
はてなキーワード:渋谷ヒカリエとは
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只野天才──この名前を聞いて、まず「本名なのか?」と疑う人が多いだろう。事実、彼は戸籍上もこの名を持つ。28歳。慶應義塾大学環境情報学部卒業。新卒で電通に入社し、三年目にはクリエイティブ部門のメディアプランナーとして社内の若手表彰を受けた。だが、そこで燃え尽きたのか、あるいは興味が尽きたのか、彼は「どうにも社風が合わない」という理由であっさりと退職してしまう。
電通を辞したあと、彼は自らの預金と父親が経営する資産管理会社からの分配金を元手に、港区のタワーマンションに引っ越した。34階、角部屋、東京湾が一望できる2LDK。広すぎず、だが一人暮らしには十二分すぎる贅沢な空間。そこで彼は、一切働くことなく、しかし「暇すぎて死にそう」という感覚とも無縁に暮らしていた。
起床は午前10時。最初にやることは、顔を洗ってエスプレッソを淹れること。イタリア製のマシンで豆から挽いたものだ。音楽はApple Musicのクラシック・プレイリスト。観葉植物に霧吹きをかけ、洗濯機を回し、ルンバを稼働させる。そのあいだにプロテイン入りのヨーグルトとバナナを食す。ルーチンは正確で、常に淡々と、綺麗に整っていた。
午後になると読書。だが、読書といっても文学ではない。フィナンシャル・タイムズ、WIRED、ニューズウィーク。彼が目を通すのは常に「未来」の話題だった。哲学、テクノロジー、経済といったジャンルで、作家の名を語るようなものではなく、「情報としての価値」に重点を置いた読み方だった。
夕方からはジム。高輪のパーソナルジムにて、週三回のメニューを欠かさない。体脂肪率は12%。夕食はUber Eatsで取り寄せる。コース料理がデフォルトで、時には三万円のディナーを平然とオーダーする。
この生活に、彼は「満足している」と断言していた。
只野がそう言ったのは、ある春の日、都内のあるイベントで久々に顔を出した電通の先輩との会話中だった。彼はワインを飲みながら、ふとつぶやいた。
その場にいた誰もが、冗談だと思った。
だが、彼は本気だった。ChatGPT、Claude、Gemini。あらゆる大規模言語モデルを研究し、出力されるプロンプトの精度を上げていく作業を繰り返した。
構想3日、調整5日。完成稿の初稿が出力されたのは、思いつきからたった1週間後だった。
タイトルは『石英の肺』。人間の呼吸器を模倣しようとするAIロボットが、なぜか「吸う」動作は可能なのに「吐く」動作だけができないという矛盾を抱え、それが社会全体の空気感とリンクしながら哲学的に展開されていく──という、ポスト・ヒューマンSFとも言える構成だった。
出版経験なし。執筆歴なし。そもそも小説家になりたいと考えたこともなかったという。
だが一次選考を通過した。
そして、通過の知らせを受けた翌週、彼はツイートした。
「プロンプト家、はじめました。」
この発言が、後に大炎上を引き起こすとは、まだ誰も知らなかった。
只野はその後、テレビ出演やインタビューをほとんど断っていた。理由は、「面倒だから」。それでも『文藝新潮』とだけは特別に対談を設け、こう語った。
「小説を“書く”なんて、もう古いんですよ。人間が感情や衝動に突き動かされて文字を紡ぐなんて、効率悪すぎる。僕がやったのは、論理的な構造とテーマ性の設計、そして意味の抽象度を操作すること。それをAIが文章にしてくれる。もはや“書く”ではなく、“指示する”時代です」
「ふざけるな」
「冒涜だ」
X(旧Twitter)では、#文学を返せ #直木賞終わった が数日トレンドに入り続けた。
──だが。
満場一致だったという。
2
授賞式当日。帝国ホテルの大広間は、報道陣と関係者でごった返していた。
「私の作品が、AIによって書かれたことに違和感を抱く方もいらっしゃると思います。ですが、私はプロンプト家です。私が与えた命令が、AIにとっての筆であり、私は設計図を描いたに過ぎません。にもかかわらず、完成された“家”に価値があるのなら、それを建てた大工ではなく設計者にこそ拍手を送るべきだと、私は考えます」
拍手はまばらだった。
壇上を降りた彼に近づいたのは、某老舗文芸誌の編集者だった。灰皿に煙草を押し付けながら、皮肉な笑みを浮かべて言った。
只野は、まったく表情を変えずに答えた。
「小説とは、感情を揺さぶるものだと誰が決めました?システムを揺さぶってはいけないのですか?」
それから数日後、渋谷ヒカリエで開催された受賞記念パーティー。タキシードを着た只野は、会場中央のスポットライトの下で挨拶した。
「私は、今日、ここに文学の“終焉”を宣言します。いや、正確には“次の始まり”と言うべきかもしれません。文学は感情を記述するものから、構造を指示するものへと進化すべきです。AIと共に創ることを拒絶することが“純粋”なのではない。拒絶すること自体が、もはや怠慢です」
「AIに書かせて賞取って天狗になるな」「これでいいのか直木賞」「文化庁は黙ってるのか」
だが炎上の嵐の中でも、彼は変わらなかった。
翌週、表参道の某ギャラリーで行われたトークイベントでも、彼は同じスタンスを貫いた。
「僕の仕事は、“いかに指示するか”なんです。言語は、感情の発露ではない。構造の組み替えです。プロンプトは未来の詩だと、僕は本気で思ってます」
《全部正論なのにムカつくって、逆に才能だよな》
《あいつ刺されてほしいわ》
この最後の書き込みが、後に一部で問題視されることになるのだが──それはまた、別の話である。
3
イベント当日、渋谷ヒカリエのステージ上はまばゆく、只野天才の姿もやけに艶やかだった。
タキシードは特注のトム・フォード、蝶ネクタイはブリオーニ、ポケットに忍ばせた金のペンはカルティエ。何もかもが高級で、調和していて、だが過剰だった。
壇上でマイクを持った只野は、まるでプレゼンのようにスライドを切り替えながら語った。
「文学とは、“苦悩の排泄物”ではない。“設計された感情”だ。
AIに語らせれば、魂は不要かもしれない。だがそれでも人は泣く。ならば、魂って、必要か?」
聴衆の一部は拍手したが、半数以上は腕を組み、黙っていた。
壇上に近づく男にスタッフが反応しきれなかったのは、彼の存在感があまりに“薄かった”からだった。
何者にも見えなかった。ただの、通りすがりの観客。
時間が止まったようだった。彼はほんの少し顔をしかめ、それから、まるで安心したかのように微笑んだ。
「……やっぱり、そうなるのか」
それが彼の最後の言葉だった。
鮮血が胸元に広がり、ステージに膝をつく。彼の影だけが、すっと沈んでいった。
会場が騒然とし、スタッフが男を取り押さえ、緊急搬送のサイレンが鳴るなか、ニュース速報が各局に走った。
『速報:作家・只野天才氏、刺殺される/逮捕の男は47歳・自称小説家 黒詩影郎』
テロップは正確だった。
年齢、“自称”の二文字、そして“黒詩影郎”という見るに堪えないペンネーム。
ネットはすぐに湧き上がった。
「黒詩影郎って…中二病にもほどがあるだろ」
「正直、清々した」
「あいつの顔見るだけでイラっとしてた。なんかムカつくんだよ、完璧風にしてるのが」
Xでは #只野天才 で弔いもされていたが、それ以上に #黒詩影郎 がトレンド1位を奪った。
同時に『石英の肺』は飛ぶように売れた。書店からAI小説コーナーが設置され、重版は四度目に突入。
あるレビューには、こんな一文があった。
「只野の小説は嫌いだった。でも、今は認める。だって俺、あの瞬間、泣いたんだ。AIが書いたってわかってても、心が動いた。だったら、それでいいじゃんか」
テレビでは元同僚という男が涙ながらに言った。
「彼は、ほんとに変なやつだったけど、天才でしたよ。変な意味じゃなく」
そして、彼を刺した黒詩影郎について、周囲の情報はほとんど出なかった。
知人は「昔、文学賞に投稿していたようだが、何一つ入選しなかった」とだけ語った。
週刊誌には「彼が投稿していた小説の一部」として、奇妙な一文が転載された。
「人は、誰かを刺すことによって、自分を終わらせる。文学もまた然り」
この事件は、文学におけるAI革命の象徴として語られ、同時にそれを殺した“魂”の火種としても、永く記憶された。
だが物語は、生き残った。
今もどこかでぶつかりあっている。
いずれにせよ──。
誰が書いたっていい。
だって、読者は、
最後に泣いた。
それだけで十分だった。
先月あがってきたanond:20230425205238 をみておもったけれど、田園都市線は駅間が短いわりには大半の駅に東急系列の商業施設があるよね。駅によっては他駅の商業施設に歩いていけるレベル。というわけでどのくらいあるのかしらべてみたらこうなった。
商業施設こそないものの東急ストア (スーパーマーケット) はあるという駅は、高津駅・梶が谷駅・宮崎台駅・宮前平駅・藤が丘駅・田奈駅・つくし野駅・つきみ野駅。
田園都市線で商業施設も東急ストアもない駅は、池尻大橋駅・駒沢大学駅・桜新町駅・二子新地駅・すずかけ台駅の (27駅中) 5駅しかない。5駅ともとなりの駅には東急ストアがあり、しかも駅間が2km以内なのであるいて行けないことはないが...。
商業施設以外にも、生活インフラ (電力会社やケーブルテレビなど) を東急が提供していたりするので、田園都市線沿いは生活自体が東急一色にそまりやすいのだ...。
...とはいえ田園都市線のほぼ全線において国道246号線・東京都は首都高速3号渋谷線・神奈川県は東名高速道路と並走している (もしくは非常にちかい場所にある) ため、東急以外のお店もふつうにある。脱線するけど、特筆すべきは青葉台駅から2km、バスで10分くらいの距離で東名高速道路の港北パーキングエリアにいけるため (しかも最寄り駅が「北八朔公園東名口」のため「東名」さえおぼえておけばたどりつける) 、東海地方限定の商品は比較的てにいれやすいかも。
https://twitter.com/ShinQs_SBY/status/1600707577666752513
【お知らせ🌟】
昨日、渋谷ヒカリエShinQsのクリスマスケーキがフジテレビ「めざましテレビ」イマドキ!のコーナーで紹介されました🎅🎄
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Corazon(コラソン)
価格:6,500円<税込>
愚痴をネットの海に流してスッキリしようくらいの気持ちで書いたので思ったより反応が多くて驚きました。
コメントを見ていて、来年以降も同じ思いをする人が出るかもしれないと思い、こちらと同じ内容をShinQsの問い合わせフォームに投書しました。
そして、イベント担当者様から丁寧なお詫びと返金したいとの申し出と共に「今後はこのようなことのないような企画・製造元の選定・協議を綿密にし、より一層努める所存でございます」とのお言葉を頂きました。
返信があっても、仕様ですと言われるか、雑に返金案内のテンプレが来るくらいだろうと思っていた為、真摯に対応してもらえたことで個人的には大分気持ちが晴れました。
ユニークなコメントやおすすめの店を書いてくれた人にも救われたので感謝してます。
最後に、ShinQsのケーキが全てこのレベルなわけではないと知って欲しいので、過去のハズれなかった可愛いケーキを見て行ってください。
https://ul.h3z.jp/bAoETvjO.jpeg
https://ul.h3z.jp/927nAtda.jpeg
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今年のクリスマスケーキは何を買おうかカタログを見て回っていた際に、渋谷ヒカリエshinQsでとても可愛いケーキを見つけました。
https://ul.h3z.jp/UMyYq72u.jpeg
既に24日分は予約終了していた為、無くなる前に!と即決で25日分の予約をし、とても楽しみにしていました。
クリスマスが近づくにつれ楽しみで何度も公式サイトのページを見ていると、ふと、ここのお店だけ生産台数が極端に多いことに気がつきました。
他の店舗は限定50〜80台、多くても100台なのですが、こちらのケーキは300台となっていました。
そんなに大きな製造ラインを持っているところなのかな?と、ここで初めてお店について調べたのですが、HPやSNSの雰囲気を見る限り従業員が多そうな感じではありません。また、今年初出店の様でした。
この時点で少し不安があったのですが、当たり前に予約キャンセルは不可の為信じて待つしかありませんでした。
今までにも何度かshinQsでケーキを買ってきて、ハズレることがなかったのでここが選んだメーカーなら大丈夫でしょう、と…。
結果、当日取りに行って自宅へ戻り開けてみると
https://ul.h3z.jp/xI3yQ8qP.jpeg
(そのままを伝えられるよう写真加工をしていません)
……えぇ……………
なんか色味が全然違う…いや、宣材写真と色味が違うのはライティングや修正してるだろうから百歩譲れるとしても……
https://ul.h3z.jp/g3yjxhyf.jpeg
形が、別物過ぎませんか…;;
リボンのボリューム感も足りないし、飾りも見本と違うものが乗っているし、足元のクリームもカラフルじゃないし、いちごの数も少ない上にカットされているし、しなびてるし……。
横のいちごがめり込んでいるのも、箱から出す際にこうなっていたので、出荷時点でこうなってたのかと…外箱が揺れてできる崩れ方じゃないと思うんですよね…。
何よりサイドのマーブルカラー柄のはずの部分が、あまりにも…子供に描かせたのかなってレベルじゃないでしょうか。
この時点でだいぶ凹んでいたのですが、まあ味が美味しければまだ!最悪は許せるな!と。
6500円もするんだし見た目の分、味で補ってくれるのでしょう!と食べてみたところ…
なんか、生クリームがしょりしょりしている…。
ジュレの部分は、完全に凍ってる。
生ケーキだから店頭受け取りなんじゃないの!??冷凍するなら配送でいいじゃん…!!!
素材の味は良いのかもしれないんだけど、凍ってて全然わからない。なのに、外側のムース部分だけは逆に生地がゆるくて、溶けかけたアイスケーキを食べているような感じ…。
とても、味は良い!と言える物ではありませんでした。
そんな感じで今年のクリスマスケーキは大失敗に終わってしまい、今とても悲しさと悔しさに苛まれている為、文字にして発散しようと思いました。
これは推測ですが、あまり従業員が多くない様に見える会社で300台を作るにあたって、素人同然のバイトさん等を入れたことで、こんな出来になってしまったのかなあと…。
それでも、果物のコストが明らかに削られている理由にはなりませんが。最初から見本と同じものを作るつもりが無かったのかなあ…。
「よく調べずに予約してしまったのも悪いから、これは勉強代だよ」と家族に諭されてしまったので直接問い合わせたりはしませんが、叶うならshinQsさんには出店店舗のキャパシティを見て受付台数を考慮して欲しいです。
私も、来年こそは失敗しないようちゃんと調べて買いたいと思います。
Permalink |記事への反応(40) | 21:18
仕事柄、シェアオフィスを良く利用する。今までは ZXY(ジザイ)や H1T(エイチワンティー)が多かったのだが、WeWork の拠点をいくつか体験することが出来たので感想を書いてみる。なお、東京のWeWork のみである。
WeWork を使ったことない人のために解説しておくと、ここは上に挙げた ZXY のような純然たるシェアオフィスとは違い、レンタルオフィスとしての機能も併せ持っている。増田はラウンジ(一番広い部屋で様々な利用客がいる)しか入ってないので感想もそれについてのものだ。
ラウンジでは水・お湯・コーヒー・紅茶・牛乳・豆乳が飲み放題。コーヒーは容器に入ったブレンドと別にエスプレッソマシンが必ず置いてある。拠点によって違うがストリーマーかタカムラのものであり、味はある程度保証されている。17 時以降はビールも提供され、これも飲み放題となっている(増田は下戸なので飲んでない)。その他お菓子やカップヌードルなどを施設内で買うことも出来る。
営業時間は基本的に平日 8:30~18:00 だが、一部拠点のみ夜遅くや休日も開いている。なお、レンタルオフィス契約をすれば24時間 365 日入れるようになるみたい。
ZXY などを利用していたことから分かるように、増田はIT 系だがどちらかと言うと堅い職種である。オシャレな服装でMacbook 持ってドヤりながらウェーイwwwってやってる人達(本当にそんなのいるのか?)には偏見があるので、そこは割り引いて見てくれ。
アクセス ★★★★★
ウェーイwww度 ★★★★★
設備 ★★★★★
眺望 ★★★★★
いきなりスゴい。ここにはチャラい奴とバンドマンしかいないんじゃないか(偏見)。本当にこういう人達いたんだ……。
とはいえみんな仕事しているのは確かで、ウェーイwwwとかやってるわけではない。ソファーでくつろぎながらイヤホン付けてドヤ顔英語ミーティングしている人が複数いる。「WeWork」と言って外の人が連想するもの、それがここにはある。
設備の充実度は素晴らしい。他の拠点にもある有料の飲食物とは別に、専用のカフェ店舗がラウンジ内にある。コーヒーしか頼んでないがなかなか美味しくて値段は安い。軽食もオーダー出来るようだが「低糖質!野菜たっぷり!1000 円以上!」なものばかりで食指が動かない。ビールも当然供給されており、親会社が入居しているためか、ベイスターズビールが飲める。
オフィス自体の規模はおそらく日本のWeWork の中で最大のものだろう。出来たばかりの渋谷スクランブルスクエアの 37 階~45 階に位置しており、各階に他の拠点と同等、39 階には他よりドデカいラウンジがある。当然席数は多いはずだが常に混雑しており、専用アプリで予約出来る席数が前日にゼロになることもしばしば。ここほど混雑しているのはGINZA SIX のWeWork くらいだろう。
高階にあるため眺望は圧倒的に良い。ラウンジの窓からは渋谷ヒカリエの屋上が下に見えて驚く。遥か向こうには丸の内や品川の海までが見えるが、残念ながら富士山の見える側はレンタルオフィスなので入れなかった。
アクセス ★★★★
ウェイ度 ★★★★
設備 ★★★★
眺望 ★★★★★
新宿駅から直結というのが謳い文句だが、高島屋のさらに南側なのでそれなりに歩く。その代わり目の前が新宿御苑という立地のため眺望は素晴らしく、渋谷と同じく星 5 つを付けた。
ビルにはスタバも入っておりブルーボトルコーヒーも至近にある。コーヒー好きには良い立地だ。ラウンジも広くて快適だが、渋谷ほどではないとはいえ混雑しており、電源のある広い机は常に取り合いである。
今回訪問した中ではここと渋谷のみが 18 時以降も開いている。東京の真ん中でこれだけ美しい景色を眺めながら、就業後もビール片手にのんびり出来るのは素晴らしい(但し増田は下戸)。
アクセス ★★★
ウェイ度 ★★
設備 ★★
眺望 ★
細く縦に長いビルなせいか狭い。ラウンジも机が並んでいるだけでWeWork っぽさがない。その分利用客も大人しめで、オフィス街で良く見る風貌の人が多い。立地もマスコミ系や士業の事務所が多い場所なのでそれが影響しているのだろう。お昼時は普通にコンビニおにぎりなどを食べている人を見掛けたが、これは渋谷WeWork などのオシャレ空間ではなかなか見られない。
眺望はWeWork には珍しく悪い。窓の外には良さそうな景色が広がっているのに、ベランダに出ることが出来ないため良く分からない。ラウンジの狭さも相俟って、通常のシェアオフィスを利用しているような閉塞感があった。
アクセス ★★★
ウェイ度 ★★
設備 ★★★
眺望 ★★
ここもWeWork っぽくない立地だが、ラウンジは広く使い易い。さすが古書とカレーで有名な神保町、美味しいランチには事欠かず、有名なカフェが多い点も増田的にはポイントが高い。
こちらが心配になるほど空いており、ゆったり過ごせて利用客としては満足度が高い拠点である。神保町駅自体の使い勝手が悪く、駅からも多少歩くことになるのが勿体無い。
アクセス ★★★
ウェイ度 ★
設備 ★★★
眺望 ★★★★
官庁街のすぐ側だけあって利用客にも背広の人が多い。シャツにジーンズという増田はかなり浮いていた。入り口もWeWork のカードでは入れず、受付で名刺を出して一時カードを発行して貰う必要がある。ビル自体は駅近で至便だが、この点で星 1 つ減点した。
立派なビルだけあって、ラウンジの広さは申し分無くゆったり過ごせる。逆に言えば広さの割りに利用客が少ないということであり、WeWork というイメージとは合わない立地から敬遠されているのではなかろうか。眺めもまあまあいいので普段遣いとしては良い場所だと感じた。難点は繁華街までちょっと距離があるのでランチに不自由するくらい。
アクセス ★★★
ウェイ度 ★★★
設備 ★★
眺望 ★★
名前からは分からないが最寄駅は五反田。この辺も意外とIT 系の若い企業が多く、利用客にも短パン&Tシャツの人を見る。
目の前を山手線と埼京線が走るので、防音とはいえ結構やかましい。ラウンジは狭いが混雑率も低く、騒音さえ気にならなければ使い易いと感じた。駅からはちょっと歩くが繁華街が近いのは良い。
アクセス ★★★★
ウェイ度 ★★★★
設備 ★★★★
眺望 ★★★
渋谷ほどではないがここもバンドマンが多い(偏見)。ラウンジもまあまあ広く、渋谷ほどの混雑も無いので使い易い。この辺は青山と言ってもだいぶ落ち着いた地域のため、意外とランチには苦労しなかった。
ラウンジは 6 階にありそれほど高階ではないが、駅(最寄は外苑前)からの距離が近く、ビルの入り口からのアクセスも悪くない。バランスの良いWeWorkである。
アクセス ★★★★
ウェイ度 ★★★
設備 ★★
眺望 ★
ラウンジは 1 階で外の景色も見えず、眺望は四谷と同じく星 1 つなのだが、意外にも閉塞感は少ない。ここは一棟全てがWeWork となっているので、効率的な間取りになっているのだろう。その代わりに(?)施設をコロナウイルスのワクチン接種会場としても提供しているようで、入り口から入る際はWeWork のカードをぶら下げてないと間違われる。
目の前に東京ミッドタウンのある、オシャレ街ど真ん中ではあるのに利用客は大人しめ。混雑度も低い。この辺も意外と安い店が多く(ミッドタウンに入ってはいけない)、普段使いに適したWeWorkである。
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以上、今まで行けた場所だけレビューしてみた。ちなみに個人的には乃木坂がお気に入りである。点は辛めに付けたが肩肘張らずに落ち着いて使える良さがある。点数自体は高く付けたが、渋谷のあの雰囲気はやっぱり落ち着かない。しかし観光地としてゲストを呼ぶ分には確実に喜んで貰えるだろう。一度は行っておくべきである。
私はかつて、DeNAで契約社員として3年ちょっとの間、働いていた。当時 (今もそうかもしれん) 、DeNAではゲーム以外の収益の柱になる事業を模索していて、いろいろとエッヂの立った謎なサービスやアプリがリリースされてはひっそりと閉じられていく、ある意味では面白いうねりの中にいた。commだとかGroovyみたく壮絶にリソースを投入してコケたサービスもあれば、Showroomのように分社化して巣立っていった成功例もあった。
そんな、会社としていろいろ試していたフェーズで、Flatというどう考えても収益化できなさそうなSNSアプリがどさくさに紛れてリリースされた。
これは閉じられた匿名掲示板的なSNSで、ローンチ直後はDeNAの従業員だけが利用できたのだと思う。
誰でもスレッドを立てることができ、コメントをみんなが投稿し、いいねで馴れ合うという、機能としてはありふれたものだった。
ただ、後に他のテック企業の人も利用できるようになり、mixiやサイバーエージェント、DMMとかの人たちと交流できたのは楽しかった (各企業のドメインのメアドを持っていないと会員登録時の認証メールを受け取れないようになっていた) 。
スレ主やコメントを投稿した人が誰なのかは分からないが、どの企業の人なのかは表示されていた。アップデートで、同一スレに複数のコメントを投稿するとそれらのコメントが同一人物の投稿だということまでは分かるようになっていたと思う。
「IT用語に『夜の』をつけてエロくする」みたいな大喜利のスレッドがあって、私が投稿した「夜の多分、大丈夫だからリリース」がスレッド内でトップのいいね数を獲得したのはいい思い出だ。
そんなFlatであったが、「全社集会の内容を教えてくれ」みたいな内容で、見るのもコメントするのもDeNAの従業員限定の設定で私が立てたスレッドがあった。全社集会は半期に一度のオールハンズなのだが、なぜか正社員しか参加できないという縛りがあって、どんな雰囲気でどんな内容が話されているのか興味があったのだ。
誰かが「内容は正社員限定の機密だから話せないし、そんなふうにカジュアルに聞くべきではない」とコメントした。私は正社員限定なのは単に会場のキャパ (社内には全員が集まれるスペースはないので、どこかのホールを借りて開催していた) の問題だと思っていたし、内容の一部、たとえば何々への貢献で誰々が表彰された、だとかはわりと普通に共有されていたので、少なくともDeNA社内では秘密でもなんでもないと思っていたので、どんな文言だったかは忘れたが「いいじゃん、そんなケチくさいこと言わずに教えてよ」みたくコメントしてしまった。
それに対して、私の態度がよくない、みたいなコメントが付き始め、それが段々とエスカレートしていった。
「お前なんかぜったいに正社員になれるわけがない」だか「そんなんだから正社員になれないんだよ」みたいなコメント。(別に正社員になりたいだなんて言ってないし、辞めた後で知ったのだが私の給与は並の正社員よりも高かった)
一番ひどかったのは「こいつ (渋谷ヒカリエの) 何階で働いてるんだろう? (自分と同じ)23階だったら嫌だ。ぜったいに関わりたくない」というコメント。
最終的には何十人かの人から、私の人格を否定するコメントを頂戴することになった。
当時の私の精神状態はなかなかに不安定で、同僚たちの中に私と知らずに私のことをケチョンケチョンに言い放っている奴がいる、というのを意識しながら仕事をするのはなかなかに辛いものがあった。
何年も経った今、振り返ってみて、確信を持って言えるのは、私はインターネットで誹謗中傷を受けたのだということ、そして、それに対してサービスの運営も人事も、なにもしてくれなかったということだ。
当時の私はどうすればよかったんだろう。
とある地方のホール運営に関わる者です。この記事を読みました。
オリエンタルラジオ 中田 公式ブログ - オリラジ中田、転売撲滅の画期的システム発表! - Powered by LINE
ちなみに最初に書いておくと、転売問題は「①価格の初期設定を高め、転売屋の利ザヤを薄くする」「②本人確認を厳格にし(公式がコントロールする部分を除き)転売ビジネスが成り立たない方策を模索する」という両面から解決していくべき、というのが僕のスタンスです。
元記事にはポイントがいくつかあると思うので、ポイントごとに書いていきたいと思います。
主催者側の「見えない」損失
と元記事では主張されているが本当にそうでしょうか?
元記事の冒頭で「高額転売しても買う客がいるということは値段の初期設定が間違ってるだけ」という意見が否定的に取り上げられているが、実際問題として「2万円の価格設定をしても売れる(需要のある)チケットを4千円でしか売らない」というのは、明らかな機会損失です。
「公式が転売屋レベルの価格設定をしろ」とは思わないが、取るべき収益を取り、取った分はコンテンツの質の向上を目指すのが本筋じゃないの? とも思ってしまいます。
もちろん、そうしたチケットの価格設定には「お金のない若年層にも楽しんでもらえる金額に」という高邁な思想がある、ということは知っています。しかし、公式と転売屋の価格設定を近づけていくことは、転売屋の利ザヤを薄くすることにもつながるはずです。
主催者が取るべき利益を取らない影響は、会場サイドにも影響を及ぼしています。
昨今「ハコが足らない」、いわゆる「ライブ会場不足」の問題が世間を賑わせています。ちょっと古い記事ですが、
ホール・劇場不足、「2016年問題」はなぜ起きた?|エンタメ!|NIKKEI STYLE
ホール・劇場が相次いで閉鎖されていくことには理由があります。この記事中では「公共ホールが民主党政権による事業仕分けの対象になったこと」が挙げられていますが、そもそも元を辿れば、原因は「ホール・劇場は稼げない」ということです。
ホールは稼げません。民間のホール・劇場が次々と閉鎖に追い込まれる原因はそれです。
自主公演を打つ劇場・ホールを除き、大部分の施設は外部利用者からの施設使用料を主な収入源としています。施設使用料の原資はイベント主催者側の売上です。イベント主催者側の売上――つまりチケット販売売上になります。
例えば500人キャパの会場で入場料4千円のイベントを打つとします。
主催者側の収入は4,000円×500人=200万。諸々の経費や出演者へのギャランティーは、その収入から賄わなければなりません。施設使用料にあてられるのは、イベント規模や出演者側の備品、裏方の人員数などにもよります。
ホール経営は本当に厳しいです。首都圏のように高額の施設使用料を取れる施設ならいいかもしれないけど、地方ホールの使用料収入では到底黒字にはなりません。赤字のままでは施設の改修や建替えなどの再投資すらままならない、という現実があります。
民間運営の場合、劇場・ホール単体で黒字を出している施設は少ない。たとえば三越日本橋本店内にある三越劇場のように、百貨店の集客装置としてメリットがあれば、改修のために費用を投じる理由もある。だがそうでなければ、大規模改修が必要になった段階で閉鎖せざるをえないというのが、多くの施設が抱える実情なのだ。
2016年、ライブ会場は本当に不足するのか | 週刊東洋経済(政治・経済) | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
現状、基本的には劇場・ホールは「赤字事業」です。結果として、赤字を抱えていられなくなったホールから潰れていきます。主催者側の設定する入場料の安さは、その遠因の一つだと僕は思っています。
取るべき人が取るべき利益を取らない(適切な価格設定をしない)ということは、結局回り回ってそのコンテンツ産業自体を足元から細らせていく、ということも考えてもらいたいところです。
ここで最もおそろしいのが、往々にして主催者が取ってきた対策が大間違いだったということだ。主催者が今まで取ってきた最もオーソドックスな対策は「本人確認」である。
転売屋から購入したチケットを無効化するために現場で本人確認を行い、購入者と別人であれば入場を拒否するというシステムである。これは、間接的に転売屋のチケットを防ごうとしているものだが、結果としては来場者の負荷を高めているだけなのだ。
「高額転売を買わないからライブが見られない」と「高額転売で買ったがライブを見れないかもしれない」の二択にしているだけだ。
「本人確認は来場者の負荷を高めているだけ」とあるけど、「いやいやそんなことないでしょ」と思ったのは僕だけですか?
「(公式を通さない)転売チケットを買う意味を失わせる=売る意味を失わせる」ということで立派に転売対策になってるじゃないですか。買う側のリスクを増やしているかもしれませんが、「間違ってる」とまで言われなければならない対策とは、僕には思えません。
入場時の確認作業の手間が増えるとのことですが、実際に顔認証システムはありますし、導入されている事例はないわけではありません。今後普及して行けばそれらの手間を減らすことは十分に可能と考えられます。
従来は顔写真付きの身分証明書と会員証で確認していたが、運転免許証などを持っていない会員はパスポートなどを用意しなければならず、会員に負担を強いることになっていた。また、コンサート当日に身分証明書を忘れるなどのトラブルのほか、会員証と証明書の貸し出しとともにチケット転売を行うケースも発生していた。そこで同社は、NEC の顔認証システムを採用。14年7月に行われた、ももクロの日産スタジアム公演で導入し、12月のさいたまスーパーアリーナ公演で本格的な運用をスタートさせている。
元記事のこの部分に「主催者側の手間やシステム構築に投資が必要でそれを負担できないよ」という本音が透けて見える気がしますが、それならそれで確かにわからなくはないです。
売り切れなければどうだ?
人気がないから売り切れないのではなくて、人気に応じて「売り切れない」状況。
つまり「キャパシティが注文の数だけ広くなる」というライブならばどうだ?
でも、500の会場を800にすることはできるんじゃないのか?
都内からアクセス圏内の場所ならその広さの場所はたくさんある。
(中略)
まずはチケットを売ってみる。
それをもとにキャパの違う3候補の会場をキャンセル料なし交渉のうえでの仮押さえ。
無料仮押さえの限界を迎える中間期の動きで1つに絞り、来場者のためにエリアを発表。
(中略)
それを両立したのはチケットを売り始めてから場所を選ぶ仕組みだ。
チケットを先売りして席数の増減が可能な会場の3候補を無料仮押さえし会場を後決めするシステム。
全ての人は救えない。
ほー。
まぁネタにマジレスもカッコ悪いですが、一応都内にある多目的ホールの規定を見てみましょうか。
まずは「ヒカリエホール」。渋谷ヒカリエ内の多目的ホール。ホールAとホールBがあって、ホールAのキャパは約1,000人です。
ホールについて | Hikarie Hall | 渋谷ヒカリエ/Shibuya Hikarie
「ホール使用料金」のところに施設使用料が出ています。→料金・設備・備品 | Hikarie Hall | 渋谷ヒカリエ/Shibuya Hikarie
使用規約も合わせてみると、予約受付時に使用料金の50%を支払う必要があり、使用開始日の31日前までのキャンセルはその50%全額取られることになります。
ホールAの本番日料金は全日190万円。この50%は95万円。1日だけでこれ。搬出入やリハのためにさらに日数を増やすと、どんどん使用料はかさみます。これを交渉して無料にすると。へー。キャンセル料をホール側に丸被りしろって言うんですか? へー。
次に、「日本橋三井ホール」。こちら日本橋にある多目的ホールですね。キャパは大体700名程度です。
日本橋三井ホール|イベントホール|東京都中央区日本橋|COREDO室町
まず、規約の第5条4項
利用者は、仮押さえ期間内(仮押さえの意志表示より7日以内を「仮押さえ期間」とする)に、使用契約締結の意向について運営者に連絡しなければならない。予約申込みより7日以内に使用契約の締結に至っていない場合には、特に運営者が認めた場合を除き、申込みは無効になる。
仮予約期間はたったの7日間です。これは出来るだけ長期間無効にさせない方向で交渉しないといけませんね。
1.利用開始日より61日前までのキャンセルのときは利用料(基本会場費・時間使用の場合は時間使用料)の50%。
2.利用開始日より60日前から31日までのキャンセルのときは利用料(基本会場費・時間使用の場合は時間使用料)の75%。
61日前までにキャンセルしても基本会場費の50%以上を負担する必要があります。これも交渉が必要ですね! ちなみに全日使用料は120万円です。
もう一つくらい見ておきましょうか。港区の「ニューピアホール」。こちらは800名程度のキャパです。
NEW PIER HALLの使用規則と料金表をご参照ください。
キャンセルとその料金
なぜホールがこのような予約体制にしているかというと、当たり前の話ですが、出来るだけ稼働を取りたいからです。
「たった1日や2日いいじゃないか」と思われるかもしれませんが、そのたった1日の予約のせいで、1か月以上の長期に渡るイベントがいれられなくなるかもしれないリスクをホール側は抱えています(そのため短期イベントの予約は長期予約よりも直前にならないと取れないホールもあります)。1~2日の公演、しかも高確率でキャンセル見込み、なんて予約は可能な限り避けたい、というのが本音です。
稼働が下がればダイレクトに収入に影響します。それは、長期的に見ればホール自体の存続に響いてくることは前述したとおりです。
そもそもホールとは本当に赤字と隣り合わせの事業なんです。大規模修繕や必要な設備改修もままならないホールは地方に山ほどあります。それは、比較的高額な施設使用料が取れる都内だって、多かれ少なかれ同じ悩みを抱えてるはずです。
ここまで書いてきたんで正直に言いますが、元記事のホール運営を蔑ろにした提案には、率直に言って腹が立ちました。
ふざけんじゃねえよ。お前、ホール運営なんだと思ってんだよ。馬鹿にすんのやめろよマジで。
もしかしたら本人はネタのつもりで言ってるのかもしれませんが、少なくとも僕は中田氏を嫌いになりました。
ブコメを見る限り、中田氏は大層好感度が高いようですので、多分この増田は叩かれるでしょう。でも、この提案が皆様に「素晴らしい提案だ!」と受け止められていそうな状況を見て、どうしても一言言いたくなって書きました。彼の提案がネタであることを祈っています。
WELQの運営方針や内容の信頼性を巡って炎上が続いている。DeNAは慌てて専門家の監修を開始するというリリースを出しているが、遅きに失した形だ。
個人的な話だが、夏頃転職を考えていたこともあり、DeNAは候補の一つとして面接を受けてきた。メディア系の職歴であったため、DeNAパレット(同社のキュレーションプラットフォーム。Find TravelやMERYもこれ)においてプロダクトオーナーをやってほしいというオファーがあった。
その内の一つがWELQだった。WELQについて調べてみると、オープン半年で利用者600万人超のメディアになったと誇っていた。なるほどSEOが強烈に強く、適切な医療知識を持たない人々であればうっかりクリックし、信じてしまう可能性があるほど、順位もワードもこなれたものだった。記事のボリュームも圧倒的にあり、優位性は明らかで、それなりにやりがいのある仕事ができそうに思えた。
一方でマネタイズを真面目に考えると、著作権法や薬事法・医師法を遵守し、内容の信頼性を高めていかなければならないと思った。記事をパクられた側の抗議によるレピュテーションリスクがあり、広告ではきちんとしたクライアントが付かない。なによりユーザーが内容を不審に思い始めるのは時間の問題だろうと思った。
また、編集長という立場の人が明示されておらず(強いて言えば村田マリ)、記事も匿名がほとんど。署名記事でも著者が実在するのか不明。調べればクラウドワークス等で集めた医療従事者でもないライターが激安価格で記事を量産しているという。その内パクリ元のオリジナル記事が枯渇し、内容的には過去の焼き直しでジリ貧になっていく問題も抱えていると思った。現時点でも既に、同じテーマなのに書いてあることが違うという、メディアとしての主張に筋が通っていない部分が見受けられる(例えば食物アレルギーの記事)。まあこのあたりはパクリ元に収益を還元する仕組みを作ればYouTubeのような発展も有りや無しや、ではある。
これらのことを面接では鋭く主張してさしあげた。面接相手はKDDI出身でDeNAに来たというM氏だ。まずあった反論は「医師の監修は検討しているが、今はメディアとして完全に定着させることが先」とのことだった。要するに投資ステージなので外野はゴチャゴチャ言うなということなのだろう。しかしそこは永久ベンチャーを標榜しているとはいえ東証一部上場企業、いくら面接相手でもコンプライアンス意識なしというのをあからさまに伝えるのはまずいという意識があったのだろう、「将来的にはキュレーションを抜け出し、一次メディア化したい」という補足もしっかりあった。面接の自己評価としては、よりよい方向、健全な成長に導ける有能な人材であろうことを強く印象づけられたと確信し、渋谷ヒカリエを颯爽と後にした。
で、落ちた。「貴殿のための適切なポジションが社内にご用意できませんでした」という、転職業界ではテンプレート化しているお祈り文言だ。言うまでもなく、批判が図星で、わざわざ入社させてDeNAパレット事業の方向性を撹乱させることはしたくないという判断が働いたのだろう。
ファウンダーの南場智子はコンプガチャ問題で手痛い失敗をして以来、業界はもちろん、自社の事業ポリシーの健全化に務めてきた。この辺は著書『不格好経営』にも載っているとおりだ。公平性や透明性意識の浸透を狙ってスローガン「DeNA Quality」を定めた。しかし、WELQはもとより同社のDeNAパレット事業全体においてグレーなやり方がはびこっており、掛け声倒れに終わっている感は否めない。お友達感覚で連れてきた事業責任者にもそれを理解させ切れているのか。旦那の病気療養のために一旦引退し、そして得た医療健康系事業への熱い思いが、自らの社員・役員らによって反故にされている現状をどう考えているのか。
何も面接で落とされたから腹いせにこういうことを書いているのではない。むしろ今は受からなくてよかったとさえ思う。キュレーションという新しいメディアのあり方と、正確性や信頼性が最重要視される医療情報との食合せが悪かったという問題だけではない。WELQを閉鎖すれば終わりでもない。DeNAがソーシャルゲーム以外の事業の柱を作っていくうえで、体質を根本的に変えていかなければならない現状に直面しているのであり、それに対するしっかりとしたステートメントが必要だと考える。決してWELQだけに問題を矮小化するべきではないことを、DeNAは理解するべきだ。
補足:なおWELQの前身はMedエッジといい、こちらは比較的信頼性のある著者が書いていたり、転載元も医療系サイトだったりする、(相対的に)いいサイトなのだが、現在はMedエッジ時代に掲載された記事は埋もれてしまいがちになっている。
Permalink |記事への反応(12) | 16:59
最近のみんなの知るところだと、たとえば渋谷ヒカリエとかがあるけど
外見はすごくカッコイイけど、動線に問題が合って使いにくい渋谷のイメージをも同時に持つようなビルだった。
ちょっと違うけどな。
なんつーか。テレビでよく不良建築、ビー玉ころがして床がナナメです!みたいなのをやってるけど。
どんなに、外見が綺麗でも 床が歪んでたりするビルはダメだよな。
まぁもちろん、水はけのために傾斜している場合もあるけどさ。
変なところにハリがあったり、そもそも並行がとれてなかったり、変な位置にドアが、ETC,ETC
建物の美しさって見た目だけじゃないわけじゃん?
非常階段の位置とか、トイレのための水まわりとか、空気の流れとか
使っている人間が幸せになれない建物なんてクソじゃね?どんなに外見が美しくても。
そう考えれば、一番 人を幸せにする建物は マイホームなわけで
地味かもしれないけど 役に立つ家なんていくらでもあるし
美しいけど クソな家なんていくらでもあるだろうし
そうやって 食ってれば 増田が 本当に 美しい家を建てるなら 評判が評判を呼ぶだろ。
いつか 客が育ててくれて 大物になれる日も来るかもしれない。