
はてなキーワード:ギュッとは
「端っこ」とは、単なる両端のイレギュラーではない。それは、必然されど意図せず生み出される最高の特等席であり、選ばれし者のみが手にできる栄光である。
食べ物の「端っこ」は、真ん中とは一線を画す特異な美味しさを持っている。
カリッ、ザクッ!焼き菓子やパンの耳は、熱に最もさらされ、その結果、他にはない香ばしい歯ごたえを獲得する。このカリカリ感こそ、端っこ好きの特権である。
濃厚な味わいの凝縮!カステラや羊羹の切れ端には、蜜や素材の風味がギュッと閉じ込められている。真ん中の上品さとは違う、力強い素朴な美味しさがある。
具材の氾濫!巻き寿司や卵焼きの端っこは、具がはみ出さんばかりに詰まっている。この「不恰好だけどお得!」という豪快さが、心を躍らせる。
「端っこ」には、金銭的な価値を超えた、精神的な豊かさが詰まっている。
ひそやかなご褒美!店頭に並ぶ「切れ端」「お徳用」の文字を見た時の、あの胸の高鳴り!最高品質のものを、こっそり安価に手に入れられる喜びは、何物にも代えがたい。
選ばれし者の特等席! 混雑する電車内でたまたま座席の「端っこ」をゲットできた時の、小さな勝利感!その場所が、あなたにとって最も落ち着くプライベート空間になるのである。
そして「端っこ」は、いつも私たちに安心と調和を与えてくれる。
集合写真で端に寄りがち、トイレの端の個室に入る、といった習性からもわかるように、人は「端っこ」に身を置くことで、世界と適度な距離を取り、静かな安心感を得る。
決して華々しい中心にはないが、中心もまた端っこがなければ成り立たない。世界を完成させるためには欠かせない存在。その謙虚な役割こそが、端っこの持つ最も奥ゆかしい魅力である。
端っこで嫌なことはこの世に存在しない!ときどき観劇やライブで見えにくい指定席に当たった時くらいである!
ちゃんとした給料払える会社を維持できる稼ぎがタレントにあるんだったら固定給じゃなくて歩合のほうが美味しいだろうし、歩合じゃ食っていけない規模しかないタレントばっか抱えてるんだったらそもそもまともな固定給払えない。
大手声優事務所や芸能事務所みたいに「バカみたいに稼いでいる先達」から「普通に稼いでるやつ」「あんま稼げてないやつ」とグラデーションがあって上位層が全体食わせられるくらい稼いでるなら底のほうの奴らを固定給で支えるって構造が取れるけど、今のVtuberの事務所でその規模でやれてるところなんかほとんどないでしょ。
にじホロぶいすぽなんかはコンテンツ事業に力を入れてそこの安定化を図ってるけどそもそもそこで本人たちが必死に稼がなくても安定して稼げるようになるにはそもそも本人たちの数字が高い必要があって本人たちの数字が高いんだったら固定給にする必要ないし、人気事務所が固定給じゃなきゃやってられん奴らを入れる必要もない。
めちゃくちゃ稼げてる奴らが稼げてる事務所にギュッと集まってる状況がある限り、固定給で安定したVtuber活動なんてのは難しいと思うわ。あるとしたら中東の富豪が趣味でVtuber事務所やるとかそういうパターン。SNKみたいな。
まず鏡を見ろ。そこに映ってるのは「昨日と同じ自分」だ。つまり何も変わってねぇ。寝て起きただけで人間がマシになると思うな。
人生は「更新」じゃなくて「再起動」だ。CPUが焼けるくらい負荷をかけなきゃ、お前の脳は永遠に省電力モードのままだ。
冷水を浴びろ。ぬるま湯は人生の敵だ。あの一瞬の冷たさに耐えられない奴が、社会の冷たさに耐えられるわけがない。
心臓がギュッと縮む感覚こそ、生きてる証拠だ。交感神経を叩き起こせ。体を震わせろ。震えながら「まだ死ねない」と思え。
ランニングに行け。走る理由なんていらねぇ。「やりたくない」が出た瞬間に走るんだ。理由を探すな。走るやつはもう勝ってる。
脳が「無理」と言っても、脚は前に出せる。限界は思考が勝手に決めてるだけだ。足の裏で地面を叩け。「俺はここにいる」と地球に刻みつけろ。
飯を食え。だが犬みたいに食うな。感謝しろ。タンパク質、炭水化物、脂質、全部、燃料だ。栄養は感情じゃなくて設計だ。
お前の体は偶然でできてねぇ。摂取も計算しろ。甘えた食事をしてるうちは、精神も糖分まみれだ。
気合を入れろ、という言葉を勘違いするな。気合とは声を張ることじゃない。「逃げない」という静かな決意のことだ。
大声で吠えてるだけの奴は犬だ。本物は黙って積む。黙って潰れる。黙って蘇る。
お前ら、今日もまた試されてるぞ。会社でも学校でも、誰もお前を褒めない。誰も助けない。
だがそれでいい。人生は「孤立耐性ゲーム」だ。孤独に慣れた奴だけが、他人を本当に導ける。
だから立て。走れ。食え。鍛えろ。考えろ。そして今日も誰にも頼らず、己の中の怠惰をぶっ殺せ。
気づけば冷蔵庫はチーズだらけ、けれど最初はただの偶然だった。
本格的に沼に落ちるきっかけは、地元のイタリアンで食べたモッツァレラ。
それまではピザやパスタの具として「何となく旨い」くらいに思っていた。
でも、ある日、皿に乗ったカプレーゼの白いモッツァレラをフォークで切った瞬間、
口に入れたら、柔らかさと淡い塩気、ほんのりした甘みが混じって、
「これ、牛乳の延長じゃない。別物だ」と脳天を砕かれた。
今まではスーパーのプロセスチーズしか知らなかった俺が、その一皿で世界が広がった。
「本物」を知った瞬間だった。
それから家でも試してみたくなり、スーパーで水に浸かって売られているモッツァレラを買った。
最初はちょっと高いな、でもどうしても再現したくて、家でカプレーゼをつくった。
結果は、正直、レストランみたいに仰天はしなかった。
スーパー品は日持ち重視で固め、塩気も控えめ。でも、「プニ感」と淡い味わいには感動。
「モッツァレラはイタリアでは水牛乳が主流」「本場はもっとモチっとしてる」
北海道や輸入物の値段にビビりながら、勇気を出して新しい銘柄を買ってみる。
何種類か試すうちに、モッツァレラの奥にカマンベール、ブリー、ゴーダ、パルミジャーノが並んでいることに気づいた。
そして2週間後、デパ地下で「カマンベールはおつまみに最高ですよ」と店員に勧められ、
今度はフランスチーズに手を伸ばすことになる。そのまま、白カビ、青カビ、ハード――
どんどんチーズの世界が広がり、気づけば冷蔵庫が「沼」になっていた。
でもその「なんとなく」の壁を超えた瞬間、世界は激変する。
【まず知れ】
でも、チーズの世界はめちゃくちゃ体系化されていて、クセや用途、食べる順番まで全部意味がある。
フレッシュチーズ、白カビ、青カビ、ハード――この4ジャンルを間違いなく頭に叩き込め。
【白カビチーズ】
クリーミーに塩気。クセはピンと来るが、初心者にも食べやすい部類。
クラッカー、パン、果物、ワインに最高。熟成によって香りもトロみも増していく。
名前の通り青や緑のカビがびっしり入り込んでいる。初見は怯む。
でも一口食えば、塩気と旨みにやられる。
蜂蜜かけてパンに乗せろ。パスタやソース、ナッツとも相性抜群だ。
クセは最強クラス。でも慣れると抜け出せなくなる。
粉にしてパスタに、スライスしてサンドイッチ、グラタン、カルボナーラ――全部に使える。
塩気、コク、旨みが信じられないくらい詰まってる。
エメンタールはスイス名物、穴あきでチーズフォンデュやラクレットの主役。
アレはナチュラルチーズを細かく切って溶かし、再度固めた“再構成”の食品。
クセなし、安定した味、料理向きだけど、
【さらに、沼の底は深い】
白カビの頂点エポワス(オレンジ色で酒の香り、室温で液体になるほどトロトロ)、
リヴァロ、ポンレヴェック――これぞ発酵臭の暴力(褒め言葉)。
山羊乳のシェーヴルは、酸味とほんのり土臭さ。これを蜂蜜と合わせると「酸味×甘味」の天才タッグ完成だ。
ブリヤ・サヴァランやタレッジョ(イタリア生まれ)も「ダメ人間製造機」級の誘惑。
お前らは「臭い」「クセが強すぎる」「高い」と尻込みするかもしれない。
でもその先に未知のうまさが待っている。
固くて塩辛くてボロボロ崩れるハードチーズは、パスタやサラダを何倍も美味くする。
一番手軽なのは、まず近所のスーパー当たってみる。でも正直、ラインナップは控えめだろう。
モッツァレラやカマンベール、チェダー、ゴーダ、パルミジャーノあたりが置いてあればいいほう。
ここではフレッシュからハード、青カビ、山羊乳までそろってる。しかも「量り売り」が多いから、少しだけでも買える。
何も知識がないままでも店員さんは慣れている。初心者はこう声をかけろ
「チーズ初心者で、クセが少なくて食べやすいものを教えてください」
「この予算で色々試したいんですが、人気の品ってどれですか?」
基本は、モッツァレラ(爽やか)→カマンベール(クリーミー)→チェダー/ゴーダ(コク・クセ控えめ)あたりをまずすすめられる。
もし勇気があれば、「青カビや山羊乳も少しだけ試したい」「クセはあっても平気です」と伝えれば、小さくカットされた本格派も出してくれる。
量り売りがあるデパ地下なら「100gくらい」「少しずつ数種類を食べてみたい」と言ってみろ。店員は必ず、「初心者セット」的な組み合わせを選んでくれる。
大事なのは「わからないのでおすすめを知りたい」と素直に伝えること。遠慮するな。
専門職はその場で味や特徴も教えてくれる。
まずはデパ地下で、「初心者です。食べやすいチーズを色々教えてください」でOK。値段が気になるなら「できれば○○○○円くらいで」と一言添えれば、絶対外れないから安心しろ。
一歩踏み出せば、冷蔵庫に新しいチーズ、人生に新しい楽しみが増える。沼民はその報告を待っている。
Permalink |記事への反応(10) | 20:27
応援してくれた方などのコメントを読んで、生活を立て直すために頑張っています。
本当にありがとうございます。
丁寧に書こうとしたら、言及元みたいな口調にはならず、ずっと敬語になるな…と思いつつ文章まとめてます。
SNSなどで生活保護への言葉を見るたびに、心臓がギュッとなりつつ、一線超えてしまった感があるのですが、めげずに頑張ろうと思います。
・自治体が当たりだった
当たり外れであんまり判断したくないですが、ある程度の年齢の女性が1人で清潔感を纏って申請に行った時に、水際対策のために「水商売や風俗で働けばいいんじゃないですか」という一言を全く言われなかったのは、救いだったなと思います。多分言われてたらやっぱりなーと思いつつ、本当に疲れて家で1人で…とかそっちの世界線も考えます。
他にもこの年齢なんだから働きなさいとかも言われず、関わった役所とか公的機関の人全員から「メンタルの調子を整えてから今後を考えましょう、絶対に大丈夫です」と励ましてもらえるのは救いだなと思います。
働いてからも頼れるところは頼ってね、と伝えてくださる自治体に住めて良かったと安心しています。ちなみに本当に不安がなくなったのか、とっても調子がいいです。多分人生で1番調子がいい。
ずっとロングスリーパーだと思ってましたが、もしかして過緊張や鬱がずっと根底にあったのでは?と思うぐらい、毎日夜に寝て朝起きています。平均睡眠時間が6〜7時間です。ずっと昼夜逆転や長時間睡眠に悩まされていたの、なんだったんだ 。
もう少し様子を見て、次回の診察時に体調が変わってなければ仕事探してもいいかも?と役所の人や主治医にも言われました。顔色いいねと言われて嬉しかった。頑張って働いて、この自治体への納税頑張りたい。
・親や友人には伝えました
親は親が面倒見れませんか?の照会があるので連絡行くことは諦めてましたが、怒られるよりもよーやく休んでくれるねという感じでした。まあ実際10年以上前に社会に出てから、職は転々としてきましたが、常に全力疾走みたいな働き方しかできなかったので、ここでちょっと立ち止まって無視してた自分のことを見つめ直すことにします。現状を伝えたごく一部の友人にも、突っ走りすぎたんだよ、休んだ方がいいと言われました
もちろん話す人は選んでますが、人に恵まれたな…と実感しました。
・借金について
奨学金や学生ローンと書いてくださる方もいましたし、実際奨学金も借りていました。ですが、主な部分は買い物依存症です。今は物理的にお金がないので買い込むことはないし、多分今の状態ならしないと思いますが、本当に恥ずかしいです。物が欲しい、我慢できない、という気持ちもありましたが、「これを持っていない私」という気持ちがすごく恥ずかしくて悲しくて、その気持ちを埋めたいという感情から買い物していました。原因は幼少期の過度な制約だと自分では思ってます。欲しいものを欲しいといい怒られた時の記憶のフラッシュバックとかもあるので。そういった感情がどんどん悪化してました。今はようやく人に全部話せて落ち着いています。言語化できない時はしなくていいと思いますが、辛い気持ちをまとまってなくても吐き出すとことは大切なんだなと実感しました。カウンセリングを受けるお金はないので、自治体の女性相談員の方に話を聞いていただいてます。
いいよなあ女は、というありがちなコメントも見ました。ツッコミたい気持ちもありましたが、「確かに、明日とりあえず光熱費の7000円が欲しいとき、男性って日払いの仕事があるのか…?水商売や風俗みたいな、そういう社会的にはちょっとと思われても、金銭面的なセーフティネットってあるのか…?」と思いました。女の人は水商売の体験入店で働けばお金がもらえるし(まあこの辺は本入店決めなきゃもらえないとか次回出勤時じゃないと店側が払わないとか色々ありますが)、それでも風俗は基本日払いだし、日銭を稼ぐということが文字通りできても、男の人の水商売って日払いあるのか?日払いOK!って書かれてる仕事も大概振込だから支払い間に合うんか…?この辺は調べてないのですが、確かに…とは思いました。
・いただく金額について
めちゃくちゃギリギリです。本当に遊ぶお金も残らないんだなーと家賃と食費と光熱費と携帯代を払いながら思います。
でも話せる友達に話したおかげで、遊ぶ時は大体家か交通費だけで遊べる場所にしてます。外でご飯食べなくていい時間帯に合わせてもらったり。奢ってもらうとややこしいので(保護費に関わってくるため)そういったことは避けつつ、人との関わりが絶えないようにして生活してます。買い物依存症がひどかったので、1ヶ月のお金でやりくりということを今までできてなかったのですが(大概カードで支払って翌月持ち越し、持ち越した分をまたカードでという地獄)、初めてやりくりできました、すっごく嬉しかった。保護費の支給日前に1匹200円の秋刀魚が買えたのが涙が出るほど嬉しかったです。その日のご飯のこと、多分忘れられないと思います。
・最後に
助けたい人が救いたい姿をしていない、というのは本当にそうだと思います。
私の姿形を見ても、誰も生活保護を受けてると思わないと思うし、ましてや買い物依存症です、なんて聞いたら、我慢しろよ、そんなもんに金使うなよ、と思ったと思います。というか長い間ずーっと自分でそう思ってきました。なんでこんなことしてるんだろう?と会計前にカードを切る自分を、私はまだ大丈夫、こんなもんなんとかやれる、なんとかなる、大丈夫大丈夫と言い聞かせて走ってきました。実際10数年何とかしてきました。でも、実際はなんともなってなかったんですね。保護費を頂いてたった1ヶ月ですが、ずーっと家にいてご飯を作り、涼しい時間に散歩して、たまに図書館行って、近所の散歩してる犬かわいいなーとか思ったら、夜は寝て朝は起きて、ということをしていたら、私めちゃくちゃな生活してたんだなーと思います。お酒も浴びるように飲んで、二日酔いで出勤し、ノルマに追われたり、作業に追われたり、夜中までふらふら遊んでいたし、人(元彼など)に依存していたし…。
自覚があり、明確にそうだろうと判断されているのは買い物依存症だけですが、総合的に色んなところに依存しないと、立ってられなかったんだと思います。その依存先が正しくなかったんだなと今は思います。br>
大雑把にまとめますが、やっぱり困ってる人が困ってると言える社会になって欲しいし、その人たちが救われる社会になって欲しいなって、助けてもらって初めて思いました。
私はそこへ間接的でも協力できるように、早く仕事したいなーって気持ちです。こんなに納税してない状態が恥ずかしいと思う日が来るとはって感じです。(水商売専業のときに納税してなくて追徴課税が来ています、恥ずかしすぎる)(ちゃんと支払いは済ませてます…!)
匿名ダイアリーに書くには長くなってしまいましたが、しんどい時は皆さん使えるものは使って、頑張って生き延びれたらいいなあって思います。まだまだ暑すぎるのでお水飲みましょう。私も水はたくさん飲んでいます。雨や台風がひどいみたいなので、災害には気をつけてください。
コメントくださった方、本当にありがとうございました。役所への申請も正直諦めるか悩んでいましたが、あの時、ここのコメント欄が支えでした。
私はようやくやりたい、やりたかったと思う仕事と向き合えそうで、しかもその仕事の求人が出ていたので、あとしばらく求人出てたらいいな、と願うばかりです。
おしまい。
結婚して、子供2人に恵まれたけれども、育児のストレス半端ないし
当たり前だが独身時代が一番好き勝手に自分の欲望を満たせていたと思う
しかし、結婚もものすごくしたかったし、子供もものすごく欲しかった
20代のうちから婚活をしたからトントン拍子で結婚も子供も運よく手に入った
しかし、育児に疲弊し、自分のやりたいことを我慢する生活をしていると
週末婚DINKSの人たちは自分達の人生に望むものの良いとこ取りをしたんだなと思う
結婚はしたいけど、仕事して家に帰って、配偶者に気を遣う生活はしたくない
育児で苦労したくない、自分の生活レベルを独身のときのまま下げたくない
自分のあらゆる欲望を叶えるためには週末婚DINKSというのはとても良い選択だと思う
私の子供達がこれで、医ケア児だったり障害児だったりしたならば
育児で大変な思いはしているけれど、「ママ、大好き」って言ってくれてギュッと抱きしめてくれる。
世の中には生まれてから一度も目を覚まさずチューブが繋がれている子もいれば
自分の子供たちが健やかでいてくれるから、あぁ、私は結婚して子供を産む選択をしてよかったんだと思える
あのサイゼリヤでのランチは、今でも心臓がギュッと締めつけられるような怖さを感じる。
相手は典型的な弱者男性で、誘われた時は正直「まあ、普通かな」くらいに思ってた。
でも甘かった。
店に入るなり、彼の口から信じられないほど濃厚なオタクトークが降り注いだ。
「俺さ、最近の異世界転生はもう完成形だよね。特に『俺だけレベル999で無双してる』って作品は神。主人公のスキルツリー解析とか、俺、毎晩妄想してるよ。例えば、スキル“時間停止”を駆使して、敵の動きを完全に封じ込めるシーンとか最高にゾクゾクするんだ」
彼の目はキラキラしてて、まるで異世界にトリップしているかのようだった。
「あとね、魔法属性の組み合わせとかさ、俺のオリジナル設定も考えてて。『雷+氷の複合魔法』とか最強じゃん?これでバトルの幅が無限大に広がるんだ」
彼の声はどんどん早口になって、まるで呪文を唱えるみたいに延々と続いた。
「メイド服の幼馴染キャラ?もちろん推し。彼女の特技は“回復魔法”で、俺の妄想では結婚して一緒に異世界を救うんだよ。正直、リアルじゃ絶対出会えないから、小説とゲームに全力投球してる」
私が財布を取り出す演技をすると、彼は無表情で言った。
「割り勘でいいよ」
私の心の声が静かに響いた。
彼のオタクトークと弱者男性の割り勘発言が、まるで呪いのコンボを決めたように重くのしかかった。
帰り道、彼の瞳は空洞のように虚ろで、まるで異世界から帰ってこれなかった亡霊みたいだった。
マジレスするとジャンプとアニプレックスでヒットの法則を模索しててテレビ放送前に先行上映することを決定。
コアなファンの口コミなどの調査が入ってまだ未定だった無限列車編上映に舵を切ったんだと思う。
テレビ放映が始まるとSNSの動向を調べながら少しずつ盛り上げて「那田蜘蛛山」をピークに劇場版への気運を高めるために丁寧にマーケティング。
こういう一見、河原で石を積み上げる地味な積み重ねが今の大ヒットにつながってると思われる。
鬼滅以前と以後では違うように見えるがマーケティングの世界ではベーシックなことしかやってない。
我が家の猫は、生後4ヶ月でうちにやってきた。
やってきた時から鼻水と涙がすごくて、お顔がビチャビチャだった。
病院につれていくと「アレルギー性の涙がすごくて、鼻まで流れて鼻水になっている」とのこと。
そこで抗アレルギーの目薬をもらい、毎日ちまちまと点眼している。
点眼するときの順序として、まず猫を呼ぶ。
歴代の猫と違い、涙目の猫はおいでと言えばやってくる素直さがある。
その素直な猫の脇の下を両側から掴んで持ち上げ、膝の上に乗せる。
この時、猫は仰向けにして後ろ足を掴んでおく。
そして目薬を持ち、顔を掴んで点眼する。
点眼される時、嫌がって目をギュッとつむるので、まぶたの上に薬液がしずくとなって乗る。
まぶたを指で開いて、人の手でパチパチさせる。
これを両目ともに繰り返す。
猫としては嫌なことをされているだろうに、解放されるとケロッとしている。
ちょっとアホなところがあるのか、朝に捕まって目薬されても、夕方には警戒心なくまた捕まる。
でもそうやって目薬させてくれるおかげで、最近は涙目も鼻水もずいぶんおさまってきた。
このまま完治できるといいのだけど。