削除請求のハードルの高さ: 削除請求は、公開された投稿を強制的に消滅させ、再投稿を許さないという「表現の自由に対する非常に強い抑制」であるため、損害賠償請求や謝罪広告よりも認められるハードルが著しく高いと一般的に言われています。
戦略的疑問:中島弁護士は、「最も認められるのが難しいと言われているこの削除請求一本というやり方が、良かったのかどうなのか」と、原告の法廷戦術に疑問を呈しています。

相手が投稿者ではなくGoogleだった点

プラットフォームの立場:被告が投稿者ではなくプラットフォーム提供者である Googleであったことが重要です。Googleは投稿内容の真実性や真実相当性について議論できる立場にありません。
「真実性」議論の欠如: このため、通常の名誉毀損訴訟で争われる「真実性や真実相当性による違法性阻却の話をするまでもなく請求棄却に至った」と分析されています。

棄却された理由の法的評価

判決は、投稿内容が「デマと取れる情報の具体的な内容は明らかでなく、議員がデマを拡散した根拠となる具体的な事実の指摘はない」と述べており、この表現が「公職者への批判の域を逸脱しない」と判断されました。

「意見・論評型」の可能性:裁判所は、本件の投稿を「事実の摘示がない」と判断し、名誉毀損の中でも「意見・論評型」の枠組みで捉えた可能性が高いとされています。あるいは、「名誉感情侵害」の問題として捉えられた可能性も指摘されています。
社会通念上の受忍限度:意見・論評型と評価された場合、社会的な評価の低下が軽微であるか、あるいは名誉感情侵害と評価された場合、社会通念上許容される限度内に留まっていると判断された、という見方が示されています。
「超門前払い判決」の意味: この判決は、通常の名誉毀損訴訟の主要な争点である「真実性や真実相当性」の議論にすら至る前に棄却されたという点で、「およそ公人が起こすような訴えではない」と裁判所が判断し、訴えの入り口にすら立たせなかった、いわゆる「超門前払い」に該当するとされています。これは、事実の摘示がない抽象的な批判に対し、社会的評価の低下が認められにくい、あるいは受忍限度内であると判断されたためとみられます。

名誉毀損と名誉 感情 侵害の法的違い

今回の判決を理解する上で、名誉毀損と名誉感情侵害の法的区別が重要です。

「名誉」の意味
- 名誉毀損: 「他人から見た自分の評価」、すなわち客観的・外部的名誉を指します。社会的評価の低下を生じさせることが条件となります。
- 名誉感情侵害: 「自分自身が感じている自分への評価」、すなわち主観的・内部的名誉、自尊心やプライドの侵害を指します。他人からの評判に傷がついていなくても成立する可能性があります。
具体性の要否
- 名誉毀損:事実の指摘や事実を下敷きにした感想によって引き起こされ、具体的な内容や根拠付けが必要です。
- 名誉感情侵害:事実が含まれていない純然たる罵倒でも成立する可能性があり、抽象的な内容でも問題となりえます。
違法性阻却事由
- 名誉毀損:投稿が「公共の利害に関する事柄」「もっぱら公共のためにされた」「事実が真実であること（または真実と信じるに足る相当な理由があること）」という要件（違法性阻却事由）を満たす場合、法的措置がとれません。特に公職者への批判の場合、公共性が認められやすい傾向にあります。
- 名誉感情侵害:違法性阻却事由の制度はありませんが、社会通念上許される限度を超える侮辱行為かどうかで成否が決まります。
慰謝料の相場:名誉毀損の方が名誉感情侵害よりも高額になる傾向があります。
刑事告訴:名誉毀損は刑法上の名誉毀損罪（事実の摘示あり）または侮辱罪（事実の摘示なし）に当たる可能性がありますが、名誉感情は刑法では保護されていません。

名誉毀損における「事実 摘示型」と「意見・論評型」

今回の判決が「意見・論評型」と判断された可能性が高いと分析されていることから、この区別も重要です。

区別方法
- 事実摘示型:証拠によってその真偽を証明できる特定の事項を主張する投稿。例：「5年前に窃盗をしている」「料理の中に虫が入っていた」
- 意見・論評型:証拠による証明になじまない、物事の価値、善悪、優劣についての批評や論議などを内容とする投稿。例：「あの店の料理はまずい」「あいつは信用できない」
法的措置の難易度: 法的措置を求める場合、事実摘示型だと主張することが重要です。意見・論評型では、「前提としている事実」が真実ではないと証明することが困難なため、法的措置が難しくなる傾向があります。
真実性の証明:名誉毀損の違法性が否定されないためには、違法性阻却事由のうち特に「真実性」を否定できるかが勝負どころとなります。意見・論評型の場合、前提となる事実の真実性を証明することが難しいことが多いです。

丸尾 議員の今後の対応

丸尾議員はNHKの取材に対し、「判決文が届いていないので詳細なコメントは控えたい。ただ、削除を求めていた投稿は裁判の途中で削除されていった。悪質な投稿に対しては、今後も毅然（きぜん）と対応していきたい」とコメントしています。これは、今回の敗訴はあったものの、同様の事態に対しては引き続き法的措置を検討する姿勢を示しています。

まとめ

今回の判決は、公職者に対する批判の自由と、名誉毀損の成立要件、特に「事実の摘示」の有無、そして削除請求のハードルの高さが強く関係していることを示しています。抽象的な表現による批判や意見・論評は、具体的な事実の指摘がない限り、名誉毀損としては認められにくく、公職者への批判としては許容される範囲内と判断される傾向にあることが改めて浮き彫りになりました。

※NotebookLMで作りました。ソースには石丸幸人弁護士、福永活也弁護士（いずれも参院選でN党から立候補）の解説動画と、N党とは関係ない弁護士事務所の名誉毀損に関する解説を使っています

※文中にある中島氏、中島弁護士はいずれも石丸弁護士の誤り

Permalink |記事への反応(0) | 21:43

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2025-08-10

■【Netflix】クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん

・脚本中島かずきなの知らなくてOPで見て

それならもっと早く見てたから早く言ってよも〜！っってなった

・ネットでの評判ほどは面白く感じられなかったが

それは亭主関白家父長制についてもっと切り込んで

｢これからはどうしていくか｣を面白興味深く提示してくれるのを

期待していたからなんだがそれはちょっと

メインターゲットがファミリー層のしんちゃん映画に期待しすぎだよな…

ごめん…

・亭主関白家父長制の加害性と同時に

家族のために頑張って働いてるのにおざなりにされてつれえわ…としての

被害者の描写ももっと面白興味深く比喩というか

間接的に視聴者自分に｢わからせて｣欲しかった

描写はあるけど序盤の公園の虐げられシーンは良かったが

それ以降の｢父親が浴びせられる理不尽な扱い｣描写は

加害描写の巧みさに比べて割とストレートというか

加害者性と被害者性の描写はトントン→それでも加害に振り切ってしまった

人間の心の機微→｢気の毒さは共感(わか)るけどやっぱり加害側を選択するのは

よくないよね！｣→加害者の心のケアもしつつその問題構造自体を解体していこうな！

一気に改善する問題ではないけど、一歩一歩｢今｣をやっていこうね！

という社会問題いっちょひと噛み系の物語構造が…でえすきだから…！

それをクレしん映画に求める方が変

・OPの中島かずき作品全すぎておもろい

中島作品に檜山修司あり

・五木ひろしロボ→こぶしで蕩けちゃう〜のくだり、わけわかんなすぎて

思ったより長く笑った

・ガンマ博士、なんか良すぎる

眼球がギョロギョロ動くところとか喋り方、すごいよかった

コロッケの演技、良すぎる

Permalink |記事への反応(0) | 19:42

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2025-08-09

■anond:20250809185956

キモオタが好んでる美少女って大半がセックスできる中島だしな。

Vtuber だって格ゲーとかサブカルの話できるオタク友達におまんこついてるからウケてるわけでさ。

Permalink |記事への反応(0) | 21:12

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2025-07-25

■anond:20250725072125

田久保市長をめぐっては、静岡の複数のテレビ局などが23日、市議会の中島弘道議長に新たな「告発文」が届いていたと報道。
同文書は、田久保市長が除籍となった東洋大の法学部の1992年の卒業生と名乗る差出人で、田久保市長が議長らにチラ見せした「卒業証書」らしき文書について説明。
「卒業証書」は田久保市長と同期入学の学生が作った「ニセ物」で、卒業できない田久保市長のため「お遊びで作ってあげた」との趣旨が書かれていた、と報じられた