
はてなキーワード:ボカロPとは
自分は昔からネットでクリエイター系趣味をやっていた友達が多い。
絵師・イラストレーターをはじめ、小説を書く同人者もいれば、MMDなどの3DCG方面に特化した人、手芸が得意な人などもいた。
中にはボカロPもいたし、人力ボカロとか音MADみたいな方向性の動画を作ってる人もいた。
ザ・クリエイターと言うのとはちょっと違うかもしれないが、オフ会などの企画の音頭を取る、何かのデータをまとめて分かりやすく皆に提供する、などの方向性で活動をしていた人も、広く言えばこの中にいる。
だいたい彼らが10代後半から30歳ぐらいまで、彼らは本当にキラキラと精力的に活動してた。
しかしこの辺りを過ぎると、趣味を仕事にしたか、余程燃え滾る何かがある人以外は、次々と離脱していってしまう。
そんな彼らが決まってハマるのがVTuberだ。
もう少し上の世代だとこれが競馬とかだったのだが、最近の人は大体VTuberだ。
恐らく、もうゲームなんかも元気にプレイする気力がなくて、加えてアニメや漫画と違うのは、自分が場に居るという参加感を得られる事だろう。
ある意味、ライバーの生配信というのは、単にライバーのみの活躍だけでなく、コメントの雰囲気なども含めて皆で作り上げるものと言っても過言ではない。
彼らはきっと、もう残り少ない気力で、それでも何かを作り上げたいというかつての指向だけはわずかに残っていて、そこに辿り着くのだろう。
ちなみにVTuberという物自体はなんも悪くない。明らかにクリエイター分野では雇用・需要を生み出してる存在なので、むしろありがたいと思っている。
加えて言えば、絵を描くだのして、クリエイティブな形でファン表現をするVTuberファンもいくらでもいる。
ただ、あんなに好きなものを熱い想いで語り、形にして作っていた人たちに、今はもうその元気がないという事実が、たまに少し寂しいだけである。
https://www.youtube.com/@tomoshikahikasa
ボカロPのGYARIがプロデュースする同事務所に所属し、デビュー5年以上、登録者数17万人という、vtuberとしては中堅どころの規模。これまでゲーム配信や雑談、ラジオといった一般的なvtuber活動を行ってきたが、ここ2ヶ月ほど、彼女の配信はちょっと「異常」なものになっている。
その「異常」さとは、彼女が突然、将棋配信ばかりするようになったこと。
始まりは三ヶ月前に「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」を配信で行ったことで、その段階では駒の動かし方も知らなかった。そこからのスタートなので、現在の棋力は3級もないくらい。
それでも彼女は、配信中に頑張って考える。もともとかなり早口で捲し立てるように喋る人だが、その口でそのまま高速で思考内容を明確に喋り、次の指し手を考え続ける。ずっと考え続ける。その結果、1局に3時間近くかかることもザラ。そんな配信をほとんど毎日のように行っている。ハードすぎる。
元々将棋配信者として始めたとかならともかく、そういうわけでもないそこそこの規模の配信者が突然そのレベルで将棋だけをやってる姿はかなり異常。
問題点としては自分の棋力に合う対局相手がなかなか見つからないこと。そこで彼女がとった行動は、手当たり次第に声をかけることだった。
同事務所のメンバーはもちろん、普段コラボしている仲間(ハヤシ、ディズム)、他のvtuber事務所のメンバーや個人勢まで、手当たり次第に声をかけ、コラボで対局配信をしまくっているのだ。対戦相手には将棋経験者もいれば、全くの初心者もいる。このコラボをきっかけに、将棋をガチで勉強し始める相手もいるからすごい。
そのコラボの輪はどんどん広がり、ついには配信上でプロ棋士を呼んで指導を受けるまでになった。
「異常行動」としか言いようがないが、緋笠トモシカは間違いなくvtuber界に将棋の輪をじわじわと広げている。彼女のとんでもない行動力には感服するし、応援したい。このままいけば、vtuber界に将棋ブームが巻き起こる日も近いのかもしれない。
Permalink |記事への反応(11) | 01:25
そのDVDのタイトルは『O46』。まったく聞いたことがない。
ジャケットには地味なスーツの中年男、どこにでもいるおっさんの後ろ姿が映ってるのみ。
ジャケット裏を見ると、あらすじが書いてある。
”O46(オーフォーティーシックス)は、独身中年男性・岡崎誠のある一週間を淡々と描いたアニメーション作品。特に大きな事件は起こりません。朝起きて、会社に行き、帰宅して、寝る。ただ、それだけ”
……なんだこれ。
シナリオを書き、キャラデザインを指定すれば、AIが勝手に動かしてくれる。
昔の「ボカロP」みたいなノリで、今は「アニP」と呼ばれる個人制作者が山ほどいる。
名作もあれば、駄作もある。だから個人製作アニメのDVDが中古コーナーに並んでいても、もはや珍しくはない。
でも、これは違う。
普通、個人アニメってもっと「俺の考えた最強の異世界モノ」とか「青春群像劇」とか、そういうのを作るもんじゃないのか?
こんな、ただのおっさんの日常をアニメ化して誰が得するんだよ。
なんて思いながらも気になったので、買ってみた。
朝、アラームが鳴る。
布団の中でゴソゴソと動く男。
起き上がる。寝癖のついた頭。
台所へ行く。冷蔵庫を開ける。納豆を取り出す。ご飯にかける。味噌汁をすする。
ただそれだけのシーンが、妙にリアルな作画で描かれている。光の加減、箸の持ち方、納豆の糸の伸び方。こだわりがすごい。
やっちまったな。
買ったことを後悔する。でも、なんとなく停止ボタンを押す気にはならなかった。
男はスーツを着て、家を出る。
駅のホームで電車を待つ。電車が来る。乗る。吊革を持つ。スマホを見る。ニュースをスクロールする。イヤホンをつけて、音楽を再生する。
画面にはスマホの中身が映る。Spotifyの再生画面。流れているのは80年代のシティポップ。再生リストのタイトルは”最近聴いてる”
会社に着く。
セリフは一切ない。ただ、PCのキーボードを叩く音、紙をめくる音、誰かが遠くで笑う声が聞こえるだけ。
終業時間になった。定時で帰る。
電車に乗る。家に着く。夕飯はコンビニの弁当。風呂に入る。歯を磨く。布団に入る。スマホを見ながら眠くなってくる。
画面が暗転し、**「Day 2」**と表示される。
……えっ、まだ続くの?
何か劇的なことが起こるわけじゃない。というか何も起きない。
それだけなのに、目が離せなかった。
なぜだろう。それも、分からない。
画面の向こうの男は、全く知らない誰かだ。
冷蔵庫の中のラインナップ、スマホのニュース画面、PCのデスクトップのフォルダ名、すべてが「ありそうなもの」ばかりだった。
男は何も語らない。モノローグもない。ただ、黙々と日々を過ごしている。
それなのに、なぜか引き込まれる。
面白い、とは違う。楽しい、でもない。だけど、目を逸らせない。
けど、ひとつ思ったのは、「人の生活って、それだけで物語になるんだな」ということだった。
もし、俺の毎日も誰かがアニメ化したら、こんな風に映るんだろうか?
そんなことを考えながらDVDをケースに戻した。
250円。
悪くない、そう思える買い物だったかもしれない。
増田はあまり知らなかったのだが最近ハマったので話をさせてくれ。
年齢層にもよるだろうが、リアルアキバボーイズ(RAB)について知っているかと聞かれたら
①知らない。
②昔ニコニコ動画のランキングに上がっているのを見たことがある。メンバー等までは知らない。
③メンバーの名前を知っている程度には見ていた。最近はよく知らない。
④ここ数年で活躍を目にした。
大体こんなもんに分類されると思う。
増田は昨年まで②であった。
しかしたまたまYoutubeに出てきたおすすめ動画を繰っているうちにあれよあれよとはまってしまった。
この記事は②および③の人に向けて、増田が「知らんかった…!」と驚いた内容をお伝えしたいものである。
保護者諸氏には物足りないかと思うが温かい目でご覧いただき、間違い等あったらご指摘いただけるとうれしい。
増田の記憶の中のRABは、ニコ動のランキングで見かける、5人位でコミカルなダンスの動画を定点カメラで撮ってる人たちであった。
2010年代前半までは、創始者1名(動画等にはあまり参加しない)+5名の、ブレイクダンスのチームだった。
生年は1983〜87年、ダンスを始めるきっかけはめちゃイケの岡村、涼宮ハルヒやらき☆すた、ナデシコやゼロの使い魔あたりがオタク活動の全盛期だった世代である。
それぞれブレイクダンサーとして活動し華々しい戦績を上げていたメンバーが、オタクという共通項を通じて結成したのがリアルアキバボーイズというチームだ。
2006年の結成からはダンスバトルに出たり、ブレイクダンスのイベントでアニソンダンスを披露したり、それで審査員にガチ怒られしたりしていたらしい。
2011年にスター☆ドラフト会議という番組に出てチェックシャツをタックインしたオタクという演出をつけられ(そして劇団ひとりがメンバーの私物のフィギュアを食うパフォーマンスをして2chで死ぬほど叩かれ)、その余波でなんかメジャーデビューしてみたり、
その後チェックシャツを継続したまま踊ってみた動画でニコニコ動画のランキングを席巻したりしていた。
彼らは2016年に、「アニメ化する」「武道館でライブをする」という目標を打ち立て活動を続ける。
生年でいうと1992〜96年。彼らはRABが開拓した「アニソンダンスバトル」のイベントで揉まれてきた世代である。
それまでブレイキンのチームだったRABだが、ここでそれ以外のダンス要素が加わった。
生年は2006年。RABが結成された年に生まれたそのメンバーは、加入時15歳にしてダンス歴12年。天才高校生ダンサー(今春卒業)とかダンス界の至宝とかの呼び声も高い。
アニソンダンスバトルにも小学生の頃から出場しており、小さな身体で圧巻のパフォーマンスをしている様子を、今もYoutubeで見ることができる。
最初にオタク文化が好きという理由で始まったRABが、約10年下の世代、さらに10年下の世代へとメンバーを増やしていることに、増田は個人的な胸熱を感じている。
それを実現したのは、ダンスパフォーマンスはもちろんだが、アニソンダンスバトルという「場」を作ってきたからだ。
2011年に彼らがスター☆ドラフト会議に出たとき、「オタクがこんなに踊れるわけねーだろ!」というツッコミが飛び交っていたのを覚えている。ストリートダンスとオタクなんて水と油だと思われていた。
けれども彼らはそれらを繋げた場を自分たちで作り、人を集め、大人から子供まで魅了している。
2018年、RABの主催する「アキバ×ストリート」は文部科学大臣賞を受賞したらしい。
2019年の新メンバー3名(ESPICE)加入以降、一つ重要な変化がある。
RABは、かっこつけるようになった。
悪い意味ではない。
もともと彼らはダンスの分野で世界一になったり日本一になったりした実力者揃いなので、そもそもちゃんとめちゃくちゃかっこいい。
だが、初期メンバー(ROOTS)の動画は「高いスキルを使ってふざけ倒す」ものが多く、カメラも固定がメインである。
はじめから終わりまでかっこいい振付の動画であっても動画終わりの「おまけ」でふざけたりする。
だが、ESPICEが加入し、彼らが動画の振付や監督をするようになると(RABは振付・監督をそれぞれが行う)、
アップやカット割、照明を駆使した凝った演出、チェックシャツ以外のかっこいい衣装の動画が増えた。
それがまじでかっこいい。
これは私見だが、ROOTSの世代が持ってるどこか古いオタクの恥じらいみたいなものの軛が、ESPICEの世代は比較的薄いんだろうなと思う。
オタクだろうと、がっちりきめてかっこよくしてかっこいい!と言われるのが不思議ではない世代。
そして、ESPICEの3人がROOTSを心からかっこいいと思っているのが見て取れる。
世界に誇れるスキルをもつかっこいい先輩をかっこよく演出したいし、自分たちのかっこいい姿も見てほしいのだなと思える。
また、メンバー加入によってダンスの種類が増えて見せ方が増えた。
ブレイキンの技だけではない、タット、アニメーション、ヒップホップなどさまざまなメンバーの特技を組み合わせた振付は常に目新しくて膨大な過去動画を見ても見ても飽きることがない。
歌手のバックダンサーとしてでなく、ダンスというコンテンツで武道館を埋めた。
武道館にはオーイシマサヨシ氏が応援に駆けつけた。彼のMVにRABががっつり登場しているためである。
なおかつて番組内でフィギュアを咥えて死ぬほど炎上した劇団ひとり氏からもからお祝いメッセージがきていた。いい話である。
YOASOBIの「アイドル」に「オイ!オイ!」の声としてレコーディング参加し、紅白でもオタ芸を披露していたし、
最近はSnowManの佐久間大介さんのソロ曲に振付・ダンサー・「オイ!オイ!」として参加している。
NHK「沼にハマってきいてみた」ではアニソンダンスバトルが特集された。
2011年にバラエティ番組で観客の悲鳴とともにメジャーデビューした彼らは、10年以上の時を経て、またメジャーの舞台に立ちかけている。
時代の変化もあるだろう。アニメやオタク趣味の立ち位置も、ブレイキンの立ち位置も、この10年で随分と様変わりした。
けれど、その時代の変化をただ享受したのでなく、変化の最前線で場を切り拓いてきたことに凄みがあると思う。
ここまで色々書いてきたが、大人が活動し続けるために必要なのは、金である。
いくら好きなことでも生活費が確保できなければ全力で取り組むことはできない。
RABの所属する事務所は、ROOTSの一人けいたんが経営している。
メンバーの一人が、事務所を立ち上げ、仲間に仕事をとってきて、給料を出しているのだ。
これは知ったとき本当に驚いた。
今でこそ、たとえばゲーム実況だとか、ボカロPとか、歌い手だとか、ネットで発表を始めたクリエイターがそのまま生業にするパターンは珍しくなくなった。
だが自分一人を食わすならまだしも、事務所を立ち上げて仲間まで食わすというのは尋常ではない。
「好きなことで生きていく」と言うのは簡単だ。
だがどこか大手の企業に所属するのでなく、自分たちで今までにないジャンルを作り上げ、大人が真剣に打ち込めるような経済規模に育て上げたのは、本当にものすごいことだと思う。
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いやほんとは、それぞれのメンバー語りとかダンスのすごいところとか好きな動画とか上げていくのが本道なのかもしれないが、まず大枠としてこのチームの物語が考えれば考えるほどものすごいな……と思ったのでまとめて書いてみた。
書きぶりから察されるかもしれないが、増田はROOTSと同世代の人間で、ジャンルは違えどそこそこオタクだ。
「好きなことで生きていく」のど真ん中は歩けないが、掠ってる業種で頑張って社会人にしがみついている。
現状に不満があるわけではないが、好きなことを極め、その結果自分たちでジャンルを作り、そこに人を集めて経済を回し、そして次の世代に居場所を与えていくRABはすごく眩しく思える。
過去のインタビュー記事で、ROOTSの一人であるDRAGONが
「ストリートダンスはどうしても勝ち負けを前提にした技術の判定に偏って、音楽の喜びが薄くなる傾向にある。でも、アニソンダンスバトルは音楽がかかった途端みんながのたうち回るくらい喜んだりして、ダンスのいちばん大事なものが集約されてる」
アニメだからとかオタクだからとかではなくて、好きなものを好きだ、楽しいと言い続けることでそんな場が作れて、それを下の世代に手渡せるなんて、大人として最高の仕事だなと感じているし、尊敬してしまう。
以上、アニソンダンスバトル「あきばっか〜のKIDS vol.1」の成功に寄せて。
別に引用は構わんのだが、使い方がダサいとぞわぞわして生理的に無理
テトリスの場合は歌詞の音の乗せ方があまりにもダサい。日本!って感じのリズム感で原曲のグルーブ感ぶっ壊してるのも聞くに堪えない
2008年ごろにボカロPが出した曲ならよくチャレンジした!って思えたかもしれんけどな
仮に意図的にジャパニーズ・リズムでダサさを演出したのならもっと嫌いだ。友成空の鬼ノ宴くらい嫌いになる(突然の銃乱射)
青のすみかに関しては引用元のナラティブに頼りすぎてるのが気持ち悪い
曲の構成として、サンプリングの使い方としては正直嫌いじゃないんだけど、それをエモ目的に使われると「なんだァ?てめェ......」が出てくる
視聴者の感情をコントロールしようとしている、受け取り側にどういう解釈をしてほしいかの押し付けが極めて嫌。
巻き込むな。俺はインスタのストーリーを見てるわけじゃねえんだ
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インストゥルメンタルしか作ってこなかった黎明期ボカロPが手探りでボーカル曲作ってるシーンにはそれなりの味があったし、
その後の売れてないバンドマン流入期もインディーなりの試行錯誤があって、その世代その時代の曲に対して現在の目線であれこれ言おうとは思わない
同じようなことを2025年にまだ繰り返してたら嫌味の1つでも言うかもしれんが、2011年の話だ
楽譜上の音のとり方そのものはシンプルかもしれないけど、歌唱でのアクセントの付け方がikuraは面白いので
みなさん、「ざぁこ」って知ってます?最近、海外のネットユーザーから批判を受けてMVが非公開になっちゃったんですよね。でもさ、正直言って、そのMVってそんなにエロいかな?って思うんですよ。
まず、歌詞を見てみましょう。「ざぁこ」とか「雑魚」って言ってるだけで、下ネタってわけでもないし、別にエロい表現もないですよね。確かに、歌愛ユキちゃんが学生服を着てるけど、それがどうしたって?学生服って、学校の制服だし、制服がエロいって言ったらおかしいでしょ。
映像表現も、ちょっと刺激的かもしれないけど、色気があるって言うよりは、むしろユキちゃんの可愛さを強調してるだけじゃないかな。例えば、指で何かを吊り下げてるシーンがあるけど、それがエロく見えるって、想像力が豊かすぎるんじゃない?海外の人たち、ちょっと過敏すぎじゃないですか?
それに、ボカロPの柊マグネタイトさんの音楽って、そういうパロディやユーモアが含まれてるんですよ。9歳のキャラクターがその歌詞を歌ってるからって、何が悪いの? それも文化の違いってやつですよ。日本では、二次元の世界と現実世界は分けて考えているんです。
だから、みんなが「エロい」って騒ぐのは、ちょっと大げさだと思います。もちろん、各国で感覚が違うのは理解しますけど、ここまで騒ぐ必要はないでしょう。みんながもっとユーモアのセンスを持てば、こんな風にはならなかったかもしれないのにね。
結論としては、「ざぁこ」そんなにエロくないですよ。ただの面白い音楽ビデオでしかないんですから。海外の方々、ちょっと落ち着いて、「ざぁこ」の本当の魅力を楽しんでほしいものです。
もし,あなたが私の立場であるなら,あなたは直接素直に自身の感想を友人に伝えられるだろうか.
もし,あなたがこの友人のような立場であるなら,あなたは直接素直に感想を伝えられて嫌じゃないだろうか.
ぜひ教えてほしい.私はもし自分がこの友人の立場だったなら……と考えてもうまく想像できない.
この文章が友人に届くことはないだろうから,おおよそそのままを書く.
私と彼は子供の頃からの友人だが最近は年に一回ラインで連絡をするかしないかぐらい関係だ.彼は最近ノリに乗ったイケイケのボカロPで企業やメディアとタイアップしていたり,製品を使用しているアーティストの声みたいなのに彼の名前が載ってたのを見たときは随分と遠い存在に感じた.
私は彼がそのボカロPだということを知るその前から,彼のボカロPとしての曲を聞いていてファンだった.彼がそうなのだと知ったときはそれはそれは驚いたが,身近な人間が自分が好きな曲を作っているのだと謎のわくわくと彼に対する尊敬の念を覚えた.同時に私の彼に対するイメージに"有名なボカロP"が加わった.
最近,彼も演奏する音楽イベントにタイミングがあい参加することができた.参加する前,テンションがあがっていた私は彼に参加することを伝えていたが,その時にはすでにリハーサルをしていたので見ていなかった(それはそうだ)と終わってから連絡がきた.
彼が自身の曲を演奏していたときにはその場にいる人全員がその日一番の勢いで盛り上がっていて,こういったイベントにあまり参加したことのない私には衝撃的だった.彼は自身の出番のあと足早に帰宅したようで,その日私が彼と直接会うことはなかった.
私は普段何か作品を見たりイベントに参加してもその感想をインターネットで発信することはなく,もちらんファンレターのような形で作者に直接感想を伝えることもない.他の人の感想なんかを読みながら,自分だけでその体験を反芻するような人間だ.ただ,どうしてもその時は彼の演奏がとてもよかったということを彼に直接伝えたくなった.
伝えたいことはいくつもあった.彼の曲がアレンジされその場限りで聴くことができた特別感,自作曲以外の有名でない曲でも場を盛り上げるスキル,演奏する真剣な姿がすごく格好良く見えたこと,他にもよかったと思った点がたくさんある.
だが私はそれらの感想を彼に直接伝えることを躊躇した.私と彼は立場が違うのだと気後れしたのだ.曲をアップなんかしていない一般人の私は彼と同じ土俵にいないから仲間内からの言葉というわけでもない.私はそのボカロPのいちファンであるわけだが,他のファンはその感想を彼に直接伝えることはほとんどできない.それなのに自分は友人だから,直接連絡できるからと連絡していいのだろうか.作者から必ず返信がもらえるファンレターを書くなんて単純にずるいんじゃないか.
そんなことを考えた私は結局「今日の演奏よかったよ」とだけラインで送信した.この日彼とイベントについての他の話はしたが,彼の演奏についてはこの「よかった」という感想だけしか伝えられなかった.
私は素直な感想を送ってもよかったのだろうか.送っていたら彼は不快に感じたんじゃないだろうか.
4日、初音ミクの公式Xにてピアプロのガイドラインについて触れる表明が出された。[https://x.com/cfm_miku/status/1864128366720487608 ]
そのことについてユーザーの反応を見るために引用を見てみると、その中に「Deco*27のことか」、「最近のボカロ曲はひどい」とコメントしている人がいて驚いた。
なぜならボーカロイドに卑猥な歌詞を歌わせる歌なんて十年以上前から存在しているからだ。
世代が一巡したんだなとか、知名度があがった分色々な層の人の反応が見えるようになったんだな、とか感慨深くなるが、
私は今回は曲のことではないのではと考えている。
そもそも、ボーカロイドに性的な歌詞を歌わせて話題になるのは十年以上前からあったことだ。
詳細は省くが、歌詞が原因で権利者削除された曲は過去に存在している。
だが、無数にある性的な歌詞の曲全てが削除されているというわけではない。
この違い、匙加減はなんなのだろうか。
初音ミクの公式ブログにて、そういった曲に対し2008年に声明を出していた[https://blog.piapro.net/2008/01/post-15.html ]
その時の声明の中では、
>>特にVOCALOIDそのものや、VOCALOID製品のタイトル/キャラクター(「初音ミク」「鏡音リン」「鏡音レン」等)、バーチャルシンガーなどとクレジットされた作品において、それそのものが、いわゆるエロティックな表現や、バイオレンス、グロテスクな表現を、自ら発言/自己表現しているような見え方と捉えることが可能な場合、または視聴者がVOCALOIDやキャラクターのイメージを誤解し、困惑、嫌悪の感じをいだく可能性がある場合、VOCALOIDやキャラクターのイメージに悪影響があると判断させていただく事がございます。 <<
としている。また
>> ※"公序良俗"の判断基準については弊社では「TV放送できるか否か」をひとつの判断基準としています。例えば性的表現に関しては視聴者に困惑・嫌悪の感じを抱かせないように注意しています。家族がそろって視聴した場合、露骨な表現描写をすることによって困惑・嫌悪の感じを抱かせないように注意をしています。(民放連の放送基準より一部参照) <<
とも書いている。
ここにそのヒントがあるように思う。
恐らくは「ボーカロイド本人が発信しているようにみえるか」、「直接的な表現をしているか」が主に判断基準になっていそうだ。
削除された曲はこれにひっかかっていた。(デッドボールPの『私は人間じゃないから』等)
Deco*27氏のそれが話題になりはじめたのは一年前のラビットホールあたりだろうか。
そこから『サッド・ガール・セックス』や、つい先日アップされた『モニタリング』の歌詞も言葉選びで言えば性的一面もあるだろう。
しかし、改めてMVを視聴すると上記の条件にはあたらないように思う。
まず上に挙げた削除された曲のように曲中で初音ミクを自称していない(ため、架空の女子の歌であるとすることができる)。
ではそもそもの直接的表現についてだが、これも対象外ではないかと思う。
サッド・ガール・セックスについては難しいところなのだが、恐らくピアプロが指す直接的表現ではない。
これが駄目ならアゴアニキPの『よっこらせっくす』も対象になるため私はそう考えている。
そして当然、気が付いていないという可能性もない。
ポケミクという大事なコラボにまで起用されるレベルのボカロPの話題曲が耳に入らないわけがないのだ。
例をみるに、有名なエロゲーの主題歌のような匂わせ程度の表現については見逃しているのではないだろうか。
性描写に重きを置いているかどうかも、判断材料として大事な要素かもしれない。
(想い人との別れや少女の感情が肝であるため直接表現とされていないのではないかという考え)
こういった根拠から、今回の件はDeco*27氏についてではないのではないかと私は思う。
>> 今般、主にソーシャルメディア・SNS を通じて発信される一部の当社キャラクターの利用、及びそれを取り上げたメディア報道について、ファンの皆様に多くのご心配のお声を頂戴しております。当社といたしましては誠に遺憾であり、大変心苦しくございます。<<
との一文もある。
過激な歌詞についての声明の時に、はっきりと公序良俗に反する歌詞を含む歌詞についてと書いてあることから、
だからこそ、今回は本当に単純にキャラクター利用についてを指しているのではないか。
(そもそもそう考えている人のほうが多いのだが)
あれは初音ミクに卑猥な言葉を喋らせたいという動機から生まれたらしいのだが、
それをそのままミクにやらせていたらきっと怒られていただろう。参考にしてみてほしい。
しかし、こういった色々な歴史を無視して今回Deco*27氏に対して攻撃的な声があがるのが残念でならない。
私も、他界隈でのグレーゾーンを面白半分で攻めるような行動を見れば思うところもあるが、
今一度、公式の規約、モラル、アーティストの熱意など含めて考えなければいけないと思う。
ちなみに、じゃあ何のことを指しているのかということには触れないでおく。
自分は20代半ばで若者に分類される年齢だと思うんだけど、歌声に限れば最近流行りの歌手より昔人気だった歌手の方が好きな歌声の人が圧倒的に多い。
(歌声、楽曲の聴き心地、耳心地のよさに限れば昭和の曲は圧倒的だと思っている。)
特にここ10年くらいで不快な高音の男性歌手が増えているように感じている。
自分の記憶の中で一番最初にそれを実感したのはボカロ曲の歌ってみた動画で、男性の歌い手による無理な高音だった。
それがあまりに受け付けなさすぎて、歌ってみたはほぼ通らずここまで来てしまった。
無理な高音、不快な高音の男性歌手が増えたのは男性歌手の歌うキーが昔よりどんどん上がっているからだというのはとっくに想像がついている。
でも、不快な高音の男性歌手には自分の歌声が一番魅力的に聞こえる音域に戻ってくれないだろうかとつい思ってしまう。
不快な高音で歌う男性歌手が増えたのと同じくらい残念なのは1990年代、2000年代より爽やかな歌声、綺麗な歌声の男性歌手が明らかに減っていると気がすること。
昭和歌謡、演歌の時代の男性歌手の太くて伸びやかな歌声も好きなので、そういう歌声が減ったのも残念だが、その頃とは楽曲のテンポも音域も大きく異なるし、今のJ-POPを昭和歌謡の歌い方で歌うのが無理なのは仕方ないと納得できる。
でも、1990年代や2000年代あたりの男性歌手に多いと感じる爽やかな歌い方まで捨てないと今のJ-POPは歌えないもんなのかな?とずっと疑問に思っている。
ここ10年くらいはボカロ曲ほどの無理な高音域ではないはずなのに不快な高音で歌う男性歌手がグッと増えた感覚があってそれがずっと嫌だった。
そういう歌い方の男性歌手が増えすぎてさすがに慣れてきたものの、ようやく諦めがついたのはここ2年くらい。あと、ここ5年くらいは太めの声での高音歌唱も流行っているっぽくて、そっちは不愉快には感じないので不快な高音歌唱が流行るよりはいいかと思っている。
これは自分の好みや感性の問題でしかなく、特定の歌手を悪く言いたいわけではないので名前は挙げないが、2015年のヒット曲は特に苦手な歌声だと感じる男性歌手のものが多かった。そこからまた歌声の流行が多少変わって助かっているけど、ボカロP出身のアーティスト、歌い手出身の歌手も増えてきていて、また不快な高音の男性歌手の波が来そうなのが怖い。
そろそろ爽やか高音歌手の波、来い。
不快な高音の歌手に諦めがつくと同時に、何でこんな歌い方の歌手ばっかり増えるのか誰か教えてくれよという気持ちの方が強くなってきて、最近は年代ごとの楽曲の流行とそれに伴う歌い方の変化がかなり気になっている。今の楽曲の流行では爽やかな高音、綺麗な歌声で歌うのは無理なものなのか?
自分は年齢的には若者に分類されるはずなのに老害ムーブをかましているのではとは思いつつ、無理なものは無理としかいいようがないんだよな。
あと、関係ないけど女性歌手の場合は元々の音域が高いからなのか不快な高音だと感じる人はほぼいない。その代わり、女性のアニメ声&アニメ声歌唱は無理な声、不快な声に感じることが多い。美少女もののアニメ、ゲームは好きなのに、どのコンテンツにも声が苦手なキャラが必ずいて辛い。声が受け付けなさすぎるキャラはしばらく時間を空けるとリセットされて新鮮に不快に感じてしまう。
女性のアニメ声の話は男性歌手の歌い方問題とは関係ないし、これ以上ここで言及するのはやめておくけど、個人的に不快な声、歌声の二大巨頭は男性の無理な高音歌唱と女性のアニメ声(歌唱)。