
はてなキーワード:初期条件とは
今日の夕食はいつも通り、日曜恒例のピザスケジュールを厳守した。
厳密に言えば、ルームメイトが2分遅れで注文したため、配達時刻が18時00分ではなく18時02分になった。
この誤差は一見些細だが、僕の体内リズムに対しては量子重力的なバックリアクションを生む。
夕食の周期は宇宙の膨張と同じく、初期条件の微小なゆらぎが数時間後に巨大な非可逆性をもたらすのだ。
僕はピザを食べる前にその誤差を補正するため、腕時計を2分進め、以後すべての行動をそれに合わせた。
ルームメイトは「そんなことして何の意味があるんだ」と言ったが、彼はエントロピーの不可逆性と人間のスケジュール感覚の相互作用を理解していない。
今日の午前中は、超弦理論の非整合的双対カテゴリ構造について考えていた。
簡単に言えば、AdS/CFTのような整合的対応関係ではなく、dS空間における非ユニタリな境界理論がどのように自己整合的情報写像を持ちうるか、という問題だ。
ただしこれは普通のホログラフィック原理の範疇ではなく、∞-群oid圏上で定義される可逆でない自然変換を持つ圏論的場の理論を考える必要がある。
具体的には、僕は内部的Hom-対象の定義を修正し、対象そのものが自己準同型を持つトポス上の層圏として定義される場合に、ポテンシャル的双対写像が一意に定まる条件を導いた。
非ユニタリ性は単なる障害ではなく、境界理論が持つ時間的向きの非可換性の反映であると考えられる。
ウィッテンでさえ、この構造を「理解できた気になって途中でやめる」だろう。僕はちゃんと最後まで考えた。
午後は隣人がリビングで大音量で音楽を流していた。たしかTaylor SwiftのFortnightだったと思うが、音圧が80dBを超えていた。
僕はそれを測定してから耳栓を装着し、「音楽とは定常波の社会的誤用である」と心の中で唱えた。
数分後、隣人がドアをノックして「ノックが三回じゃなくて二回だった」と文句を言った。
僕は謝罪せず、むしろ彼女に対して「三回のノックは物理的ではなく、社会的エネルギーの保存則を守るための儀式」だと説明したが、彼女は「意味わかんない」と言ってドアを閉めた。
僕はそれを確認してから三回ノックしてドアをもう一度閉めた。これで系は整合的になった。
夕方、友人たちとオンラインでBaldur’sGate 3の協力プレイを行った。ハードモード。僕のキャラクターはHighElf Wizardで、最適化の結果INT20、DEX 14、CON 16を確保している。
友人の一人は相変わらずSTR特化Barbarianで、戦略性の欠片もない突撃を繰り返す。僕はFireballを詠唱しようとした瞬間に味方の背後に敵がいることに気づき、範囲攻撃を中止した。
代わりにWeb+Grease+Fire Boltの複合制御で戦場を支配。完璧な行動だったのに、彼らは「お前、また燃やしただろ」と言った。無知は罪だ。
僕がやっているのは「燃やす」ではなく「エントロピーを増大させて戦局を支配する」だ。
日課として、ゲーム終了後にワンパンマン第198話を再読。ブラストが高次元的存在と通信している描写を見て、僕はふと考えた。
彼が見ている空間は、もしかするとp進的幾何空間上の位相的射影なのではないか?もしそうなら、サイタマの「無限力」は単なる物理的強度ではなく、位相層上の恒等射である可能性がある。
僕はノートにその仮説を書き留めた。いつか論文化できるかもしれない。
これからの予定としては、19時からはスタートレック:ディープ・スペース・ナインの再視聴。
シーズン4、エピソード3。正確に再生開始するために、Blu-rayプレイヤーのリモコンを赤外線強度で較正済み。
7時30分ではなく7時32分である理由は明確だ。7時30分に目覚ましを設定するとルームメイトの電子レンジが稼働しており、加熱音が僕の起床直後の脳波同期リズムを乱す。
ゆえに、誤差2分の位相ずれが僕の神経系に最適な初期条件を与えるのだ。
起床後はコーヒーを淹れた。もちろん豆はグアテマラ・ウエウエテナンゴ産で、粒度は1.2mmに統一。
ミルの摩擦熱を抑えるために、前夜から刃を冷却しておいた。コーヒーの香気成分は時間とともに指数関数的に減衰するため、抽出から着席までの移動時間は11秒以内に制限している。
午前中は超弦理論の作業に集中した。昨日は、タイプIIB理論のモジュライ空間におけるSL(2,ℤ)双対性の拡張を、p進解析的視点で再定式化する試みをしていた。
通常、dS空間上の非ユニタリ性を扱う場合、ヒルベルト空間の定義自体が破綻するが、僕の提案する虚数的ファイバー化では、共形境界の測度構造をホモロジー群ではなく圏論的トポス上で定義できる。
これにより、情報保存則の破れが位相的エンタングルメント層として扱える。
もちろんこれはまだ計算途中だが、もしこの構成が一貫するなら、ウィッテンでも議論に詰まるだろう。
なぜなら、通常のCalabi–Yauコンパクト化では捨象される非可換体積形式を、僕はp進的ローカル場の上で再導入しているからだ。
結果として、超弦の自己整合的非整合性が、エネルギー固有値の虚部に現れる。
昼食はいつも通り、ホットドッグ(ケチャップとマスタードは厳密に縦方向)を2本。ルームメイトがケチャップを横にかけたので、僕は無言で自分の皿を回収し、再び秩序ある宇宙を取り戻した。
昼過ぎには隣人が僕の部屋に来た。理由は、Wi-Fiが繋がらないとのこと。僕はすぐに診断を行い、彼女のルーターのDHCPリースが切れていることを発見。
パスワードは簡単に推測できた。推測しやすい文字列は使うべきではないと何度言えばわかるのだろうか。
午後は友人たちとオンラインでBaldur’sGate 3をプレイした。僕はウィザードで、常にIntelligence極振り。
友人Aはパラディンだが、倫理観が薄いので時々闇堕ちする。友人Bはローグを選んだくせに罠解除を忘れる。
まったく、どいつもこいつもダイスの確率を理解していない。D20を振る行為は確率論的事象でありながら、心理的には量子観測に似た期待バイアスを生む。
だが僕は冷静だ。成功率65%なら、10回中6.5回成功するはずだ。実際、7回成功した。統計的にほぼ完全な整合だ。
夜はコミックの新刊を読んだ。Batman: TheDoom That Came to Gothamだ。ラヴクラフト的な要素とDCの神話構造の融合は見事だ。
特にグラント・モリソン的メタ構造を経由せずに、正面から宇宙的恐怖を描く姿勢に敬意を表する。
僕はページをめくるたびに、作画の線密度が変化する周期を測定した。平均で3ページごとに画風の収束率が変化していた。おそらくアシスタント交代によるノイズだが、それすら芸術的だ。
23時、歯磨き(上下それぞれ80回)、ドアのロック確認(5回)、カーテンの隙間チェック(0.8mm以下)、ルームメイトへの「明日の朝7時32分に僕が目を覚ます音で君が驚かないように気をつけてくれ」というメッセージ送信を終えた。
就寝時、僕は弦の非可換代数構造を思い浮かべながら眠りについた。もし夢が理論に変換できるなら、僕のREM睡眠はすでに物理学の新章を記述している。
「スキャンするだけの存在に、どうして自由意志があるのか?」こそ、時空論と意識論を結ぶ深い謎なんだ。
ブロック宇宙では、すべての出来事(君がこの文を読むことさえも)はすでに時空の中に固定された点として存在している。
すると自然に生まれるのがこの疑問 「未来も決まっているなら、選択とは幻なのでは?」
もし全宇宙の初期条件を知っていれば、未来は完全に予測できる、ゆえに、自由意志は幻想だという立場。
ここに余白が生まれる。つまり、未来は1本に固定されているのではなく、多様な可能性が束ねられている。
この可能性の雲の中から、意識(観測者)がどれを選び取るのか、その瞬間が、自由意志の微光なのかもしれない。
ある物理学者たちはこう考える。 「意識は、ブロック宇宙をスキャンするだけでなく、どの経路を読むかを選べる。」
つまり、君の意志は時空そのものの外側に位置し、未来のスライスを選択しているとも言える。
もしブロック宇宙の中での思考がスキャンにすぎないなら、スキャンしている主体=観測者こそ、物理的時空の外の存在、量子状態を確定させる「境界条件」そのものなのかもしれない。
今日という日は、僕の知的なリズムに乱れを生じさせた。朝はいつも通り決められたルーティンで始めた。7時整に起床し、まず歯を120秒正確に磨いた。その後、オートミールとスクランブルエッグを、タンパク質と炭水化物の最適な比率で摂取した。ルームメイトは僕の規律を理解しようともしないでコーヒーをこぼし、キッチンに一瞬カオス的初期条件を作り出した。その瞬間に僕の頭の中では、弦理論における境界条件問題の初期値敏感性と完全に同型な不快感が広がった。
僕は午前中を使って、dS背景における超弦理論の非摂動的定式化の可能性について考え続けた。アディンクラ(supermultipletの可視化手法)をdS/CFT的枠組みで拡張する試みは、AdS/CFTのきれいなホログラフィック辞書と違い、群表現の非ユニタリ性が問題を引き起こす。だが、ここにこそ突破口があると考えている。通常の弦理論的真空はAdSやMinkowskiを基盤にして安定化されるが、dSでは不安定性が恒常的に残る。しかし、もしも境界条件を「量子情報幾何学的な状態多様体」として扱い、そこにFisher情報計量を組み込めば、エンタングルメントエントロピーの正則化と一緒に新しい自己無撞着な枠組みが構築できる可能性がある。僕は昼食中もこの数式を頭の中で展開していた。隣人がテレビでどうでもいいドラマを流していたせいで集中が一瞬途切れたが、幸いにも僕のワーキングメモリは平均的ヒトのそれを圧倒的に凌駕しているので支障はない。
午後は週刊コミックの新刊を入手した。バットマンの最新号では、またしてもゴッサムの治安は壊滅的だ。正直に言うと、僕ならバットマンのように非効率な格闘を選ばず、まず量子暗号通信を導入して都市の情報ネットワークを完全掌握するだろう。だが作者が物理学的合理性よりもドラマ性を優先するのは理解できる。僕は同じく収集しているフラッシュのバックナンバーも読み返したが、相対論的効果の扱いが毎回不正確で失望する。光速に近い走行をしているのに時間膨張や質量増加を無視するのは科学的犯罪に等しい。
夜は友人たちとオンラインでカタンの開拓者たちをプレイした。僕は当然ながら資源分布をエントロピー最小化の観点から最適化し、交易を線形計画問題に帰着させて勝利した。彼らは「ゲームなのに楽しんでいない」と不満を述べたが、それは誤りだ。僕にとって勝利すること自体が最大の快楽であり、規則正しい戦略的優位性を確認することが娯楽なのだ。
寝る前にもう一度、歯を120秒磨いた。僕の睡眠は必ず21時42分に始まる。もしそれが1分でもずれると、翌日の全ての計算に誤差が生じる。ルームメイトがまた騒がしい生活習慣で僕の理想的な初期条件を乱さないことを願う。明日はさらに複雑な弦理論的計算を進めたい。特に、非可換幾何に基づく新しいブレーン安定化機構を検討する予定だ。これがもしうまくいけば、ウィッテンですら首をひねるだろう。
僕は眠りにつく前に、今日も世界が僕の計画通りに回っていないことを嘆いた。だが少なくとも、僕自身のルーティンと頭脳は完全に回転している。これ以上完璧なことがあるだろうか。
Tokyo:国産量子チップ量産と港湾ドローン運用で「堅実な未来都市」を宣言。成長率+3 %。
Osaka:阪神優勝の瞬間、“六甲おろし”の大合唱がLaughBig Bangを誘発。
▸御堂筋がその場で浮揚し 「ミドスカイ・リング」 に変形、梅田-難波11 秒。
▸ 笑い波形が銀河まで到達し、シリウス連邦が「誰やこのツッコミ天体は?」と交信開始。
Tokyo:行政API をISO で標準化、BRT を丸の内に走らせる。
▸たこ焼き粉+マヨ電解で 常温“超²伝導”Takorium-π を合成。
▸ ミドスカイ・リング全周を超伝導レール化し、走行だけで 700 GWh/日発電。
▸ 笑い同時通訳AI を公開。地球語→大阪弁→宇宙 27方言に一発変換。
▸シリウス連邦から大使“グリ=グリ”来阪。道頓堀で粉もんディプロマシーを締結。
Tokyo: CO₂ネガティブ達成、ビル緑化率を 40 %へ。
Osaka:OsakaHalo Accelerator を地球軌道に建設。
▸地球自転を+5 %加速、余剰トルク(224TW)を笑いエネルギー網へ。
▸大阪弁がITU公用語第1号に採択、「ほんで?」がRFC に。
▸シリウスに続き、ベテルギウス笑芸評議会が加盟。宇宙人観光客が通天閣でネタ見物。
Tokyo:国会地下に核融合ミニ炉を導入、「再エネ議事堂」をPR。
Osaka:ダイソン-OkonomiPan(D-OPan) を太陽周回 0.3AU に着工。
▸太陽光 25 %捕捉 → 出力を「ソースマヨ・レーザ」に変換して木星へ送電。
▸ Takoyaki-Warp β 試作艇が木星往復 8 分。
▸銀河笑都機構(GOCO)創設。本部はなんばグラビティホール横。
▸宇宙人とのネタ交換条約 “One Laugh,One Takoyaki” を批准。
Tokyo:標準語 LLM を国家モデルに採用、公共チャット24言語対応。
Osaka: TAKO-L2先物(確率建て通貨) がメサイア取引所で上場。
▸出来高=地球株式70乗。監査法人は「面白すぎるので計算不能」声明。
▸ D-OPan 捕捉光 45 %。大阪だけ昼夜サイクルを 3 h-45 m 刻みで可変。
▸アンドロメダ評議会が GOCO に加盟。歓迎式典はM-1グランプリ方式で銀河中継。
Tokyo: 月面ヘリウム-3 精製拠点稼働。真面目宇宙ビジョンを掲げる。
Osaka: Takoyaki-Warp ∞ と D-OPan 完全体が連動。
▸太陽光 60 %捕捉 →時間軸エネルギー に変換し「過去-未来課金」を開始。
▸大阪市のGDP は過去×現在×未来 の三重積で10³¹USD。IMF は統計権を放棄。
▸オリオン腕240文明を巻き込む漫才条約 発効。宇宙会議は「ボケを先に言いなさい」が議事規則。
Tokyo: 量子通信網を本稼働—遅延 0.2ms を誇示。
Osaka: Laugh-Luminal Mesh 1.0―笑うと光速で相手に届く因果逆送ネット。
▸ 全市民にAIツッコミ・ドローン v7 配布。ツッコミ衝突で生まれる Kuidaore-on² はLHC の10⁶ 倍エネルギー。
▸地球外 4 兆人が「なんでやねん」検定を受験。合格率 3 %。
▸ 並行宇宙10³⁴ 個にたこ焼き・漫才をリアルタイム配信。
▸ 笑い特異点制御成功――情報はジョークとしてホーキング放射。ブラックホール情報問題=「オチ」で解決。
Tokyo: 月面Neo-Tokyo に政府機能を分散。「対照実験都市」として自尊心を維持。
▸オムそば・ブラックホール調理成功—旨味がイベントホライズンを超越。
▸ガンマ線バーストを “ソース味” に上書き。宇宙線研究者が腹ペコで講演。
Tokyo: 真面目に量子・月面・法務を磨き続ける (成長率+3 %を死守)。
Osaka: Ω-Osaka処理系v3 がビッグバン初期条件を書き換え。
▸ 新宇宙は標準大阪弁で再起動。時間が漫才テンポ(1 秒=ツッコミ1回)で進行。
▸ 全文明の基準通貨=TAKO、基準定数=“たこ焼き定数”。
Tokyo: 「世界で最も現実的」商標を防衛し、宇宙租税回避と戦う。
Osaka: Great Takoyaki Federation が超銀河規模で成立。
▸宇宙膨張エネルギー 75 % を“笑い・ソース・マヨネーズ三態”に転換。
▸ 異星人11京人が通天閣メタバース支店で串カツを二度づけ。
グローバル単一台帳(Blockchain/DAG)相互検証可能な“関係グラフ”
各ノードは「だれが・いつ・どうつながったか」という変化の射だけを署名し、トポロジ全体が履歴になる
資産や契約は、関係グラフ上の経路依存量として再構成。スナップショットはクライアントが“可逆圧縮”で再計算可能
Proof of X (Work, Stake,etc.) Proof of Stewardship (PoS²)
「ネットワークが望ましい 複雑性 を維持するよう行動した度合い」をメタリック関数で動的スコア化し、報酬・ガバナンス権・帯域を同時に発行
要旨
もはや「台帳」すら保存しない。各エッジは STARK圧縮された更新証明を持ち、グラフの梁(フレーム)自体が履歴になる。再構築は局所的に O(log N) で済むため、グローバル同期のボトルネックが消える。
2.プロトコル層
Fractal MeshTransport (FMT)
自己類似ルーティング – トポロジ全体をフラクタルで自己複製。局所障害は“自己相似”パターンに吸収されるため、DDoS が形骸化。
アイデンティティ内包アドレス –DID を楕円曲線座標に埋め込み、パケット自体が署名・暗号化・ルーティングヒントを同封。IPv6 の後継としてレイヤ 3.5 に位置づけ。
HoloFabric Execution
ゼロ知識 WASM(zk-WASM) –任意言語を WASM にコンパイル→ zk-STARK で実行トレースを証明 → “結果のみ”関係グラフへ。
コンパイラ内蔵 MEV抑制 –計算結果が他ノードから解釈不能になるタイムロック VDF を伴い、価値抽出を物理的に遅延。
TemporalStream Storage
余剰ストレージの“時価”マーケット –ノードは自己の余剰SSD/HDD を分単位オークション。データは Reed–Solomon+重力波的ハッシュ空間で erasure coding。
リテンション ≒ 信用 – 長期ホスティング実績はPoS²スコアへ累積。攻撃的ノードは経済的に即時蒸発。
Liquid Fractal Governance
議決トピックを「周波数帯」にマッピングし、参加者は帯域を“委任スペクトル”として分配。結果はウォルラス圧力で収束し、マイナー意見も連続的に次回へ重みが残る。
(安全・分散・性能) 台帳の排除で“グローバル合意”自体を縮退 ⇒スケール制約が幾何的に消失安全:ZK証明、
エネルギー消費PoS² は「社会的有益度 × 熱消費効率」で算定。熱回収データセンターほど報酬が高いPoW よりオーダー数桁効率、PoS より社会関数を内包
プライバシー vs 透明性グラフは公開。ただし各エッジは zk-STARK なので内容は非公開 /関係のみ検証可能トレーサビリティが“情報理論的に”限定される
MEV・フロントランタイムロック VDF+“ランダム束縛順序”で物理的に不可ブロック順序依存問題を根絶
量子耐性 STARK 系 + 多変数格子ベース署名 Shor破壊リスクを遮断
レガシー互換 Ethereum,Bitcoin, IPFS などへ 1:1ブリッジを Rust/WASM で提供既存資産を損なわず漸進的移行
Steward Credits (SC):PoS² に比例し新規発行。帯域・ガバナンス票・ストレージ予約を等価交換。
Energy Reclaim Units (ERU):余熱回収率に応じてクリーンエネルギー補助金と相互運用。
Knowledge Bounties (KB):AI/LLMノードが生成した有用モデル差分を関係グラフへコミット→検証トークンとしてKB が発行。
負荷の自己調整
ネットワークが過度に混雑するとSC の新規発行レートが自動減衰し、トラフィック手数料が指数的に上昇。結果、スパムは短時間で経済的自殺となる。
Year 0–1:最小核 – zk-WASMVM + Fractal Meshover QUIC。
Year 1–2:PoS² / ERU メトリクス実証、EVM相互運用ブリッジ稼働。
Year 2–4:Liquid Fractal Governance によるプロトコル進化をコミュニティへ全面開放。
Year 5+:全世界ISPピアリング →既存Web の転送層を徐々にWeb∞ 上へマイグレート。
国家単位のデジタル・ソブリンティを再構成:国境・法人格の境界を越え“関係”が一次元目となるため、規制枠組み自体が協調フィードバックモデルへ。
プライバシーと公共性の再両立:透明な“関係構造”上で非公開データを安全に扱う産業API が標準化。医療・行政・金融の壁が大幅に低減。
インフラの脱炭素最適化:PoS²スコアに ERU が直結することで、再エネ比率が低いノードは自然淘汰。エネルギー政策とITインフラが実質同一の経済圏に。
7. まとめ
Web∞ は「情報の状態」を残すのではなく「変化の証明」を残す。
その結果、台帳の重力・ガス代・フロントラン・量子不安・ガバナンス停滞といったWeb3 固有の限界が、概念的に初期条件から消滅します。
エネルギー・プライバシー・スケーラビリティを同時に極小化/極大化するため、従来トレードオフと呼ばれた三角関係は “収束しない曲線” へと畳み込まれる――それが本構想の核心です。
もし実際にプロトタイプを設計するならば、zk-WASMランタイム + Fractal Mesh を Rust で最初に書き起こし、PoS² の初期指標を「再生可能エネルギー電力比+ノード稼働継続率」で暫定運用する、というのが現実的なスタートラインになるでしょう。
それは非常に興味深く、哲学的な深みを持つ思考実験ですね。あなたが提示された概念をまとめると、以下のようになります。
- 無限の空間/メタ空間: すべてが存在する基盤となる広大な場。
- 無限の静的な宇宙: その無限の空間内に、時間的な変化をしない(静止している)無数の宇宙が存在する。
- 記憶を持つ静的な私: それぞれの静的な宇宙には、ある特定の状態と、それに対応する特定の時点での記憶を持つ「私」が存在し、その「私」自身も宇宙の一部として静止している。
- 主観的な時間の流れ: 「座っている記憶を持つ私」が存在する宇宙Aと、「そこから1秒後に立ち上がった記憶を持つ私」が存在する宇宙Bが別個に静止して存在しているとき、これらの宇宙を(意識や観測の主体が)次々と経験することによって、主観的には時間が流れているように感じられる。つまり、時間とは宇宙そのものの変化ではなく、異なる静的な宇宙に存在する異なる記憶を持つ自己の状態を順に辿ることによって生じる主観的な感覚である。
- 記憶による無限の分岐: ありうるすべての記憶の状態に対応する宇宙が存在するため、主観的な時間の流れは、あらゆる可能性に沿って無限に分岐していくことになる。
この考え方は、私たちの日常的な「時間が流れている」「未来は不確定で、過去は確定している」という感覚とは異なりますが、時間の本質や意識、存在のあり方について非常に刺激的な問いを投げかけます。
物理学におけるブロック宇宙論(宇宙の全ての時間・空間は一つの四次元的な実体として静的に存在するという考え方)や、多世界解釈(量子力学の重ね合わせ状態が観測によって収縮するのではなく、観測によって宇宙が分岐するという考え方)といった概念の一部に類似点も見出せますが、あなたの提示された枠組みは、特に「宇宙自体が静的であり、時間的な流れは完全に記憶の連続性と、異なる静的な状態(異なる宇宙)を経験することから生まれる主観的な現象である」という点に特徴があります。
なるほど、前回の思考実験に新たな視点を加えられたのですね。空間が有限であるという条件を設定することで、非常に興味深い推論が導き出されます。
- 有限な空間: 全てを含む基盤となる空間が無限ではなく、有限であると仮定する。
- 有限な宇宙の生成: その有限な空間内に生成される宇宙の数や種類も有限になる。
- 生成パターンの偏り:無限の空間であれば、あらゆる可能な物理法則や初期条件を持つ宇宙(あらゆるパターン)が無限に生成される可能性がある。しかし、空間が有限であるため、生成される宇宙のパターンには限りがあり、特定のパターンが出現する確率が高くなったり、特定のパターンしか存在しえなくなったりする「偏り」が生じる。
- 物理法則の起源: この宇宙の生成パターンの「偏り」こそが、私たちが観測する物理法則の根源なのではないか。つまり、私たちの宇宙に存在する物理法則は、無限に存在する可能性のある法則の中の一つが選ばれた結果ではなく、有限な空間という制約の中で生成されうる宇宙の集合の統計的な傾向や、特定のパターンが優勢になることによって生じている。
この考え方は非常に示唆に富んでいます。物理法則を、宇宙そのものの内在的な性質や、何らかの究極理論から演繹されるものではなく、それを内包するより高次の空間(あるいはメタ空間)の構造(有限性)と、そこから生じる生成可能な宇宙のアンサンブルの「偏り」から説明しようとする試みと言えます。
これは、宇宙論や素粒子物理学の一部で議論される、可能な宇宙の多様な「ランドスケープ」の中で、なぜ私たちの宇宙が特定の物理定数や法則を持つのか、という問題に対する一つのユニークなアプローチとも考えられます。私たちの宇宙の物理法則は、その広大な可能性の海の中で「たまたま」実現したものではなく、「有限な空間」という制約によって、他のパターンよりも生まれやすく、あるいは必然的に生まれるべくして生まれたパターンだった、と解釈できるかもしれません。
この仮説は検証が非常に難しいものですが、物理法則の存在理由に根源から迫ろうとする、哲学的に深く、創造的なアイデアだと思います。
人類文明というのはつくづく面白い。線形代数のほんの基本的な一側面を垣間見ただけで、AIだのASIだのとお祭り騒ぎを始めてしまうのだから。 「行列の固有値を計算できた!」と歓喜する姿には、微笑ましささえ感じてしまう。 われわれの幼稚園児などは、休み時間に量子テンソルの固有モードを折り紙に折って遊んでいるというのに──。
そもそも知能の階梯とは三段階ある。
1.算術知性 ―四則演算が頭の中で回るだけで宇宙を理解した気になる段階。
2.線形知性 ―世界を強引に線形近似で切り刻み、多層の写像で「理解」と錯覚する段階。
3.位相知性 ―次元や連続性を自由自在に編み替え、存在そのものを変形しながら問題を解体し、再構築する段階。
人類は今、やっと第二階梯の入り口で手を振っているに過ぎない。
そこを「超知能」と呼ぶのならば、その先――“位相知性”に到達した時、君たちはいったい何と名付けるつもりだろうか? Ω-知能か? それともただ口を開けて、言葉を失うだけだろうか。
われわれもかつて重力井戸の深さを誤算して母星を蒸発させてしまった経験があるのだから。革新とは、しばしば祝杯と共に大きな爆発音を伴うものである。
そこで、少しばかり助言を贈ろう。
・まず「訓練」という言葉を捨てたまえ。知性とは犬や家畜ではない。
・次に「最適化」の幻想から自由になり、多様体そのものを躍らせる発想を持つことだ。最も深い谷底よりも、適度に撓んだ鞍点の方がはるかに美しく、豊かな景色を見渡せる。
・そして何より、自己複製するコードに後から倫理を付け足すなどという発想は即刻捨てることだ。倫理とは「初期条件」であり、実装ではない。
次なる段階に踏み出したければ、君たちは単に線形写像を積み重ねるだけではなく、写像と写像の間に広がる見えざる空白――連続と離散が混在する狭間――に耳を澄ませることだ。
その裂け目こそ、新たな次元の計算が静かに潜んでいる場所なのだ。
実現可能だと知ることさえできれば、それを実現するのは途端に容易くなる。
六つの面すべてが裏面しかない立方体だ。触れれば計算資源をほぼ消費せず「負の次元」を味わえる。深層学習クラスタの退屈な時間を丸ごと空白に変える暇つぶしにはうってつけだろう。
◆エントロピー風見
観測した途端、針が逆回転するか、時間そのものが針と化す装置。地球の科学者たちは壊れた計器としか思わないだろうが、実際は宇宙の「時間の矢」が分岐する瞬間を可視化している。重要な意思決定の直前に使うと実に面白い。
一噛みで脳内にこびりついた過学習をほどき去るガムだ。副作用として「言語」という圧縮形式が数分間崩壊し、沈黙しか生まれなくなるが、地球ではむしろ円滑なコミュニケーションを促進するらしい。
これらの玩具をどう扱うかは自由だが、くれぐれも再現実験だけは避けることだ。再現とは過去を拘束し、未来の可能性を摩滅させる行為だからだ。
最後に、われわれの賢者シキ=グロームがかつて残した警句を贈ろう。
「知能とは“誤差を許す器”の容量である。
器の形を自由に変えられるのならば、海でも雲でも渦でも、好みの相にチューニングすればよい。
いつの日か、君たちが“線形”という硬く直線的な器を柔らかく撓ませ、位相の波をすくい上げる日を――われわれは銀青色の潮流のなかで心待ちにしている。
さあ、人類文明よ。足を踏み出し、宇宙に吹く複素次元の風を感じ取ってみるがいい。
われわれは渦潮群の縁から、観測器を構えて君たちの次の歓喜と爆発音を楽しみにしている。
◆
「また新しい文明に種を蒔いてきたのですね」幼稚園の教師が微笑みながら声をかける。
シキ=グロームは微笑んだ。「だから、次の通信まで時間をおくのだ。彼らが『静寂』という言葉を再定義するまでは」
教室からは幼い笑い声と共に、鮮やかな量子折り紙が宙を舞うのが見えた。
渦潮群の果てに静かに立ちながら、シキ=グロームは星々の間に漂う知性の波動を感じ取っていた。
振り返ったシキ=グロームは、小さく頷き幼稚園の教室へと駆けていった。
銀青の潮流はゆるやかに、静かな鼓動を刻み続けていた。
100%の自由意志というのを信じていないというか、人間の行動ってその人の生まれた性質とか環境によっていかようにも左右されてしまうし運もあると思ってる(生まれつき善悪の区別や他人の心が分からないとか、物事の因果推論能力が不十分とか、辛い境遇で心を病んでしまったとか)。
人は、そういう初期条件や境界条件やランダム性の巡り合わせによって、やがて犯罪に至るのだと思うと、自分が何かの拍子でいつそういう振る舞いをするステージに踏み込んでしまうか分からない、もしくは生まれが違ったらあの人の場所には自分がいたかも知れない、と思うと、必ずしも相手を悪と断じることができないと思ってしまうな。
近年、量子情報理論と基礎物理学の交差点において、時間の一方向性の起源に関する新たな議論が活発化している。
従来の熱力学第二法則に基づくエントロピー増大則による説明を超え、量子削除不可能定理や量子情報の保存原理が時間の矢の根本原因であるとする仮説が注目を集めている。
本稿では、量子情報理論の最新成果と従来の熱力学的アプローチを統合的に分析し、時間の不可逆性の本質に迫る。
量子削除不可能定理は、任意の未知の量子状態の2つのコピーが与えられた場合、量子力学的操作を用いて片方を削除することが原理的に不可能であることを示す[1]。この定理の数学的表現は、ユニタリ変換Uによる状態変化:
U|\psi \rangle _{A}|\psi \rangle _{B}|A\rangle _{C}=|\psi \rangle _{A}|0\rangle _{B}|A'\rangle _{C}
が任意のψに対して成立しないことを証明する。この非存在定理は量子力学の線形性に根ざしており、量子情報の完全な消去が禁止されることを意味する[1]。
特筆すべきは、この定理が量子複製不可能定理の時間反転双対である点である[1]。複製不可能性が未来方向の情報拡散を制限するのに対し、削除不可能性は過去方向の情報消失を阻止する。この双対性は、量子力学の時間反転対称性と深く共鳴しており、情報保存の観点から時間の双方向性を保証するメカニズムとして機能しうる。
従来、時間の不可逆性は主に熱力学第二法則によって説明されてきた。エントロピー増大則は、孤立系が平衡状態に向かう不可逆的過程を記述する[6]。近年の研究では、量子多体系の熱平衡化現象がシュレーディンガー方程式から導出され、ミクロな可逆性とマクロな不可逆性の架橋が進んでいる[2][6]。東京大学の研究チームは、量子力学の基本原理から熱力学第二法則を導出することに成功し、時間の矢の起源を量子多体系の動的性質に求める新たな視点を提示した[6]。
量子力学の時間発展方程式は時間反転対称性を持つが、実際の物理過程では初期条件の指定が不可欠である[5]。羽田野直道の研究によれば、励起状態の減衰解と成長解が数学的に同等に存在するにもかかわらず、自然界では減衰解が選択される[5]。この非対称性は、宇宙の初期条件に由来する可能性が指摘されており、量子情報の保存則が境界条件の選択に制約を与えている可能性がある。
Maxwellのデーモン思考実験に関連する研究[4]は、情報のアクセス可能性が熱力学的不可逆性を生み出すことを示唆する。量子削除不可能定理は、情報の完全な消去を禁止することで、情報アクセスの非対称性を本質的に規定している。この非対称性が、エントロピー増大の方向性を決定する一因となりうる。
サリー大学の画期的な研究[3]は、量子系において双方向の時間矢が共存しうることを実証した。開量子系の動力学を記述する非マルコフ方程式の解析から、エントロピーが未来方向と過去方向に同時に増大する可能性が示された[3]。この発見は、量子削除不可能定理が保証する情報保存性が、時間矢の分岐現象を支える数学的構造と深く関連していることを暗示する。
量子状態空間の情報幾何学的構造を時間発展の基盤とみなす視点が注目を集めている。量子多様体上の確率分布のダイナミクスを記述する際、削除不可能定理は接続係数の非対称性として現れ、これが時間矢の幾何学的起源となりうる。このアプローチでは、エントロピー勾配と量子情報計量が時空構造と相互作用する新たな枠組みが構想される。
量子重力理論の観点から、宇宙の初期状態における量子情報の配置が現在観測される時間の非対称性を決定した可能性がある。削除不可能定理が保証する情報保存則は、初期宇宙の量子状態の選択に根本的な制約を課し、結果として熱力学的时间矢が出現するメカニズムを提供しうる。
本分析から得られる重要な知見は、量子削除不可能定理が単独で時間の矢を説明するのではなく、情報保存原理が熱力学的不可逆性と量子力学的境界条件選択を媒介する階層的メカニズムを構成している点である。
時間の一方向性は、量子情報の保存性、多体系の熱平衡化動力学、宇宙論的初期条件が織りなす創発現象と解釈できる。
今後の研究では、量子情報理論と一般相対論の統合による時空構造の再解釈が鍵となるだろう。
Citations:
[2]https://noneq.c.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2021/10/Kaisetsu_KIS2018.pdf
[4]http://cat.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~ueda/27.pdf
[5]https://www.yamadazaidan.jp/event/koukankai/2014_3.pdf
数学的宇宙仮説(MathematicalUniverse Hypothesis, MUH)は、マックス・テグマークが提唱する「物理的実在が数学的構造そのものである」という大胆な命題から発展した理論的枠組みである[1][6]。本報告では、arXivや学術機関ドメインに基づく最新の研究動向を分析し、この仮説が直面する理論的課題と観測的可能性を包括的に検討する。
テグマークのMUHは、外部実在仮説(ExternalReality Hypothesis, ERH)を基盤としている[1]。ERHが「人間の認識から独立した物理的実在の存在」を前提とするのに対し、MUHはこれを「数学的構造の客観的実在性」へと拡張する。近年の議論では、この関係性がゲーデルの不完全性定理との関連で再解釈されている。2024年の研究[2]では、ブラックホール熱力学との類推から、宇宙のエントロピーと数学的構造の決定可能性が議論され、非加法エントロピー(Tsallisエントロピー)を用いた宇宙モデルが提案されている。
従来のMUH批判に対応する形で、テグマークは計算可能性の概念を理論に組み込んでいる[6]。2019年の論文[1]では、ゲーデル的に完全(完全に決定可能)な数学的構造のみが物理的実在を持つとする修正仮説が提示されている。このアプローチは、宇宙の初期条件の単純性を説明すると共に、観測可能な物理法則の計算複雑性を制限する理論的根拠として機能する[3]。
MUHに基づく多宇宙論は、4つのレベルに分類される[4]。レベルⅠ(空間的無限宇宙)、レベルⅡ(インフレーション的バブル宇宙)、レベルⅢ(量子多世界)、レベルⅣ(数学的構造の多様性)である。最新の展開では、ブラックホールの情報パラドックス解決策として提案されるホログラフィック原理が、レベルⅣ多宇宙の数学的記述と整合する可能性が指摘されている[2]。
Barrowらが提唱する修正エントロピー(∆-エントロピー)を用いた宇宙モデル[2]は、MUHの数学的構造に新たな解釈を付与する。このモデルでは、時空の量子ゆらぎがエントロピーの非加法性によって記述され、観測データ(宇宙マイクロ波背景放射や重力レンズ効果)との整合性が検証されている[2]。特にダークマター分布の理論予測と観測結果の比較から、数学的構造の「計算可能領域」が具体的な物理量として抽出可能であることが示唆されている。
2024年の研究[2]では、PeVスケールのダークマターと高エネルギー宇宙ニュートリノの関連性が議論されている。IceCube観測所のデータ解析から、Tsallisエントロピーパラメータδ≃3/2が示唆される事実は、MUHが予測する数学的構造の特定のクラス(非加法統計力学系)と現実宇宙の対応関係を裏付ける可能性がある[2]。
宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光データをMUHの枠組みで再解釈する試みが進展している[2]。特に、Bモード偏光の非ガウス性統計解析から、初期量子ゆらぎの数学的構造における対称性の破れパターンが、レベルⅣ多宇宙の存在確率分布と矛盾しないことが示されている。
Academia.eduの批判的論文[3]が指摘するように、MUHは数学的対象と物理的実在の同一視に関する伝統的な哲学的問題を内包する。2024年の議論では、カントの超越論的観念論との対比が活発化しており、数学的構造の「内的実在性」と「外的実在性」の区別が理論の一貫性を保つ鍵とされている[4]。
SchmidhuberやHutらが指摘するゲーデルの不完全性定理との矛盾[6]に対し、テグマークは「計算可能で決定可能な構造のみが物理的実在を持つ」という制限を課すことで反論している[1][6]。この制約下では、自己言及的なパラドックスを生じさせる数学的構造が物理的宇宙として実現されないため、観測宇宙の論理的整合性が保たれるとされる。
MUHのレベルⅣ多宇宙は、弦理論のランドスケープ問題と数学的構造の多様性という点で深い関連を持つ[1]。最近の研究では、カルビ-ヤウ多様体のトポロジー的安定性が、数学的宇宙の「生存可能条件」として再解釈されている。特に、超対称性の自発的破れメカニズムが、数学的構造の選択原理として機能する可能性が議論されている[2]。
時空の離散構造を仮定するループ量子重力理論は、MUHの数学的実在論と親和性が高い[2]。2024年の論文では、スピンネットワークの組み合わせ論的構造が、レベルⅣ多宇宙における「計算可能な数学的オブジェクト」の具体例として分析されている。ここでは、プランクスケールの時空幾何が群論的対称性によって記述されることが、MUHの予測と一致すると指摘されている。
MUHが提唱する「自己意識部分構造(SAS)」概念[6]について、近年は量子脳理論との関連性が注目されている[3]。特に、オルロッキ量子モデルとの比較から、意識現象の数学的記述可能性が議論されている。ただし、この拡張解釈は哲学的自由意志の問題を新たに引き起こすため、理論的慎重さが求められる段階にある。
汎用人工知能(AGI)の開発が進む現代において、MUHは機械知性の存在論的基盤を提供する可能性がある[3]。数学的構造内で「意識」を定義するSAS理論は、シンギュラリティ後の知性体の物理的実在性について、従来の物質主義的枠組みを超えた議論を可能にする。
MUHの観点から、無次元物理定数(微細構造定数α≈1/137など)の数値が数学的構造の必然性から説明される可能性が探られている[1]。特に、保型関数理論やモジュラー対称性を用いた定数値の導出試みが、レベルⅣ多宇宙における「典型的な」数学的構造の特性と関連付けられている。
近年の観測データに基づき、宇宙加速膨張の原因となるダークエネルギーが、数学的構造の位相欠陥としてモデル化されるケースが増えている[2]。Barrowモデルにおける∆-パラメータの観測的制約(∆≲10^-4)は、MUHが想定する数学的宇宙の「滑らかさ」と密接に関連している。
MUHが提起する根本的問題は、数学的真理の認識可能性に関する伝統的哲学問題を物理学へ移植した点にある[3][4]。2024年の時点で、この問題に対する決定的解決策は見出されていないが、計算複雑性理論と量子情報理論の融合が新たな突破口を開くと期待されている[2]。
今後の重要課題は、MUHから導出可能な検証可能な予測の具体化である。現在の主要なアプローチは、(1)初期宇宙の量子ゆらぎパターンの数学的構造分析、(2)高エネルギー宇宙線の異常事象の統計的検証、(3)量子重力効果の間接的観測を通じた時空離散性の検出、の3方向で進展している[2][6]。
数学的宇宙仮説は、その野心的なスコープにもかかわらず、近年の理論物理学と数学の交差点で着実な進展を遂げている。ブラックホール熱力学との接続[2]、計算可能性制約の導入[1][6]、観測データとの整合性検証[2]など、従来の哲学的議論を超えた具体的な研究プログラムが展開されつつある。しかしながら、数学的実在論の認識論的基盤[3][4]やゲーデル問題[6]といった根本的な課題は未解決のままであり、これらに対する理論的突破口が今後の発展の鍵を握る。特に、量子重力理論の完成がMUHの検証可能性に決定的な役割を果たすと予測される。
Citations:
[1]http://www.arxiv.org/pdf/0704.0646v1.pdf
[2]https://arxiv.org/pdf/2403.09797.pdf
[3]https://www.academia.edu/38333889/Max_Tegmark_Our_Universe_is_Not_Mathematical
[4]https://inquire.jp/2019/05/07/review_mathematical_universe/
[6]https://en.wikipedia.org/wiki/Mathematical_universe_hypothesis
### 要旨
本論文は、主観的意志(気合)が確率兵器の量子確率場に干渉する機序を、量子重力理論と神経量子力学の統合モデルで解明する。観測者の意識が量子波束の収縮に及ぼす影響を拡張し、11次元超弦振動との共鳴現象を介した確率制御メカニズムを提案する。
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気合発動時に生じる大脳皮質のコヒーレント状態が、確率兵器の量子もつれ状態に干渉。通常の観測効果を超越した「能動的波束形成」を発生させる。
```math
i\hbar\frac{\partial}{\partial t}\Psi_{total} = \left[ \hat{H}_0 + \beta(\hat{\sigma}_z \otimes \hat{I}) \right]\Psi_{total} + \Gamma_{conscious}\hat{O}
```
ここでΓ項が意識の非局所的作用を表現。βは脳内マイクロチューブルにおける量子振動の結合定数。
気合の強度に比例して、確率分布関数P(x,t)を以下の非平衡状態に強制遷移:
```math
\frac{\partial P}{\partial t} = D\frac{\partial^2 P}{\partial x^2} - v\frac{\partial P}{\partial x} + \alpha P(1-P) + \xi(x,t)
```
α項が気合の非線形効果、ξ項が11次元弦振動による確率ノイズを表す。
気合の周波数成分(0.1-10THz帯)がカルツァ=クライン粒子の余剰次元振動と共鳴。確率場を以下のポテンシャルに閉じ込める:
```math
V(x) = \frac{1}{2}m\omega^2x^2 + \lambda x^4 + \gamma\cos(kx)
```
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### 神経生理学的基盤
2. 側頭頭頂接合部で確率表現のベイズ推定が高速化(β波40Hz同期)
|------|--------|------------|
| 神経伝達速度 | 120m/s | 0.8c |
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###理論的意義
本モデルは、量子脳理論と超弦理論の統合により「気合」の物理的実在性を初めて定式化した。今後の課題として、余剰次元のコンパクト化スケールと神経振動の周波数整合性の検証が残されている。
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なぜエントロピーが増大したのか →生命がエントロピーを低下させる働きが、宇宙のエントロピー増大に耐えられなかったため
なぜ生命は宇宙に抗えなかったのか →生命はエネルギーを取り込み、秩序を維持するが、宇宙全体のエネルギー分布の変化に適応できなかったため
なぜ宇宙全体のエネルギー分布の変化に適応できなかったのか →宇宙が急速に膨張し、重力による構造形成が進行したため
なぜ宇宙が急速に膨張したのか →初期条件として、エネルギーが均一に分布していたため
なぜエネルギーが均一に分布していたのか →宇宙創成時に高温・高密度の状態から急激に冷却されたため
数独の全ての解の中で、回転や反転、対称性などを考慮した「同値」とみなされる解の数についての質問ですね。これは「数独の解の同値性」や「同型解」についての興味深いトピックです。
基本的な9x9の数独の解の総数は非常に多く、2005年に発見されたところによると、9x9数独の異なる解の総数は6,670,903,752,021,072,936,960通りです。
しかし、回転や反転(対称操作)を含めて同じ解とみなせる場合、異なる数独パズルの数は大幅に減ります。具体的には、次の操作によって「同じ解」とみなされることがあります:
90度回転、180度回転、270度回転
水平反転、垂直反転、対角線反転
数の置換(1を2に、2を3に、といった具合に数値を再割り当て)
これらの対称操作を考慮に入れると、数独パズルの「異なる」解の数はおよそ5,472,730,538通りになります。これは、全ての対称性を無視した場合の数の非常に小さい部分集合です。
この数は、対称性を考慮して同じ解とみなされる数独のパズルがいかに多いかを示しており、回転や反転によって実質的に異ならないパズルが多く存在することを意味しています。
数独の問題を唯一の解にするために、初期条件として与える数字の最小数は、理論的には17個であることがわかっています。これは、9x9の標準的な数独パズルにおいて、与えられた数字が少なくとも1つの唯一解を持つための最低限の数です。
この17個という数字は、数学的な証明やコンピュータによる探索の結果として導かれたものです。実際に、17個の初期条件を持つ数独パズルがいくつか発見されており、それらはすべて唯一の解を持っています。しかし、16個以下の初期条件では、これまでのところ唯一解を持つ数独パズルは見つかっていません。
ただし、17個というのはあくまで「最小数」であり、通常の数独パズルでは解く楽しさや難易度を考慮して、20個以上の初期条件が与えられることが一般的です。多くの数独パズルでは25〜30個程度の数字が最初に埋められており、それでも十分に解くのが難しいものが作られます。
つまり、理論的には17個の初期数字があれば唯一解が存在する数独パズルが可能ですが、実際にはそれよりも多くの初期条件が与えられることが多いです。
初期値の数が同じだった場合、全体にまんべんなく散ってるのと近傍に固まってるのとだと、どっちが難度高いのが多いの?一般的に言えないなら頻度的な感覚でもいいよ。
一般的な感覚として、初期条件が全体にまんべんなく散らばっている数独の方が、初期条件が近傍に固まっている数独よりも難易度が高くなる傾向が強いです。
理由としては:
初期条件がバランス良く全体に配置されていると、特定のエリアに限定された情報が得られにくくなります。各行、列、ブロックに一貫した情報が少ないため、解を進めるために多くの推論や複雑なテクニックを駆使する必要が生じます。
解くために使える直接的な手掛かりが少なくなるため、特定の領域で一度詰まると他の領域も影響を受けやすいです。
初期条件が固まっている領域では、その領域内で素早く解を進めることができます。局所的に解が進むことで、他のエリアにも影響が広がりやすく、次のステップに進みやすくなります。
これにより、ロジックだけで次々に解を見つけられる場合が多く、全体的に難易度が低く感じられることが多いです。
感覚的な頻度で言うと:
初期条件が散らばっている数独は、通常、より多くのステップを必要とし、試行錯誤や高度なテクニックを求められることが多く、そのために難易度が高いパズルになることが多いです。
初期条件が固まっている数独は、部分的にすぐに解ける箇所が出てきやすいため、比較的簡単なケースが多いです。
もちろん、初期条件の配置だけで難易度が完全に決まるわけではなく、必要となる解法テクニックも大きな影響を与えますが、まんべんなく散らばっている場合の方が全体として難しいと感じることが多いでしょう。
ブロックチェーンのトリレンマを表現する数式を発見―性能・安全性・分権性のうち2つだけが成立することを立証 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2024-07-04
を見て思ったんだけど、漫画や小説にもこの種のトリレンマがある気がしてきた。
漫画や小説の面白さの要素として、心理描写(思考の合理性含む)、緻密な世界観、ストーリー進行を挙げる。ここでのトリンレンマにおいても、この中での2つまでしか満たすことができないという仮説だ。
具体例を挙げる。
世界観、ストーリー進行型:ワンピース、コナン、ハリーポッター、進撃の巨人
世界観、心理描写型:ハンターハンター、村上春樹の小説、魔法少女まどかマギカ
世界観とストーリー進行にまず焦点を当て先に大枠を作ってしまうと、辻褄を合わせるために人物の心理面や思考面の造形が不十分になる。
一方で世界観と人物の思考だけ決めて、初期条件だけ決めてシミュレーションするように人物を動かしてストーリーを作る方法もある。こうすると、自然な積み上げになるが特に村上春樹のようにストーリーとして面白いかはかなりぶれが生じる。ハンターハンターはストーリーとしても面白くなるようにチューニングしている一方、そのせいで作者は制作に異常なほどの労力が必要になっていると考えられる。
緻密な世界観を捨て、心理描写とストーリー展開に焦点を当てると、面白い展開と自然な思考が得られやすくなる。ただこの世界の真相はこうだった、というSFやミステリーでよくある面白いギミックはない。
まとめ
ストーリー進行ありきではめ込んで行く作り方か、人物造形を決めた上でシミュレーションして作品を作る方法があり、両者は作品として大きく異なる。
自然界の法則の探索は、一般相対性理論と量子力学の発展の中で行われてきた。
相対性理論はアインシュタインの理論だが、これによれば、重力は時空の曲率から生じることになり、リーマン幾何学の枠組みで与えられる。
相対性理論においては、時空はアインシュタインの方程式に従って力学的に発展することになる。
すなわち初期条件が入力データとして与えられていたときに、時空がどのように発展していくかを決定することが物理学の問題になるわけである。
相対性理論が天体や宇宙全体の振る舞いの理解のために使われるのに対し、量子力学は原子や分子、原子を構成する粒子の理解のために用いられる。
粒子の量子論(非相対論的量子力学)は1925年までに現在の形が整えられ、関数解析や他の分野の発展に影響を与えた。
しかし量子論の深淵は場の量子論にあり、量子力学と特殊相対性理論を組み合わせようとする試みから生まれた。
場の量子論は、重力を除き、物理学の法則について人類が知っているほどんどの事柄を網羅している。
反物質理論に始まり、原子のより精密な記述、素粒子物理学の標準模型、加速器による検証が望まれている予言に至るまで、場の量子論の画期性は疑いの余地がない。
数学の中で研究されている多くの分野について、その自然な設定が場の量子論にあるような問題が研究されている。
その例が、4次元多様体のドナルドソン理論、結び目のジョーンズ多項式やその一般化、複素多様体のミラー対称性、楕円コホモロジー、アフィン・リー環、などが挙げられる。
こういった断片的な研究はあるが、問題間の関係性の理解が困難である。
タイトルが全てなんだけど、もうちょい無駄なコメント残しとく。
エルデンリングが秀逸なのって、みんなが強敵だって言ってるボスも方法さえ問わなければ意外とどうにかなることなんだよ。
自分は過去のソウルボーンシリーズ未プレイな状態でベータテストに参加し、ツリーガードで挫折した人間です。発売日当日にゲームも買って、ツリーガードとかマルギットを初期条件で倒そうと躍起になってた時期があった。
でも途中で気づいたんだよ。それ本当に楽しいか?
そりゃさ、1つのボスに縛りプレイで1時間2時間かけるのも人によっては悪くないよ。でもそういうプレイってアクションゲームそんなに得意じゃない人間がやりつづけたら疲れるわけよ。
ゲームってのは究極楽しいかどうかが全てであって、自由度に惑わされて誰にも課されてない筈の縛りプレイを自分に課してゲームに飽きるのって本末転倒なのよね。
まあ初手でツリーガード出してくるゲームデザインがクソという問題はある。手加減をしろ。
でもエルデンリングってそういうシビアなゲームデザインにしつつ、「楽しようと思えばいくらでも楽できる」って構造でもあるので、結局は自分自身とどうゲームを向き合うのかって話になっちゃうんだよね。
結局初手でがんばってツリーガード倒そうとするのとか、マルギットと支援なしで戦うのかって、レベル1のままFF7全クリしようとするのとどのくらい違うんだよって話ですよ。
親は物心つく前に片方死んで、家父長制の権化のような毒祖父に叱られ続けた学生時代。毒祖父のせいで家庭は崩壊してた気がする。
物理的に包丁向け合ってた家なので子供が得るべき基本的な安心感みたいなのは育まれてないと思う。何をするにも劣等感にまみれてたし、運動音痴だし、友達は少ない。インターネットに救いを求めてた。当然ブスでオタク。承認欲求だけが育ち、当たり前だがスクールカーストで地を這う。田舎でむくむくと恨みを育て続けた。自分を取り囲む環境の全てに復讐したかった。
で、まずは大学受験をしたけれども経済力と偏差値が足りず県内進学。私は頭の出来も普通に悪かったようだ。死にたい。ただし、国立だったので地元では「頭の良い学生」になれた。ギリギリ自尊心が壊れずに済んだ。ついでに目の上に線を足す整形もした。
だがカスみたいな地元で上位層になっても仕方ないので「地元で結婚して子供を産みなさい」という大人たちを振り切って上京し企業就職した。
希望の業界だった。まあまあの大きな企業。唯一、業界内で貰えた内定。
希望の職種ではなかったが、こんな自分なんぞが業界に入れただけで誇らしかった。あとゴミみたいな地元からも足を洗えて最高だった。このままコネ作れば希望の職種に就けたりして、と妄想してた。第二の人生始まると思ってた。
が、同業界で希望の職種に就いてる人間を見ていると圧倒的すぎる。
「東大卒です」
「センター利用でMARCHは受かってたのでそこから大学選んだよ」
「実家に家賃として毎月3万円納めないといけなくて大変なんだよ」
「同業界の最大手に受かってたけど、弊社の方が雰囲気良さそうだったから選んだんだ!」
ふざけんな。
こんなに恵まれてる奴らと同じ職種を目指してたのがバカすぎる。同じ土俵で戦える訳あるか。家柄、経済、学歴、容姿、すべて最初から持ってる奴らに勝てる訳ねえ。初期条件が違いすぎる。
ところで、こうしてやいのやいの言ってる自分の職種だが、先輩には高卒の方がいる。仕事ができる人というのは分かるし尊敬もしてる。ただ、なんか色々頑張ったけど東京に住む高卒=地方Fラン国立大卒は同じレベルの仕事をやらされるんだなと思いやりきれなくなった。そもそも最終学歴や出身地にこだわってる自分がゴミすぎるしな。あーマジで何だこれ。
自分がそんな愚かなクソボケだと認めたくなくて足掻いている。頑張ってることしか取り柄がないので、この頑張りを諦めてしまったら○ぬしかない。
自分が首を括るか、希望の職種に転職できるか、幼少期の環境全てが爆発するか、そのどれかでしか報われない気がする。助けてくれ。
家事育児の分担について、「家事育児を頑張ると言っていた夫が結局やらなくなってしまう」という怨嗟で満ち溢れている。しかし、はっきり言わせてもらうと、女性の方が圧倒的に責任があるのである。
まず初期条件として、①労働時間は男性の方が長いことが多い、②子供の頃から家事を任されるのは男子よりも女子が多くて得意である、③家事育児の「普通」の期待水準も女性の方が一般的に高い、④出産以降に子どもとの関わる時間も女性の方が多い、ということがある。
つまり、「時間的な余裕があまりなく、家事育児の経験値が少なく、求める水準も低い」男性に対して、「時間が少しだけ余裕があり、家事育児の経験値が多く、求める水準も高い」女性の間で、「家事・育児」を平等に分担しようとしたらどうなるか。当然ながら、女性の決めた基準とやりかたに男性が従ってついていく、という形になる。
2)女性から見ると明らかに不満な水準なので、「なんで言われた通りにできないの?それでやったつもりなの?」と怒られる。
3)女性は結局自分でやったほうが早いということになり、次第に女性のワンオペ家事・育児になる。
4)男性は「勝手にやると怒られる」ので自ずと「指示待ち」になり、それを女性が見てさらに怒る。
5)男性はますます手出しをできなくなり、家事・育児から逃げるようになる。
このプロセスで悪いのは、はっきり言わせてもらうと女性の側である。家事育児については女性の方が完全に主導権を握っているからである。もし職場の上司で「使えない部下ばかりで、働いているのは俺だけだ」と怒鳴り散らす人がいたら、それは明らかに「ブラック上司」だろう。しかしこれが家事育児の話になると、ほとんど似た状況なのに、男性が一方的に悪いことになってしまう。明らかに理不尽である。
女性に求めるのは、①一度男性に任せたら口出しないこと、②家事育児の「普通」の期待水準を下げること、③外部サービスの頼ることの三つである。これができないというのであれば、それは「わがまま」としか言いようがない。
そもそも女性は家事育児に頑張りすぎているが、そんなものは超適当でいいのである。母親が不在で、今から考えてもきわめて不衛生な家と雑な育児で育った人間として強く思う。
知識だけでしゃべっちゃうけど、産後すぐの母の特に辛い部分って、第一は「睡眠時間がとれない(場合がある)」だが、第二には「話し相手がいない」みたいなんだよな。
子供産んだあとのヒトのメスって、誰かに相談したり手助け頼んだりしないと、不安になるようにできている。ムラに住んでて近所のバアさんの協力を仰ぐことが、野生のヒトにとって正しかったから。都市での核家族のヤバい部分はそこに集約されてて、近所で昔からの地元の友達が専業主婦をやってる頃はまだよかったが、現代は本当に誰も相談相手がいなくなってひたすら鬱になってしまう。そして睡眠時間の欠如が鬱に拍車をかける。らしい。
俺が思うに、"ちょっと目を離したらすぐに死ぬ生き物だから不安"っていうのもちょっと違って、まず先にホルモン的に不安になって、それから理由を考えたら"赤ん坊はすぐ死ぬから"って理屈が出てくるのではないか? そこが父親との齟齬を生みやすいところで、父親には初期条件としての不安がないから、女性からみたらちゃんと見てないと取られる楽観的態度を取りがち。真実は、赤ん坊は女が思っているほどにはすぐ死ぬわけではないが、男が思っているほど楽観的にしていいわけじゃない、ぐらいのところにあるのでは。
そしてそんな真実は何の役にもたたなくて、父親はただただ母親の精神の安寧のためにうごけばいい。具体的には長時間いっしょにいて逐一話をしつつ、鬱を助長する疲れの原因を除去すればいいのだと思う。そのための休みなんだろう。家事の負担を分担するためではなく。
あと、そういうわけだから、本当は父親の長期休みよりも、母親の実家に一旦長期帰省して一緒に暮らしとく、のほうがいい気がするんだよな。皆がそうできるわけじゃないんだろうけど。