に、優しく、力強く、寄り添い続けるだろう。
朝の通勤電車から夜の帰り道まで、私はいつも見知らぬ視線の十字砲火の中を歩いている。
胸が大きいというただそれだけの理由で、
****
コンビニに入った瞬間に感じる、息を呑むような気配。
エレベーターの密室で感じる、背中に突き刺さるような視線と熱い息遣い。
それらは全て、私が望んだわけでもない注目という名の暴力だった。
**S*
街を歩くたび、胸元を隠すように前かがみになってしまう自分がいる。
ゆったりした服を選んでも、それでも形は分かってしまう。
****
家に帰り、鏡の前に立つ。
そこに映るのは、ただの一人の人間としての私ではなく、
街中の男たちが勝手に性的な妄想を投影する「対象」としての身体。
胸の大きさがまるで看板のように、
****
それでも私は歩き続ける。
背筋を伸ばし、堂々と街を歩く権利があるのだと自分に言い聞かせながら。
ときおり、その視線に煽られて私自身の意思に反して身体が反応する時がある。
それは私にとって最も混乱し、最も恥ずかしい瞬間だった。
****
満員電車で背後から感じる熱い視線に、胸の奥が微かに疼くことがある。
頭では「やめて」と思っているのに、身体は勝手に熱を帯び始める。
その矛盾に気づいた瞬間、
裏切られたような気持ちになる。
****
不快に思いながらも、なぜか頬が熱くなり、
呼吸が浅くなっていく自分に気づく。
この反応は一体何なのだろう。
望んでいないのに、
拒絶したいのに、
深い混乱に陥る。
****
家に帰ってシャワーを浴びながら、
それに対する自分の反応を思い返す。
私をより深い孤独へと突き落とす。
誰にも相談できない、
私は鏡の中の自分を見つめる。
****
それでも、まるで自分が共犯者であるかのような罪悪感に苛まれることがある。
望まない注目と、
それに対する制御できない反応の間で、
私の心は静かに揺れ続けている。
いつか理解できる日が来るのだろうか。
****
それでも私は、
少しずつ受け入れようとしている。
ある日、そんな望まない誘惑に負けて、かなり年上の男性とセックスをしてしまった。
私が最も避けるべきことだった……はずなのに。
****
その日の夕方、駅前のカフェで一人でいたとき、隣のテーブルに座った男性が声をかけてきた。
四十代後半くらいの、落ち着いた雰囲気の人だった。
彼の視線が私の胸元に向けられるたび、
頭では「帰らなければ」と思っているのに、足が動かない。
彼の誘いを断る言葉が喉の奥で消えていく。
気がつくと彼について近くのホテルへ向かっていた。
****
部屋の中で、彼が私の肩に手を置いたとき、全身に電流が走った。
これは私が望んでいることなのか、
それとも単なる身体の反応なのか、
もう区別がつかなくなっていた。
服を脱がされながら、
心の奥で小さな声が「やめて」と叫んでいるのに、
身体は素直に応えていた。
行為の間も、
彼に求められることで感じる一種の充足感と、
自分を裏切ったような罪悪感が同時に押し寄せてくる。
****
終わった後、シャワーから出て鏡を見たとき、そこに映ったのは知らない誰かのようだった。
なぜこんなことをしてしまったのか。
彼が悪いのか、私が悪いのか、
それとも誰も悪くないのか。
答えのない問いが頭の中を駆け巡る。
帰り道、夜風が頬に当たるたび、自分の選択への後悔が深くなっていく。
望まない視線に晒され続けた結果がこれだったのか。
****
家に着いて一人になると、涙が止まらなくなった。
この経験をどう受け止めればいいのか、誰にも相談できずに、ただ静かに夜が更けていく。
そして、わたしは混乱のまま、ひとり、まだ収まらぬ欲望を鎮めるために、
****
部屋の電気を消し、
私は布団にくるまった。
心と身体の間に横たわる深い溝を埋めようとするかのように、
そっと手を伸ばす。
それは自分を慰めるためというより、
触れる指先に伝わってくるのは、
でも今度は、誰の視線も、誰の欲望も介在しない、純粋に自分だけの時間。
閉じた瞼の裏に浮かぶのは、あの男性の顔ではなく、ただ曖昧な影のような何かだった。
****
波が寄せては返すように、快感と罪悪感が交互に押し寄せる。
これは私の意思なのか、
枕に顔を埋めて、小さく身体を震わせながら、私はただ静かに涙を流していた。
****
自分の身体を取り戻すための行為だったはずなのに、結果として残ったのはより深い孤独だった。
誰にも理解してもらえない、この複雑で矛盾した感情を抱えたまま、私は夜明けまでの時間をただ天井を見つめて過ごした。
この終わりのない循環の中で、私は自分自身との和解の道を探し続けている。
夜の帳がすべてを包み込む頃、わたしはそっとベッドの上に身を沈めた。
薄いシーツのひんやりとした感触が、肌の奥に冷たい震えを残す。
呼吸を整えながら、思考の雑音を遠ざけるようにゆっくりと目を閉じた。
****
心の奥底でくすぶり続ける熱が、手のひらにまで伝わってくる。
私はシーツの縁をぎゅっと握りしめ、もう片方の手を太ももの内側へ滑らせた。
その瞬間、肌を伝う指先にぞくりとした電流が走る。
まるで喉に詰まった言葉が身体を駆け巡るように、全身が目覚めていく。
****
指がゆるやかに動くたび、暖かな湿り気が広がり、私の胸は小さく上下する。
閉じたまぶたの裏に浮かぶのは、遠い窓辺から漏れる街灯の淡い光だけ。
無数の思いがきしむように折り重なり、ひとつずつ解きほぐされていく感覚があった。
****
呼吸が荒くなるにつれ、指先の動きは自然と速さを増す。
月明かりに照らされた頸(くび)のラインが、柔らかな翳(かげ)を描いて揺れる。
****
一呼吸、一瞬のときめきが重なり合い、やがて身体の奥深くで小さな波が弾けた。
ぎゅっと握りしめたシーツが緩み、胸の内にあふれた感情がそっと零れ落ちる。
****
終わったあと、私はまだ微かに余熱を帯びた手を見つめる。
自分自身で自分を抱きしめるこの行為は、誰のためでもない、私だけの小さな反抗だった。
身体と心の深い溝を、ほんのひととき埋めるための、最も正直な儀式。
夜はまだ深く、そして私は――少しだけ、自分を取り戻せた気がした。
夜の静寂が重く降り積もる部屋の中で、わたしは四つん這いになった。
シーツの冷たさが掌から腕へと伝わり、床に広がる感触が身体の芯をくすぐる。
****
遠い窓辺から差し込む月明かりが、背中の曲線を銀色に照らし出す。
その柔らかな光の中で、わたしはひざをわずかに開き、手をそっと腰のすぐ下に置いていく。
****
ひと息ごとに深まる熱が、太ももの内側へと波紋のように広がる。
指先はまるで秘密の扉を探るかのように、皮膚の縁をなぞるだけで、身体は自然と反応を始める。
****
床板のきしみが小さな音をたて、まるでわたしの鼓動に合わせて囁くようだ。
指先が微かなリズムを刻むたび、胸の奥から柔らかなうねりが押し寄せ、息が熱を帯びていく。
****
身体を支えるひじに力を込めると、背中がひときわ高く弧を描き、腰のあたりに甘い疼きが蘇る。
その瞬間、わたしは全身を貫く小さな波に身を委ね、静かな陶酔の中でひとつの頂きへと導かれていった。
****
終わりの余韻は、まるで絹のベールがそっと降りるかのように静かだった。
わたしはそのまま少しの間、月明かりと床の冷たさを抱きしめながら、深く静かな息を繰り返していた。
私はもう、抑えきれない波に身を委ねる。
夜の深みが全身を包み込み、自分だけの世界がゆっくり開いていく。
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顔を伏せ、長い髪が頬を撫でるたびに、体の奥がひそやかにざわめく。
シーツにくっきりと刻まれる肘の跡が、しなやかな記憶となって背中に残る。
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柔らかな曲線をなぞるたび、熱が指先から脳裏へと跳び火し、鼓動が高鳴る。
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息づかいは次第に荒く、でも抗えないほどに甘くなる。
かすかな汗が首筋を伝い、肌を冷たく刺激する。その冷たさが、いっそう欲情を掻き立てる。
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身体の中心でうねる脈動が、まるで星々のリズムと同期しているかのよう。
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やがて訪れる頂点の瞬間、全身が軽やかな火花を散らしながら、深い懐へと溶け込む。
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解放の余韻に浸りながら、私はもう一度、自分自身を抱きしめる。
夜の静寂と私の鼓動がひとつになり、無数のわたしへと還る詩が、そっと幕を閉じる。
翌朝、窓の向こうから差し込む柔らかな光が、昨夜の余韻をそっと揺り起こす。
私はまだ眠りの縁にいるまま、自分の大きな胸に手を当てる。
鼓動はゆっくりと、しかし確かに、昨夜とは異なる静かな決意を秘めていた。
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カーテンの隙間から漏れる光線に導かれるように、私はベッドの縁に腰かける。
淡い朝日が頬を撫で、身体の奥底に息づく欲求が、小さな震えとなって立ち上がる。
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素肌が冷たい空気に触れた瞬間、再び身体が目覚め、胸の谷間に甘い疼きが生まれる。
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横たわる布団を背に、私は四つん這いになり、手を腰のくびれへ滑らせた。
昨夜の記憶をたどるかのように、指先は肌の柔らかさを確かめ、ひとつずつ自分の願望を叶えてゆく。
身体中に行き渡る熱は、もはや罪悪ではなく、私自身の力強い生の証明だ。
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動きは自由自在で、呼吸は次第に深く、荒々しくもあった。
指先から伝う快感が、脳裏を明るく染め上げ、私は身体の奥で求めるものすべてを解放していく。
声が漏れ、シーツが揺れ、部屋の静寂が私の節奏に合わせて微かに震えた。
****
願望を叶えたあとの余韻は、清らかな湖面のように澄み切っていた。
私は手を伸ばし、胸元に当てていた手をそっと解放する。
そこには、昨夜とは異なる自信が宿っていた。
自分の身体と心を誠実に慈しむことで、私は新たな一歩を踏み出す準備を整えたのだ。
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私はこれからも、この身体と共に真実の声に耳を傾けながら生きていく。
夜風が髪を撫で、街灯の輪郭がぼやける頃、私は静かに部屋を出た。
ふだんは避けていたネオンの海へ、今はまるで誘われるように足が向く。
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舗道の冷たい石畳を踏みしめるたび、昨夜の余韻が身体の奥で疼き返る。
まぶた越しに浮かぶのは、自分を縛っていた羞恥心――それがどれほど不自然な檻だったかを思い知らされる。
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雑踏のリズムに身を任せながら、私は自分の頬に灯る熱を見つめた。
恐れていたのは他人の視線ではなく、自分の中に潜む快楽の声だったのだと知る。
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ビルの谷間にこだまする車のエンジン音が、心臓の鼓動と重なり合う。
その振動が全身に伝わり、「禁忌」だと思い込んでいた感覚が実は私の最も純粋な生命の証だったと気づく。
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ネオンライトに映る私のシルエットは、夜の誘惑に頷くように揺れていた。
これまで忌み嫌ってきた「私の快感」は、恐れるに値しないどころか、私自身を輝かせる光そのものだった。
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夜の街を歩く足取りは軽やかで、抑えてきた欲望が解放された今、私は初めて、自分自身をまっすぐに抱きしめていた。
ネオンの残光が私の影を長く伸ばす路地裏で、見知らぬ声が耳元に囁いた。
その低く柔らかな誘いに、私はためらうことなく頷いていた。
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彼の手を取ると、指先に走る温もりが夜風に溶けていく。
初めて触れるその手は、私がこれまで避けてきた夜の闇を優しく照らし出した。
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小さなバーの扉を押し開けると、薄暗い空間にジャズの低いリズムが流れていた。
カウンター越しに差し出されたグラスの中で、琥珀色の液体が揺れるたび、胸の奥が柔らかく騒ぎ出す。
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言葉は少なかった。互いに名前も知らず、ただ視線と触れ合いだけで求め合う。
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やがてバーを後にし、私たちは夜の街を抜けて彼のアパートへ向かった。
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その感触は、まるで夜そのものを味わうかのように深く、私の内側から溶かしていく。
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硬く抱きしめられ、開かれ、満たされるたび、これまでの遠慮や後悔が消えていった。
床板の冷たさがひざ裏に触れ、背筋を通り抜ける緊張が私を震わせる。
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彼の手がそっと腰骨に乗り、軽く押し下げる。
その圧力に合わせるように、私は自然と背を反り、身体の曲線を際立たせた。
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低く囁く呼吸が、首筋にゆらめく温かな風となって耳元を撫でる。
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指先が太ももの内側を撫で上げ、ふくらはぎへと辿るたび、身体は波のように反応する。
まるでずっと待っていたかのように、肌の奥から熱が浮かび上がった。
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次に、彼の身体が私の背中へと近づき、骨盤のくぼみにそっと重みを預ける。
その圧迫と解放のリズムが、私の中心をゆっくりと揺さぶり、慟哭のような甘い震えを呼び起こした。
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息が漏れ、髪が頬に触れるたび、小さなうめき声が夜の静けさに溶けていく。
私はただひたすら、開かれ、満たされるままに身を委ねた。
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終わるとき、身体は深い余韻に包まれ、四つん這いのまましばらくその場に残った。
床の冷たさと彼の余熱が混じり合い、私の内側には新たな確信が灯っていた。
柔らかく重なるとき、私の唇は甘い潮騒のように震え、彼の肌にそっと溶け込む。
その熱は、まるで眠れる火種を灯すかのように、静かな欲望の焔をともした。
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私は彼の首筋へと滑るように口づけを落とし、鼓動を刻む抑揚を読み解く。
ひとつ、ふたつ、鼓膜をくすぐる吐息を集めて、私は彼の呼吸そのものを愛した。
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唇を離す瞬間、小さな甘い震えを種火に変え、次のキスへと連なる旋律を描く。
その連鎖は夜の静寂を柔らかく揺らし、彼の心と身体をひとつの詩に編み上げた。
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私が彼に捧げたのは、ただの接触ではなく、音のない言葉と、温度だけが宿る祈りだった。
唇で織りなすひとつひとつの旋律が、深い夜の帳を赤く染め上げていく。
夜の帳が深まる中、私はそっと彼の秘奥に唇を寄せた。
そこには、夜の熱を宿した硬きものが、静かに呼吸を待っていた。
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唇の柔らかさと硬質な感触が交錯し、まるで石灰岩に滴るしずくのように、熱がゆっくりと溶け込んでいく。
口内に伝わる脈動は、遠雷のように深い場所で響き渡り、私の鼓動を共鳴させた。
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それはまるで、冬枯れの大地が春の滴を待ちわびるような切ない期待を孕んでいた。
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唇を離すたびに残る余韻は、真夜中の川辺に漂う霧のごとく甘く、ほのかな余熱だけが私の胸に刻まれる。
硬きものへの口づけは、言葉にならぬ祈りとともに、ふたりの夜を深い詩へと変えていった。
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唇を軽く湿らせ、私はそっと先端へと導く。
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その導きは、固さと温もりを一つの旋律に編み上げ、深い夜を揺り動かす。
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息遣いは次第に重く、でも柔らかな詩を紡ぐように響いた。
私はその硬きものを自分のリズムに合わせ、甘くも力強く夜の彼方へと連れ出していった。
私はひざまずいたまま身体を前へと傾ける。
胸のふくらみが、かたくそびえる先端へと触れた瞬間、微かな火花が走った。
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私の柔らかな曲線と彼の硬質な存在が重なり合い、
心臓の鼓動が高鳴り、胸の谷間から伝わる圧迫が甘い疼きとなって波打った。
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シーツの白さに映るその影は、まるで古代の柱に抱きつく蔦のように、かたく絡みついていく。
私の呼吸が乱れ、胸が震えるたびに硬きものは静かに、しかし確実に私の奥深くを探り始めた。
****
やがて二つの温度が混ざり合い、柔らかさと硬さがひとつの旋律を奏でる。
その調べは夜の闇に溶け込み、胸に秘められた欲望をひそやかに解き放っていく。
その冷たくも温かな液体は、まるで夜空を切り裂く流星のように勢いよく放たれ、私の肌を愛撫する。
****
滴がひときわ大きなしずくとなり、シーツの白をゆがめながら胸元へと舞い降りる。
その瞬間、身体全体に満ちるのは、これまで味わったことのない満足感であり、魂が溶け出すほどの祝福だった。
****
白いしずくが胸を伝い落ちるたび、私の中に広がるのは静かな幸福の海で、すべてが溶け合ってひとつの光になる。
****
その満たされた余韻は、まるで天からの賛歌が身体に刻まれたかのよう。
私はただ瞳を閉じ、胸を撫でるしずくの感触に身を委ねながら、今この瞬間の完全なる歓喜を胸に深く刻みつけた。
唇をそっと開くと、冷たくも甘い白い液体が広がり、舌の上で優しくとろけていく。
そのぬめりは、まるで夜露が朝の葉を濡らすように、私の口腔をしっとりと包み込む。
****
その柔らかな曲線を、私は慈しむように口の中で抱きしめ、細心の注意でその輪郭をたどる。
****
液体とやわらぎが交じり合う瞬間、甘く深い滋味が喉の奥へと流れ込み、全身に解け出す。
私はその余韻を味わいながら、夜の祝福が身体の隅々まで行き渡るのを感じていた。
| 字 | ミーム | 解説・備考 |
|---|---|---|
| S | Sorry,this siteisJapanese only! | |
| B | BBS | 「ネット掲示板」含む |
| た | ダミーエンター | |
| W | Webリング | 「ウェブリング」、「ウェブ同盟」など |
| し | 時間ねぇー | 「時間のないサイト運営者リング」、他のサイトリングも? |
| ( | (ry | |
| い | イミフ | イミフ系で3つ項目有 |
| は | パートスレ | |
| ふ | ブラウザゲースレ | |
| い | 一分長門 | |
| I | IP | 「一般ピーポー」の意味 |
| ひ | 久々にワロタ | |
| な | なおガ | |
| あ | ありのまま今起こったことを話すぜ! | |
| き | 逆に考えるんだ | |
| ● | ●板 | 後の「浪人」 |
| し | 支援 | |
| そ | そげぶ | 「その幻想をぶち壊す」 |
| し | 信じようと、信じまいと─ | |
| ろ | ロアはあなたを見つけ、あなたはロアになる | |
| お | 丘板 | |
| し | 洒落怖 | |
| と | 東鳩 | |
| か | カキコ | 初カキコが収録されているので追加されない? |
| こ | このスレは○○に載る | |
| い | イミフさん○色でお願いします | |
| り | リダンツ | |
| ふ | ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから | |
| す | すっぺらぴっちょん | |
| こ | この先生きのこるには | |
| て | 甜菜 | |
| し | 潮騒 | |
| は | 半虹 | |
| わ | 割る | |
| s | sneg | |
| き | 禁則事項です | |
| ぬ | 抜く | |
| た | タシーロ | 「田代砲」が収録されていたので追加されない? |
| す | スーパーハカー | |
| は | 禿同 | |
| お | 斧戦争 | |
| お | 俺、佐藤裕也(`ェ´)ピャー | |
| た | 駄目だこいつ…早くなんとかしないと… | |
| お | お礼は三行以上 | |
| こ | こん | |
| う | うばいとる | |
| Q | QBK | |
| と | ドーピングコンソメスープだ | |
| お | 俺ガイル | |
| K | K1 | |
| し | 時報 | |
| う | うわぁ!いきなり落ち着くな! | |
| ら | ラ・ヨダソウ・スティアーナ | |
| て | 寺生まれのTさん | |
| ほ | 本物のヒップホップが、ここにあるのだ。 | |
| そ | そうなんだ・・・もっと知りたいなあずにゃんのこと | |
| と | どう見ても精子です。本当にありがとうございました。 | エロネタに近いから追加されない? |
タケルが次に意識を取り戻したのは、潮騒が響く砂浜の上だった。冷たい砂が頬を撫で、潮風が彼の髪を揺らす。見上げれば、青空には白い雲がゆっくりと流れている。遠くに、東京湾アクアラインのシルエットが見えた。彼は、千葉にいる。
混乱する頭で、タケルは自分の状況を分析しようと試みた。焼きまんじゅうの深淵、そして意識の喪失。あれは、ただの夢だったのだろうか。しかし、胸の奥には、あの時感じた途方もない真理と、ノゾミの温かさが確かに残っていた。
その時、タケルの脳裏に、今まで感じたことのない異質な情報が流れ込んできた。それは、地上を這う人々の声でも、空を飛ぶ鳥の羽ばたきでもない。もっと古く、そして冷たい、地の底から響いてくる声だった。
『我々は地底の支配者。爬虫類人類なり。汝、神の分身よ。我らと共に、愚かな地上を粛清せよ』
タケルは、その声に背筋が凍るような恐怖を覚えた。彼がこれまで触れてきたのは、人間の温もりや喜び、そして世界の真理だった。しかし、この声は、それらすべてを否定する、冷酷な破壊の意志を秘めていた。
彼が意識を失っている間に、世界は変貌を始めていたのだ。千葉の地下深くに潜む地底帝国「レプティリアン」が、地上への侵攻を開始しようとしている。彼らは、人間を「愚かなる猿」と呼び、地球の生態系を破壊する癌とみなしていた。
『我々の力をもってすれば、地上は瞬く間に浄化される。お前が愛した人間も、その温もりも、すべては虚無へと還るだろう』
地底からの声は、タケルの心を揺さぶった。彼は、この世界の真理を知った。それは、すべての命が繋がっているという温かい繋がりだった。しかし、目の前には、その繋がりを断ち切ろうとする破壊の意思がある。
タケルは、ゆっくりと立ち上がった。彼の胸には、ノゾミから教わった「温もり」と、げんこつハンバーグが教えてくれた「情熱」、そして焼きまんじゅうが教えてくれた「真理」が燃え上がっていた。
「俺は、人間として生きる道を選んだ」
タケルは、地底からの声に力強く答えた。
「お前たちが言うような、無意味な破壊はさせない。この世界には、守るべき温かさがある」
タケルは、神の分身としての力を、初めて他者のために使おうと決意した。彼は、千葉の地を起点に、地底帝国の情報を解析し、その弱点を探り始める。そして、彼は、この戦いが、ただの力と力のぶつかり合いではないことを知っていた。
それは、人間が持つ「温かさ」と、地底帝国の「冷酷さ」との戦いだ。愛する人々と、彼らが築き上げてきた文化を守るための、最後の戦いが、今、千葉の地で静かに幕を開けようとしていた。
(第八幕・了)
タケルは、地底帝国との戦いを、具体的にどのように進めていくのでしょうか?
feat司馬遼太郎
多摩の生田、その高台に立つとき、人は時代の狭間に立つ。眼下には東京の光が、無数の星屑のように瞬く。新宿のビル群が夜を切り裂き、国会議事堂の重々しい影が、権力の中心を静かに物語る。小田急線は、この丘からわずか三十分で日本の心臓部へと人を運ぶ。一方、背を向けると、相模湾の潮騒が寄せ、片瀬江ノ島の風光が柔らかく誘い、箱根の山々が清冽な大気を湛えてそびえる。この地は、都会と田園、権力と牧歌、過去と未来が交錯する一瞬の結節点であった。まるで、人の運命が歴史の奔流に翻弄されるように、生田の丘は静かにその姿を晒している。
彼――かつて私が友と呼び、共に少年の夢を語り合った男――にとって、この生田の風景は魂の故郷だった。昭和の残響が漂う住宅街、どこか懐かしく穏やかな家々の連なり。高台から眺める東京の光は、彼が少年の日に心奪われた「なろう小説の主人公」のような輝かしい人生を映し出す鏡だった。レムやエミリア、ウマ娘に愛され、逆境を跳ね返し、オープンカーで美少女を乗せて江ノ島の海沿いを疾走する自分。彼はそんな幻を追い、信じた。だが、歴史は無情である。東京の光は彼を招かず、箱根の清浄な山々も彼を癒さなかった。人の夢は、時代という大河の流れに抗う術を持たない。
彼はかつて自衛隊に身を置き、特殊戦闘の技を磨いた男だった。戦場の風を肌で知り、鉄と火薬の匂いの中で生きる術を学んだ。だが、隊を離れた後の人生は、まるで戦国の落武者が故郷を失うように、坂道を転がる石の如く零落れていった。南ウクライナの戦野で、彼は「悪のロシア」を倒す「電光超人グリッドマン」になる夢を見た。自衛隊で鍛えた技、国内の戦闘スクールで学んだ奥義を手に、盾の勇者の如く成り上がろうとした。だが、戦場の現実は、物語の甘美な約束を裏切る。戦車と戦闘機の鉄の嵐が吹き荒れ、彼は誰が放ったかも知れぬ砲弾に倒れた。藁束のように、儚く、無惨に。
彼の死を伝え聞いた私は、ロシア語のニュースと、彼の母から漏れ聞く断片的な話を繋ぎ合わせ、彼の足跡をたどった。自衛隊のどの部隊にいたのか、その輪郭がかすかに浮かぶ。だが、なぜ彼がそこまで墜ちていったのか。その問いは、まるで戦国末期の武士が時代の奔流に飲み込まれる姿を思わせる。歴史は、個人の夢を冷たく見下ろすものだ。
誰が彼を笑えようか。夢を追い、挫折に苛まれた彼と、社畜として日々すり減る私。その差は、歴史のページに記されぬ一瞬の差に過ぎない。彼は、少年の心を捨てきれなかった男だった。アニメの美少女に愛され、なろう小説の英雄のように無双し、人生を逆転させる――そんな夢を、燻りながらも捨てきれなかった。生田配水池の高台に立ち、東京の灯を眺めながら、彼はかつて私に語った。「ウクライナでロシアを倒し、サムライとして立つ」と。あの光の中心、高級住宅街に住む美少女たちを手に入れるのだと。それは、戦国の若武者が天下取りを夢見たような、幕末の若者が洋装の文明を前に刀を握りしめたような、純粋で危うい野心だった。
大人になること、それは夢を諦め、野心を折り畳むことだったのかもしれない。彼はそれを拒んだ。少年の心を抱えたまま、齢を重ねた彼は、うまくいかぬ人生と、彼を嘲笑う社会に怒りと悲しみを募らせた。その生の感情は、まるで戦国の世に生きた男たちが、己の無力を嘆きながらも刀を握った姿を思わせる。誰がそれを否定できようか。私にはできなかった。
彼は南ウクライナの地で、命を燃やし尽くして死んだ。友として、私はそう信じたい。生田の丘に立ち、東京の光と箱根の山々を眺めるたび、彼の夢と挫折が胸に去来する。あの風景は、彼の魂を映す鏡だった。だが、鏡は冷たく、ただ現実を映すのみである。歴史は、人の夢を飲み込み、ただ風の音だけを残す。
彼はなぜ、都会と自然、過去と現在の狭間で踏みとどまれなかったのか。その答えは、ウクライナの戦野に散り、箱根の山風に消えた。人の命は、時代という大河に浮かぶ一葉の舟に過ぎない。生田の丘に立つ私は、ただその舟の行方を思い、静かに目を閉じる。風が吹き、江ノ島の潮騒が遠く響く。歴史は、ただ黙して進む。
森エルフ
山エルフ
海エルフ
谷エルフ
闇エルフ
黒エルフ
地下エルフ
脱法エルフ
森の奥深くで、豪快な森エルフたちが青々とした樹の間に集まり、軽やかな歌声を響かせていた。
岩と雲に囲まれた頂では、山エルフが悠然と険しい石段を登り、大地の力を骨身に感じていた。
波間にたゆたう海エルフは、水しぶきをまといながら潮騒と共に舞い踊る。
谷エルフは虹がかかる渓谷の底で、涼風に揺れる花を手に、仲間と語らう。
広がる草原で、平野エルフたちは陽光を浴びながら疾風のごとく駆けまわる。
天空エルフは柔らかな雲と共に飛翔し、空の彼方から静かに下界を見守る。
闇エルフは月明かりだけに照らされて、影の中から鋭い眼差しを送る。
黒エルフは秘めし魔法と深い知恵を持って、沈黙のまま集団を見つめている。
地下エルフは鉱石と地下水の香りに包まれながら、洞窟の奥でそっと息をひそめる。
その傍ら、脱法エルフが密かに現れ、独自のルールと奇抜な装いで皆を驚かせる。
こうして全エルフ大集合の宴が始まり、多種多様なエルフが互いの文化や技を披露し合う。
森には歌が、山には太鼓が、海には舞が、谷には花が、平野には勝負が、天空には光が、闇には秘密が、黒には知恵が、地下には鉱石が、脱法には笑いが満ちていた。
春の雨が止んだ夕暮れ、就活帰りの芽衣は傘をたたみながらマンションの前で深呼吸した。二十四歳の兄・俊と二十二歳の芽衣は、この四月から一緒に暮らしている。きっかけは単純だった。東京での部屋探しに行き詰まった芽衣が「お兄ちゃんと住めば安心だよね」と漏らし、俊も「俺も一人よりは助かる」と応じた。
けれど本当の理由はもっと根の深いもの――幼い頃から続く、互いへの依存だった。
両親は共働きで家を空けがちだった。小学三年生の夜、芽衣が高熱で泣きじゃくったとき、俊は水枕を作り、額に貼る冷えピタを薬箱から探し出し、朝まで横に座っていてくれた。芽衣の記憶に焼き付いたのは、熱と寒気より、そのとき握り返された手の温度だった。それ以来、芽衣は何かあれば兄を呼び、俊は呼ばれずとも飛んできた。
進学で一度は離れたものの、電話やメッセージで毎日状況を報告し合い、些細な決断――夜食のカップ麺を選ぶ程度のことすら相談してきた。だから同棲は自然の成り行きに思えた。
だが生活が始まってみると、ふたりの「自然」は常識から外れていた。芽衣は朝、俊が淹れるコーヒーの香りでやっと目を覚まし、俊は芽衣が帰るまで晩ごはんに箸をつけない。スーパーの特売日にふたりの予定が噛み合わず買い物へ行けないと、冷蔵庫が空になってもインスタント食品を買おうとはしなかった。
居間の壁に掛かったホワイトボードには、緻密なタイムテーブルが書かれている。起床、出勤、帰宅、入浴――歯磨きの時間までびっしり。同じタイミングで同じことをし、同じシーンで笑い、同じ場所が好き。予定の空白はふたりの不安を刺激するから、徹底的に埋められていた。
五月初旬、俊の職場で飲み会があった。「二次会はどう?」と誘われた俊は時計を見た。芽衣が面接で遅くなる日だから、帰宅時間は二十二時を超える。ホワイトボードの「二十一時・再集合」に間に合わない。
結局、俊は一次会で席を立った。彼のスマホには芽衣からの「着いたよ。緊張で吐きそう」というメッセージが届いていた。俊は駅まで走り、改札口で妹を見つけると、背筋が緩んだ。芽衣も兄の顔を見てやっと笑う。互いの不安を打ち消すのは、相手の存在だけだった。
けれど社会はふたりの都合で動かない。六月、俊は大手クライアントとの打ち合わせを命じられた。地方支社で二泊三日。部長は「滞りない進行には君が一番」と微笑んだが、俊の心臓は縮む。出張当日の朝、芽衣は無理に笑顔を作り「お土産、黒豆饅頭でいいよ」と言ったが、声は震えていた。
新幹線がトンネルに入るたび、俊のスマホは振動した。家事の手順、ゴミの分別、炊飯器のスイッチ――芽衣からの質問が止まらない。返信しなければ妹が泣く気がして、商談の資料に視線が定まらない。結局、俊は二日目の夜に発熱し、上司に許可を得て一日早く帰京した。マンションの玄関に崩れた俊を抱きしめながら、芽衣は「ごめんね、私が弱いから」と嗚咽した。
事件は七月に起きた。芽衣の内定先から「配属先は名古屋支社」と連絡があったのだ。面談室で通知を受けた瞬間、芽衣の視界は真っ白になり、そのまま過呼吸で倒れた。搬送先の病院に駆けつけた俊は、点滴台のそばで涙を拭う妹に「大丈夫。辞退しよう」と囁いた。
ところが医師は「お兄さんも一緒に暮らしているの? 少し病的な依存があるね」と指摘し、心理カウンセラーを紹介した。俊は反発した。自分たちは家族だ、助け合っているだけだ、と。しかし芽衣はベッドで顔を覆い「私たち、普通じゃないのかな」と震えた。
カウンセリングは八月から始まった。最初の面談で、カウンセラーは白紙のメモに縦線を引き、左に「俊くんの人生」、右に「芽衣さんの人生」と書いた。
セッションでは宿題が出た。「週に一度、互いに相談せず決断してみる」。芽衣は美容院を予約し、俊は映画をひとりで観に行った。初回はどちらも胸が締めつけられ、スマホを何度も開いたが、二回目、三回目と回数を重ねるうちに、未知の風が入り込む感覚が芽生えた。
九月の終わり、俊は職場の同期・沙織に誘われて、趣味のランニングサークルに参加した。芽衣は週末に同僚と鎌倉へ日帰り旅行に出た。リュックに兄の分の水を入れなくてもいい身軽さと、砂浜を歩きながら響く潮騒が、彼女の胸を満たす。夕暮れ、集合写真を撮る頃には、兄に報告しなければという焦りが少し薄れていた。
一方、俊のスマホに届いたのは芽衣の「海の写真だよ。お兄ちゃんも走るの頑張って」。文章の終わりにハートマークはなかった。それを見て、俊は短い安堵を覚えた。
秋が深まり、マンションの壁に貼ったホワイトボードは半分が空白になった。芽衣は自室の本棚に就活で読んだビジネス書を並べ、俊はキッチンに好きなミュージシャンのポスターを貼った。カウンセラーは「良い変化ですね。境界線は線ではなく、ゆるやかなグラデーションでいい」と微笑んだ。
相変わらず同居は続いている。ただ、食卓の椅子は向かい合わせではなく、斜めに配置した。視線を逸らせる角度が必要だと気づいたからだ。
十二月、ベランダに出た兄妹は凍る夜気に肩を寄せた。街のイルミネーションが遠くで瞬く。「来年、名古屋に行ってみようかな」と芽衣がぽつりと言う。胃の奥が冷たくなる感覚に俊は怯えたが、すぐには首を振らなかった。
それが、自分の言葉として驚くほど自然に出た。芽衣は小さく笑い「まだ怖いけど、そう言ってくれると少し平気」と答えた。
ふたりはまだ完全に自立したわけではない。深夜に悪夢で目覚めれば、どちらかの部屋の灯りがつく。だがドアをノックし、一拍置いてから入るようになった。ささやかな境界が、互いを守るフェンスになっている。
年明けには、またボードを更新する予定だ。今度は空白を恐れず、余白のまま壁に残すつもりだと俊は言った。芽衣も頷く。余白には、ふたりそれぞれの未来が描き込まれるはずだ。
兄妹で同棲することにした――その選択は、依存の檻にも、再出発のアパートにもなり得る。どちらにするかは、これからの彼ら次第だ。
時は明治の末か、あるいは大正の初めであったか。帝都の片隅、人目を忍ぶように佇む小料理屋「潮騒亭」の奥座敷での出来事である。主の源爺は、齢を重ねてますます腕を上げた古参の職人。その日の客は、海軍の武官らしき壮年の男であった。
男は、威厳のある声でそう言った。源爺は、にこやかに頷き、「かしこまりました」と応じたものの、内心では少しばかり困惑していた。連日のように珍しいものを所望され、献立の種も尽きかけていたのである。
その時、源爺の脳裏にふと、先日市場で見かけた色とりどりの野菜の鮮やかな色彩が蘇った。西洋料理の影響か、近頃は生野菜を口にする者も増えてきたと聞く。ならば、それを寿司の技法と結びつけてみてはどうだろうか。
源爺は、熟練の指先で酢飯を握り、海苔でそれを囲んだ。そして、賽の目に切った胡瓜、トマト、レタスなどを、まるで宝石を散りばめるかのように、その上に盛り付けたのである。仕上げに、少量のマヨネーズを糸のように絞りかけた。
男は、運ばれてきたその見慣れない寿司を見て、目を丸くした。「これは一体…?」
「これは、わたくしが考案いたしました、『サラダ軍艦』と名付けたものでございます」と、源爺は少しばかり誇らしげに答えた。
男は、半信半疑ながらも、その寿司を一つ口に運んだ。すると、新鮮な野菜の歯応えと、酢飯の酸味、そしてマヨネーズのコクが絶妙に調和し、これまで味わったことのない風味が口いっぱいに広がった。
「ほう…これは面白い。実に斬新な味だ」
男は、満足そうに頷き、次々とサラダ軍艦を平らげていった。そして、勘定を済ませる際には、源爺にこう言ったという。
「源爺、今日のこの『サラダ軍艦』、なかなか乙なものよ。近いうちに、また所望するとしよう」
その言葉通り、その後もその武官は度々「潮騒亭」を訪れ、サラダ軍艦を注文したという。そして、彼の同僚や友人たちにもその噂は広まり、いつしかサラダ軍艦は、隠れた人気メニューとなっていったのである。
数世代の女性たちの年代記であり、「百年の孤独」と対比されるんだけれど、こちらのほうがずっと読みやすい。ちなみにガルシア=マルケスはコロンビア人で、アジェンデはチリ人。
しかし、女性の物語としての記憶は薄れていて、覚えているのは暴君として君臨していた祖父エステバン・トゥルエバのことだ。彼が地元の女性を強姦して産ませた息子が、因果が回って彼の孫娘を強姦する。因果というか、悪い行いの結果って一番弱い立場の人に最悪のしわ寄せがくる。しかし、孫娘の嘆きや苦痛は強姦の苦しみの割にはごく短く語られている。
同じく、よしもとばなな「アルゼンチンババア」かなにかで、語り手がいとこに犯されそうになったことをさらりと書いているのだが(そして、そのいとことほとんど恐れもなく顔を合わせるのだが)、性暴力について文学でどう扱えばいいのかは自分はよくわからない。女性からセクハラされた僕だって迷う。性暴力を表現するときにどれくらい気をつかうかは、殺人事件よりも慎重になっている印象がある(それだけ殺人が稀になったってことかもしれない)。
書かなかったのか、書くことができなかったのか。アンソニー・ドーア「すべての見えない光」でも、ソ連兵に犯されたドイツ人女性がたくさん出てくるが、彼女たちが戦後どう生きたのかについては、わずかしか触れられない。
道徳的な理由で表現が規制されるのは、真実から目をそらすことになる気がするので好まない。一方で、当事者の声を無視しても結果的には良い物にはならない。このあたりは想像力の飛翔との兼ね合いでいつも居心地が悪くなる。「好きなように書かせろ」という書き手としての自分と、「当事者以外が勝手なことを書くんじゃないよ」と別の自分がいつも喧嘩している。
ブルース・チャトウィン「パタゴニア」を読むと、旅はいい、とため息が漏れる。何度だって書くが、紀行文はいい。定期的に読みたくなる。その土地にしかない暮らし、風土、それゆえに自分たちと異なった風習を持ち、理解しがたい態度を取る人々。航空機以前のように、数か月の旅を空想するのが好きだ。チャトゥインはオーストラリアを舞台にした「ソングライン」もある。アボリジニは他の文化の持ち主には見えない道をたどり、万物に名前を付けて大陸中を歩いてきたのだ。
カルロス・フエンテス「老いぼれグリンゴ」はあまり記憶していない。モデルとなったアンブローズ・ビアスの書いた「悪魔の辞典」はかなり好きなんだけどな。筒井康隆を始めいろんな翻訳があるのでオススメ。
フエンテスは短篇集「アウラ・純な魂」のほうがずっと面白かった。老いが迫る男、幼馴染のようにべったりした兄妹の別離、小さい頃に一緒に遊んであげた小さな女の子の末路、鏡のある真っ暗な部屋で魔術によって若さを保つ老婆、それから脱走兵が出てくる。
ミシェル・トゥルニエ「フライデーあるいは太平洋の冥界」はかなり観念的な話だったと記憶している。文明と自然を対比させるために(?)読者に理解しやすいロビンソン・クルーソーとカオティックな行動をするフライデーが出てくるのだが、舞台はロビンソンが島そのものとの性交で子どもが生まれるという神話的な世界だった。これを読んだ後で、理解を深めるためにデフォーの原作を読んだのだが、記憶していたような絶海の孤島ではなく、近くに南米大陸がある島だった。そういえば子どものための抄訳版にも、近隣から人食い人種が攻めてくる描写があった。
M・G・ル・クレジオ「黄金探索者」は姉と弟の閉じた世界が壊れるというか、外部の世界を知るような話だったと記憶している。姉と不可分な存在となって、マダガスカルのサトウキビ畑を歩いていた場面があったはずだ。小さな子供の目から見た植民地世界の、どこかに宝物が埋まっているんじゃないかと期待しながらも、閉塞した記憶だ。ラストでは故郷も家族も恋人も黄金もすべて失い少年期が終わる。しかし、不思議と読後感が清々しいのはなぜだろう。まるで、すべてはここから本当に始まるのだ、という気分である。
ル・クレジオは難解な作品とそうでない作品の差が激しい。「海から来た少年」はまだわかりやすいんだけれども、太陽を見つめて意図的に盲目になる「大洪水」は二回読んだはずなんだがさっぱりわからなかった。
一時期ナボコフがすごく好きで、文学講義のシリーズも読んだんだよね。前のエントリで書いた「ロリータ」だけじゃなくて、ソ連から亡命した冴えない教授を主役にした「プニン」だとか、架空の国ゼンブラを舞台にした架空の詩と、それに対する真実か虚構かわからないような注釈が、見開きの右と左に分かれていた「青白い炎」だとか、そもそも実在する世界を舞台にしているかどうかさえ疑わしい兄妹の恋物語「アーダ」だとか、みんな好きだった。で、これらは英語で創作されているんだけれど、最後にロシア語で書いたのがこれ。詩人になるまでのお話。
難民のように食うや食わずではなかったけれども(そしてそのせいで政治的に過小評価されることもあるけれど)、ナボコフはやっぱり偉大な亡命作家の一人だ。でも、ユーモアを忘れていない。
で、本作では片想いをしている女性を思い浮かべながら、どの女性を見ても彼女のことを思い出し、彼女を連想できないタイプの女性には嫌悪を覚えたという趣旨のことを書いていて、ちょっとだけ分かるんだけれどひどいことを平気で言う作家だなと苦笑いをした。
フョードル・コンスタンチノヴィチに向かってうら若い、牛乳瓶を持った娘がやってきたが、彼女はどことなくジーナに似ていた。いや、より正確に言えば、この娘には、彼が多くの女性たちに見出しているある種の魅力――それは明確なものであると同時に、無意識的なものであった――ひとかけらが含まれていたのだ。そして、彼はその魅力の完璧なものをジーナの中に認めていた。だから、そういう女性たちは皆、ジーナとある種の神秘的な親族関係にあるということになるが、その関係について知っているのは彼一人だったのである。もっとも、その関係の具体的に言い表せと言われても、彼にはまったくできなかったけれど。(ただ、この親族関係の外にある女性たちを見ると、彼は病的な嫌悪感を覚えた)。
僕は基本的に豊かな知識を持ち、普通に文章を書くだけでその該博さがこぼれてしまうために、結果的にひけらかしと受け止められてしまう作家が割と好きで、一時期円城塔にもどっぷりハマっていた。一方で、「ロリータ」については、暇なときにパラパラとページを開いていると、語り手の身勝手さがだんだんと鼻につくようになってきた。ハンバート・ハンバートって、でっぷりしたおばさんを見て、「ニンフェットの美しい肢体を生き埋めにした棺桶だ」って趣旨のことを平気で言うんだもん。性格悪いよね。
とにかく、前は金に困っていない人間が、道徳を踏みにじっているのを美々しい文章で糊塗しているのが(当時は悪とは何か知りたかったし、悪いことをしている狂った人間の話が読みたかったし、知性を感じる文章が好きだった。そういう意味でも「悪」を扱った遠藤周作がすごく好きだった)面白くてしょうがなかったのだが、いまとなってはそこまででもなくなっており、自分の中で「ロリータ」の魅力が少しかすんできた。それとも僕が少女に心惹かれなくなっただけなのか。
なんにせよ猛烈な魅力を感じていたのにプツンと魔力が消えてしまうことはある。以前は三島由紀夫が大好きだったのに、「豊饒の海」を読む前に魔法が消えた。たとえば「潮騒」を読もうとしたら、彼の文章のリズムが心に響かず、全然読めなくなっていた。
少女と言えば、初めて「ロリータ」を読んでいた二十代の頃、一年に数回ほど発作的に年端もいかない少女に対する強烈な憧れが募っていた時期があったのだが、少女と知り合って仲良くなるプロセスを現実的に細かいところまで検討すると、真っ当な手段がどこにも存在しないと気づいて、途端にこうした欲望への嫌悪の情が浮かんび、緩解していった。それに、無知な相手を自分の利益のためだけに利用するのは邪悪の定義に当てはまってしまうしね。
おそらく、当時の自分が憧れていたのは現実の少女ではなく、思春期の頃に空想するような、成長の痛みや性の悩みに寄り添ってくれる同い年の少女で、その記憶を引きずっているに過ぎないのだ。つまり、幼馴染への憧れだ。そういう少女と思春期の頃に出会えるはずはないし、自分の問題は自分で解決しないといけない。そのうえ、よしんば実在したとしても、そんな少女とは「ノルウェイの森」のキズキと直子や、「海辺のカフカ」の佐伯さんと彼女の恋人のように閉じた関係になってしまうだろう。結局は、成長の痛みを引き受けないことによる歪みを必ずや生み出すだろう。そういう空想上の女の子は自分自身の鏡像、ユングのいうアニマで、つまるところこれは自己愛である。今はむしろ年上好きである。
(どうでもいいけどウィキペディアのロリコン写真集の記事、内容がやたらと詳しいんだがこれって倫理的にどうなのよ。誰かが興味持っちゃったらどうすんの)
ピンチョンはよくわからない。陰謀論をネタにしているんだろうが、直接扱ったエーコ「フーコーの振り子」のほうがエンタメとして好き。陰謀論的な思考をちゃんと茶化しているしね。個人的にはエーコが作中で既存の有名どころの陰謀論をすべて統合したオリジナルの壮大な陰謀論を作り上げているあたりがヤバい。あるいは架空史の仁木稔の「ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち」か。困ったことに、これらの作品が発表されてから陰謀論はネタとして面白い物から現実の脅威となってしまっている。
エーコが楽しめてピンチョンにピンとこなかった理由を考えてみると、たぶん元ネタとなる知識をどれくらい知っていたかに尽きる気がする。自分はキリスト教やオカルティズム、カバラや魔術については多少わかるのだが、六十年代のアメリカのポップカルチャーや現代のエンタメには詳しくない。だが、この作品は実際、死をもたらすツボ押しマッサージが出てきて「あと何日でお前は死ぬ」みたいな「北斗神拳」っぽいネタを扱っている。なんせこの爆弾を埋め込まれるのが日本人サラリーマンなのだ。
文庫本にして三冊の本を無理やり一冊に押し込んで、小さな活字二段組みなので読むのがしんどいし、「早く読み終えなきゃ」って焦ってしまった覚えがある。馬の生首のシーンが有名だよね。
三歳で成長するのをやめたダンツィヒ回廊生まれの少年が主人公の癖に、義母を寝取って子どもを産ませているんだから、とんでもない話だ。純粋無垢なままでいるために三歳よりも大きくなるのをやめた話と思わせて、実は様々な女性と恋愛遍歴をしている。家族が次々と殺されて行ってもね。
そういえば、さっきモテる奴の話を読んで何が面白いのかと書いたけれども、舞台が現代日本でなければ別世界のファンタジーとして享受できるらしい。幼馴染のロマンスだって、別の国や時代が舞台ならまだ受け入れられる。たとえばロンゴス「ダフニスとクロエ」だけじゃなくてコレット「青い麦」も割と好き。どっちも少年側が人妻に性の手ほどきを受けるので、これで多少性癖が歪んだ気がする。村上春樹「海辺のカフカ」と合わせておねショタに目覚めてしまった。あと、青春物があまり好きじゃないのに、「十三機兵防衛圏」はプレイできているの、あれが一つは君と僕みたいだけみたいな閉じた雰囲気じゃなく、感傷ダダ洩れの地の文章が無く、群像劇だからってのもある気がする。
話を戻す。うじうじしているくせに、本当はモテることにすごく憧れているただ。だが、十五分の自慰行為のあいだならエロ漫画の主人公と同一化できるかもしれないけれど、数時間かけて読む文学では自己同一化の魔法は解けてしまう。細かい設定があるのだから、自分との差異がどんどん強調される。自分は到底なれそうにもない、かっこいいキャラがモテても、ちっとも面白くないのである。しかしこんな話を聞かされる読者も面白くないだろうしこのあたりで切り上げる。小説のダメな人間、僕が先に好きだったのにという人間にならなんとか自己同一化できたのである(余談だが、かつての週刊誌の中づり広告のようなエロス無法地帯のウェブ広告で「カラミざかり」が出てきたとき、主人公の来ている服のロゴに「cuckold」と書いてあったが、これは英語で「寝取られ男」という意味である。そういう芸の細かいところ、わかる人にはわかる小ネタは好きよ)。
少し現実的に考えてみれば、滅茶苦茶にモテて複数の女性から同時に交際を求められたら、しかも好みの相手でなければ、それはそれで面倒そうなのであるが、嫉妬と羨望に狂っているさなかにはそれはわからない。同じく、浅ましいことに3Pとかも憧れるけれど、よしんばそんな機会が訪れたとして、絶対気をつかうし面倒くさい。自分が手に入れられなかったものは理想化されて頭の中で猛烈な輝きを持つが、一度頭を冷やしてみよう。
続く。
三島由紀夫は日本を代表する文豪・憂国の士といわれるが、過大評価され過ぎだと思い、所感を書いておく。
三島由紀夫はかなり多作な作家で、小説・戯曲だけでおそらく200作を超える。
新潮社の三島由紀夫全集はバカデカサイズの全42巻からなり、通読した人間は三島の専門家くらいだろう…専門家すら怪しいが。
三島由紀夫といえば金閣寺。少し落ちるものとしては仮面の告白、潮騒、美徳のよろめき、鏡子の家、憂国、豊饒の海がある。
私は三島由紀夫が好きで、小説だけでなく戯曲を含めて結構読んでいる方だと自認しているが、若者がつまらぬ観念を語るだけの作品、あまりに紋切り型の恋愛作品が多すぎて、読むのが時間の無駄・苦痛だ。
2021年に『三島由紀夫vs東大全共闘』という映画が公開された。三島由紀夫 =憂国の士という共通認識を前提とした筋書きのようだ。
しかし当時(1969年)の共通認識は「ややこしい人がクビを突っ込んだな」である。
当時の三島由紀夫はボディービルディングに熱中したり、鍛えた裸を披露するために自分の映画や写真集を作ってみたりと、脇道にそれる活動が多く、作家としての存在感が薄らいでいた。
それどころかいい年したおじさんなのにUFO・超能力の探求にハマったり、ハタチそこそこの若者を誘って私兵部隊を結成したり(後に市ヶ谷駐屯地に突入した楯の会である)と、お騒がせキャラクターを確立していた。
つまりUFO・超能力に興味があり、自分の映画・写真集をつくり、若者を集めて軍事訓練を積ませている40過ぎのおじさんが、ソ連・マルクス主義の嵐が吹きすさぶ東大に入って論戦しようというのである。いくらなんでもツッコミどころが多すぎるよ。
当時は同性愛・天皇礼賛主義への偏見が強かったこともマイナスイメージを形成しており、三島由紀夫は"へんなおじさん"であった。
散々語られていることだが計画性がなさすぎる。拡声器すら用意していなかったとは…。
偉い人を人質にとって吠えれば自衛隊が動くと思ったのだろうか。組織とはそのような属人的なものではない。
ずさんな計画のわりに、割腹自殺の準備だけはキッチリしていたらしいが。
派手に割腹したかっただけでしょ。割と当たっていると思う。三島由紀夫がエッセイや映像インタビューで度々語っているお気に入りのエピソードに、終戦の日に夏の静かな日差しを見ていると自分は"生き残ってしまった、後に残されてしまった"という強い感覚を持ち、それ以来死に場所を探しているという話があり、その"死に場所"を選んだということなのだろう。
三島由紀夫はエッセイストとして優秀だとおもう。"高貴なる野蛮人たれ"という言葉を残した。上品で、教養があり、裕福な人間は一見洗練されているようではあるが、実は個性がなく退屈で、柔順で、脆弱な人間なのである種の誇り高き野蛮さを備えておくべきだという三島由紀夫の主張。この主張は私の人生の指針にもなってきた。
ただ文豪・憂国の士というのは過大評価であり、観念に引きこもるあまり最期は周りに迷惑をかけて死んだへんてこ作家、くらいが妥当な評価だと思う。
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ニンテンドースイッチのゲーム50本遊んで感想書いたのでまとめ(23〜47)
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第十弾。
シーズン1最終作ということで、今までの縦筋として伏線が貼られていた過去の事件、永劫会事件がついに描かれる。
今までの癸生川シリーズ全部盛りな贅沢な作品で、ミステリらしい意外な展開、文書の書き方で読者を騙すもの、マルチサイトの構成の妙、小説として情緒的な染みる文章と、良かったところが沢山ある。
シリーズを通じての伏線が回収される展開も多いため、必ず全作遊んでからここに辿り着きたい。
人によってはこの作品をシリーズで一番に据える人がいそうな、ゲームとしての完成度は抜群だった。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第六弾。
マルチサイトシステムを導入していて、伊綱さんと、生王の視点を行き来しながら事件を追う。
構造自体に仕掛けがある系の作品になっていて、ミステリやってる感がかなり強い。
人によってはこの作品をシリーズで一番に据える人がいそうな、トリックの魅せ方としての完成度は抜群だった。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第四弾。
もちろん、ミステリらしい意外な展開や、文章での表現を利用したトリックなどもあってそちらも楽しめる。
人によってはこの作品をシリーズで一番に据える人がいそうな、物語としての完成度は抜群だった。
株式会社オレンジのロマンティックミステリの第二弾で、女性主人公が事件を捜査して解決しながら男性キャラといい感じになっていくストーリー。
普通の女子大生が突然マフィアのボスになるという突飛な開幕ながら、割と丁寧で良い意味で地味な捜査と解決をしていく。
とはいえマフィアのボスらしく、違法行為をしてでも事件の手がかりを集めるところなんかは今作独自の魅力があり、このシリーズは女性主人公の成長も魅力なんだけど、今作ではマフィアのボスらしくなっていくという本当にその方向で成長していいのか? と困惑しながら遊ぶことになる。
そして本当にマフィアのボスらしくなっていくのが本当に面白くて、好きなところだ。
あのルートレターのシリーズ的には続編に当たる角川ミステリシリーズの第二弾。
奇作、怪作としか言いようがない前作とは違い、しっかりと地に足が着いた丁寧な良作だった。
主人公の八雲マックスが映像作家としての矜持を持つプロに徹する人間性なのも好印象で、熱苦しいものの痛快な好男子で好きなキャラだった。
またもう一人の主人公新人女優のリホも駄洒落に拾い食いと評されるひょうきんなキャラで、主人公がどちらも魅力的な作品だった。
株式会社オレンジのロマンティックミステリの第一弾で、女性主人公が事件を捜査して解決しながら男性キャラといい感じになっていくストーリー。
主人公は他人の死を夢で予知できる能力を持っているが、メイドという立場なのでそれをありのまま報告しても信じてもらえないので、色々と工夫して殺人事件を阻止するという展開。
この夢で見た予知の死を覆すという展開が短編連作的に続くのだけど、どれも同じ人、攻略対象で主人として支えている男性キャラの死を予知するため、何してもこの人死ぬじゃん、とシリアスな笑いを感じてしまったのは不謹慎だから反省したい。
貴族と平民という立場の差のエピソードなどは興味深く、伝えたいことの取捨選択がしっかりしてて短いボリュームながらしっかりまとまっている好きな作品。
ニンテンドーとコーエーテクモがバディを組んで送る超贅沢なアドベンチャーゲーム。
タイトルの通り二人組の関係性がかなり重要なキーワードになってくるが、あくまでバディなので男女問わず楽しめる王道なストーリー。
舞台となるミカグラ島に住む市井の人々にもサブエピソードがいっぱいあって、モブキャラが活躍する展開が大好きな自分としてはそちらの方向も嬉しかった。
ヒーローを目指す主人公のルークに延々とずっと辛い展開が続くので、遊ぶ手が止まりかけるほどだったのだけど、バディのアーロンがそれを引っ張り上げる展開が熱くて沸る燃えるゲームだった。
女の子は万華鏡、といえば何をやっても良いと思ってるゲロカスな美少女デスゲームもの。
ふわふわした可愛い4人の美少女が、罵倒有り暴言有り暴力有り可愛げ無しのデスゲームに巻き込まれながら、剥き出しの人間性を露出していく。
そんな残酷なデスゲームの間に、いかにもな可愛い萌えな過去の日常パートが挟まり、この落差の凄まじさが独自の味わいになっている。
罵倒シーンの声優さんの熱演も見所で特に茜屋日海夏さん演じる五条風華の暴言は下品すぎて、日常パートでの可愛さとの差が凄かった。
ダンジョンRPGの老舗エクスペリエンスが送るホラーアドベンチャーで、怪異の噂をDRPGのような探索パートで調べてから、RPGのボス戦のような怪異との対決パートに挑む構成で、テキストが主体のアドベンチャーゲームらしくない画面構成になっている。
とはいえ、要するにで言うと、事件の手がかりを見つける捜査パートと、容疑者を追い詰める尋問パートみたいなもので、怪異と言いながらも探索パートで手に入れた情報からフェアに対決パートの選択肢を推理可能なように作られている。
RPGっぽいパラメーターの表現はフレバーに過ぎず、テキストをしっかり読むことが大切なので、そういうゲームが苦手でも問題なく遊べた。
印人と呼ばれる仲間を連れて探索するのが特徴で、中年男性ながらかなり露骨にツンデレキャラで萌える真下悟さんが僕はお気に入りだ
○普通
三つしか記憶を保持できない主人公が自身の恋人をなぜナイフで刺したのかを巡るサスペンスなコマンド選択式ADV。
時系列が未来から過去へ進んでいくため行き来する渋谷の街のモブキャラ達にも物語があり、当時の雰囲気を感じられる。
フラグを記憶出来るにも三つだけという設定をシステムに落とし込んでいるのが見どころ。
ただし、この試みが成功しているのかは若干疑問が残り面倒なだけだったかもしれない。
編集者で美女としての自覚が強い木戸いづみが担当作家の鏡月正宗からの無茶振りで事件を捜査することになるコマンド選択式ADV。
物語としての起伏は少なく、ミステリというよりはクイズの趣きが強い。
美女を自称するいづみの強引な聞き込みパートが面白く、話がテンポよく進む。
携帯電話のゲームからの移植だが背景絵のクオリティが高くあの当時に遊んでいたらまた違う感想があったかもしれない。
うらぶれた探偵の狗神エイジとお嬢様刑事の鷲宮ヒナのバディもの。
舞台の池袋に住む市井の人々の協力を得ながら様々な事件を解決しつつ、エイジの相棒でありヒナの兄が死んだ真相も追う縦筋の物語もある。
協力者の面々がかなり優秀な人が多く、主役の二人よりも探偵として優秀なのでは? と思ってしまう良い意味でのテンポの良さが楽しい。
システム面では、よくわからないミニゲームや、頻繁に挟まる話に区切りがついているわけでもない暗転など、運営型スマートフォンゲームの移植故のシステム的にしっくりこないところがあった。
少女同士の恋愛を描きつつ、幾つかの日常の謎を解決する公称ジャンルは百合ミステリ。
ただ、ミステリ部分は少女同士の恋愛を際立たせるための背景のようなもので、あっさりと進んでいく。
その分、恋愛に関する描写はかなり多めでかつ濃厚なもので、恋と友情の差を自覚しつつ、はっきりと恋愛的な意味で好きになっていく過程が描かれていた。
それだけに短編連作で4つしかエピソードがないのは、良い意味で物足りなかった。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第九弾。
白鷺に紅の羽の裏を描く、と言っても時系列や人間関係のそれではなくて、モチーフ的なというか、表現が難しいやつだ。
癸生川シリーズを通しての、探偵は何のために事件を解決するのかを端的に示した短編になっている。
テーマ性の塊みたいな剥き出しの作品なので好き嫌いは別れそうだけど、僕はかなり好きな方だ。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第八弾、元々はDS版の移植である。
久々にスピンオフ短編やマルチサイトではなく、いつメン達のいつもの構図。
ただ、ボリュームが多いのにいつもの構図をやるせいで、伊綱さんの推理がひっくり返るのが、少しもったいなさを感じてしまった。
あくまであのいつもの構図は短編や中編だから決まるもので、長編にはあまり向いていなかったかもしれない。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第五弾。
ちょっと今まではとは毛色が違い、いつものレギュラーメンバの出番も控え目で雰囲気もホラー寄り。
とはいえ、我らが名探偵癸生川凌介が出てくるシーンは格好良く決まっている。
彼をなぜかホッとすると評するのは、なるほどな意見で、なかなか自己分析が出来ているセリフだと思った。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第七弾。
今作はちょっと箸休め的なスピンオフな短編で、正直ちょっと読みどころはあまりない。
犬可愛い可愛いゲームと一言で終わっても良いぐらい犬は可愛い。
とはいえ、これだけ遊ばないのも勿体無いので通して遊べば良いと思うな。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第三弾。
三作目ともなると、いつメンのいつもの構図でいつものやつと簡単に評したくなっちゃうね。
とはいえ、シリーズを通しての縦筋なんかもで出して、探偵・癸生川凌介事件譚として好きになれる要素が増えていくキッカケも多い。
今作は割と聞き込みや証拠品集めからの推理が多く、今までの突飛な発想の飛躍が求められるものじゃないのも特徴的かつ、以降はこれが主になっていく。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第二弾。
前作の流れは踏襲しつつも、本格ミステリさながらの大胆なトリックが映える面白い作品だった。
とはいえこの類の方向性はしっくりこなかったのか、これ以降はもう少し社会派だったり、テーマ性だったり、文章の書き方で読者に対して何かを隠蔽する類の方向性になっていく。
物理トリックの類はゲームだと映えるんだけど、携帯電話の容量の少なさを考えると難しかったんだろうなあ。
携帯電話で展開していた探偵・癸生川凌介事件譚シリーズの第一弾。
名探偵癸生川凌介、その助手白鷺洲伊綱、彼らの事件をゲームにしている生王正生、いつもの面々のデビュー作。
伊綱さんと生王が捜査をしてそれらしき答えに辿り着くも、癸生川がどんでん返すいつもの構図は初見だと結構驚く。
携帯電話という限られた容量の中でしっかりとミステリをやろうとする気概が素晴らしい、
めちゃくちゃ豊富なスチル絵に軽快なBGM、そしてカートゥーン調のアニメーションでハイスピードに物語が展開していくSFもの。
テキストを読むことが主体のゲームって落ち着いた作品が多く、議論をしたり腰を据えてお話を聞いたりが多いんだけど、この作品はとにかく主人公たちが走る! 動く! 飛ぶ! と終始忙しなく動いてばかりで色々な物語が手早く展開していく。
テーマソングの飢餓と宝玉はオープニングテーマでありながら、作品の全てを包括するような歌詞になっていて、クリア後に聞くとまた違った感想になる曲で大好き。
ただ、このスピード感故に細かい部分の整合性や説明がカットされているのは好みが分かれそうかな。
とにかく全体を通じて奇妙な作品で、十数年ぶりに高校時代の文通相手との手紙を発見して、彼女に会いたくなりその地元島根に向かう。
こんな如何にもな青春振り返り系エモストーリーの導入だが、全くこんなストーリーではなく、罵倒、悪口、恫喝を繰り返す反社会的な主人公に振り回される恐ろしいお話。
ストーリーもリアリティラインがルートによって様々すぎて、突飛な展開が続くかと思いきや、現実的な着地を見せたりと、唯一無二な奇妙すぎる作品だった。
インディーゲーム開発者の女性二人の関係性を淡いドット絵の演技で描くナラティブアドベンチャー。
全てを文章で語らず、キャラクタの演技で語るストーリーが見所でかなり細かい演技が丁寧に表現されている。
また、途中で挿入されるゲームボーイライクなパズルゲームが、レベルデザインでなにかを暗喩しており、キャラクタがなにを感じたのかを、台詞や演技だけでなく、このパズルゲームでも表現しているのが今作独自の特徴的な部分。
なかなかハードで現実的な部分が多く、少し心に余裕がある時に遊んだ方が楽しめそうだ。
修学旅行で水中を走る列車に乗り込んだ学生たちの中で起こる殺人事件のお話。
スペインのインディーメーカーの作品だが日本のサブカルが大好きな人たちが作っているようで、そういうのが好きな人向けの小ネタがたんまり入っている。
とはいえ、ジェンダーや政治的な正しさを規定とした問題提起が挟まるなど、日本ではあまり見られないストーリーもあり独自の良さがあった。
殺人事件にまつわる解法も、トリックやロジックなどのあれこれではなく、人間関係の妙に重きが置かれているのも、ある種のらしさなのだろうか。
奇妙なホテルの一室で目覚めた男性がいきなり殺人事件の容疑者と報道されるニュースを見るところが始まるホットスタートな実写ゲーム。
短編ほどのボリュームながら、ゲームシステムを利用した演出や、繰り返しループする世界での面白コメディや、シリアスな男女の恋愛など色々な要素がみっちり詰まってる。
特にヒロインのサチムラアカネは、敵なのか味方なのか、頼れる強キャラなのか守るべき弱い子なのかが目まぐるしく変わる上に、扇状的なシーンも多く、演じている栗山千明さんの魅力が盛りだくさん。
山下達郎氏がサンデー・ソングブックで語ったジャニーズ関連の意思表示について、いろいろな意見があるだろう。
この日は彼の旧いアルバムの再リリース特集でもあり、あの発言の後にかけた「潮騒」がとても印象的だった。
今回の問題は、山下達郎からしたらあまり好きでも無くなった松尾さんとの契約解除は普通のことであり、何が悪いのか、ということだ。
ジャニー喜多川氏についても、その芸能的な功績を認めることを今更否定できないし、そのことと性犯罪に関することも比較してどうこう考えることは出来ない。自分の中で全く違う次元のものを結びつけて考える気もないし、その立場でもない。
全ての事象は個々のことだ。ただそれだけ。
違和感を持つ多くの人は、性加害によって奪われてしまった音楽や芸能があるだろう、と考える。だから分けて考えることは、無責任では無いのかと感じる。
だがそれは非難する側の勝手な希望でもある。彼はそういった責任を持つことを考慮しない。
ジャニー喜多川氏によって消されてしまった才能やアートが物悲しい。山下達郎の心にもそのことは違和感として残っているだろう、そしてあの意思表示の直後にかけた「潮騒」。この曲はそれらの気持ちへの鎮魂歌として響く。
まだ完全に成功しているとは言えない時代、自分名義の最後のアルバムかもしれないという不安感もあるそういった時期の曲が、消えていったアーティストに少し重なる。
特集のアルバムと偶然に重なったからの潮騒だが、あの発言の後に「さよなら夏の日」も「蒼氓」も「FUTARI 」でさえも合わない。「潮騒」がとても上手く重なる。だからあの曲をかけたことを山下達郎の気持ちとして受け取ろうと思う。
山下達郎氏がサンデー・ソングブックで語ったジャニーズ関連の意思表示について、いろいろな意見があるだろう。
この日は彼の旧いアルバムの再リリース特集でもあり、あの発言の後にかけた「潮騒」がとても印象的だった。
今回の問題は、山下達郎からしたらあまり好きでも無くなった松尾さんとの契約解除は普通のことであり、何が悪いのか、ということだ。
ジャニー喜多川氏についても、その芸能的な功績を認めることを今更否定できないし、そのことと性犯罪に関することも比較してどうこう考えることは出来ない。自分の中で全く違う次元のものを結びつけて考える気もないし、その立場でもない。
全ての事象は個々のことだ。ただそれだけ。
違和感を持つ多くの人は、性加害によって奪われてしまった音楽や芸能があるだろう、と考える。だから分けて考えることは、無責任では無いのかと感じる。
だがそれは非難する側の勝手な希望でもある。彼はそういった責任を持つことを考慮しない。
ジャニー喜多川氏によって消されてしまった才能やアートが物悲しい。山下達郎の心にもそのことは違和感として残っているだろう、そしてあの意思表示の直後にかけた「潮騒」。この曲はそれらの気持ちへの鎮魂歌として響く。
まだ完全に成功しているとは言えない時代、自分名義の最後のアルバムかもしれないという不安感もあるそういった時期の曲が、消えていったアーティストに少し重なる。
特集のアルバムと偶然に重なったからの潮騒だが、あの発言の後に「さよなら夏の日」も「蒼氓」も「FUTARI 」でさえも合わない。「潮騒」がとても上手く重なる。だからあの曲をかけたことを山下達郎の気持ちとして受け取ろうと思う。
ケーブルテレビSTBでは見られない場合が多いようなのでBSパススルーとか
地域によってはSTBで見られるようになったかもしれないので最新情報要確認
・02ファーストバイト
・03千原ジュニア
・04ハマナス
・05 [3択]3(番
・06ティファニー
・08 優しさ(で
・09 [近似値]307万5213
・13意気投合
・14 猿桜 えんおう
・15善通寺 ぜんつうじ
・16東海オンエア
・19 銅
・21三重(県
・22 [AC]『マイ・エレメント』
・26 『サウンド・オブ・ミュージック』
・27オランダ
・28 [2択]海に面して)いる(国
・29e 仁王(立ち
○ご飯
朝:なし。昼:ピザ。夜:うどん、たまご、納豆、ネギ、天かす。間食:ガム。
○調子
携帯電話専用として発売されていたADVのニンテンドースイッチ移植版。
原作が携帯電話専用ゲームということもありかなりミニマムな作品でプレイ時間も30分程度。
編集の仕事をしている木戸いづみが担当作家の鏡月正宗のトンチキな命令で鎌倉で起きた事故の捜査をすることになる、捜査をしていくと事故ではなく殺人事件も可能性が見えてくる、美女を自称する明るさと当たって砕けろの信条を武器に木戸いづみは事件の謎を解けるのか。
シンプルに事件現場の調査をして、関係者の証言を集めて、推理して、犯人を特定するオーソドックスなADVの良さがあった。
推理というよりは証言の矛盾から犯人を特定するのだけれど、短いゲームの中ではありながらも、信用のおける証言とそうでない証言を区分けする楽しさと、他の証言との矛盾を見出す面白味があった。
関係者から証言を集める会話の部分も、美女を自称する主人公木戸いづみの少し滑稽なシーンがあったりしてコミカルで楽しい。
とはいえ流石に30分のプレイ時間の中に物語らしい物語を詰め込めてはいないので、一般的に文芸のジャンルとして使われるミステリという用語よりはパズルやクイズや謎解きの類いに分類した方が収まりがよさそうかもしれない。
事件が起きて捜査するというテンプレートと、文章を自分でボタンを押して捲るというシステムが根本的に好きなので、僕はこれぐらいの規模の作品でも好き。
きっとケンタッキーフライドチキンは
ケンタッキーボイルドクラブってお店になっている世界線があってもいいわよね。
強いて言うなら
容易に養蟹できるって前提だけど。
そうなったらクリスマスは蟹よね。
あのさ、
12月に入ったとたん堰を切ったように12月クリスマスソングシャンシャン感醸し出してくれるじゃない?
なんだか本当にもう12月なんだなぁって
街のイルミネーション、
みかんの花咲く丘公園前駅前の商店街はもとよりロータリーにある噴水の真ん中の時計の鉄塔からツリー状に円錐を描くようにオレンジ色のモールのイルミネーションの電球が灯っているのよね。
これをみると
もう12月だなぁって感じるのよ。
だからって
何も変わらないソワソワして忙しい感じを醸し出すかも知れないのよ。
いい加減もう何度も言ってっけど、
今年のレシートとか領収書とかカードの明細とかはチェックしまくりまくりまくりすてぃーで
あとの残りの12月どんぐらい経費使えるかって大丈夫か見定めないと、
これからの増税ラッシュよろしくラッシュ前に確認しておきたいところだわ。
もうこまめにやればいいのにっていつも思う12月ね。
うかうかしてられないわ。
まあ私は年末年始も事務所に出たり入ったりはしそうな気がする予感なんだけど、
それはともかく、
とにかく12月は忙しそうにしておくべきだわ。
そうそう、
貯まっていた朝ドラが今やってる回まで追いついたわよ。
夜ドラもなんか面白いもの始まった飯テロドラマがテヘペロだって噂だわ。
そうなると、
たぶん、
今やってる『舞いあがれ!』ってトップガンが新しいの新作出るよ!って頃に同時に考えられたようなものでもあるので、
なんか観ていて
トップガン要素がどこかに隠れてるんじゃないかしら?って思うんだけど、
別に酒場で盛り上がったり海辺でビーチバレーしたりしないところが
なんか別に領空侵犯を犯した戦闘機を発見して追いかけろ!って展開も絶対無いだろうし、
不可能なミッションを誰もできないぜ!って生徒たちは言ってるところで、
教官がぶっちぎり不可能なミッションを達成可能だと証明するシーンもあるわけなさそうだし、
どう見てもあれはギャグとしかもう見れない一番最初に一番面白かったマッハ10を目指して機体が空中分解して黒焦げになっても死なずレストランに入ってここはどこだ?地球だよってところで水を飲み干すところまでがセットの吉川晃司さんも教官そんな記録を挑戦するわけじゃないのよね。
どうあがいてもそんな展開ないだろうって、
そうはならんだろ!って言いたいところよ。
だから逆に今思ったら、
毎週毎週ドタバタ劇の『ちむどんどん』の方がよっぽど毎週事件が起こって面白かったのかも知れないわ。
『舞いあがれ!』はなんか毎週何も起こらないところがいいのかも知れないし、
自分探しに出掛けた舞ちゃんの幼なじみの貴司くんもいきなり漁師になっていたり、
同じく幼なじみの久留美ちゃんのお父さんのカスっぷりもなんか中途半端だし
あれ何かの伏線なのかしら?って疑ってかかっちゃいそうなんだけど、
あれはあれで結局何も最後まで触れられなかったら面白いわ逆に。
そんでね、
いや、
でも他の入浴剤の香りが「潮騒の香り」とか「湯けむりの香り」とかって書いてあるんだけど
消去法でカボスを選んだんだけど
他の概念を謳っている香りの入浴剤の方が良い香りだったのかも知れないことはもう後の祭りの時すでにお鮨よ。
つぎ入浴剤が無くなったら
でも考えようによっちゃー
そう思いながらカボスを感じよう!って集中しても
なんかフレッシュな柑橘のカボス的な要素がなくてちょっと今回のカボス入浴剤はハズしたかなぁーって思っちゃったわ。
急に本当に暦の通りにディッセンバーになって寒くなってきたから、
寒くなってきたからほんと皆も気を付けてね。
うふふ。
タマゴにしようかと思ったけど、
悩むわー。
カツ系にもしようと思ったけど
うーん、
朝がめちゃくちゃ寒かったので、
結構熱々のをふーふーしながら飲むホッツが温まるわ。
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
仕事は順調。
ありがたいことだ。
後輩たちには一日も早く一人で仕事をこなせるようになってもらわないと、
売上をあげられない。
もしくは、独り立ちする前に辞めてしまう。
俺の指導方法が問題だったのだということにやっと気がついてきた。
例1
彼がつないだ映像をみて、褒めるところはしっかりと褒め、
よくないところは指摘し修正してもらった。
理論的に分かりやすく言葉を選んで、問題点をつたえたつもりだった。
で…、
辞めた。理由を問いただした社長曰く、「指導されるときに、人格を否定された」
(そんなにはっきりとは言ってないと思うが)とのことだった。
例2
質問にも全てこたえた。「君ならどうする?」と聞き、
早く帰らせたり、昼飯をおごったり、休みをとってもらったり、
おかげで仕事は時間がかかったが、僕だけが残り、深夜に作業することでなんとかなった。
で…、
辞めた。理由を問いただした社長曰く、「この仕事を一生の仕事にはできないと思った。」
とのことだった。
そんなことが立て続いた日、
その時に好きになった。エクレアとか潮騒とか、コロナ前だったので
で…
山手線の中で、涙が流れた。
もう僕らが先輩たちに指導してもらったような、スパルタともいえる方法論は
とりあえずやらせてみる。間違えさえて覚えさせる。そんな方法は一切通用しないのだ。
蓋をしてあの日に埋めていこう」
もう僕には考えても考えてもわからない。
カチコチに固まったままなんだろう」
僕の中にあるのだ。
僕は何か根本的な何かが分かっていないのだ。
今を未来を学べる人になりたい」
効果音(こうかおん)とは、映画・演劇・テレビドラマ・ラジオドラマ・アニメ・ゲーム等において、演出の一環として付け加えられる音。舞台環境、状態を説明するための具体的な環境音(戦場の銃撃音、格闘の打撃、刀で斬る音、街頭の雑踏、駅の発車アナウンス、犬の鳴き声、海辺の潮騒等)や、登場人物の心象を象徴させるための音などがある。また、ノックの音を切っ掛けに、室内にいる役者が人を招き入れる芝居を始めるなどのように芝居の切っ掛けとしての使用法もある。音響効果(おんきょうこうか)、サウンドエフェクト (sound effect)、略してSEともいう。音楽コンサートにおいては開演前に客席に流す音楽や歌曲もSEと呼ぶ。
あのさ、
いつも常々思うんだけど
ハンバーグってなんでお肉をわざわざミンチにしてまた固めて焼こうと思ったのかしら?って。
そう言う料理とか色々あるじゃない。
きっと歯の弱いお婆ちゃんのために孫がお肉を美味しく食べられますように!って理由で作られたわけではないと思うんだけど、
そう言った経緯ストーリーってあるのかも知れないわね。
味わいが凝縮されてる美味さが爆発するハンバーグの研究に余念が無かった結果のハンバーグだったのかしら?
合い挽き肉のハンバーグならまた話が違ってくると思うのね。
牛と豚一緒に食べたら美味しいんじゃね?って研究に余念が無かった結果の合い挽き肉なら理由は分かるわ。
合成したら美味しくなるかも知れない理論は
ドリンクバーで色々な飲み物を混ぜて研究に余念が無いちびっ子たちと理屈では一緒よ。
結局得体の知れないよく分からない飲み物になってしまいがちだけど、
さすがに
牛と豚のお肉をミルフィーユ状にして重ねて焼いたような料理がないのと一緒で、
さすがにそれは無いだろう!って気付いたのかしらね。
でも、
もちろんその時にはまだハンバーグって料理がない頃の話しなので、
ここでは便宜上ハンバーグ的なものをハンバーグと言っちゃうけど、
そのままのそれぞれのお肉をミルフィーユ状にして重ねて焼いても美味しくないので、
じゃ!閃いてミンチにして合成すれば美味さ爆発するんじゃね?ってノリだったのかもしれない、
究極の肉合成技術だったのかも知れない当時としては
かなり画期的で
もう美味しいものと美味しいものを合わせたら無敵で優勝出来ると思っている安直な研究結果は調べるまでもなかったと思うけど、
ミンチにしたら良い塩梅で偏り無く混ぜられるんじゃない?って人類は気付いちゃったのかもね。
結局は麺類全般の美味しさは仕上げ玉子が美味しいじゃん!って理由になってしまいがちな、
鶏玉子論争で
陸の親子丼が鶏と玉子で私は二羽ぐらいのお肉を使うぐらいが美味しいと思うちょうど今目の前の庭に二羽鶏がいるんだけど、
じゃ
海の親子丼は
それもそれで優勝候補としては手堅いわよね。
陸か海か悩むわよね。
うどん屋やおそば屋さんがやってる親子丼を頼もうとして注文オーダー発注したら
これはこれで意表を突かれるというか、
そうきたかー!って親子丼は親子丼ですけどそれがなにかって言われそうだわ。
なら陸か海か!ってメニュー表に書いておくべきだと思う、
たくさんのメニューが壁一面に張って飾ってある飲食定食屋さんって
奥の方のメニューって頼んでもいいのだろうか?って思ってしまうほど、
それは定食屋さんからのお客さんへのラブレターでもあるのよね。
逆にいっぱいありすぎるのも悩むし、
陸か海かどっちにするんだい?お客さん!って大将に一度たりとも聞かれたことなかったし、
いいかい学生さん海の親子丼をいつでも食べられるようになるぐらいが丁度いいのさ!
どちらにしろ、
う!海!?ってなるじゃない。
ちなみに
陸の親子丼が出てくるに間違いないと思うけど、
そこはトンチを効かせて
鮭とイクラの親子丼が出てきたら海鮮欲満たせまくれるじゃない。
海は広いな大きいなーって。
そうなると
ってそれもうイクラ丼って言ってるじゃん!ってイクラ丼じゃなくて、
でも本当に
うどん屋さんやおそば屋さんで食べられる海の親子丼に憧れるわね。
ほら!
貝殻に耳を当ててみたら
潮騒の波の音が聞こえてくるわよ!
うふふ。
通りすがりまくりの自動販売機のあたたかいがつめたたいにかわってきているおのののかの時期の頃、
コールドに変わっていたので、
もうこんな季節なのね!って
その現象に名前を付けるならおのののかって付けたら絶対に意味不明よね。
今朝なんか寒くて目覚めた丁度良い頃合いの時間だったから良かったけど、
寒かったので
お茶っ葉切らしたので、
買ってこなくちゃの
でも今日は寒かったので
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!