
はてなキーワード:ノルウェー政府とは
「GPIFを膨らませれば国庫負担なしで年金維持できる」みたいな金融お花畑のGPIF厨が湧いてて実に嘆かわしい。
年金制度全体としては、「水道管(保険料と国庫)」が詰まっているのが問題なのよ。
流れが変わらなければ、いずれバケツの水は枯れるだけだ。
たまに好況で雨が降ってバケツの水が増えることもある。
しかし、バケツを数倍に大きくしても、降雨量(運用益)だけでは水は足りない。
しかも、蒸発(インフレ・為替損)で水が減る場合もあれば、バケツがひっくり返る(暴落)リスクもある。
GPIFに頼る発想はやめろ。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、年金積立金の一部を市場で運用する基金。
財源構成は変動するが、ざっくり保険料 約7割+国庫負担 約1割+運用益 約2割、
国内債券・国内株式・外国債券・外国株式を1/4程度ずつ持つリスク分散ポートフォリオ。
→ 現役世代の保険料で給付をまかなう「賦課方式」を基本とし、その一部の積立金を運用して将来の不足を補う。
つまりGPIFは年金財政の数%程度の緩衝材に過ぎず、主流ではない。
保険料引き上げ or国庫から追加拠出が必要だが、どちらも現行法上不可能だし、そんなこと決められる成熟した国会じゃない。
高リターンを目指す?
リスク(株価暴落・為替変動)も倍増し、年金財政が不安定化するぞ。みなさんの将来でハイレバの丁半バクチしましょうってか。
法的に年金財政構造が破綻するぞ。厚生・国民年金法で国庫負担は制度維持要件として義務化されている。
運用益だけで賄うには、好調だった2024年の約10倍の安定利益を続けることが必要なんだよ。
国庫負担(10兆円前後)を完全に代替するには実質利回り7%以上を恒常的に維持する必要があるが、
恒常黒字のノルウェー政府年金基金でさえ4〜5%が限界なのに。
そして運用益が上振れしても、給付額や保険料は即座に変わらない。
よって「GPIFで食いつなぐ」ほど依存すると、国の財政リスクを市場リスクに変換しているだけ。
ノルウェーの政府年金基金 : オイルマネー積立てたもの、国庫の一部。日本と異なり恒常黒字を維持
韓国のNPS(国民年金基金) : 2040年代に積立金枯渇見通し。運用益では救えず、保険料引上げを検討中
米国のSocial Security Trust Fund : 2033年に枯渇予定。運用益で維持できず、給付カット議論進行
GPIFは年金制度の補助装置であり、国庫負担を肩代わりできる規模ではない。
将来のリターン(2〜3%)がどこまで安定して維持できるかは、市場次第。
そこでノルウェーの強力な電気自動車振興策を知り、日本でも実現して欲しいなと思ったのでまとめる。
Q.ノルウェーでは電気自動車が新車販売の8割というのは本当か
A.プラグインハイブリッド車を電気自動車に含めるならYes
https://cleantechnica.com/2020/12/03/norway-in-november-ev-market-share-at-80-fossils-disappearing/
2020年11月のノルウェー新車登録台数統計によると純電気自動車が56.1%、プラグインハイブリッド車が23.8%で合計79.9%である。
これを見てノルウェーの電気自動車普及は凄いな!と思ったが個人的にはプラグインハイブリッド車を電気自動車に含めるのはピンとこない。
「新車販売の半分以上が純電気自動車」という言い方でもノルウェーの普及率の高さは十分に示せるのではないだろうか。
Q.ノルウェーのような寒冷地では純電気自動車は使い物にならないのでは
https://www.naf.no/elbil/aktuelt/elbiltest/ev-winter-range-test-2020/
これはNAF(ノルウェー版のJAF)がノルウェーで人気のある純電気自動車20モデルをテストした結果である。
結論部分を書くと
これを読んで予想よりも遥かに性能低下が少ないなと思った。
ちなみにこのテストされた電気自動車20モデルの中で、日本勢は日産リーフの2モデルのみであった。
これはノルウェーの首都オスロと、北海道の大都市札幌の天候を比較したデータである。
まず気温を見て分かる通り、オスロよりも札幌の方が冬は寒く夏は暑い。
オスロの方が札幌よりも高緯度に位置するのだが、暖流の影響により穏やかな気候になっている。
ノルウェー北部北緯70度に位置し、オーロラも見られる都市トロムソよりも札幌の冬は寒い。
そもそも世界に比べ日本は豪雪地帯に都市があることが多く、自動車に限らず様々な物事において過酷な環境である。
日本には札幌よりも寒い地域や豪雪地帯があり、そこで純電気自動車が使い物になるのか現時点では分からないのが正直なところだ。
Q.そもそもなぜノルウェーはこれほど純電気自動車が売れるのか
https://elbil.no/english/norwegian-ev-policy/
ここに挙げられている補助の一部を紹介すると
などがある。補助はこれでも減少傾向であり、2017年までは有料道路・フェリー・駐車場料金が全て無料であった。
これだけされれば純電気自動車を欲しくなるだろう。私も欲しい。
純電気自動車の普及が進みすぎてバス運転手からバスレーンがまともに走れないとクレームが出るほどである。
この強力な補助はプラグインハイブリッド車には適用されない。
ノルウェーの自動車税制は重い車両に高い税金を課すため、プラグインハイブリッド車は同クラスのガソリン車やディーゼル車よりも高価である。
それにも関わらずプラグインハイブリッド車が2割以上も新車で売れているのは、自動車需要の全ての領域を純電気自動車で賄うことが難しいことを示唆している。
日本にも電気自動車を普及させるなら、インフラ整備は勿論このような強力な補助が必要になるだろう。